群馬県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

群馬県の公立高校入試は2月上旬の「前期選抜」と、3月上旬の「後期選抜」の2種類の入試方式で行われます。出願にあたり、通学区の制限はありません。

出願は1人1校・1課程・1学科に限られます。前期選抜の募集人員は募集定員の10～50％の間で学校・学科ごとに高等学校長が定めますが、約8割の高校が前期選抜と後期選抜の募集人員を50％均等に募集し、約2割の高校はは後期選抜の募集人員を多くしています。前期選抜で不合格となっても、後期選抜で同じ高校を含めてあらためて出願することができます。

出願は1人1校・1課程・1学科に限られますが、複数の学科を持つ高校においては第2志望が認められます。後期選抜の募集人員は、募集定員から前期選抜の合格者数を減じた数となります。

【入試科目および選抜方法】

2.内申点の扱い

中学校が発行する内申書には、中1から中3までの9教科について5段階評定が記入されます（中3は12月末までの成績を反映）。内申点は各学年45点満点、合計135点満点です。

3.受験科目の特徴

【群馬県公立高校入試（後期選抜）の傾向と対策】

英語は大問8題構成で、「リスニング3題」「語い・文法」「長文読解2題」「英作文」となっています。第1問の「リスニング・英作文」は10分間、長文読解と英作文を40分程度で解くために語いや文法はスピーディに正答できるよう練習しておきましょう。

英作文はテーマが与えられ、30～35語で書くという出題に注意しましょう。長文読解の中でも英作文があったり、単語を適切に変えて書く出題など、英語を正しく書く力が欠かせません。基本的な文法や表現を正確に書けるよう意識した対策が重要です。

「長文読解」は約270～390語前後のものが出題されます。学校の実力テストや入試過去問等を活用し、群馬県の長文読解の形式に慣れておきましょう。志望校の試験時間を確認し、自分にとってベストの時間配分を見つけておくことも大切です。

数学は大問6題構成で、「小問集合」「関数」「数と式」「平面図形」「空間図形」等が出題されています。計算問題や資料の活用、確率などが出る「小問集合」だけで38点分ありますので、基本的な計算力や重要事項の復習は丁寧に行っておきましょう。

また記述式の証明問題も例年出題されます。「式の証明問題」か「図形の証明問題」から出されるのが定番です。基本的な書き方に忠実に、必要な記述が抜け漏れなく入るようにコツコツと練習することが対策になります。

関数は受験生が苦手としやすい「身の回りのテーマに関する問題」が出題されています。問題文の内容を理解しないと解けませんが、与えられた条件を1つ1つ押さえていくことが解答への道筋になります。途中過程を飛ばさず、じっくり解き進めてみてください。

国語は大問6題構成で、「説明的文章」「小説」「古典（古文・漢文）」「国語の知識問題」「会話文の問題」などが出題されています。小問が多く、さらに記述式の問題もあるため、「速く解けるものはスピーディに」がポイントになります。知識問題や会話文には時間をかけず、読解にじっくり取り組めるよう時間配分に気をつけましょう。

説明的文章の設問中、60字程度で書かせる問題が出されています。まとまった量の記述を書ききるには、本文にある言葉を上手に使うことが秘訣です。内容をつかんだうえで、簡潔に説明できるよう練習しておきましょう。

「会話文の問題」として、発言の効果や意図を問う問題、発表に関する問題が出ています。解き慣れないテーマはいきなり当たると戸惑ってしまうもの。過去問等を活用し、形式に慣れることから始めましょう。

理科は大問５題構成で、「小問集合」のほか「物理」「化学」「生物」「地学」の各分野から1題ずつ出題されます。苦手分野をそのままにしておくと大問まるまる失点につながる可能性もありますから、偏りなく対策しておきましょう。

化学分野から「状態変化や気体に関する問題」がよく出ています。水とエタノールの混合物を加熱する実験や気体の性質の問題は得意になっておくと良いでしょう。実験の手順や操作の理由、蒸留のしくみ、気体の基本的な性質をきちんとまとめておきましょう。

地学分野からは「地層や岩石に関する問題」が頻出です。柱状図から地層の広がりを考えたり、「示相化石・示準化石」に関する問題がよく出ています。かぎ層を手がかりとした地層の比較、代表的な示相化石と示準化石については早めに押さえておきましょう。

社会は大問7題構成で、「地理」「歴史」「公民」の各分野から1題ずつ出題されるほか、複数の分野を融合させた問題が出されています。すべての分野の基本事項を押さえておくことが肝心、出来事や重要事項の原因や背景まで整理してみてください。

全体的に資料や地図、グラフなどを読み取らせる問題が多いのが特徴です。さらに読み取った内容を記述させる形式がよく出されます。暗記だけではなく、なぜその解答になるのかという根拠や読み取り方を考えることを繰り返し練習しておくと良いでしょう。

また「地形図の読みとり」が出題されています。地理分野のはじめの頃に扱う単元なので、忘れてしまっている人も多いかもしれません。縮尺や地図記号など、地理の基本について必ず復習をしておきましょう。覚えておけば得点源にできますよ。

【群馬県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

東京農業大学第二高校は普通科4コース（グローバルコース・Ⅰコース・Ⅱコース・Ⅲコース）について、コース毎に募集が行われます。入学定員は全コース・全入試日程を合わせて520名です。
一般入試の学力検査は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で、すべてマークシート方式です。また面接も行われます。

例年大問7～8題で構成され、リスニングも出題されます。中学校で習った単語や文法をしっかり押さえた上で、長文読解対策を入念に行っておくことが肝心です。全体的なレベルは「やや難」と言えます。整序問題も出題されるので、教科書の基本的な表現は意味を含めて暗記しておくようにしましょう。

数学は大問5題構成です。「小問集合」「方程式の応用」「関数」「図形」「場合の数、確率」等、数学の全範囲から満遍なく出題されています。問題条件設定や与えられる情報にひと癖あるので、過去問を活用して独特の傾向に慣れておきましょう。計算は速く正確に解けるようにしておくことが必須です。

年によって問題数は異なりますが、およそ7～9題で構成されています。比較的新しいテーマが出題されることが多く、グラフの読み取りも出されているのが特徴的です。問題文をよく読み、丁寧に読み取る癖をつけましょう。「古典（古文・漢文）」は小問で出題っされる程度です。現代文対策がカギとなります。

大問5題で構成されていますが、小問数が多いのが特徴です。全体で35問程度出されるため、スピーディーに解答を導く力が必要となります。全体の難易度は基礎～標準的ですが、基本事項や紛らわしい知識を正しく覚えているかどうかが問われます。教科書の太字事項等は自分でも説明できるようにしておきましょう。

大問4～5題の出題、地理・歴史・公民の全範囲からまんべんなく出題されます。一定のテーマに沿って出されることも多いので、苦手分野を作らないことが肝心です。「地理のグラフ読み取り」「歴史の文化・外交」「公民の人権・政治」は問題演習を重ねて自信を持って解けるようにしておきましょう。

前橋育英高校は「Ⅰ類（特進選抜コース）」および「Ⅱ類（特進コース）」のコース区分で募集が行われます。単願受験者は英語・数学・国語の3教科学力検査とグループ面接、併願受験者は英語・数学・国語・理科・社会の5教科学力検査が課されます。解答方式はいずれも記述式、試験時間は各45分となっています。

英語は大問5～6題で出題されます。大半の問題が記号か単語で答える問題で、文章を記述する問題は出されません。リスニングも行われます。全体的に基礎レベルの出題が多く、教科書で習った文法や基本表現をしっかり押さえておけば対応できます。

大問5～6題で構成されており、「小問集合」のほか数学の基礎～標準レベルの問題が出題されています。条件が複雑なものや難解な問題はほとんど出ませんが、中学数学の基本が身についているかを問う形式となっています。基礎の定着を徹底しましょう。

大問3題で構成されています。現代文・古文の出題で、比較的分量は少な目です。しかし読解問題が多いため、気は抜けません。過去問を活用し、内容を正確に読み取れるように対策しておきましょう。

大問7題で、例年は物理・化学分野から2題ずつ、生物・地学分野から1～2題出されています。教科書の基本事項や実験・観察等に関する問題が多いため、一つひとつの知識を丁寧に覚えておくことが重要です。作図問題が出される年もあるので、練習しておきましょう。

大問数は5～6題ですが、含まれる小問の数が非常に多いのが特徴です。小問は50問程度、やや歴史が多めとなっています。全分野からまんべんなく出題されていますので、苦手を作らないことが肝心。グラフや資料を読み取る問題の対策は公立高校入試が活用できます。

4.推薦入試について

群馬県の公立高校には推薦入試制度はありません。
私立高校の推薦入試は1月上旬に行われます。試験日が重なる高校も多いので注意してください。また一部の私立高校では、推薦入試でも公立高校との併願（入学金等の延納措置）を認めているところがあります。詳細は各高校のホームページ等でご確認ください。

5.公立高校入試の注意点

群馬県の公立高校入試は、すべての高校で「前期選抜」と「後期選抜」の2回チャンスがあることが特徴的です。前期選抜と後期選抜は課される検査項目が変わる上、前期選抜で合格した場合は入学が前提となります。自分の得意や受験戦略に合わせて最適な選択ができるようよく検討し決定しましょう。

面接が必要になる場合は、学校の先生や塾の先生に試験官役をしてもらい、よく練習しておくことが大切です。基本的なマナーやよく聞かれる質問に対する答えはしっかり準備しておくと、当日になって慌てることなく落ち着いて実力が発揮できます。

6.偏差値ランキング