宮城県の高校入試情報・偏差値ランキング｜オンライン家庭教師ピース

1.公立高校入試制度・日程

【概要】

宮城県公立高校入試では、すべての高校・学科・コースで「共通選抜」および「特色選抜」の2通りの選抜方法で合否が判定されます。出願できる高校は1人1校ですが、複数の学科・コースの併設がある高校では第2志望が認められています。
3月上旬に行われる第一次募集で定員が充足されない高校・学科・コースのみ、3月中旬に第二次募集を行います。

学力検査点と調査書点の相関図を基に、その両方の満点により近い者を上位とし、上位の者から審査・合格が決まる選抜方法です。

学力検査点は国語・数学・社会・英語・理科各教科100点満点、合計500点満点。調査書点は195点満点です（調査書点の算出方法は「内申点」の項目で詳しく解説します）。

点相関図での学力検査点と調査書点の比重は、下表５つの組合せから各高校が設定します。

学力検査点、調査書点及び面接、実技、作文の得点を合計し、その合計点を基に調査書の記載事項も用いて総合的に審査し選抜する方法です。

学力検査点は国語・数学・社会・英語・理科各教科100点満点合計500点満点を、各高校が教科ごとに定めた換算率によって算出し合計した点になります。
たとえば「英語の換算率を2.0倍」とした場合は、下表のようになります。

「共通選抜」と「特色選抜」の募集割合は高校・学科・コースごとに決められています。

• 「共通選抜」の募集割合：募集定員の50％～90％
• 「特色選抜」の募集割合：募集定員の10％～50％（体育および美術に関する学科は10％から90％）です。

特色選抜の審査対象者は、特色選抜の選抜人数の120％から200％までの間で、各高校が定めます。特色選抜の審査対象者は、特色選抜の選抜人数の120％から200％までの間で、各高校が定めます。

【入試科目】

第一次募集の入試科目は、以下の通りです。

• 学力検査／国語、数学、社会、英語、理科（全員共通・各教科50分）
• 面接、実技、作文（学校により実施）

【補足】

合否判定において「共通選抜」と「特色選抜」どちらから先に実施するかは、高校ごとに決定します。
はじめにいずれかの選抜方法で合否判定を行い、その後最初の選抜方法で合格圏内に入らなかった受験生を対象に、もう一方の選抜方法で合否判定を行います。
※ 受験生が共通選抜か特色選抜かを選ぶ必要はありません。

2.内申点の扱い

内申点の対象となる成績は中1から中3までですが、その算出方法は「共通選抜」と「特色選抜」で異なります。

【共通選抜における内申点算出方法】

学力検査がある5教科（国語、社会、数学、理科、英語）の5段階評定の合計に、学力検査がないない実技4教科（音楽、美術、保健体育、技術・家庭）の5段階評定を2倍し、合計した195点満点。

※計算式：3学年共通
（5教科×5段階評定）＋（実技4教科×5段階評定）×2倍　　195点満点

【特色選抜の内申点算出方法】

高校・学科・コースごとに定められた0.25から2.0倍までの換算率を、各学年・各教科の5段階評定（実技4教科は2倍）にかけて算出

3.受験科目の特徴

【宮城県公立高校入試の傾向と対策】

英語は大問5題構成で、例年「リスニング」「語彙・文法」「長文①」「長文②」「英作文」が出題されています。50分の試験でリスニングが9分ありますから、残りを41分で解かないといけません。スピードを意識した練習が大切になります。

宮城県の長文問題は本文が長い上に問題も多いのが特徴です。問題文に先に目を通し、本文を読みながら重要な箇所をチェックするという方法が効率的に解けるでしょう。

文法問題のレベルは標準的です。日頃から教科書に載っている文法や言い回しを確実に覚えていくことが対策になります。またこうした文法知識や表現力は英作文でも力を発揮します。対話が成り立つ形に英作文を仕上げる問題が出ていますので、知っている表現を使いこなす練習をしておきましょう。

数学は大問4問構成で、「計算中心の小問集合」「方程式の文章題、確率の基本問題など」「関数」「図形」となっています。このうち最も配点が高いのが第1問の「小問集合」で、ここだけで30点が割り振られています。得点源になる問題なので、ケアレスミスに注意しながら基本問題を速く正確に解けるよう対策しておきましょう。

また「図形の証明」が記述式で出される点も注目です。例年出題されていますので、基本に忠実に、必要な記述が抜け漏れなく入るようにコツコツと練習することが対策になります。

年によっては難易度が高めの関数などが出題されることもあります。時間内に完答するのは難しい科目なので、問題を見極め基本的な問題を確実に得点していくことが合格へつながります。基礎基本を徹底的に定着させていきましょう。

国語は大問5問構成で、「漢字、知識問題」「小説」「説明的文章」「古文」「作文」となっています。最も配点が高いのは第1問の「漢字、知識問題」なので、中学校までに習った漢字は止め・ハネまで正確にかけるようにしておきましょう。

特徴的なのは本文が2000字に及ぶこともある長い「説明的文章」です。30字～50字程度の字数制限がある記述問題も出されます。答えになる箇所にめぼしをつけ、簡潔に表現しきる力が大切です。模範解答と自分の解答を見比べ、足りない箇所を見つるといった対策が有効です。

また「作文」はテーマに沿って160～200字を書くというのが例年の形式です。自分で書いたものを学校の先生や親などに見てもらい、自分の意見がわかりやすく書けているかといった点を評価してもらうようにしましょう。

理科は例年は第1問が「小問集合」、第2問～第4問まで物理・化学・生物・地学の4分野が満遍なく出題されます。分野に偏りなく対策することが重要です。用語を答えさせる基礎的な問題や実験手順の理由説明、計算問題等も出されます。

問題のレべルは基礎～標準的なのですが、年によっては発展的な知識が必要であったり、グラフ・資料をよく見ないと解けない問題があったりすることもあり、解法の暗記だけでは難しい問題もあります。直前期には過去問などを利用し、複数の単元にまたがる複合的な知識・理解力を身につけることを目指してください。

水とエタノールの混合物を加熱する実験や気体の性質、飽和水蒸気量、雲ができるしくみ、湿度計算などが頻出分野です。これらの分野が苦手な場合は、早めに克服しておいた方がよいでしょう。

社会は大問5問構成で、地理・歴史・公民の各分野単独の大問に加え、複数分野にまたがった融合問題が2題出されます。中学生には馴染みが薄いテーマが出される場合もありますが、大切なのは1つずつの分野の基本知識です。基本知識と与えられた図や資料を活用すれば解ける問題レベルなので、地理・歴史・公民の基本事項をしっかり復習しましょう。

時系列順の並び替えや組み合わせ型の設問といった選択肢問題が多く出題されるのも特徴的です。選択肢問題は勘で解けるとは思わないでください。部分点が存在しないので、間違いが重なると大きく点数を落としてしまうことになります。根拠をしっかり考え、確実に得点していくことが大切です。

教科書レベルの語句知識を答えさせる設問は少なめです。資料やグラフの読み取り、記述問題が出るので思考力や分析力が試されます。初見でも十分解けるレベルですが、時事的要素を含む出題もあるため、日頃から新聞やニュースをチェックしておくことが有効な対策になります。

【宮城県私立高校入試の傾向と対策】

代表的な私立高校の入試問題の傾向と対策について解説します。

一般入試の受験科目は国語、数学、英語、面接です。
募集は「特別志学コースType1（全体の20%）」、「特別志学コースType2（全体の35％）」、「尚志コース（全体の45％）」の3コース。入試問題は全コース共通で、出願コースに不合格でも、総合判定により他コースにスライド合格となる場合があります（希望申請は不要）。

基本的な文法事項が幅広く問われます。会話文や長文問題も出題されるため、教科書レベルの文章はスラスラ読めるようになっておくことが大切。本文の流れをスピーディに理解できるよう練習しましょう。和文英訳も出題されます。

中学数学のほぼ全分野から満遍なく出題されます。問題のレベルは基礎から思考力が必要な応用問題までバランスよく出されるため、苦手を作らず確実に解ける力が必用です。計算は素早く、確実に解けるよう日頃から意識して練習しましょう。

小説文、論説文、漢字の読み書きが出題されます。漢字の難易度は標準的なので、漢字では差があまりつきません。小説文と論説文の正答率が合否を分けます。問題で問われていることは何か、本文のどこに根拠があるかと考えながら解く力が大切です。

一般入試の受験科目は国語・数学・英語・理科・社会の5科目。
募集は「特別進学コース」、「総合進学コース」の2コースです。
特別進学コースは定員30名ですが、「総合進学コース」へのスライド合格となる場合があります。

大問8題構成で、7つは記号で答える選択問題になります。少なくない分量を限られた時間で解く必要があるため、素早く正しい答えを見つける力が試されます。1つ1つ根拠を持って確実に答えられるよう、日頃から本文を意識して読むようにしましょう。

大問4題構成で、うち2問は基礎計算を中心とする基本問題、そのほか関数や証明問題が出されます。公立高校入試の傾向に近い構成なので、公立高校の過去問も対策に活用できます。基本事項を確実に押さえ、ミスなく計算しきる力が大切です。

4.推薦入試について

宮城県の公立高校には推薦入試制度はありません。
私立高校の推薦入試はすべての学校が同じ日程で行います。出願は12月中旬、1月初～中旬に試験、合格発表は翌日です。

5.公立高校入試の注意点

宮城県公立高校入試は「共通選抜」と「特色選抜」の2タイプの選抜が行われることが特徴的です。選抜方法の比重と割合は学校ごとに定められているので、自分が志望する高校の選抜方式を把握し、適切な対策を準備していくことが合格の秘訣と言えます。

また内申点も無視できない存在感を放っています。中1から中3まで全学年・全教科の成績が加味されるので、苦手科目を作らず満遍なく伸ばしておくことが大切です。

6.偏差値ランキング