愛媛県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

愛媛県公立高校入試は、2月上旬に検査が実施される「推薦入学者選抜」および、3月上旬に検査が実施される「一般入学者選抜」にて合否が判定されます。

● 通学区域について
愛媛県公立高校の普通科には通学区域の制約があります。詳しくは教育委員会公表の資料を確認ください。
※ 普通科以外の学科（宇和島東高校理数科を除く）は、県内のどの高校へも出願可能
※ 宇和島東高校理数科は普通科とくくり募集を行うため、南予地区
※ 募集定員の5％以内は通学区域の適用例外となり、学区外からも出願可能

● 推薦入学者選抜
すべての高校・学科（コース）で実施されます。
募集人員は以下の通りとなっています。

• 普通科、理数科、国際文理科 募集定員の5～15％程度
• 総合学科、専門学科 募集定員の20～30％程度

出願にあたっては中学校長の推薦が必要です。

● 一般入学者選抜
すべての高校・学科（コース）で実施されます。募集定員から推薦入学者選抜の合格者数を減じた数が募集人員となります。

【入試科目】

● 推薦入学者選抜
学力検査はありません。受検者全員に、「作文／小論文」「面接／集団討論」のそれぞれ1つずつ、合計2つの検査が行われます。
またデザイン科では実技検査も実施されます。

● 一般入学者選抜
全員に英語・数学・国語・理科・社会の5教科の学力検査が課されます。試験時間は英語60分（リスニング含む）、数学・理科・社会50分、国語45分、作文25分です。
また全員に面接が行われます。デザイン科では実技検査も実施されます。

【選抜方法】

● 推薦入学者選抜
自己アピール書、調査書・推薦書、「作文／小論文」の結果、「面接／集団討論」の結果、実技テストを実施した場合はその結果も資料とし、総合的に合否を判定します。
推薦入学者選抜で合格とならなかった場合でも、同じ高校を含め一般入学者選抜に出願することができます。

● 一般入学者選抜
合否判定は2段階で行われます。
［ 第1選抜 ］
内申点の高い順から募集人員の90％程度以内の者を抽出。さらに「内申書の記録」「面接、実技テストの結果」が優秀な受検者者を対象に、学力検査点の上位から順に募集人員の70％程度までを合格とする。
［ 第2選抜 ］
第1選抜で合格とならなかった者が対象。「A：学力検査の成績」「B：内申点」「C：内申書の各教科の学習の記録以外の記録、面接等の評価」に基づき得点を算出（A＋B＋C＝500点満点）。さらに比率（各項目の比率は高校ごとに決定する）を用い、募集定員を充足するまで合格とする。

特定科目の配点を大きくする傾斜配点を実施する高校・学科もあります。

2.内申点の扱い

調査書に記載される成績は､中1から中3までの9教科すべてが5段階評定で記入されます。
1学年あたり：9教科×5段階評定＝45点満点
45点満点×3学年分＝135点満点
「一般入学者選抜」の第2選抜においては教科の学習の記録以外の記載事項も点数化します。

3.受験科目の特徴

【愛媛県立高校入試の傾向と対策】

英語は大問6題構成で、「リスニング3題」「語い・文法」「長文読解2題（英作文を含む）」となっています。小問は30～33問、リスニングや英作文の配点も含めてここ数年同じ傾向で出されています。過去問をくり返し解き、形式に慣れておきましょう。

長文読解は390～520語程度のものが出題されています。対話文やスピーチ分という題材が頻出ですが、対話文問題で資料を使った問題が出題されるのが特徴的です。本文の内容と合わせて資料も読み解ける力が必要です。正確に読解できるよう練習しておきましょう。

英作文は「自由英作文」や「和文英訳」が出題されています。日本語で質問された内容について自分の考えを6語以上の英文で答えるもので、答えの理由も書く必要があります。習った文法や表現を使って書いてみた上で、英語の先生に添削してもらうようにしましょう。

数学は大問5題構成で、「小問集合」「基本問題」「関数」「図形」等が出題されています。基本的な内容を中心に、全分野からまんべんなく出題されています。まずは全範囲教科書レベルを完成させ、その上で過去問を中心に演習していくという順番が良いでしょう。

グラフと図形の融合問題や作図、記述式の証明問題など、受験生が苦手としやすい問題へも対策していきましょう。とくに証明問題は全文記述する必要があります。使う条件を正しく選び、抜けもれなく正確に書けるよう練習しておいてください。

「方程式の文章題」も近年連続して出されています。問題文から必要な情報を抜き出し、式に表す練習を重ねることが克服の方法です。与えられた数字には下線を引く、数字同士の関係を考えながら読むなど、日頃から受験本番を意識して取り組んでみてください。

国語は大問6題構成で、「漢字」「説明的文章」「小説」「古典」「作文」などが出題されています。漢字の読み書きは必ず出ると思ってください。頻出漢字を中心に、読みも書きも練習しておきましょう。文法の基礎も早めに完成させておくと安心です。

古文では、あまり馴染みのない題材が比較的長めの文章で出されますから、注意が必要です。注釈も少ないため、古文を読み慣れていないと読解に時間がかかってしまうことになりかねません。問題集などを使い、数多くの古文問題に触れておくことが大切です。

作文は毎年、与えられたテーマについて自身の体験や見聞を交え、300～400字程度をを書き上げる必要があります。長い文章を時間内に書き上げるには、自分なりの「型」を作っておくことがコツ。何度も取り組み、自分の書きやすい「型」を見つけてましょう。

理科は大問5題構成で、「小問集合」のほか物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題されています。教科書や授業にで習った基本的な実験や観察についての問題が多く出されています。どの実験も目的や方法、結果、考察をよく理解しておきましょう。

記述させる問題や作図、計算問題も練習しておく必要があります。とくに計算問題は数多く出題されるので、公式の使い方や小数の計算にも慣れておきましょう。小問数が多いので、スピーディーに処理していく力も求められます。

化学分野の「電池とイオン」「中和」や、地学分野の「天気、前線」といった分野がくり返し出題されています。前線が通過した時刻を求める問題は確実にできるようにしておきましょう。電流を取り出す実験も、よくチェックしておいてください。

社会は大問6題構成で、地理・歴史・公民各分野から2題ずつ出題されています。問題数も記述問題の数も、3分野均等です。特定分野を苦手にしておくと、大きな失点につながりかねません。まんべんなく対策しておきましょう。

記述問題は7問ほど出されています。ほとんどが文章や表の空欄を補う短文記述形式で、指定された語句を使って文章をまとめるものです。必要な情報を盛り込みつつ、端的にまとめるには基本的な知識と記述力が大切になります。

また歴史の並べ替え問題が定番となっています。並べ替え問題は単なる暗記では太刀打ちできないため、出来事を覚える際に目的や背景、社会情勢、結果など「全体の流れ」を押さえていくようにしましょう。

【愛媛県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

愛光高校は、高校からの入学者として約50名を募集します。入学試験は愛媛本校のほか、東京・大阪・福岡・仙台でも実施されます。
一般入試の試験科目は5教科型（英語・数学・国語・理科・社会）と3教科型（英語・数学・国語）から選択できます。試験時間は英語のみ70分、ほか60分です。
面接はありません。

リスニングが行われます。ほか、「長文読解」「文法・語い」「英作文」といった構成です。長文読解のボリュームが大きく、公立高校入試問題の1.5倍程度はありますから、長い文章も読み解けるトレーニングが欠かせません。説明問題も出題されます。

「小問集合、基本問題」「図形」「確率」「関数」「規則性」「証明」など、数学の全範囲から幅広く出題されています。前半は基本～標準レベル、後半が難易度が高めなので、前半でできるだけ得点することが大切です。問題集は応用レベルまで着手しましょう。

「現代文2題」「古文」といった構成です。説明的文章、小説ともに内容がやや難解。テーマや使われている語い・表現が馴染みが薄いものが多いので、厄介さを感じる受験生もいるかもしれません。時間配分と優先順位の戦略を立てて取り組みましょう。

物理・化学・生物・地学の各分野からまんべんなく出されます。難易度が高い小問が多く出されるため、1問に時間を掛け過ぎると時間が足りなくなります。自分の得意な分野から解くなど、戦略的に取り組むと良いでしょう。

地理、歴史、公民から2題ずつ、均等に出題されています。記述式で答える問題も含まれます。用語や言い回しを正確に使いこなせるよう、しっかり練習しておきましょう。

済美高校は普通科685名、美術科80名を募集します。普通科のうち「特進E（エクセレント）コース」「特進S（スタンダード）コース」「特進国際コース」「特進スポーツ科学コース」は共学ですが、「総合進学コース」「情報コース」「食物科学コース」は女子のみが出願できます。

一般入試の試験科目は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で、美術科受検者には実技試験も課されます。国語の作文問題は公立高校同様、単独で実施されるほか、全員に面接も医実施されます。

入試問題は公立高校入試に近い形式のため、公立対策がそのまま活かせるでしょう。問題のレベルも基本～標準的で、難問はほぼ出されません。その分、基礎の完成度が得点に大きく影響しますから、教科書を中心に覚えるべきことは覚える、漢字は正しく書けるようにしておくなどの努力が欠かせません。

4.推薦入試について

公立高校の推薦入試はすべての高校・学科で実施されます。出願にあたっては中学校長の推薦が必要になるため、希望する場合は担任の先生に相談してみてください。詳しくは記事はじめの「①公立高校入試制度・日程」をご覧ください。

私立高校の推薦入試は愛光高校をのぞくすべての学校で実施します。検査は実施するすべての高校で同一日程（1月中旬）に行われます。詳しくは各高校の募集要項でご確認ください。

5.公立高校入試の注意点

愛媛県公立高校入試はすべての高校・学科（コース）で「推薦入学者選抜」と「一般入学者選抜」の2回の受験チャンスがあることが特徴です。推薦入学者選抜は学力検査なし・募集人数は少なめ、一般入学者選抜は学力検査あり・募集人数多めという違いがありますから、自分の得意不得意と照らし合わせ、検討してみてください。

学力検査問題はオーソドックスな形式なので、過去問演習が何よりの対策になります。教科書や基本レベルの問題集を完成させたら、過去問や類題を数多く解き、慣れていきましょう。また時間配分や解く際の順番、解かない問題の見極めなども意識して練習しておくことが大切です。似た形式の他県の過去問も解いてみても良いでしょう。

私立高校はほとんどの学校が同じ日程で試験を行います。複数の私立高校を受験することは難しいため、併願受験をする場合は受験校を慎重に選定しましょう。

6.偏差値ランキング