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中学生のスマホ利用は心配だらけ!ルールの決め方とポイントを解説

「中学生の子どもにスマホを持たせようと思うが、ルールはどう決めたら良いか」「中学生の子がスマホを使いすぎて困っている」、こうしたご相談をお聞きすることも増えました。スマホは便利な反面、勉強の妨げになったり、中毒や危険の心配が伴ったりします。ルールをはっきりと決め、お子さんを危険から守るのは親がしなければならない役目です。

この記事では、中学生にスマホのルールを決める際に注意すべき点や決め方の具体的なポイント、破った際のペナルティなどについて解説します。現代の中学生のスマホ実態もまとめました。ぜひ最後まで読み、ご家庭に合ったスマホのルール決めにお役立てください。

知っておくべき中学生のスマホ実態

知っておくべき中学生のスマホ実態

ルールを決める前に、現代の中学生とスマホの関係を把握しましょう。親世代が思っている以上に、中学生とスマホのあいだには、深い関係があります。

2021年に行われた総務省の調査から、「中学生のスマホ所有率」「スマホ利用時間」「スマホを使う目的」の3つを解説します。

中学生のスマホ所有率

調査対象となった中学生のうち、「自分専用の」スマホを持っている割合は87.8%でした。「兄弟と共用」が4.0%、「親と共用」が6.4%です。

中学生の8割以上は、自分専用のスマホを持っていることになります。

青少年のスマートフォン利用形態(年齢別)

引用:「我が国における青少年のインターネット利用に係るフィルタリングに関する調査(2021年)」|総務省

同じ調査では、「自分専用のスマホを持ち始めた年齢」も調べています。「中学1年生から」という回答が突出して多く22.1%を占めます。
中学入学を機に、子どもに専用のスマホを持たせるご家庭が多いということです。

「みんなスマホ持ってるから、うちも買って!」とお子さんが言うセリフは、的外れではないとわかります。

青少年のスマートフォン利用開始時期(学年/年齢別)

引用:「我が国における青少年のインターネット利用に係るフィルタリングに関する調査(2021年)」|総務省

中学生のスマホ利用時間

中学生が1日にどれくらいの時間をスマホ利用に費やしているか、見てみましょう。総務省の同じ調査によると、中学生のスマホ利用時間の平均は「1.97時間」でした。

青少年のスマートフォン利用時間(年齢別)

引用:「我が国における青少年のインターネット利用に係るフィルタリングに関する調査(2021年)」|総務省

小学生から中高生になるにつれ、スマホ利用時間が急激に増えている点に注目してください。自分専用のスマホを持ったことでスマホを自由に使えるようになり、利用時間も比例して増えていると考えられます。

中学生がスマホを使う目的

中学生は、スマホをどのような目的に使っているのでしょうか?
もっとも多かった利用目的は「動画共有サービスの利用」、つまりYouTubeなどの視聴です。次いでゲーム、メッセージアプリ、SNSなどが挙げられています。

青少年がスマートフォンで利用しているサービス(年齢別)

引用:「我が国における青少年のインターネット利用に係るフィルタリングに関する調査(2021年)」|総務省

YouTubeもゲームも、SNSも、いずれも一度使い始めると、時間が経つのを忘れて没頭してしまう中毒性を持っています。これらの利用目的は、大人でも自己管理が難しいですよね。中学生がスマホを使う際はなおさら、明確なルール・約束が必要だということがわかります。

中学生の「ルールなきスマホ利用」が引き起こす問題

中学生の「ルールなきスマホ利用」が引き起こす問題

もし、ルールや約束を設けずに、中学生にスマホを与えたらどうなるでしょうか。ルールなきスマホ利用が引き起こす問題について解説します。

心身への悪影響

スマホの長時間利用で、真っ先に心配事として上がるのが「視力への影響」でしょう。実際、「スマホ老眼」が増えているといいます。

スマホ老眼の原因は、スマホを見る際に目の筋肉(毛様体筋)が近くにピントを合わせる緊張状態が続くことにあります。緊張状態から戻りにくくなることで、視力に悪影響があるのです。
悪い姿勢でスマホを見続けると、急性斜視になるおそれもあります。

スマホによって生活リズムが崩れ、「朝起きられない」「常に眠い」という状態になることもあります。スマホの画面から発せられるブルーライトが覚醒を促すホルモン(セロトニン)を分泌させ、睡眠を妨げるからです。深刻化すると朝起きられず、不登校につながることもあります。

SNSに起因する友人関係への影響

中学生の多くが利用するSNSは、いじめにつながりやすいツールです。

2021年2月、北海道旭川市で中2の女子生徒がいじめに遭い、凍死した事件を覚えている方も多いでしょう。「旭川女子中学生いじめ凍死事件」と言われるこの事件は、生徒同士のLINE上のやりとりがヒートアップして起きてしまいました。

またコロナ禍を機に広がった学校のタブレット学習でも、チャット上に悪口を書き込むなどのいじめが多発しています。東京都町田市では、タブレット上のいじめが原因で小6女児が自殺した事件もありました。

我が子を守るためには、「いじめはあるもの」という前提に立つことが大切です。
反対に、気軽な気持ちで行った書き込みが、いじめの加害者になるおそれもあることを、しっかり押さえておきましょう。

見知らぬ人と近づく危険性

SNSを使えば、親の目が行き届かない場所で、知らない人と気軽にやり取りできます。中には悪意や下心を持って、中学生に近づいてくる大人もいるという事実を知っておきましょう。中には最悪のケースに発展してしまう事例もあるのです。

また援助交際に限りなく近いといわれる「パパ活」のターゲットには、中学生も含まれているということや、危険なのは女子生徒だけではなく男子も同様であることも知っておいてください。「ママ活」「姉活」といった単語を調べると、実態が見えてきます。

お子さんが持つスマホの先には、親が知っている以上の危険があると考えておくことが大切です。

意欲減退、成績低迷

「スマホは、意欲や成績にも良い影響は与えない」という、多くの親御さんが実体験的に知っている事実を裏付ける調査結果もあります。

スマホを長時間使い続ける子どもたちの脳を調べたところ、脳全体をつなぐ神経線維の集まり(白質)の発達が遅れていることがわかったのです。

スマホ脳過労 子どもも学力低下⁉

引用:「“スマホ脳過労” 記憶力や意欲が低下!?」|NHKクローズアップ現代

脳の「白質」は、学習や脳機能に影響を与え、脳領域間で情報伝達をリレーする役割を果たしています。白質の発達に遅れがあるということは、記憶力や学習力にマイナスの影響が出ているおそれがあるといいます。

さまざまな調査で「スマホの長時間利用は成績低迷につながる」という傾向が示されています。スマホの長時間利用によって学習時間が確保できないという理由だけではなく、脳の発達面でも成績低迷につながる可能性が指摘されたということです。

中学生のお子さんとスマホのルール決め、その前に!

中学生のお子さんとスマホのルール決め、その前に!

中学生は、スマホが大好きです。大好きなものを制限する「スマホのルール」は、なかなか簡単には歓迎してもらえないでしょう。

スマホのルールをスムーズに受け入れてもらうためには、事前の準備が大切です。ルールを決める前にやっておきたい下準備を、3つ解説します。

目的を理解させる

はじめに、目的をしっかり理解させましょう。中学生の年齢なら、誠実に理路整然と伝えれば、親が言う内容は理解できるはずです(同意するかは別問題ですが)。
「スマホのルールはなぜ必要なのか」「なんのためにルールを設けるのか」といった目的を丁寧に伝える時間をとります。

また先にご紹介した事件や世相を伝え、スマホが持つ危険性を客観的に話すことも有効です。

子どもの言い分にも耳を傾ける

子どもたちは、「大人の都合を一方的に押し付けられる」ことを嫌います。まして、スマホのルールという“歓迎せざる相手”です。「こういうルールにするから!」と勝手に決められても、反発したくなるだけでしょう。

目的を丁寧に伝えた上で、お子さんの気持ちや意見にも耳を傾けてください。わがままと感じる内容が出てくるかもしれませんが、折り合いをつける努力も大切です。

「自分の考えを聞いてもらえた」というワンクッションは、お子さんの自己肯定感を高めてくれます。結果的にルールが決まりやすくなるかもしれません。

「あなたが心配だから」という親心を素直に伝える

なぜ、スマホのルールを作りたいのですか?スマホによってお子さんに悪い影響がないようにするためですよね。「お子さんが心配だから」が、一番の理由ではないでしょうか。

ぜひ、素直な親心をお子さんにも伝えてください。「あなたが心配だから」とは、思っていてもなかなか普段口にする機会はないかもしれません。だからこそ、お子さんに話すと「親の本気度」がわかってもらえますよ。

中学生のスマホルールを決めるポイント〈機能編〉

中学生のスマホルールを決めるポイント〈機能編〉

いよいよ、スマホのルールを具体的に決める段階に入ります。まず機能面から、使い過ぎを制限できる方法を解説します。

ペアレンタルコントロール機能を利用する

ペアレンタルコントロール機能とは、お子さんのスマホで使える機能や時間を親が制御できるサービスのことです。通信業者ごと、「あんしんフィルター」というサービス名で提供されています。

無料で利用できますが、利開開始申込が必要な場合と不要な場合とがあります。またiPhoneとAndroidでは制御できる機能に違いがある場合もあるので、詳しくは通信業者にお問合せください。

ペアレンタルコントロールでできる制御の例は、次の通りです。

  • アプリやサイトの閲覧・利用許可
  • 利用時間の管理
  • 利用状況の確認
  • 位置情報の確認

通信業者以外のペアレンタルコントロールも利用する

お子さんが持つスマホにペアレンタルコントロールをかける方法のほかにも、使い方を制御する方法があります。

たとえば「Wi-Fi回線そのものにペアレンタルコントロールをかける」のは一例です。Wi-Fiルーターメーカー大手のBUFFALO(バッファロー)では、ペアレンタルコントロール機能を搭載した機器を発売しています。こうした機器を導入することで、有害サイトの閲覧をさらに制限できる場合もあります。

ペアレンタルコントロールは万能ではない

ペアレンタルコントロールは、お子さんにスマホを持たせる際は必須の機能です。ただし、スマホが有害情報などへアクセスすることを、完全に制御できるものではありません。有害サイト側も、あの手この手ですり抜けを画策してくるからです。

ペアレンタルコントロールを入れているからといって安心せず、ご家庭でしっかりとお子さんの利用状況を把握・確認することが必要です。

中学生のスマホルール〈使い方編〉

中学生のスマホルール〈使い方編〉

スマホの使い方にもルールを決めましょう。使い方に関するルールは、使うシーンに合わせると決めやすいですよ。

使う時間を決める

スマホを使える時間を決めるのは、まず考えておきたいルールです。24時間いつでも自由に使える状態は望ましくありません。勉強中や深夜にもスマホを手にできるため、あっという間にスマホ依存になるおそれがあります。

スマホを使える時間の決め方には「時間帯で決める」「1日の上限を決める」という2つの方法があります。
「夕食前はOK」「お風呂から寝るまではOK」と決めるのが時間帯で決める方法、「平日1時間、休日2時間はOK」と決めるのが1日の上限を決める方法です。
お子さんやご家庭の生活リズムに合わせて、考えてみてください。

使う場所を決める

「スマホはリビングで使う」など、使う場所を決めるのもおすすめです。できれば親の目が届く場所だけで使うルールにしておくと、使い過ぎや姿勢の悪さを防げます。
あわせて外出中の使い方も決めましょう。特に歩きスマホは絶対にいけない、ということは、スマホを使い始める段階で習慣にさせることが大切です。

またお子さんにルールを課すならば、親御さんもルールに準じた使い方をするのも大切です。自分には厳しいルールがあるのに、親は好き放題使っているという状態では、お子さんにも不満がたまってしまうでしょう。

ご家庭ごと、「家族みんなで守る」意識でルールを定めてみてください。

使ってはいけない場面を決める

使ってはいけない場面を最初に決めておくのも大切です。たとえば食事中やお風呂、トイレなどが考えられます。いつの間にかなし崩し的に使っている、なんてことにならないように、最初に明確に決めておきます。
こちらも場所と同じように、一度決めたら親御さんも守るようにしましょう。

また「テスト前1週間は親が預かる」など、テスト前の扱いも決めておくことをおすすめします。

充電はリビングがおすすめ

スマホの充電はリビングで、と決めるのも良い方法です。充電は就寝中にするケースが多いので、リビングで充電と決めておくと、夜遅くに自室にスマホを持ち込むことを防げます。

また深夜の通知音で睡眠が妨げられることもなくなります。

危険の種類と遭遇する場面を伝えておく

スマホに潜む危険の種類や遭遇しやすい場面を伝え、お子さん自身に危険を回避する意識をつけさせることも大切です。たとえば、次は必ず教えておきたい危険の例です。

知らないURLをクリックしない
⇒ 詐欺など、有害サイトにつながる危険
アプリを勝手にダウンロードしない
⇒ 情報を盗まれるなど不正アクセスに遭う危険
知らない番号からの電話には出ない
⇒ 詐欺など、悪意あるアクセスの危険
SNSなどで知らない人に個人情報を教えない
⇒ 思いもよらぬ危険に発展するおそれ

スマホのルールを破った場合の対処法

スマホのルールを破った場合の対処法

ルールには、違反や例外がつきものです。決めたルールを守らなかった場合の対処法も、ルールとセットで決めておきましょう。

ペナルティを決めておく

まず、親は「ルールは守られない」という前提に立ちましょう。ご自身が子どもだった頃のことを思い出しても、そうではありませんでしたか?親との約束は、どれだけしっかり守れたでしょうか。
まして中毒性の高さが社会問題になるほどのスマホが相手です。ルールは、おそらく破られます。

よって、破った際のペナルティもあらかじめ決めておくことが大切です。ルールとあわせてお子さんに伝え、了承を得ておきましょう。

ペナルティは必ず実行する

ルールが破られた際は、決めたペナルティを必ず実行します。さもないと、ルールやペナルティを決めた意味がありません。

お子さんと話し合い、守れるルールを決める。破った際のペナルティも決める。あとは、決めたルールとペナルティを厳格に行っていくだけです。もちろん、ペナルティは親にも適用されるようにしておきます。お子さんだけが厳しいルールを課されるのは、不公平ですし不満の種にもなりますからね。

ルールとペナルティを明文化する

ルールとペナルティは、書いておかなければうやむやになってしまいます。決めた内容は明文化し、いつでも確認できるようにしておきましょう。明文化は、親の本気度をお子さんに伝える良い方法でもあります。

もし内容を整理して書くのが難しければ、Softbankが提供している「親子で作るスマホルール」サイトを利用してみましょう。基本的な内容が網羅されており、必要事項を記入していくだけで、ご家庭だけのスマホルールが印刷できます。

親子で作るスマホルールリスト

引用:「親子で作るスマホルールリスト」|Softbank

まとめ

スマホのルールは、どのご家庭でも悩ましいテーマです。スマホは日常的に使うものであり、手元から離せなくなりやすいからこそ、つい使い過ぎてしまうからです。YouTubeやゲーム、SNSなど、子どもたちにとって魅力的なコンテンツが次から次へと提供され続けることも、ルールが簡単に破られる原因にもなります。

だからこそ、ルールを決めておくことが大切です。そしてルールは必ず親子で話し合って決め、決まった内容は書き残しておきましょう。ルールを話し合った様子を、動画で記録するのもおすすめです。「言った・言わない」などのいざこざや、反抗心を押さえるためにも、客観的な記録が役立ちます。

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