大学受験|世界史と日本史どっちが良いか迷ったら「〇〇史」がおすすめ!決め方を解説
大学受験に向けて日本史か世界史、どちらの科目を勉強しようか悩む受験生は多いです。入試においてどちらが有利なのか、用語の暗記はどちらが楽なのか、といろいろ悩んでしまい選びきれないのです。
ここではそんな方達に対し世界史をオススメしていきます。世界史はカタカナだらけだし、いろんな地域を勉強しなくちゃならないと毛嫌いする方もいると思います。
しかし、苦手意識さえ払拭できてしまえば、世界史はただの試験やテストの1教科の域を超え、好きでたまらない存在にもなり得る存在なのです。
この記事では世界史を選択するメリットや勉強する意義、好きになる方法をお伝えしていきます。
目次
そもそも、高校生が世界史や日本史を学ばなければならない理由
そもそもなぜ世界史や日本史を学ばなければならないのでしょう。歴史を学ぶことにどんな意味があるのでしょうか。まずはその理由について考えてみましょう。
①世界史を学ぶ理由
世界史は人類の失敗の記録です。人類はいつでも争いや奪い合いばかりを続けてきました。
そして挙げ句の果てに第2次世界大戦という過去最悪の世界戦争に突入し、もうこれ以上こんな地獄を見ないようにしようと平和に舵を切ったこの歴史上特殊な時期に生まれ落ちたのが私たちです。
おじいちゃんおばあちゃんに聞くと分かりますが、戦争というのはほんの少し前まで当たり前に近くにあるものでした。そして世界には今でも戦争をしている国があります。
私たちは人類至上稀に見る平和な時代と場所に生きる、とてもラッキーな存在なのです。
それを「争いがなくてラッキー」の一言で済ませてしまって良いのでしょうか。いや、それではいけません。
世界史を学ぶと分かります。人間は争わずにはいられない生き物なのです。
今は平和に向けて少しずつ歩みだしていますが、人間の本質は世界史の中にあります。その過激で残酷な姿を知っておくことは、これからの平和を考える上でとても重要な意味をもちます。
この極めて平和な現代日本を生きる我々が見落としがちな、人間の本質を学ぶ点で世界史は非常に役に立ちます。
②日本史を学ぶ理由
日本史を学ぶことはこの国の成り立ちを学ぶということです。
そしてあなたが生きている日本の現状を見つめ直すきっかけにもなります。現在の日本の世界での立ち位置、アメリカとの関係性、敗戦国であった事実。
これらのことがわかってくると今後日本人として世界とどう関わっていくべきなのかが見えてきます。
また、外国の影響を今ほど受ける前の日本の姿を学ぶことで日本人としてのアイデンティティーが見えてきます。あなたが思う日本の良い面、悪い面の源流を知ることができるのです。
世界史or日本史、それぞれの特徴
次に世界史と日本史の特徴を見ていきましょう。特徴がわかればどちらが自分に合っているかを見抜くことができます。
①世界史はカタカナが多く日本史は漢字が多い
くだらないことかと思うかもしれませんが大事なことです。世界史のワードの多くはカタカナで表されます。中国史のみ漢字が活躍しますが、世界史を学ぶ上でカタカナは避けては通れない存在と言っていいでしょう。
日本史は漢字がメインとなります。歴史上の人物の名前に使われる漢字は読みが特徴的で、難易度の高い漢字を書かされることもあります。
②日本史は日本だけを、世界史は多くの国を
日本史で習うことは日本という1つの国の中で起こったことがメインです。日本の中で起きたことを順番に学んでいきます。
反対に世界史は大きく分けてヨーロッパ、中国、中東、アメリカの歴史をしっかりと学び、さらにインドや南米、アフリカについてもある程度の理解を求められます。ここが好き嫌いが分かれるポイントです。
世界史が苦手な子の中には、ポンポンと舞台が変わってついていけないという子がいます。
しかしこれも利点と捉えることができます。ヨーロッパの歴史に飽きたら中国史に移り、中国史に飽きたらアメリカ史を勉強する。といった変化に富んだ勉強法を実践することができるのです。
日本史を寄り道無しの一本道のドラマと考えるなら、世界史は何人かの登場人物がそれぞれに成長し次第に出会っていく群像劇のようなものと言えます。
世界史or日本史、向き不向きはどうやって判断すれば良い?
特徴がわかったところで今度は向き不向きについて考えていきましょう。自分に合っているかどうかを判断する基準についてお話していきます。
①現段階でどっちに興味があるか
率直に日本史・世界史のどちらに興味があるでしょうか。もしどちらかに興味がある場合は教科としての特徴などを考えすぎる前にその教科に決めてしまった方がいいです。
興味がないけど人に言われたからやるより、興味があって自分からやる方が良いスタートダッシュをきめられます。
それぞれの教科の中で特定の人物や時代、国に興味がある場合はまずはその周辺から勉強を始めることもその世界に入り込む点で有効な作戦です。
どんな策略も楽しく勉強している人には勝てません。好きこそ物の上手なれ。どちらかが気になるようであれば迷わずその教科を始めましょう。
② 中学の歴史の授業で興味が持てたか
とは言ってもどちらにも何の興味もないという方も多いと思います。そんな方はぜひ中学校の社会の授業を思い出してみてください。
自分が日本史か世界史のどちらに興味を持てそうかは中学の歴史の授業をもとに判断することができます。
中学の歴史の授業はほとんどが日本史の内容です。
日本史の各時代の基本知識を学んでいたのです。あなたは中学の歴史の授業に面白みを感じたでしょうか。あの時習った歴史をさらに深く学んでいきたいと思いますか。 そこを判断基準にしましょう。
面白かった、と素直にそう思えるなら日本史が合っています。
しかし興味が持てなかったという人も多いはずです。私も中学の歴史はあまり入り込めませんでした。
なぜこんな地味で細かいことを覚えなくてはいけないんだと思っていました。そう感じる生徒さんはこれを機に世界史に飛び込むのが良いです。
同じ歴史科目とはいえ日本史と世界史の雰囲気はかなり違います。日本史に比べ世界史は規模が大きく、日本人の目から見ると違和感を感じるような出来事がたくさん起きます。
中学の歴史の授業を退屈と思った人に一度世界史を体験してもらいたいです。国が変わると歴史もこんなに違うものになるのだなと驚くはずです。
③どちらにかっこよさを感じるか
最後は単純に入り込めそうかで判断しましょう。大雑把なイメージではありますが、身近なものをテーマにしたドラマなどが好きな人は日本史が向いている傾向があります。
日本という私たちが生きているこの国で起きた出来事を学んでいくからです。
一方、世界史はゲームやSF、洋画など現実と違う世界の話が好きな人がハマりやすい傾向があります。日本以外の国の歴史ははっきり言ってフィクションも同然。
一つ一つの出来事の規模も大きく、世界史の事件がハリウッド映画の題材に選ばれることが多いのも頷けます。
世界史or日本史、どちらが難しい?勉強しやすい方は?
次に実際勉強を始めるにあたっての勉強量や暗記のしやすさについて見てみましょう。
①日本史は深く、世界史は広く
日本史は日本の歴史のみを学んでいくため範囲としては狭めです。しかし難関校はその狭い範囲の中で難問を作っていくため、どんどんマニアックな知識を聞いてくるようになります。そのため日本史は狭く深く学ぶ教科であると言えます。
反対に世界史はたくさんの国の歴史をそれぞれ学ぶので、一つ一つの国の歴史については日本史ほどは深掘りしません。広範囲ですが、それぞれの国の歴史の表面をなぞるというイメージです。世界史は浅く広く学ぶ教科であると言えます。
②勉強量
勉強量に関して言えば、ある程度の勉強量で早いうちに成果が出てくるのは日本史です。範囲が狭いため基本問題を解けるレベルまでいくのは世界史に比べ容易です。
世界史はそれぞれの国の歴史を覚えなければならないのに加え、各国の歴史のつながりを横に見る練習もしなくてはいけないので、最初のうちは勉強量に対して成果が出にくい教科です。
それならば日本史を選ぶのがいいに決まってる、と思われるかもしれません。
しかしこれはそんなに簡単な話ではないのです。日本史はある程度まではレベルを上げることができますが、そこから先はマニアックゾーンに入るのできつくなってくるのです。
①で書いた「狭く深く」の「深く」の部分に突入したということです。特に難関校はこの深い知識を問うてきます。難関校レベルを解く必要がある生徒にとって、日本史は高得点を取るのが難しい教科です。
反対に世界史は大器晩成型と言えるかもしれません。
最初は横のつながりや情報量の多さに戸惑うこともありますが、その形に慣れてくると「浅く広く」の「浅く」の部分に助けられ、点数が安定してきます。
難関校の問題といえど日本史に比べればだいぶ浅い知識を問われます。そのため難関校を受験する際に高得点を狙いやすいのは世界史です。
③暗記のしやすさ
暗記のしやすさも個人差はあります。漢字の得意な子であれば日本史の難読漢字もスラスラ覚えられるでしょうし、ゲームなどでカタカタに慣れている子にとってはゲームキャラクターの名前を覚える要領で世界史のワードを覚えていけるでしょう。
まずはシンプルにカタカナと漢字、どっちを覚えるのが得意かを自問してみてください。カタカナの良いところは響きで覚えられるところ。漢字に苦手意識がある方は世界史に逃げ込むのをお勧めします。
▼世界史の覚え方が知りたい方はこちら!
覚える事項が膨大な歴史の学習はオンライン家庭教師におまかせ
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【結論】世界史or日本史選択。私は「世界史」をおすすめします。
①世界史がおすすめ
さてここまで世界史と日本史を比べてきましたが、結論としてズバリ世界史をお勧めいたします。初めはその雰囲気に慣れるまでは拒否反応が出るかもしれませんが、カタカナのワードが多い点、日本史ほど一つのテーマを深追いしない点、飽きたら他の国の歴史に移れる点が魅力と言えます。
ではどうやって大学受験に向けて勉強を進めていけば良いかを考えてみましょう。
②良き語り手を探す
まずは膨大に見える世界史のストーリーを面白く伝えてくれる語り手を探しましょう。学校の世界史の先生が面白く物語を伝えてくれる人だったらラッキーです。
その先生の授業を熱心に聞くことから始めましょう。しかし現実はそう都合よくありません。私の高校の世界史の先生も教科書を音読し、黒板の端から端までびっしり文字で埋める方でお世辞にも世界史を面白く感じさせてくれる先生ではありませんでした。
その後、予備校で受けた授業に私は感動することになります。語り手としてのレベルが違ったのです。語り手が変わるだけで、世界史ってこんなに面白く感じることができるのか思いました。世界史に対するイメージを180度変えられたのです。
世界史につまらない、マニアックだというイメージを持っている人は是非一度予備校講師の授業を体験してみてください。今はオンラインで受講することもできます。
予備校に通うのは無理だという生徒さんもまだ諦めないでください。予備校の授業をそのまま本にしたような参考書もあります。
それらの本を使い予備校の授業を疑似体験するだけでも世界史の面白さに触れることができます。
③インプットとアウトプット
勉強方法は暗記とアウトプットのコンビネーションを基本に進めていきます。暗記とはそのまま、参考書などに書いてることを覚えていくことです。授業を受けることもここに含まれます。
ではアウトプットとはなんでしょうか。アウトプットとは覚えた知識を頭の中から正確に答える能力です。暗記はインプットになるのでその反対がアウトプットとなります。
試験前に必死に教科書やノートを読み込んだのに、いざ問題を見ると答えられないという経験はありませんか。この現象が起こる原因こそまさにアウトプットの練習不足なのです。
アウトプットを鍛えるには、実践問題を解くことが有効です。世界史などの暗記系科目を勉強する子の中には参考書を読んだり授業を受けるだけで満足してしまっている子がいます。
それでは足りないのです。覚えた知識がちゃんと頭の中から出てくるかを確認するには問題を解くしかありません。
テーマ別問題集や一問一答を利用し、インプットした後にはアウトプットできるかを細かく確認していきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。私は、世界史を勉強すると決めたことがその後の人生に大きな影響を与えたと自認しているので、世界史をオススメする立場で話を進めさせていただきました。
もちろん好き嫌いには個人差があります。誰に対しても世界史を無理に勧めるつもりはありません。
しかしもしこの記事で少しでも世界史に対する興味が出てきた方は、騙されたと思って世界史を選んでみてはどうでしょうか。
この記事があなたの新しい発見のお手伝いになれば嬉しい限りです。ありがとうございました。