福井県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

福井県公立高校入試は、1月に実施される「推薦入学者選抜」「特色選抜」および、3月に実施される「一般入学者選抜」によって、合否が判定されます。
「推薦入学者選抜」「特色選抜」の定員は少数に限られるため、多くは「一般入学者選抜」で選抜されることになります。

● 「一般入学者選抜」の試験でA問題を出題する高校
足羽・丸岡・丹生・敦賀(商業・情報)・美方(生活・食物)・若狭(海洋)・福井農林・科学技術・武生工業・敦賀工業・武生商業・坂井・奥越明成・若狭東

● 「一般入学者選抜」の試験でB問題を出題する高校問題
羽水・金津・高志・藤島・三国・大野・勝山・鯖江・武生・武生東・敦賀(普通)・美方(普通)・若狭・福井商業

2.内申点の扱い

内申書記入される評定は、中1～中3までの9教科、5段階評定です。ただし実際に選抜の合否判定に使われるものは中3次のみとなっています。

3.受験科目の特徴

【福井県公立高校入試の傾向と対策】

英語は大問4題構成で、「長文読解」「リスニング」「英作文」等が出題されています。リスニングが15分と長めなのが特徴ですが、「質問を聞き取り、答えを3文程度で記述する」問題も含まれます。慌てず書ききれるよう対策しておきましょう。

長文読解はA・B問題とも600語を超えるボリュームです。グラフを見ながらの対話文等も出題されるため、細かな点まで正確に読みとれる力が大切になります。やや難易度の高い文法を使った文章も含まれるため、文法の復習もきちんと行っておきましょう。

英作文は「長文を読み、書かれている内容について25語程度で書く」という形式が新しく出題され始めました。書かれている内容を適切に要約する力と英語の表現力とも問われるレベルの高い問題です。英作文の分量が多いため、基本から丁寧に対策していきましょう。

数学は大問5題構成で、「小問集合」「関数」「資料の活用」「数と式」「図形」等から出題されています。最も配点が高いのは小問集合で40点分を占めます。他の単元と融合された「確率・規則性」問題も頻出のため、丁寧で確実な計算力は欠かせません。

「二次関数」は動点を扱う問題が、また「平面図形」は相似の証明問題が良く出されています。また最終問題は難易度が高めです。まずは最終問題以外を確実に解けるように練習しましょう。80点以上を目指したい場合は、最終問題対策として難問演習に取り組みます。

全体的に記述式で答えさせる問題が多いのが、福井県数学の特徴です。特に図形の証明問題は必要条件を漏れなく正しく盛り込んで完成させられるように、基本からしっかり復習しておくことをおすすめします。

国語は大問5題構成で、「漢字、文法、国語の基本知識」「説明的文章」「小説」「古文（古典）」「作文」となっています。15点文の配点がある作文は240字を書き上げる必要がありますが、基本的な書き方やルールを知っておくと対策しやすくなります。

「説明的文章」は約3000字のボリュームの文章が課されるのが定番です。ただし比較的読みやすいテーマが選ばれることが多いので、読解の基本通りに読み進めれば正解することは難しくないでしょう。

漢字や文法、語いといった「読解以外」の配点が30点と高いので、国語の基本知識への対策も欠かせません。読解が苦手な受験生は、まず読解以外を固めることでも平均点は十分に狙えます。

理科は大問8題構成で物理・化学・生物・地学の各分野から2題ずつ、まんべんなく出題されています。苦手があると大問まるまる落とすことになりかねません。苦手分野は早めに克服しておきましょう。

福井県の理科の問題傾向はここ数年安定していますから、過去問数年分を解くと形式がつかめるでしょう。まずは全体のボリュームや出題形式を把握し、その上で自分なりの対策を立てていくことが有効です。

化学分野は「電池」「イオン」「中和」、地学分野は「地層」「岩石」といった分野が頻出です。特に電池になる仕組みや実験については、なぜそうなるのかという理解を大切に覚えていきましょう。示相化石・示準化石についても、特徴をしっかり押えておいてください。

社会は大問5題構成で、地理・歴史・公民各分野からの出題に加え、複数分野を融合させた問題も1題出されています。融合といっても各分野の基本知識が土台となります。苦手は早めに克服する、重要用語は確実に覚えると言った対策をしていきましょう。

記述で答えさせる問題への対策が重要です。例年、70～80字で説明する問題が出されていますが、まずは面倒がらずに「書いてみる」ことが一番の練習になります。キーワードとなる用語を盛り込み、不自然な日本語にならないようにまとめてみてください。

受験生が苦手としやすい資料の読みとり問題に要注意です。複数資料の読みとりや記述問題は、読み取りと解答の練習を重ねることで慣れていきます。書いたものは社会の先生にチェックしてもらっても、良い勉強になりますよ。

【福井県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

北陸高校は普通科472名、商業科76名、合計548名を募集します。普通科はコース別選抜となっており、「普通コース」「進学コース」「特別進学コース」別に定員が定められています。また第2志望も認められています。

一般入試の学力試験は2日間に分けて実施され、1日目が国語・英語・数学、2日目が社会・理科、面接（グループ）となっています。

試験問題の難易度は基本～標準程度です。全体的に基本事項の定着を問う問題や、思考力を問う形式が多いのが特徴。まずは中学校で習った内容を確実にマスターし、他県の私立高校入試問題等も活用して演習を積んでおきましょう。
どの教科も幅広い分野からまんべんなく出題されますが、国語は慣用句やことわざ、社会は時事問題なども出されています。日頃からさまざまなことに興味を持ち、知識を増やしていくことが有効な対策になるでしょう。

仁愛女子高校は普通科420名を募集します。コースごと定員がさだめられており、グローバル・サイエンス（20名）、特別進学（180名）、進学（184名）、商業（36名）という内訳となっています。

一般入試の学力試験は2日間に分けて実施され、1日目が国語・数学・英語、2日目が社会・理科、面接（個人・専願受験者のみ）となっています。

英語・数学のレベルが高いことに特徴があります。仁愛女子高校は「英語が得意」という生徒が集まる傾向があるため、自分ができたと感じても回りも同じくらいできている可能性があります。過去問で満点を目指すつもりで取り組みましょう。 数学は特に「関数」「図形」で中学学習レベルを超えた問題が出されることがあります。どの問題にどれくらい固執するか、試験中に判断できることが大切です。

理社は図や資料、写真等とともに出題される問題が多い傾向にあります。教科書や資料集でさまざまな資料に触れ、意識的に覚えていきましょう。特に資料集はカラーですが、試験で白黒で見たときにも判断できることが大切です。

4.推薦入試について

福井県の公立高校推薦入試は1月に実施されます。多くの国際科・職業科で募集されますが、特色選抜との併願は不可となっている点に注意しましょう。詳細は記事冒頭の「概要」をご覧ください。

私立高校の推薦入試は1月に、すべての高校で同一日程で実施されます。推薦入試の出願要件や選抜方法、併願等は高校ごと異なりますので、詳細は各高校の募集要項でご確認ください。

5.公立高校入試の注意点

福井県公立高校入試は「推薦入試」「特色選抜」「一般入学者選抜」と3回の選抜機会があることが特徴です。推薦入試および特色選抜はすべての高校・学科（コース）で実施しているわけではありませんので、教育委員会公表資料等でチェックしてみましょう。

また福井県は2020年度より独自の授業料無償化制度を掲げ、年収目安910万円未満の世帯まで拡大しました。さらに県内内すべての私立高校の入学金が県立高校並みの5,000円～5,650円に大幅に引き下げられています。結果的に私立高校の人気が高まっています。

2022年度からは県立高校入試の検査日が私立高校と同時期の2月になるという発表もあります。福井県は高校入試の制度改革が進んでいる最中で、今後もさまざまな変更が起きる可能性があります。中学校からの情報や教育委員会のホームページなどで常に最新の情報を入手していくことが大切です。

6.偏差値ランキング