香川県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

香川県公立高校入試は、2月上旬に検査が実施される「自己推薦選抜」および、3月上旬に検査が実施される「一般選抜」によって合格者が選出されます。

● 学区の制約
小豆島中央高校を除いた県立高校の普通科・理数科には学区制があります。
※ 普通科以外の学科は、県内のどこからでも出願できます。

※ 第1学区のうち、高松市国分寺町に住所のある人は第2学区の高校へ出願
※ 第2学区のうち、丸亀市綾歌町・綾歌郡綾川町に住所のある人は第1学区の高校へ出願

また高松市立高松第一高校の学区は、上記とは異なります。

● 自己推薦選抜
すべての専門学科、総合学科、一部の普通科で実施されます。
入学定員に対する募集割合は以下の通りです。

• 普通科 20％以内
• 専門学科 30％以内（音楽・美術に関する学科は50％以内）専門学科 30％以内（音楽・美術に関する学科は50％以内）
• 総合学科 30％以内

出願にあたり中学校長の推薦はいりません。各高校が定める「求める生徒像」に合致していれば出願できます。

● 一般選抜
すべての高校・学科（コース）で実施されます。

【入試科目】

● 自己推薦選抜
受検者全員に「英語・数学・国語3教科の総合問題」「作文」「適性検査」の中から各高校が選択した検査、および面接が課されます。

● 一般選抜
英語・数学・国語・理科・社会の5教科の学力検査が実施されます。試験時間は1教科50分、各50点満点（合計250点満点）です。また面接（個人または集団）も実施されます。美術科、音楽科では適性検査も行います。

【選抜方法】

● 自己推薦選抜
自己PR書、調査書のほか、実施した検査の結果、面接の結果を総合的に審査して合否を判定します。

● 一般選抜
学力検査と内申点との得点合計を、それぞれ5段階に区分した相関表を作成し合否を判定します。この際、学力検査点と内申点は同等に扱われます。 「学習の記録」以外の内容や面接、適性検査の結果なども十分に考慮します。

2.内申点の扱い

調査書に記載される成績は中1～中3の9教科すべてが対象です。

• 中1　9教科×5段階評定＝45点満点
• 中2　9教科×5段階評定＝45点満点
• 中3 （主要5教科×5段階評定）＋（実技4教科×5段階評定×4倍）＝130点満点

合計 220点満点

3.受験科目の特徴

【香川県立高校入試の傾向と対策】

英語は大問5題構成で、「リスニング」「長文読解3題（英作文を含む）」「英作文単独問題」となっています。最も配点が高いのは長文読解ですが、リスニングも約12点分を占めます。英語耳を鍛え、1点でも多く得点できるよう練習しておきましょう。

長文読解は130～460語程度のものが出題されており、配点も全体の6割以上を占めます。テーマは対話文やスピーチ文、物語文など多彩なものが選ばれています。形式は毎年ほぼ同じなので、過去問をくり返して傾向に慣れておきましょう。

英作文が難関となります。2021年度入試は傾向が変わり、「1文5語以上で4文、書き始めが指定されている」という形式でした。テーマについて自分の意見を述べる形式は全国的にも多く出されているので、他県の入試問題も参考に対策しておくとよいでしょう。

数学は大問5題構成で、「小問集合」「図形の基本問題」「資料の活用」「数と式」「関数」「図形」等が出題されています。第1問「小問集合」で約13点分ありますから、ここは得点源にしたいところです。速く正確な計算力を身につけるべく対策しましょう。

香川県の入試問題は、ところどころに難問が散りばめられているのが特徴です。時間配分と自分の目標点とを見比べ、時間をかけるべき問題と後回しにする問題との見極めが重要です。過去問数年分に取り組み、判断力を養成していってください。

また問題文が長くなる傾向があります。前提の説明が長く、さらに小問の文章も長いため、読みながら情報を精査する力が必要になります。条件や数値には下線を引く、図に示すといった工夫で理解しやすくなりますので、日頃から意識して取り入れてみましょう。

国語は大問4題構成で、「小説」「説明的文章」「古典」「作文」などが出題されています。漢字の読み書きや国語知識に関する問題は小問として出されています。頻出漢字を中心に読みも書きの練習や、文法の基礎も早めに完成させたいところです。

「古文」に新傾向の問題が登場しています。内容読解問題はオーソドックスなものですが、題材についての対話を読み空欄を埋めるというものです。古文の背景知識があると取り組みやすさが上がりますから、問題集のコラムなども積極的に読んでいきましょう。

作文は250字程度を書き上げる必要があります。テーマが与えられ、自分の意見を述べるという形式の問題にくり返し取り組みましょう。言いたいことが端的に表現できているか、言い回しは正しいかといった添削をしてもらうと、答案の質がさらに向上します。

理科は大問4題構成で、物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題されています。まずは教科書で習った基本事項や用語を正確に押さえることから取り掛かりましょう。全分野からまんべんなく出題されているので、苦手は即大きな失点につながりかねません。

理科も問題文の長さが長くなる傾向にあります。特に化学・物理分野は問題で条件が与えられますから読み飛ばすこともできず、時間がかかりやすいと知っておきましょう。過去問や他県の入試問題も参考にし、必要な情報を素早く発見できる力を身につけてください。

化学分野の「中和とイオン」「電池」や、生物分野の「植物の仲間分け」に関する問題がくり返し出題されています。とくに植物分野は暗記してしまえば得点源にできる分野です。早めに完成させ、他分野に時間を割けるよう取り組みの優先順位も考えてみてください。

社会は大問3題構成で、地理・歴史・公民各分野から1題ずつ出題されています。配点も3分野ほぼ均等に分けられていますので、どの分野もしっかり対策しておきましょう。重要用語は意味を覚えるだけではなく、正しく書けるようにしておくことも大切です。

近年、全分野において資料の読みとり問題が多くなっています。地図、雨温図、写真、グラフ、統計資料、文書資料などあらゆる題材が扱われています。資料集などを日頃から活用し、よく出るものを覚えておくことで解きやすくなります。

小問が47問ほどあり、試験時間は50分ですから1問にかけられる時間は1分程度です。問題文も長くなる傾向にありますから、資料と合わせて丁寧に読み取っていては時間が足りなくなります。解答に必要な情報を素早く発見し、処理する力が試されます。

【香川県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

大手前高松高校は普通科450名を募集します。コースは「栄冠進学SSコース」「栄冠進学Sコース」「特別進学Aコース」「特別進学Vコース」の4つ設置されています。 一般入試の試験科目は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で、面接も実施されます。

リスニングテストも含みます。その他、「文法・語い」「対話文」「英作文」「長文読解」などオーソドックスな主題となっています。公立高校と問題形式が似ているため、公立高校対策を活かせる入試だと言えるでしょう。

「小問集合」「図形」「確率」「関数」「規則性」「証明」など、数学の全範囲から広く出題されます。問3以降は難易度が高い問題が多数出される上、大問の最後の小問は時間がかかるものもあります。自分が解くべき問題を見極める力が必要となります。高得点を目指す場合は、応用レベルの問題集にも取り組んでおきましょう。

現代文が2題、古文が1題という構成です。とくに現代文の文字数が多く、読むだけで時間がかかるのが苦労する点です。時間内に解ききるためには、現代文の読解速度アップと古文をスピーディーに解く力が必要でしょう。時間配分を意識して演習してみてください。

物理・化学・生物・地学の全分野からまんべんなく出題されています。設問の文章量が多いため、条件を正確に抽出しないと最後まで解けません。他県の私立高校過去問や応用レベルの問題集を活用し、問題文の読解力を身につけておきましょう。

選択問題が多いので解きやすいと言えますが、中には紛らわしい選択肢が含まれる問題もあります。よく読み考えてとかないと間違えやすいため、基本的な知識は十分に身につけておきましょう。

香川誠陵高校は普通科200名を募集します。一般入試の学力試験は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で、試験時間は1教科50分です。配点はAとBの2方式があり、いずれかの高い方が合否判定の資料として採用されます。

• A方式（均等）：1教科100点（合計500点満点）
• B方式（傾斜）：英・数・国が各150点、理・社が各25点（合計500点満点）

また面接も実施されます。

リスニングも含みます。その他、「対話文」「文法・語い」「長文読解」「英作文」等が出題されています。全体的に分量が多いため、時間内に解ききるには時間配分を意識し過去問に取り組むことが必須。単語や熟語は意味がすぐ思い浮かぶレベルにしておきましょう。

「小問集合、基本問題」「関数」「図形」等が出題されています。小問集合や1行問題は得点源にしたいところ。後半の大問は難易度がやや高めです。自分が解ける問題を確実に解き、得点を積み上げることが合格への秘訣です。

「現代文2題」「古文」が出題されています。公立高校入試問題より、圧倒的に文章量が多いのが特徴です。他県の私立高校過去問等も演習材料にし、長い文章を読み解く読解力を養成しましょう。漢字は必ず出るので、頻出漢字を中心に練習しておいてください。

物理・化学・生物・地学の全範囲から満遍なく出されています。記述式で答える形式なので、時間がかかるとかんがえておいた方がよいでしょう。グラフ読み取り問題や、理由説明なども多いので、「なぜそうなるのか」と理由も合わせて押さえる学習が必要です。

地理、歴史、公民の全分野から広く出題されています。資料読み取り問題が多いので、与えられた資料を丁寧に読み解く姿勢が大切です。公立高校の過去問で扱われている資料にも目を通し、読み取りのコツを押さえていきましょう。

4.推薦入試について

香川県公立高校入試は「自己推薦選抜」という形で推薦入試があります。中学校長の推薦は不要で、志望すれば誰でも出願できます。詳しくは記事はじめの「①公立高校入試制度・日程」項目をご覧ください。
私立高校の推薦入試は、一部の高校で1月上旬～中旬に実施されています。推薦入試でも公立高校との併願（入学金の延納措置等）を認めている高校もあります。詳しくは高校の募集要項でご確認ください。

5.公立高校入試の注意点

全国的に増加傾向にある「思考力を問う問題」の流れを受け、香川県でも「暗記では解けない問題」「考察が必要な問題」「読解する必要のある問題文」等が増えてきています。こうした問題に取り組む際にどの教科にも共通して言えるのは、「なぜそうなるのか」「どうしてそうなったのか」と疑問を持つ姿勢が重要だということです。

たとえば歴史的な出来事を覚える際も、単なる暗記ではそれ以上に知識を活用することはできません。しかし「なぜ起きたのか」「その時社会はどんな状況だったのか」「その結果どうなったのか」など、全体を流れとして捉えることで周辺知識も増え、別の問題にも活かせるようになります。

こうした問題はここ数年の傾向なので、あまり古い過去問二は出ていないこともあります。他県の公立高校入試問題にもチャレンジしていくと、思考力を伴う問題に数多く触れることができるでしょう。

6.偏差値ランキング