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【共通テスト地理】9割も目指せる勉強法のコツ!センター試験過去問の活用ポイントも伝授

共通テスト地理

地理はセンター試験から共通テストに移行した際も変化が少なかった科目の1つです。しかし問題文の長文化、図表を使った読み取り問題の増加など、解答までに手間がかかる問題が増えた点が特徴的。高得点を狙うためには、傾向に合わせた対策をしっかり行っていくことが大切です。

今回は比較的「勉強のコスパが良い」といわれる地理を、共通テスト9割を目指せるレベルに仕上げる勉強法を解説します。共通テストの特性や過去問の使い方、具体的な勉強法についてまとめてありますので、最後まで読み、ぜひ今日から取り入れてみてくださいね。

※ 本記事内で指す「地理」は特に記述がない場合は「地理B」を指します。

初めて実施された「大学入学共通テスト」を振り返る

まずは共通テスト(地理)の概要を振り返っておきましょう。センター試験の違いも踏まえておくと、センター試験の過去問を利用する際にも役立ちますよ。

問題形式、出題傾向

全体的に問題数が減少しました。それに伴い、1問当たりの配点は大きくなっています。
※ 大問は6題⇒5題に、マーク数は35⇒32(第2日程は30)にそれぞれ減少。

センター試験(2020年度) 共通テスト(2021年度)
※第1日程
第1問 17点(6問) 20点(7問)
第2問 17点(6問) 20点(6問)
第3問 17点(6問) 20点(6問)
第4問 17点(6問) 20点(7問)
第5問 14点(5問) 20点(6問)
第6問 18点(6問)
合計 100点満点 100点満点

出題分野はセンター試験とほぼ同じで、「自然環境と自然災害」「資源と産業」「都市・人口と生活文化」「地誌」「地域調査」でした。センター試験で出題されていた比較地誌はなかったものの、ほぼ変更はないといえます。

ただし図表の読み取り問題が増えた点には注意しましょう。
地形や気候区、農業地域、鉱産資源などはもちろん、統計図表は背景や特徴も読み取ることが大切です。

会話文を使った出題も目立ちました。会話文は文章の総量が増えるため、単純に読み取り量が増えます。重要語句に注目し、効率よく情報を取捨選択していく力が欠かせないといえるでしょう。

問題例、共通テスト(第1日程)地理B 第2問-3

引用:独立行政法人 大学入試センター

平均点

過去5年の平均点推移を見ても、センター試験からほぼ同水準で推移しています。

年度 平均点 前年差
2021年度 60.06 -6.29
2020年度 66.35 +4.32
2019年度 62.03 -5.96
2018年度 67.99 +5.65
2017年度 62.34

以上を踏まえて考えると、今後の共通テスト対策も従来のセンター試験対策を踏襲し、基本に忠実な学習を大切にしていくことで十分対応できると考えて良いでしょう。

★ 共通テストについては、こちらもどうぞ!
大学入学共通テストとは?教科ごとの出題科目は?日程や出願方法など詳しく解説!

地理の共通テスト対策・基本方針4か条

地理は英語や数学と比べ、「そこまで対策に時間をかけられない……」という受験生が多い科目ではないでしょうか?

ただ嬉しいのは、地理は「暗記科目ではない」という点です。ここが、暗記量が得点を分ける日本史や世界史と異なるポイント。暗記より「理解」すること、そして論理的に考えることが重視される科目が地理です。

ここからは地理をできるだけ少ない時間で、効率よく対策を進めるコツを解説していきましょう。

1.対策の基本は「教科書」!

センター試験の頃から、地理で出題される内容は教科書を大きく逸脱したものはありません。教科書に載っている内容、あるいは教科書を軸に発展的に思考すれば十分対応できる問題が中心です。

また一問一答形式の知識問題は少なく、教科書に載っていないような知識が問われることはほとんどありません。地理的な思考力を使ってさまざまな状況や原因を推察する力が求められる問題が出題の中止になっています。

したがって共通テスト対策も、教科書が基本になることは変わりません。教科書に書かれている内容を十分理解し、その知識を使って問題を解くという方針で計画を立てていきましょう。

2.取り組む順番は「系統地理」⇒「地誌」!

地理の対策は「系統地理」からはじめ、「地誌」に入る順番が良いでしょう。教科書や学校の授業もこの順番で進むことが多いはずです。

「系統地理」とは地理で登場するあらゆる要素(地形・気候・産業・経済など)を、「場所」という切り口ではなく、要素ごとに学んでいく分野です。地形なら地形、気候なら気候という切り口で、世界中をまとめて学びます。要素ごとの理解が深まるため、地理の基本となる分野です。

一方、「地誌」とは地域・大陸別といった「地域ごと」という切り口で学ぶ分野を指します。一般的には「系統地理」で地理の全体像を学んだ後、地域ごとの理解を深めていくという順番になりますね。

学校や予備校で対策をする場合は、カリキュラムが自然とこの順番になっているため、特に気にする必要はありません。独学で基礎から学びたい場合は、「系統地理⇒地誌」という順番を意識してみてください

3.資料集や地図で図表やグラフの読み取り練習をする!

共通テストで増加した図表や地図、グラフ、資料の読み取りといった問題は「慣れ」も大切。日頃の勉強の中で、意識的に図表や資料に触れるようにしてみましょう。

隙間時間を使って、参考書や地図帳でさまざまな図表に触れるのも良いでしょう。ただ眺めるだけではなく、「これは何をあらわしているのか?」「つまりどういうことなのか?」と主体的に疑問を持ちながら見る姿勢が、読み取りの力につながっていきます。

問題の解説を読むときも、文字だけで理解が不足したと感じたら、積極的に関連資料を探してみてください。そのためにも、資料集や地図帳は必ず手が届く場所に置いておくことが大切です。

4.過去問を使って問題演習を繰り返す!

共通テストは図表や統計資料を使った問題が増えたものの、センター試験と比較し大きな変化は見られませんでした。ということはセンター試験の過去問演習が、何よりの対策になるということです。

インプットした系統地理・地誌の知識は、問題演習を重ねることにより、実践的で”使える”知識として定着していきます。因果関係、相関関係、地理的背景、歴史的背景など、さまざまな視点から問題を分析すること、与えられた情報から解答を類推する力がついていきます。

地理は勉強した成果が比較的短期間で現れやすい科目。ぜひ、得点源にできるよう、頑張っていきましょう!

共通テスト対策におすすめの参考書・問題集3選!

共通テストの地理対策を効率良く進められる参考書を3冊、厳選してご紹介します。独学でも進められるものを選んでいますので、ぜひ活用してみてくださいね。

その前に…、地理の参考書を選ぶ際のポイント!

地理の参考書を選ぶ際は、「できるだけ発刊が新しいもの」をチョイスすることが大切。というのも、掲載されているデータは毎年刷新されるからです。また社会情勢の変化に伴い、用語そのものが変わることも。

数年というスパンでデータが差し替わっていくのが地理という科目の特性です。参考書は出来れば書店で、最新のものを用意するようにしましょう。

おすすめ① 『大学入学共通テスト 地理Bの点数が面白いほどとれる本』

まずは『大学入学共通テスト 地理Bの点数が面白いほどとれる本』(角川書店)を。

著者は河合塾地理科講師の瀬川聡先生。各地の河合塾校舎や、映像授業形態の「マナビス」で地理を担当。「地理ってこんなに面白いんだ!」「地理の授業で笑ってしまうなんて」「覚えるんじゃなくて、考え方が大事だとわかりました!」など、受験生から圧倒的な支持を受けるカリスマ講師です。

決して奇抜な考え方を指導しているわけではないのですが、要点をおさえたアプローチと本質的な考え方で、どんな問題にも対応できる「地理の基礎力」を養成してくれます。これから地理の勉強を始めるという人にも、実践で使える知識をつけたいという人にもおすすめ。

また瀬川先生の著作は他にも多数あります。地理の勉強で迷ったら、瀬川先生の本を選んでおけば間違いないでしょう。

おすすめ②『2022共通テスト過去問レビュー 地理B』

地理の過去問演習におすすめなのが、『2022共通テスト過去問レビュー 地理B (河合塾SERIES)』(河合出版)です。2021年度共通テスト第1日程および、2012年度以降のセンター試験が収録されています。

「センター試験の過去問なんて、どれも同じでしょ?」と思うあなたにこそ、見てほしい!河合塾のこのシリーズは、本編と同じくらいのボリュームがある「解説」が特長。多くの受験生が「どの過去問より詳しい」「これ以上の解説はいらない」と言う充実っぷりです。1000円ちょっとというお値段で買えるので、ぜひ手元に置いておきたい1冊だといえます。

おすすめ③『大学入学共通テスト 地理B予想問題集』

とはいえ、センター試験の過去問だけでは共通テスト対策には不足します。共通テストの傾向に合わせていくためには、共通テストの予想問題集が必要。そんな時におすすめなのが『大学入学共通テスト 地理B予想問題集』(KADOKAWA)です。試行調査2回分の問題と予想問題、さらに試行調査から見えた傾向分析も掲載。

図表を使った問題も多数掲載されているので、図表に特化したトレーニングにも使えます。センター試験の過去問演習と合わせて取り組むと良いでしょう。

ピンポイントでオンライン家庭教師を利用するのもおすすめ

地理は比較的、勉強した成果が結果に現れやすい科目だといわれます。暗記より「理解と思考」が重視されるため、つい「なんとかなるか」と後回しにされがち……、ということはないでしょうか。

「すぐに成果が出やすい科目」だからこそ、早期に短期集中で対策を行い、得点源にしてしまうという方法もあります。あるいはぎりぎりまで先延ばしにしてしまった受験生には、ポイントをおさえた効率的な対策で本番に間に合わせる、という方法も。

そんな時におすすめなのが、スポット的にも利用できる「オンライン家庭教師」です。受講科目、時間、回数などは自由に相談できるので、苦手なところや過去問演習を短期集中トレーニングするのにピッタリ

指導に当たる講師は、自身もセンター試験や共通テストを経験した大学生がメイン。「ホントに時間がないときにどうしてた?」「二択で迷ったときは?」「8割の壁を越えられない!」といった、受験生の悩みを乗り越えてきた経験も聞くことができます。

「自分だけのカリキュラムを自宅で受講できる」オンライン家庭教師、ぜひ一度体験してみてください!

まとめ

地理の共通テスト対策についてまとめてきました。

一見すると図表や資料が多く、「大変そう……」というイメージを抱きやすいのが地理かもしれません。しかし覚えないといけないことは他の地歴科目よりは少なく、共通テストには難問・奇問の類は出されません。勉強したことが、しっかりと成果に現れてくれます。

教科書を中心に重要事項を丁寧におさえ、過去問を使った問題演習を重ねることで、きっと高得点が狙えるようになります。応援していますよ!

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