中学受験の正しい勉強法とは?志望校合格を勝ち取るために必要なこと
中学受験を控え、順調に偏差値を上げ続けられている家庭もあれば、成績の伸び悩みやモチベーションの低下に頭を抱えている家庭もあるでしょう。また、「何から手をつければ分からない」という声もよく耳にします。
今回は、志望校合格を勝ち取るために知っておきたい、中学受験の正しい勉強法について解説します!
目次
中学受験に必要な小学生の勉強時間
勉強時間は、受験が近づくにつれて伸ばしていく必要があります。身につけなければいけない単元数が多くなり、過去問対策や模試の見直しなども増えるため、少しずつ増やせるようにしていきましょう。
4年生であれば、学校と塾以外の自己学習を、平日は1日1~2時間、休日は1日4時間程度が目安です。
5年生であれば、平日は1日1~2時間、休日は1日5~6時間を目安にします。
6年生であれば、平日は1日2時間、休日は1日8~10時間、夏休み40日間で400時間というのがベースです。
志望校の難易度や今の偏差値との開き具合にもよりますが、難関校を目指すなら必須の分量です。
他の習い事は続けるorやめる必要があるのか
習い事の頻度にもよりますが、塾のカリキュラムを欠席する必要がある・土日の模試に参加できない・物理的に宿題をこなす時間がない等の場合は、無理に続けない方がよいでしょう。一方、習い事が本人の支えでありいいガス抜きになっていたり、勉強を阻害せずできたりしているなら、やめる必要はありません。
ただし、5年生以上では受験に向けての対策にしぼっていく必要があります。
あくまでも気晴らしの一環として続けるものとして捉え、第一は勉強にあると心得ておきましょう。
【科目別】中学受験の正しい勉強法とは
中学受験を乗り切るためには、科目ごとに効率よく勉強することが大切です。まずは、抑えておきたいポイントをチェックしましょう。
算数の勉強法
基礎である計算力は、「量をこなすこと」「体で覚えること」が欠かせません。一朝一夕では身につかない力ですから、筋トレと同じように、日々コツコツ取り組みましょう。
中学受験ならではの出題である△△算(植木算・流水算・ニュートン算)や面積図などの特殊解法は、基本パターンを繰り返し解くことでモノにします。
どのパターンの解法を使えばいいか選択できるよう、土台を作っていきましょう。
国語の勉強法
漢字は、算数の計算力と同じようにコツコツ取り組みます。
トメ・ハネ・ハライをないがしろにせず、例文を作りながら覚えていくのが効果的です。ことわざや四字熟語も同じように、どのシーンでどんな使い方をする単語なのかを意識しながら勉強しましょう。
文章題を理解する力を上げるには、日々の音読が効果的です。
音読が上手な人は、文節やまとまりを瞬時に理解する力に長けています。逆に、音読でひっかかるところは言葉の意味を理解するのに時間がかかるポイントだと分かります。
特に難関校を受験する場合、テクニックのみに頼らず、「文章に触れることが楽しい!」と思えるような経験を積んでおくことをおすすめします。
理科の勉強法
原理や仕組みを理解することはもちろんですが、習ったことを身近なシーンで体験することが重要です。月の満ち欠けを習った後で実際に月や星座を観察したり、テコの原理を習った後でバランスよく洗濯ものを干すのを手伝ったりすることで、理科と日常生活の関わりに気づけます。
「知識」を「知恵」に昇華できれば理解も早まり、入試問題への応用も効きやすくなるでしょう。
社会の勉強法
地理を学ぶ上で白地図は必ず使用します。山脈・特産品・県庁所在地・平野・気候などさまざまな観点で白地図を繰り返し埋め、世界地図まで広げていきましょう。
歴史は、「イメージを掴むこと」が大切です。その時代ごとの服装・文化・セリフの言い回し・人間関係などを学ぶには、漫画やドラマを活用しながら勉強するのがおすすめです。語句や年代だけでなく、時代背景を読み取ることを意識しましょう。
時事問題は、ジャーナリストによる解説番組やニュースを親子で見ながら会話することで、自分ごととして捉えやすくなります。
特に、6年生の10月までのニュースはまんべんなくチェックしましょう。ちょうど10月頃から受験問題の作成が始まりますから、それ以前の時事問題は出題されやすくなります。
【学年別】小学生の正しい勉強法とは
中学受験に臨むには、数年単位での長期的な勉強計画が必要です。ここでは、学年ごとの勉強法について学んでいきましょう。
低学年の勉強方法
1~3年生の低学年のうちに取り組みたい内容として、3つ挙げられます。
まず1つ目は、机に向かう習慣をつけることです。
少しの量でも、短い時間でも、簡単な問題でも構いませんから、毎日決められた時間に机で勉強するように意識します。学校の宿題だけにこだわらず、市販のワークや問題集に取り組むのもいでしょう。
2つ目は、成功体験を積んでおくことです。
小さな成功でも褒め、スモールステップで課題をクリアしていく喜びを体験しましょう。「少し頑張ればできるかも!」という自信をつけることで勉強に前向きになり、解ける喜びや挑戦する楽しさが身につきます。
3つ目は、子どもの好奇心や疑問に真正面から向かうことです。
「なんで?どうして?」に答えるのは大変ですが、面倒でも1つずつ広い、親が分からなかったら子どもと一緒に考えたり調べたりしましょう。スマートフォンで検索して答える際も、「どういう単語を入れて検索したら情報が出てくるかな?」と問い、一緒に解決することが大切です。
小学校低学年のうちから受験を意識して頑張る子どもは少ないものです。アメとムチのつもりで「宿題しなければお小遣い減額!」「これ終わったらゲームしていいよ」など条件をつけてしまうと、アメをもらうためだけに勉強するようになってしまいます。親が上手くリードしながら、学ぶ楽しみを教えていきましょう。
4~5年生の勉強法
どの塾でも、4年生から中学受験対策が本格化します。
4年生からは学習に耐えられる体力づくりを意識していきましょう。質よりも時間と量を意識し、学習するボリュームを増やします。
5年生からは学習内容に目を向けます。入試で出題される単元の多くは、5~6年生で学びます。ギリギリ解けるかどうかの難易度を多く取り上げつつ、ステップアップのための反復練習をしていきましょう。
6年生の勉強法
6年生の夏休みまでに、小学生で学ぶ全ての単元を教え終わる塾がほとんどです。
夏休み中に基礎の総復習を行い、抜けているポイントを確認しましょう。「夏が受験の天王山」とは中学・高校・大学受験のすべてにおいて言われることですが、まさしくここが最後の復習ポイントです。
9月以降は過去問に取り組み、志望校の特色を把握しながら補足的に学習していきます。
中学受験で挫折しないための勉強法
中学受験をするに当たり、挫折しにくい勉強法があります。
まず1つは、教える人と教えない人を決めることです。
家でも家庭でも、先生からも親からも常に指導されてしまうと、子どもの逃げ場がなくなり、追い詰められてしまいます。結果的に効率が下がったり「机に向かうのが嫌だ」と感じたりすることで挫折しやすくなります。
本人が休憩できる場所や時間を用意することで、長期間の受験勉強を乗り切れるようになります。
次に、結果ではなく経過の良さを認めてあげることです。
結果が大事なのはもちろんですが、頑張りを認め、褒めてあげることも大切です。サボりがちでなかなか勉強しない姿に親が心配になってしまうこともありますが、テキストを持った瞬間に「勉強する!?偉いね!」と褒めてあげるくらい大袈裟でもいいでしょう。
結果に言及する場合もポジティブな発言を心掛け、伸びしろを発見するような姿勢でいることが大切です。
正しい勉強法で中学受験を成功させましょう
受験は、今後の人生の分岐点になります。どんな学校でどんな勉強をして、そのためにどう対策したかは、合否に関わらず本人の大きな糧となるでしょう。
しかし、せっかくチャレンジするなら合格を目指したいのは誰しも同じです。ポイントを抑えて効率よく勉強してサクラサク春を迎えられるよう、本人も保護者も努力していきましょう!