沖縄県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

沖縄県公立高校入試は、1月上旬に実施される「推薦入学」および、3月上旬に検査が行われる「一般入学」にて合格者が選出されます。

● 通学区域の規定
全日制普通科を志願する場合は、下表の通り通学区域の規定があります。
※ 普通科以外の学科は県内どの高校にも出願できます。

通学区について詳しくは、教育委員会発表の資料をご覧ください。

● 推薦入学
すべての高校・学科（コース）が実施します。募集人員は、普通科は募集定員の20％以内、専門学科・総合学科は30％以内、芸術科・体育科・生涯スポーツ科は50％以内の範囲で高校ごとに定めます。出願に当たっては中学校長の推薦が必要です。
面接の実施日は高校ごとに定め、通知されます。

● 一般入学者選抜
すべての高校・学科（コース）で実施します。募集人員は、募集定員から推薦入学者選抜の合格者数を減じた数となります。

【入試科目】

● 推薦入学者選抜
学力検査はありません。受検者全員に面接が課されます。
高校・学科（コース）によっては実技検査や作文を実施する場合もあります。
また志願者は出願時に「自己表現」と「個性表現」のいずれかを提出する必要があります（自分がとくにアピールしたい内容と実績を、推薦申請書に記入して提出）。

● 一般入学者選抜
受検者全員に英語・数学・国語・理科・社会の5教科の学力検査が実施されます。試験時間は1教科50分、各60点満点（合計300点満点）です。
高校・学科（コース）によっては適性検査を実施する場合もあります。特定科目の配点を大きくする「傾斜配点」が実施されることもあります。

【選抜方法】

● 推薦入学者選抜
中学校からの推薦書、推薦入学し願書、推薦申請書、調査書、面接など実施した検査の結果を総合的に判定し、合否を決定します。不合格となった場合は、同じ高校を含めて一般入学者選抜に出願できます。

● 一般入学者選抜
調査書と学力検査の結果を原則「5：5」で評価し、合格者を選出しますが、この比率は4：6から6：4までのあいだで高校ごとに定めることができるようになっています。また面接等、学力検査以外で実施した検査結果も判定の資料となります。

2.内申点の扱い

調査書の記載対象となる成績は、中1から中3までの9教科すべてで、実技4教科は1.5倍されます。「特別活動の記録」「行動の記録」なども記入され、選抜の参考資料となります。

・各学年
主要5教科×5段階評定＝25点満点
実技4教科×5段階評定×1.5倍＝30点満点 3学年合計165点満点

3.受験科目の特徴

【沖縄県公立高校入試の傾向と対策】

英語は大問11題構成で、「リスニング」「語い・文法」「長文読解」「英作文」といった構成です。「語い・文法」問題が3題分ありますが、基本的な文法事項（不定詞・動名詞・受動態・比較・現在完了・分詞など）を押さえておくことが重要です。

沖縄県の英語はここ数年、出題形式が安定しています。数年分の過去問に取り組み、問題量やレベル、形式に慣れておきましょう。また日本と外国とのコミュニケーションをテーマにした文章が頻出なので、異文化交流分野の単語を押さえておくことも有効です。

英作文はテーマに沿って2文で書くという問題が定番。書く内容を素早く決め、知っている英文法と語いを使って「正しく・シンプルに」書くことが正解のコツです。書いたものは英語の先生に添削してもらうと、自分では気づけないミスが発見できます。

数学は大問10題構成で、「小問集合」「資料の活用」「数と式」「関数」「図形」といった分野を中心に、まんべんなく出題されています。全体的には基本レベルの問題が多めですが、問題数が多いのでスピーディーに処理していく力が欠かせません

「関数」は融合問題が出ているのでしっかり対策しておきましょう。一次関数と二次関数の融合や、関数と図形の融合などさまざまなパターンで出されています。それぞれの分野の基本を押さえ、問われていることを正確につかむことを意識して練習してください。

記述で解答させる証明問題も出題されています。合同条件・相似条件は細かな語句まで正確に覚え、適切に使いこなせるようにくり返し問題に当たりましょう。問題自体は教科書レベルのものが多いので、復習をきちんとこなせば書けるようになります。

国語は大問5題構成で、「説明的文章」「小説」「古文」「漢文」「会話に関する問題」といった内容が出題されています。古文や漢文の正答率が高めなので、苦手なままにしておくと差をつけられてしまいます。教科書を中心に、対策をしっかり行っておきましょう。

配点が高い説明的文章や小説は、本文が2000字程度のボリュームです。さらに小問数が多いため、読むことだけに一生懸命になっていると時間が足りなくなってしまうかもしれません。接続詞や段落構成に着目し、素早く要旨をつかめるように練習しましょう。

記述問題は全国的に増えている問題形式です。沖縄県だけではなく、他県の入試問題も積極的に説いてみると良い勉強になるでしょう。条件を守る、正しく呼応させる、文字数に気を配るといった点に注意すると高得点が狙えるようになります。

理科は大問8題構成で、物理・化学・生物・地学の各分野から2題ずつ出題されています。配点も4分野均等に15点ずつなので、特定の分野を苦手にしておくと大きな失点につながりかねません。まんべんなく対策することが重要です。

問題は基本レベルが多く、選択問題だけで配点の約半分を占めます。また計算問題も主題されますが、公式に当てはめると解ける問題が中心なので、教科書で習ったことをしっかりマスターしておきましょう。語句や化学式といった暗記問題も出やすい傾向にあります。

化学分野からは「水溶液」「気体」、生物分野からは「遺伝」「細胞分裂」といった単元がくり返し出題されています。とくに質量パーセント濃度の計算や溶解度のグラフの読み取り、主な気体の性質と作り方は重点的に対策しておくと良いでしょう。

社会は大問6題構成で、地理・歴史・公民の各分野から2題ずつ出題されています。配点も3分野ほぼ均等で、一問一答形式の基本的な問題が多数を占めます。ただし全分野まんべんなく出題されるので、抜け漏れのない対策が重要になるでしょう。

統計資料を読み取る問題が頻出なので、主要な統計データの上位3つ程度は覚えてしまうと有利です。また雨温図、地図、年表、文書資料、グラフなど、典型的なものは資料集などを見て特徴を覚えておくとよいでしょう。

歴史分野は幅広い時代から出されていますが、並べ替え問題に注意してください。単なる暗記では解けないので、出来事一つひとつの背景や目的、結果などを流れで押さえることが大切です。また人名や重要語句は、漢字でも書けるようにしておくと記述対策にもなります。

【沖縄県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

興南高校は、普通科特別進学コース120名・総合進学コース80名を募集します。
一般入試の試験科目は英語・数学・国語の3教科です。

全体的に問題量が多く、時間配分が難しい試験だと言えます。「発音、アクセント」「文法」といった知識問題は素早く解き、長文読解に十分な時間をかけられるように対策しましょう。

「小問集合」「確率」「関数」「図形」といったオーソドックスな出題傾向です。問題のレベルも標準的なものが多く、取り組みやすいでしょう。確率や図形はさまざまなパターンで出題されるため、他県私立高校の入試問題も参考にしながら、発想力を鍛えておくことが重用です。

「説明的文章」「小説」「古文」といった構成で、漢字や文法なども含まれています。記述式の問題は時間を書けて解答できるように、読解はスピードを意識して取り組んでみてください。

沖縄尚学高校は普通科科400名程度を募集しますが、内部進学生も含まれる人数のため、実質的には狭き門となります。またコース毎に細分化された定員設定がありますので、詳しくは募集要項でご確認ください。
一般入試の試験科目は英語・数学・国語の3教科です。

公立高校入試と比較しても、文法問題が非常に多く出題されています。関係代名詞、現在完了形、時制等の重要単元はレベル高く完成させておきましょう。長文読解では内容理解を問う問題が多いので、パラグラフごとに要旨をつかむ練習をしておくと良い対策になります。

「小問集合」「確率」「関数」「図形」といった分野から出題されています。計算は複雑な過程を含むものも出題されるので、落ち着いてミスなく解ききれるように練習しておきましょう。また関数や確率では発想力・思考力を問う問題も含まれます。余裕がある人は応用問題にも取り組んでおくことをおすすめします。

「説明的文章」「小説」「古文」「国語知識」などが出題されています。文字数制限のある記述式問題もよく出題されます。必要情報を盛り込みつつ、簡潔に表現できるようにさまざまな問題に取り組んでみてください。

4.推薦入試について

沖縄県公立高校入試はすべての高校・学科で「推薦入学」選抜が実施されます。詳しくは記事はじめにある「①公立高校入試制度・日程」をご覧ください。

私立高校もすべての学校で推薦入試を実施しています。検査の時期は11月～12月と早めなので、出願を希望する場合ははやめに担任の先生に相談してみてください。

5.公立高校入試の注意点

沖縄県公立高校入試は、「学力検査なし・中学校長の推薦が必要」な推薦入学と、「学力検査あり・誰でも出願可能」な一般入学の2つの選抜法式があります。志願する高校が推薦入学者選抜を行っている場合は、推薦が得られるかどうか担任の先生に確認してみると良いでしょう。

学力検査は基本的な問題が中心なので、まずは教科書で習った内容をしっかり理解することが重要になります。また学習指導要領の改訂にともない、思考力や考察力が必要な問題も徐々に増えてきました。見たことがない形式の問題でもあきらめず、まずは問題文を読み、「何を問われているのか」を考える姿勢を大切にしましょう。

6.偏差値ランキング