富山県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

富山県公立高校入試は2月上旬に「推薦入学者選抜」（実施は一部高校）、3月上旬に「一般入学者選抜」が行われ合格者が選抜されます。

出願に当たっては通学区域の制約があります。富山県下は4つの通学区域に分けられており、居住する区域および隣接区域にある高校に出願できます。

※ 理数科、専門学科、総合学科は県下すべての高校に出願できます。
※ 出願できるのは1人1高校・学科（コース）のみです。専門科を志願する場合は、同一高校のそれぞれの学科内で第2志望まで希望できます。また富山高校、富山中部高校、高岡高校は普通科・理数科学科・人文社会科学科相互内で第2志望が認められています。

【入試科目】

一般入学者選抜では英語・数学・国語・理科・社会の学力検査が課されます。
試験時間は1教科50分、各40点満点（合計200点満点）です。
検査は2日間に分けて実施され、1日目が社会・国語・理科、2日目に英語・数学となっています。

【選考方法】

一般入学者選抜は募集定員から推薦入学者選抜での合格者を減じた数を選出します。高校は学力検査（200点満点）と調査書評定点（150点満点）を同等に扱い、合否判定をしますが、調査書評定点または学力検査の成績のいずれかが募集定員の上位10％以内にある場合は、いずれか一方により判定することがあります。
また学科・コースの特色に応じ、調査書や学力検査の教科の配点の比重を変えることもあります。

2.内申点の扱い

内申書に記載される成績は、中2および中（2学期末まで）のものです。以下の基準に沿って150点満点に換算されます。

• 中2　9教科×5段階評定＝45点満点
• 中3　9教科×5段階評定×2倍＝90点満点
• 「特別活動等」の評価＝15点満点
  ※「特別活動等」の評価は主に中3の活動を評定

3.受験科目の特徴

【富山県公立高校入試の傾向と対策】

英語は大問7題構成で、「リスニング」「語い・文法など」「長文読解」「英作文」などが出題されています。リスニングはさまざまなパターンで出題されます。絵や図表を読み取るものや文や語句の穴埋めなど、富山県の出題形式に慣れておくことがポイントとなります。

リスニングに10分かかるため、「長文読解」「英作文」といった出題を40分で解かないといけません。英文が長めのことが多いため、読解に時間がかかると解ききれないことも起こりえます。単語量を増やし、スピーディーに読み進める練習をしておきましょう。

英作文は与えられたテーマについて25語で書くというものが出題されています。自分の意見を交えつつ、まとまった量の英文をくり返し書いていくことが対策のコツですさまざまなテーマについて書いてみましょう。書いたものを英語の先生に見てもらってもいいですね。

大問7題構成で「小問集合」「資料の活用」「数と式」「関数」「図形」等、数学の全分野からまんべんなく出題されています。特に「資料の活用」「数と式」といった後回しにされがちな分野が大問で出ることに注目しましょう。早めに克服しておくと得点源にできます。

「関数」は1・2年生の基本的な内容から応用レベルまで出題されるのが特徴です。特に「図形や点が動く」タイプの問題が近年連続して出されており、受験生を悩ませています。苦手とされやすい問題ですが、与えられた条件を丁寧に読み解くよう取り組んでください。

「図形の証明問題」は記述式で出題されます。難易度の高いものが含まれる年もあるので、過去問を使って形式に慣れておきましょう。記述式の証明問題で得点するポイントは、必要な条件を漏れなく入れ、基本に忠実に書くこと。繰り返し練習していきましょう。

国語は大問5題構成で、「漢字」「説明的文章」「小説」「古典」「作文」が出題されています。読解と作文のボリュームが大きいため、時間配分が肝になります。知識問題や古典ははスピーディーに処理できるよう練習しておきましょう。

読解は本文のボリュームが多い上に記述で答えさせる問題も多いため、入念に対策したいところです。文章の論理構成を正確につかむこと、登場人物の心情や情景の変化をおさえることが読解のコツ。さまざまなテーマの文章を読み、知識を増やしておくことも大切です。

作文は220字程度を書ききることが要求されます。長さに圧倒されそうですが、得点に重要なのは自分の主張がわかりやすく論理的に展開できているかどうか、日本語として正しく成立しているかどうかです。国語の先生に添削をしてもらうと良い対策になります。

理科は大問8題構成で、物理・化学・生物・地学の各分野から2題ずつ出題されます。出題分野は毎年変わるため、苦手分野があると大問まるまる失点につながる可能性もあります。1・2年生の内容も含めて基本から早めに復習しておきましょう。

どの分野でも計算問題が出されています。問題文で与えられた条件を適切に使い、丁寧に取り組むことが正解につながります。単位変換や小数点の計算にも気をつけましょう。またグラフの読み取りや作図が出されることもあります。

化学分野の「状態変化」「気体」、生物分野の「遺伝」「細胞分裂」といったテーマがよく出題されています。実験の目的や結果の考察について、暗記するだけではなく理解することが大切です。自分の言葉で実験のまとめノートをつくってみると、深く理解できます。

社会は大問7題構成で、地理・歴史・公民の各分野からまんべんなく出題されています。話題のひとつとして富山県にまつわる内容や時事問題などが出されることがあります。新聞やニュースをチェックし、幅広い知識を身につけておくと良いでしょう。

「資料の読み取り」問題が頻出で、出されるパターンもグラフや資料、会話文などさまざまです。与えられた資料と持っている知識を組み合わせて解答させる形式が多いため、用語は具体例や背景とセットにして暗記していくと、本番で活きてきます。

また歴史分野は並べ替え問題が出されます。並べ替えはただ暗記しただけでは太刀打ちできません。重要事項と関わった人、時代の流れ、背景や結果まで俯瞰して覚えていきましょう。古代から近世が多めですが、現代史も出題されています。

【富山県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

富山第一高校は「S特別進学コース」「特別進学コース」「総合コース」「美術コース」で生徒募集が行われます。定員は全コース合計395名です。
一般入試の試験科目は英語（リスニング含む）・数学・国語・理科・社会5教科で、試験時間は各50分となっています。

どの教科も基本から難易度の高いものまで幅広く出題されています。入試直前に習う単元が出されることもあるので、演習不足にならないよう過去問で傾向をしっかりつかんでおきましょう。

龍谷富山高校は普通科270名を募集します。
一般入試の試験科目は（リスニング含む）・数学・国語・理科・社会5教科で、試験時間は各40分、1教科40点満点（合計200点満点）となっています。選抜は学力試験の結果と調査書を総合的に評価して行われます。

全教科とも分野の偏りなく広い範囲から出題され、総合力が問われる問題形式となっています。難易度は基本～標準レベル。重要語句をしっかり覚え、基本的な問題集で演習を積んでおきましょう。

4.推薦入試について

富山県公立高校は2月上旬に推薦入学者選抜が実施されます。出願に当たっては出願条件を満たしたうえで、中学校長の推薦が必要になります。また合格した場合は入学することが前提となります。

推薦入学者選抜の定員は学科（コース）ごと以下の通りとなっています。

• 普通科設置の各コース：学級定員の50％以内
  ※呉羽高校普通科音楽コース、富山北部高校普通科体育コースは60％以内
• 国際科、国際交流科：募集定員の40％以内
• 専門学科（国際科及び国際交流科を除く。）：募集定員の50％以内
• 総合学科：募集定員の40％以内

推薦入学者選抜では学力検査は行われません。選抜に当たっては内申書や推薦書、全員実施の面接、作文や実技検査（実施した場合）の結果を総合的に判定します。

私立高校の推薦入試は1月上旬～中旬にかけて行われます。一部の私立高校では推薦入試でも公立高校との併願（入学金の一部延納措置など）を認めているところもあります。詳しくは各高校の募集要項をご確認ください。

5.公立高校入試の注意点

富山県公立高校入試は2月の推薦入学者選抜と、3月の一般入学者選抜とがあることが特徴です。2021年度入試において推薦入試を実施した高校は公立高校の6割以上に当たる27校62学科でした。自分が志望したい高校が実施している場合は、ぜひチャレンジしてみましょう。面接が課されますので、学校や塾の先生に練習相手になってもらい落ち着いて受け答えできるように準備しておきましょう。

6.偏差値ランキング