徳島県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

徳島県公立高校入試は、2月上旬に検査が行われる「特色選抜」および、3月上旬に検査が行われる「一般選抜」において合格者が選出されます。

普通科は3つの通学区域に分けられており、出願できる高校が決まっています。現在、学区の撤廃が議論されているため、今後も変更になる可能性があります。詳細については教育委員会発表の資料をご確認ください。

● 徳島県公立高校通学区（普通科）

※ 専門学科・総合学科は県内全域のどの高校へも出願可能

また「学区外志願者」の合格者数の割合も定められています。
● 学区外からの合格者数（普通科）

• 第1学区：学区内総募集定員の20％以内
• 第2学区：学区内総募集定員の12％以内
• 第3学区：城南／城北／徳島北は募集定員の12％以内、徳島市立は8％以内

※ NEO徳島トップスポーツ校強化事業の指定校における指定競技による学区外からの 入学予定者についてはこの制限を適用しない（特色選抜）。

● 特色選抜
スポーツや文化活動、その他高校が定める特色ある活動に関する「出願要件」を満たした場合に出願できます。中学校長の推薦は不要です。
募集人員は次のようになっています。

• 普通科　募集定員の6％以内
• 専門学科（体育科、芸術科を除く）、総合学科 募集定員の13％以内
• 体育科、芸術科　募集定員の100％

※ NEO徳島トップスポーツ校強化事業の指定を受けた高校が、指定競技について募集を行います。

● 一般選抜
すべての高校で実施されます。募集人員は、募集定員から特色選抜の合格者数を減じた人数となります。

【入試科目】

● 特色選抜
すべての受検者に以下の検査が課されます。

• 特色選抜学力検査／英語・数学・国語・理科・社会の検査。検査時間は1教科45分
• 実技、作文、面接の中から高校が指定した検査

● 一般選抜
受検者全員に以下の検査が課されます。

• 学力検査／英語・数学・国語・理科・社会、試験時間は1教科50分、各100点満点（合計500点満点）。
• 面接／個人または集団
• 高校によっては実技検査

【選抜方法】

● 特色選抜
調査書、特色選抜学力検査の結果、作文や面接、実技検査を実施した場合はその結果も含めて総合的に判定します。調査書に記載されている「部活動等の活動状況」「活動実績」「各種資格」「中学校生活の状況」なども選抜の資料となります。
選抜に用いられる資料の配点はあらかじめ定められており、調査書・特色選抜学力検査の配点の範囲はそれぞれ20％以上とすることが決まっています。

● 一般選抜
調査書、学力検査と面接の結果、実技検査を実施した場合はその結果も選抜の資料となり、調査書と学力検査を同等に評価して2段階で選考します。

• 第1次選考
  調査書の評定および学力検査の得点それぞれが、募集人員の上位から80％以内の受検者にを選考。
• 第2次選考
  調査書の評定および学力検査の得点を、それぞれ10段階に区分し相関表を作成。調査書と学力検査結果を同等に評価し、選考。

2.内申点の扱い

調査書に記載される成績は､中1から中3までの9教科すべてが5段階評定で記入されます。 特色選抜出は実技4教科を重視、高校ごとに定められた配点によって評定値を換算し合否判定に使用します。
一般選抜では（主要5教科×5段階評定）＋（実技4教科×5段階評定×2倍）＝学年あたり65点満点、3学年合計195点満点となります。

3.受験科目の特徴

【徳島県立高校入試の傾向と対策】

英語は大問7題構成で、「リスニング」「語い・文法」「長文読解3題（英作文を含む）」となっています。リスニングは大問3題分あり、所要時間は9分、配点は26点前後となっています。無視できない分量になりますから、日頃から英語を聞く耳を鍛えておきましょう。

長文読解は150～540語程度のものが出題されており、配点も全体の50%以上を占めます。対話文やスピーチ文といったテーマが多め。内容理解ができていないと解けない問題がありますので、速く・正確に読み取れる力は欠かせません。

英作文の対策もしっかりしておきましょう。例年、テーマが与えられ25～40語程度で英文を書くという問題が出題されています。習った文法を使い、平易な表現で正確に書き切ることが得点のコツ。書いたものは英語の先生に添削してもらうと良いでしょう。

数学は大問5題構成で、「小問集合」「数と式」「関数」「図形」等が出題されています。第1問「小問集合」で約40点分ありますから、ここは得点源にしたいところです。基本をおさえ、正確な計算力を身につけることを意識して対策しましょう。

「関数」は受験生が苦手としやすい「グラフと図形の融合問題」が出題されています。近年続いている傾向なので、今後も出されると考えて良いでしょう。それぞれの分野の基本を押さえ、問題集などでさまざまなパターンに触れておいてください。

また「図形の証明問題」も毎年出されています。記述式の証明問題で正解するコツは、与えられた条件をとにかく図に書き込むこと。書き込むことで証明に使える条件が見つかります。また必要な情報を漏れなく書き込む記述力も高めておきましょう。

国語は大問5題構成で、「漢字・文法・国語知識」「小説」「説明的文章」「古典」「作文」などが出題されています。漢字の読み書きは必ず出ると思ってください。頻出漢字を中心に、読みも書きも練習しておきましょう。文法の基礎も早めに完成させたいところです。

読解問題は記述式で答えさせる問題や、内容説明・理由説明の問題が多く出されています。いずれも本文の内容を正しく理解していることが正解の条件になるため、筆者の主張の読み取りや情景描写を中心に情報を整理する練習をしてみてください。

作文は260字程度を書き上げる必要があります。長い文章は自分なりの「解答パターン」を作っておくことがコツ。書きやすいテーマを選び、「型」を作ることを意識して取り組んでみましょう。書いたものは国語の先生に添削してもらうと弱点が発見できますよ。

理科は大問5題構成で、「小問集合」のほか物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題されています。まずは教科書で習った基本事項や用語を正確に押さえることから取り掛かりましょう。小問集合だけで24点分ですから、失点は最小限にすることが大切です。

全体的にまんべんなく出されていますので、特定の分野に偏った学習や苦手分野をそのままにしておくと、大問まるまる失点することになりかねません。中1の範囲から早めに着手しましょう。重要用語は覚えるだけではなく、書けるようにしておいてください。

化学分野の「水溶液」「気体」や、生物分野の「血液循環、排出」に関する問題がくり返し出題されています。気体のつくり方や性質、質量パーセント濃度の求め方などは苦手な受験生も多い分野ですから、確実に対策をしておきましょう。

社会は大問6題構成で、地理・歴史・公民各分野からの出題に加え、複数分野を融合させた問題も1題出されています。まずは教科書で基本的な知識や流れを押さえ、その上で融合問題を含めた問題演習に進んでいくと良いでしょう。

近年、全分野において資料の読みとり問題が多くなっています。地図、雨温図、写真、グラフ、統計資料、文書資料などあらゆる題材が扱われています。資料集などを日頃から活用し、よく出るものを覚えておくことで解きやすくなります。

記述形式の問題も多く出されています。また歴史の並べ替え問題など、単に暗記しただけでは対応できない問題も散見されるため、学習の際には出来事の背景や目的、結果、考察など全体を流れにして押さえるようにしましょう。

【徳島県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

徳島文理高校は約300名を募集します。ただしこの300名には内部進学者も含まれるため、高校からの入学は狭き門となっています。 一般入試の試験科目は英語・数学・国語の3教科、試験時間は1教科60分です。

難関大学や医学部を志す生徒が集まる高校で、合格ラインは「応用レベル」とされていることからもわかるように、かなり高い学力が求められます。入学後は一貫生と机を並べることになる実情を考えても、高1レべルの学力はつけておきたいところです。受験する場合は、中学の学習内容に加え、高1レベルの問題集にも取り組んでおくと良いでしょう。

生光学園高校では1学年200人ほどを募集します。
一般入試の試験科目はコースごとに異なり、特別進学コースは英語・数学・国語・理科・社会の5教科（1教科45分）、普通コース・体育コースは英語・数学・国語の3教科（1個床45分）となっています。

多くの受験生が公立高校との併願校として受験します。出題される問題も基本的なものが多いので、公立高校対策を中心に据えれば良いでしょう。傾向や時間配分を把握するために、過去問にも取り組んでおくと安心です。

4.推薦入試について

徳島県公立高校に推薦入試制度はありません。
私立高校では生光学園高校が1月下旬に推薦入試を実施しています。香蘭高校については高校にお問合せください。

5.公立高校入試の注意点

徳島県公立高校入試は、早めに志望校を決め、合格のための対策をスタートすることが肝心です。同時に常に最新情報を入手し、素早く対応していくことも肝心です。

2021年度入試の例になりますが、公立トップレベルである城東高校の学区が撤廃されました。城東高校の学区撤廃により、他高校理数科を志願するレベルだった受験生の多くが城東高校に志望を変更し、結果過去のデータが参考にならないほどの激しい動向だったと言われています。

受験は時間との戦いであり、情報戦でもあります。予想外の動向があっても対応できるような計画と、動向を早めに知り、先手先手を打っていくことが最終的な合格に繋がります。

6.偏差値ランキング