京都府の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

京都府公立高校入試は2月に検査が実施される「前期選抜」と、3月に検査が実施される「中期選抜」によって入学予定者が選出されます。前期選抜および中期選抜で定員が大幅に充足できない場合のみ、後期選抜が行われます。

出願に当たっては通学区域の制約があります。

※ 口丹・中丹・丹後の通学圏は「普通科の前期選抜」に限り、口丹・中丹・丹後のどの通学圏からも志願可能
※ 専門学科は原則として府内全域から志願可能（一部例外あり）

● 前期選抜
すべての高校・学科（コース）で実施します。前期選抜の募集人員は定員に対して、普通科20～30％、普通科総合選択制70％、普通科スポーツ総合専攻および美術・工芸専攻は100％、専門学科は50～100％、総合学科は70％など、高校によって幅があります。 選抜方式、募集割合、検査項目等は高校によって異なります。また出願先は、1人あたり1高校・1学科（コース）に限ります。

● 中期選抜
中期選抜は、前期選抜で定員の100％を充足する高校・学科以外のすべての高校・学科で実施されます。募集割合は普通科60～80％程度です（スポーツ総合専攻および美術・工芸専攻、一部の単位制、総合選択制を除く）。 出願先は第2志望まで合計3学科の志願が可能です。第2志望については、第1志望優先で合否が決定した後、なおその学科に欠員がある場合において第2志望で選抜が行われます。

【入試科目】

共通の学力検査は英語・数学・国語・理科・社会の5教科です。試験時間は1教科40分、各40点満点（合計200点満点）です。 面接、作文／小論文、実技検査等を実施する高校もあります。また専門学科の中には、高校の独自問題を実施するところもあります。

【選考方法】

● 前期選抜
各高校がA、B、Cの3パターンの中から選抜方式を2つまで選択し、選考行われます。検査項目の配点比率は高校・学科などによって異なります。

※ ○：必須、△：学校が選択、×：実施なし

＊「学力検査」とは、共通学力検査（英語・数学・国語）または高校が独自に作成する学力検査の中から合わせて5教科以内。

● 中期選抜
内申点（195点満点）と5教科の学力検査の成績（200点満点）を総合的に判断して合否が判定されます。内申点：学力検査点の比率は、おおむね1：1となっています。

2.内申点の扱い

内申書に記載される成績は中1～中3までで、9教科それぞれが5段階評定で記入されます。

● 前期選抜
中1～中3の9教科の評定の合計135点満点を選抜の資料として用います。
●中期選抜
実技4教科の評定を2倍し、内申点の合計195点満点として選抜の資料になります。

3.受験科目の特徴

【京都府公立高校入試の傾向と対策】

共通学力検査問題は大問5題構成で、長文読解が2題、リスニングが3題となっています。40分の試験時間のうち、リスニングは10分を占めます。リスニングは選択問題や短い語句の穴埋め問題が多めなので、対策をしっかりすれば得点源にできるでしょう。

リスニング以外は全て長文読解で、設問にも英文があるため速読力は欠かせません。本文は400語～700語程度の対話文やスピーチ文等が出されています。形式は毎年ほぼ同じなので、対策としては過去問演習が有効です。時間配分も意識して練習しておきましょう。

全体的な難易度は基本～標準程度です。教科書を中心に単語や熟語を確実に覚えること、基本的な文法を正しく理解すること、この2点を押えれば得点できるでしょう。速く読むことばかりを意識して内容理解が中途半端にならないよう、丁寧に取り組んでみてください。

数学は大問6題構成で、「小問集合」「資料の活用」「関数」「図形（平面・空間）」「数と式」等が出題されています。小問集合の配点が16点と最も高く、その他の大問の第1問が解けると全体の6割程度が得点できます。まずは基本を確実に押さえていきましょう。

「規則性」の分野に注意が必要です。数年連続して出題されているので、今後も出る可能性が高いでしょう。何を問われているのかを精査しながら、問題文を丁寧に読解してください。数の変わり方を式に表現する癖付けをしておくことをおすすめします。

「関数」「平面図形」「空間図形」は応用レベルの出題も含まれます。複数の知識の組み合わせに気づけるかどうかがポイントです。問題を解く際はさまざまな視点から見て考える姿勢を大切にしましょう。特に空間図形は難問が出やすい分野です。

国語は大問2題構成で、「説明的文章」「古典」から出題されています。古文の配点が日y上に高い点が特徴的で、基本的な文法や修辞技法をはじめ、漢文の知識を問う問題が出る年もあります。日頃から幅広く学習しておくと良いでしょう。

漢字や国語知識を問う問題も出題されるので対策が必要です。漢字は読み書きだけではなく、正しい意味も把握しておくと正解率が高まります。読解に十分な時間を割けるように、知識問題はスピードを意識して処理していきましょう。

記述問題はやや難易度が高めの問題も出題されています。また会話や発表に関する問題など、普段あまり触れたことのないタイプの問題もありますので、注意が必要です。何を問われているのかを正しくつかんでから解答するよう心がけてください。

理科は大問8題構成で、物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題されます。出題分野に特定の傾向はありません。毎年幅広い分野から出されるため、苦手分野は大きな失点になります。偏りなく対策しておきましょう。

選択式問題と記述式問題がおよそ3：2の割合で出されています。記述式には用語を書かせるものや、図やグラフを書かせる問題もあります。重要用語の暗記だけでは対応できないため、目的や意味まで深く理解する学習を心がけてください。

「物体の運動」や「地震」「火山」等がよく出題されていますが、学校では省略されがちな分野からの出題もあるため注意しましょう。数年分の過去問を使い、京都府の問題形式や出題傾向をよく知っておくことが大切です。

社会は大問4題構成で、地理・歴史・公民の各分野が融合した問題が出されています。歴史的出来事を覚えるときに、それが起きた場所の地理的特徴も一緒に押さえるなど、広い視点で取り組んでいくことが有効です。

「資料の読み取り」問題が多いのが特徴で、一度に複数の資料の読み取りが必要になります。資料の内容を整理して把握するには、読み取り問題を何度も解き、なぜその解答になるのかという根拠を考える姿勢が効果的です。

また歴史分野は並べ替え問題に注意しましょう。出来事や人物を単体で暗記しても並べ替えは解けません。時代の大きな流れや出来事の原因、またその結果どうなったというところまで全体を俯瞰した学習を意識していきましょう。

【京都府私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

龍谷大学付属平安高校では、コース別に生徒を募集しています。選抜特進コース（国公立・難関私立大学進学）が100名、プログレスコース（龍谷大学連携）が200名、アスリートコース（硬式野球部）が30名となっていますが、アスリートコースは男子のみの募集です。

一般入試の試験科目は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で、試験時間は1教科50分、すべてマークシート方式です。

問題の難易度は全体的に標準レベルですが、英語や国語は年によって長めの文章が出されることもあります。読むスピードを上げておくことが肝心です。また公立高校入試ではあまり出ない分野が出題されることもあります。古文や数学、理科などは過去問を活用し、くり返し演習しておきましょう。

マークシート独特の解答方式にも慣れておくことが大切です。特に数学は慣れていないと戸惑いから無駄に時間がかかってしまいます。市販の問題集のマークシート等をコピーし、実際にマークしてみる練習も取り入れてみてください。

東山高校は男子のみ230名を募集します。定員はコース別に設定されており、パスカルコース30名、クレセン卜コ一ス160名、トップアスリートコ一ス40名となっています。

一般入試の試験科目は5教科型と3教科型（英語・数学・国語）があります。志願するコースごとに決められていますので、詳しくは募集要項でご確認ください。

問題の難易度は全体的に標準～応用レべルです。原理原則を問う問題であったり、公立高校入試や他の私立高校では見かけないタイプの問題があるので、注意しましょう。過去問で十分に演習を積んでおくことをおすすめします。
また一部、中学校では習わない内容が出題されることもあります。古文や英文法は、高1程度の問題集を用意し、取り組んでおくと安心です。

4.推薦入試について

京都府公立高校に推薦入試制度はありません。

私立高校の推薦入試は、高校ごとに実施の有無が変わります。推薦入試を実施する高校の検査日は2月上旬～中旬に集中しています。

5.公立高校入試の注意点

京都府の公立高校入試は、前期選抜と中期選抜の2回チャンスがあることが特徴です（後期選抜は定員が充足できない場合のみ実施）。チャンスを最大に生かすには、自分が志望する高校・学科が選抜方式ごとにどれくらいの定員を合格させるか、に注目しましょう。

自分が志望する高校・学科の募集定員は前期選抜の方が多いのか、中期選抜の方が多いのかによって競争率が異なってきます。また独自問題を実施する高校が多いため、共通検査に加えて独自問題対策も欠かせません。

制度が複雑に見える京都府公立高校入試ですが、制度を活かした戦略的な出願も可能です。自分の志望高校の選抜方式をよく比較し、もっとも合格しやすい出願方法を採用することが合格への近道と言えるでしょう。

6.偏差値ランキング