島根県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

島根県公立高校入試は、1月下旬に行われる「推薦選抜」「特別選抜・スポーツ特別選抜」および、3月上旬に行われる「一般選抜」において合否が判定されます。

「推薦選抜」「特別選抜・スポーツ特別選抜」は検査が同日に実施されるため、いずれか一方にしか出願できません。

出願できるのは1人あたり、1高校・1学科（コース）に限られますが、一般選抜では同一学校内に複数の課程・学科がある場合に限り、第2～4志望まで出願が可能です。

また居住区に関わらず県内どの高校にも出願できますが、次の4校は地域の制限がかかりますので注意が必要です。
▼地域を持つ学校に係る制限等（普通科のみ）
松江北高校／松江南高校／松江東高校は松江市、出雲は出雲市以外からの合格者を、それぞれの高校入学定員の10％（出雲高等学校は5％）以内に制限する。

● 推薦選抜
ほとんどの全日制課程の高校が推薦選抜を実施します。
募集人員は入学定員の40％程度（体育科は60％）となっており、出願に当たっては中学校長の推薦が必要です。また各高校が定める「推薦要件」に合致していることも条件となります。

● 特別選抜
中高一貫教育校（連携型）のみで実施される選抜方式です。現在該当する高校は、飯南高校、吉賀高校の2校のみとなっています。
また出願できるのは飯南高校へは飯南町立頓原中学校／飯南町立赤来中学校、吉賀高校ヘは吉賀町立柿木中学校／吉賀町立吉賀中学校／吉賀町立六日市中学校を卒業する中学生に限られます。

● スポーツ特別選抜
スポーツ特別選抜は、2021年度入試では13校が実施しました。高校によって指定競技が異なりますので、詳しくは教育委員会発表の資料で確認してください。
募集人員は1校・指定競技が1つあたり4名以内、指定競技2つ以上であれば1校当たり8名以内とされています。また出願に当たっては中学校長の推薦が必要です。

● 一般選抜
すべての全日制高校で実施されます。推薦選抜・スポーツ特別選抜で不合格となった場合でも、同一高校を含め一般選抜に再出願することができます。

【入試科目】

● 推薦選抜
学力検査はありません。全員に面接が課され、高校・学科によっては作文や実技検査を行う場合もあります。

● スポーツ特別選抜
学力検査はありません。全員に面接が実施されます。

● 一般選抜
受検者全員に英語・数学・国語・理科・社会の5教科の学力検査が課されます。試験時間は1教科50分、各50点満点（合計250点満点）となっています。また高校によっては面接や実技検査を実施する場合もあります。

【選考方法】

● 推薦選抜
中学校からの推薦書、内申書、面接のほか実施した検査結果を資料とし、総合的に選考します。

● スポーツ特別選抜
中学校からの推薦書、内申書、また面接の結果を資料とし、総合的に選考します。

● 一般選抜
内申点、実施した学力検査の成績、面接や実技検査を実施した場合はその結果も点数化し、選考の資料となります。内申点と学力検査点の比率は「80：20」「70：30」「60：40」「50：50」「40：60」の中から高校・学科ごとに定めます。

2.内申点の扱い

内申書に記載される成績は、中1から中3までの全学年分です。

中1：9教科×5段階評定＝45点満点
中2：9教科×5段階評定＝45点満点
中3：9教科×5段階評定×2倍＝90点満点 合計180点満点

この180点が「素点」になります。

さらに「評点」は、180点満点×（51/180）＝51点満点に換算されます。また中3の「特別活動の記録」は学習活動・生徒会活動・学校行事それぞれを3点満点（合計9点満点）として評点に加えられます。

つまり内申点は、「学習の記録」評点51点＋「特別活動の記録」評点9点＝合計60点となります。

3.受験科目の特徴

【島根県公立高校入試の傾向と対策】

英語は大問5題構成で、「リスニング・英作文」「長文読解3題」「語い・英文法・英作文」となっています。島根県公立高校入試の問題は例年傾向が似ているため、過去問を解いて慣れておきましょう。自分なりの時間配分を見つけておくことも大切です。

「長文読解」の分量が多いことが特徴で、大問5題中3題が長文です。長くても370語程度ですが、資料の読み取りやスピーチ文の読解といった手間がかかる題材もあるため、時間に余裕があるとは言えないでしょう。要点を素早く見つけることを意識して練習してください。

英作文も対策が欠かせません。長文読解の小問としても、独立した大問としても出題されています。テーマが与えられ、20語以上で書くというものもあります。習った英文法や表現を確実に押さえ、言い回しはシンプルに・文法的に正しく書き切ることが得点への道です。

数学は大問5題構成で、「小問集合」「数と式」「資料の活用」「関数」「図形」といった内容になっています。第1問と第2問の基本的な問題だけで約5割分の配点を占めますから、しっかり対策して得点源にしておきましょう。

関数や図形といった大問以外に、連立方程式の文章題や規則性などの「時間がかりやすい」問題が多いので、時間が足りなくなる受験生が続出します。計算は速く正確に・思考が必要な箇所はじっくりと、といったようにメリハリをつけた解き方を目指して練習しましょう。

全体的に難易度は標準レベルといえます。難しく見える問題でも、図やグラフ、問題文に書き込んでいくことで解法の道筋が見えてきますから、日頃からどんどん書き込む癖をつけておくと良い対策になります。

国語は大問5題構成で、「漢字・国語知識」「説明的文章」「小説」「古典」「作文」となっています。全体的に小問が多いため、解ける問題は素早く解き進め、読解に時間を割けるようにしましょう。知識問題は文法や表現技法なども要チェックです。

長文は約2000字の長さのものが出されます。長い文章を読むうちに主題が分からなくなるという人は、段落ごとに要旨や最重要な1文を見つけるつもりで読むようにしてください。過去問5年分ほどに取り組むと、コツがつかめるでしょう。

また会話や発表をテーマとした問題も出されています。与えられた情報を適切に処理できるかという思考力を試す問題で、全国的に増加傾向にある問題形式です。他県の入試問題も参考に、数多く解いて解き方のコツを押さえるようにしてください。

理科は大問5題構成で、「小問集合」のほか物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題されています。出題分野は毎年傾向が変わりますので、特定の分野が苦手だと大問まるまる失点につながりかねません。まんべんなく対策しておきましょう。

化学分野の「電池とイオン」「中和」、生物分野の「植物のなかま分け」「血液の循環」、地学分野の「地震」などはくり返し出されていますので、とくに入念に対策しておきましょう。グラフを使った問題も頻出なので、正確な読み取りは欠かせません。

全体的な難易度は教科書レベルです。難問はすくないので、まずは習ったことをしっかり理解し、定着させることを目指しましょう。基本～標準レベルの問題集をくり返し解き、「なぜそうなるのか」という根本的な理解を心がけると良い勉強になります。

社会は大問4題構成で、「地理」「歴史」「公民」の各分野から1題ずつ出題されるほか、複数分野からの総合問題も出されています。まずはすべての分野の基本事項を押さえつつ、出来事や重要事項の原因や背景まで整理してみましょう。

全分野とも、「資料の読み取り」問題が非常に多く出ています。また読み取った内容を制限時数内で記述させる問題もあるため、暗記だけでは対応できません。資料の読み取り問題を何度も解き、なぜその解答になるのかという根拠や読み取り方を身につけていきましょう。

歴史分野は「古代・中世」のほか、「近・現代史」の出題が増えています。近代以降は出来事や人物も多く、相互関係も複雑なので苦手意識が付きやすいところですが、全体の流れを押さえながら取り組んでみてください。

【島根県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

一般入試の学力試験は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で、試験時間は1教科50分、各50点満点（合計250点満点）です。

「リスニング」「文法・語い」「長文読解」といった内容です。やや長めの長文も出題されますので、内容をつかみながらスピーディーに読めるようにしておきましょう。選択問題が多めですが、一部日本語で記述させるタイプの問題も出されています。

問題の難易度は基礎～標準レベルです。私立高校に散見される難問や奇問もないため、オーソドックスな問題演習で対策可能でしょう。 作図問題が出されています。教科書の基本的な作図の技法はきちんとマスターしておきましょう。

「随筆・説明的文章」「小説」「古文」「資料の読み取り」といった内容です。「資料の読み取り」問題は、読み取った内容についての意見を150字程度で書くというものが出されています。公立高校の過去問も活用できるので、たくさん演習しておきましょう。

「小問集合」のほか、物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題されています。問題のレベルは基本的なものが多いので、教科書ワークや基本問題集にくり返し取り組んでおきましょう。

地理・歴史・公民の各分野から2題ずつ、まんべんなく出題されています。与えられたテーマについて、賛成か反対かを理由も含めて書かせる問題に注意しましょう。自分なりに型を作っておくと書きやすくなります。

2021年度入試から公立高校と同じ形式の入試問題になりました。入試日は2月中に実施されるため、公立高校との併願やシミュレーションにもピッタリです。

4.推薦入試について

公立高校で実施される推薦入試については、記事最初の「公立高校入試制度・日程」をご覧ください。
私立高校の推薦入試は、1月上旬～中旬にかけて行われます。12月からスタートする高校もわずかながらありますので、詳しくは各高校の募集要項でご確認ください。

5.公立高校入試の注意点

島根県公立高校入試を一般選抜で受験する場合は、検査当日の得点が何より重要になります。合否判定の資料となるもののうち、調査書に基づく評定は60点満点なのに対し、学力検査の得点は250点分を占めるからです。検査問題はどの教科も基本的なものが中心なので、学校の勉強や教科書を十分に理解できていれば対応できます。苦手分野を克服し、正確に説き進められるように対策していきましょう。

推薦選抜・スポーツ特別選抜に出願する場合は、面接が課されます。いきなり本番では緊張し実力が発揮できないことも考えられますので、事前に想定練習をしておきましょう。学校や塾の先生に相手役になってもらい、よく聞かれる質問に対しては自信を持って回答できるまで取り組んでおくと安心です。

6.偏差値ランキング