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高2冬の科目選択で失敗しないポイントは?文系・理系それぞれ解説

これまでは、高校で授業を受ける科目はほぼ決まっていました。選択科目といえば、実技や音楽などの副教科ばかりでしたよね。

ところが高2の冬になると、急に理科や社会、場合によっては数学も「選ぶように」と言われます。急に言われても、何をどう決めれば良いのかも分からない人も多いのではないでしょうか。

今回は大学受験にも重要な意味を持つ、高校生の科目選択について解説していきます。文系・理系別に選び方のポイントや、おすすめの組み合わせ、先輩の失敗談も紹介!

ぜひ最後まで読み、自分にピッタリの科目を見つけてくださいね。

高2の冬にやってくる「科目選択」とは?


まず科目選択とは何なのか、そして何のために行うのかという前提部分から理解していきましょう。

高2の冬に決める選択科目は、大学受験に直結するとても大切なものです。

「科目選択」とは、つまり受験に使う科目を決めること!

以下にお見せする画像は、東京都立小山台高校(品川区)の教育課程表です。

すこし細かいのですが、3年生の欄を見てください。ほとんどの科目が「必修選択」つまり必要な単位数だけ、規定の中から科目を選びなさい、という指示になっていることが分かるでしょうか。


引用:東京都立小山台高校

多くの高校が同じように、高3の1年間に勉強する科目を自分で選ぶ仕組みになっています。

大学入試では、志望大学・学部によって必要な科目が変わります。そのため、志望に合わせて科目を選べるようになっているのです。

この受験に必要な科目を選ぶ作業が高2の冬にある「科目選択」というわけです。

文系の科目選択

文系で科目選択をしないといけないのは、主に「地歴公民」、そして「理科」です。国公立大志望の場合は、地歴公民2科目、理科は「基礎」がついた科目を2つ選ぶというのがスタンダード。
私立文系コースに進む高校生は、理科は不要なことが多いようです。

理系の科目選択

理系の高校生は、「理科」を2科目、そして「地歴公民」を1科目決める必要があります。この場合の「理科」は、基礎がついていない4単位の理科になります。

私立理系コースは、地歴公民は選択しなくて良いということもあります。

科目選択の前に知っておくべき「学部系統別入試科目」の傾向


科目選びには、その科目が得意か不得意か、また興味があるかないかという自分の感覚や主観も大切です。

一方で、大学受験に使う科目だということも忘れてはいけません。絶対にやってはいけないのは、科目選択を失敗したばかりに志望大学を受験できなくなった、という結果になることです。

大学入試科目には、学部系統ごとに一定の規則性があります。ここでは、系統ごとの入試科目の特徴を押さえていきましょう。

文系学部|入試科目の特徴

国公立大文系コースにいる高校生は、およそどの科目を選択しても受験校が狭まる可能性はないでしょう。後ほど、おすすめの科目組み合わせを紹介していますので、チェックしてみてください。

私立文系の場合は、地歴公民の選択に注意が必要です。私立文系受験で必要な地歴公民は1科目のことが多いのですが、地理、あるいは政経で受験できる大学は、かなり限定的になってしまいます。どの私立大学でも受験できる、世界史か日本史を選ぶのが無難でしょう。

理系学部|入試科目の特徴

理系の学部は、系統によって特徴が分かれます。

  • 理学部系:大学での専攻に関係する科目が指定されている場合が多い
  • 工学部系:物理・化学の両方、もしくはいずれかが指定されている場合が多い
  • 薬学部系:化学を含む場合が多い
  • 医・歯学部系/農・水産学部系:生物はOK、ただし地学は不可という場合が多い

入学後に必要な知識を含む科目を、入試科目として指定しているケースが多く見られます。これは国公立大2次試験・私立大個別試験共通の傾向です。

志望大学の入試科目をよくチェックし、NG科目を選択しないように気を付けてくださいね。

【文系生】選択科目の選び方


ここからはより具体的に、科目の選び方を解説していきます。受験で不利にならない科目の組み合わせも紹介しますから、高校からもらった案内を見ながら読み進めてみてくださいね。

まずは文系生から始めます。

理科は「基礎」がつく2科目を!王道は「生物基礎・地学基礎」

文系生の理科は、「基礎」がつく2科目を選択するのが一般的です。

受験自体は「基礎」がつかない4単位理科(専門理科)でも可能です。しかし専門理科は理系生が学ぶように作られているため、内容が高度で難しくなります。当然、授業もテストも理系生と一緒に受けることになるため、成績も出にくくなるかもしれません。

文系生は「生物基礎+地学基礎」という2科目が王道の組み合わせです。この2科目は暗記事項が多いため、物理法則や計算が苦手!という文系生でも対応しやすいという特徴があります。

さらに高1~高2で履修が終わっていれば、高3の1年間はしっかり受験対策に専念できますね。

地歴・公民は受験しやすい組み合わせで

文系生が悩むのは、地歴・公民科目の組み合わせでしょう。

まず入試科目をチェックしてください。特に難関大学は、共通テストでの地歴公民を「4単位科目」、つまり「世界史・日本史・地理・倫理、政治経済」から選ぶよう指定していることがあります。4単位指定の場合は、倫理や政経、現代社会は選択の候補から外れることになりますね。

特に指定がない場合は、科目の好き嫌いに加えて、「組み合わせたときの勉強効率」という視点で考えるのも良い選び方です。

例えば、次のような組み合わせはメリットが大きいですよ。

日本史&政治経済
日本史の近現代史は政治経済分野の話が多く、政経と重なる部分がある。
世界史&倫理
世界史の文化史分野では、倫理に登場する哲学者・思想家も多数登場する。
地理&政治経済(現代社会)
地理で学ぶ世界の産業や経済は、政経でも扱うことが多い。

文系生の中には「日本史&世界史」を選ぶ人もいます。この2科目の組み合わせは、受験可能な大学がもっとも多くなるという点がメリット。ただし、勉強する内容が多く、さらに重なる部分も少ないため、受験勉強の負担がかなり大きくなります。
歴史2科目を考えている高校生は、まず学校の先生に相談してみても良いかもしれません。

【理系生】選択科目の選び方


理系生の科目選択のポイントは、大きく3つに分かれます。理系科目は大学入学後の学びに直結するものも多いため、先を見据えて考えることも忘れないようにしましょう。

理科は受験と大学での学びも見据えよう

工学系の学部では物理の力学や電気の知識が必要ですし、薬学や化学系は、化学変化の知識が欠かせません。

特に理科は、学部での勉強に直結するものも多いため、入学後の専攻を見据えて選ぶのも大切な視点です。

大学の中には、受験で使わなかった科目の知識が必要になったときのために、補習を行ってくれるところもあります。たとえば「物理&化学」で合格した医学部生のために、「生物」の補習を行う……、といった具合ですね。

受験勉強をしなかった科目が必要になった場合、大学に入ってから改めて勉強し直すことも可能です。しかし、大学の授業を受けながら補習も……、というのは簡単ではありません。入学後に必要になる内容まで見通し、科目選択をしておくのが無難です。

地歴は「地理B」がおすすめ

理系生の地歴科目は、「地理」がイチ押しです。日本史や世界史も選択可能ですが、暗記の量が膨大なため、あまりおすすめできません。

地理は比較的、暗記内容が少なく、理系生が勉強しやすい科目だといわれます。また地理は事項の因果関係がはっきりしているため、理屈で考えていけば解ける点も理系生に人気の秘密です。

実際、理系生の6割以上は地理Bを選択しているというデータもあるほど!もしあなたが「歴史が大好きだ!」という場合を除いて、地歴科目で迷ったら地理を選んでおくと失敗がないでしょう。

学部系統によっては「数III」不要の場合も

実は理系でも「数III不要」という学部もあります。私立大学の薬・生命科学・情報工学系に多いので、そちらを志望している高校生は入試科目を良く調べてみてください。

数IIIは計算量や学ぶべき内容の多さから、理系生の中でも好き嫌い・得意不得意が分かれる科目です。模試やテストである程度の点数を取れるようになるには、かなりの勉強が必要でもあります。

受験に数IIIが不要なら、その分の勉強時間を他教科に回せますよね。理系で数IIIを取らないという選択が可能かどうかは学校によるので、もし数IIIがいらないという理系生は、学校の先生に相談してみることをおすすめしますよ!

先輩に学ぶ!失敗しない科目選択のコツ


どれだけ入念に考えても、失敗することはあるもの。ここからは先輩たちの科目選択失敗談を紹介します。

多かった失敗パターンを3つにまとめました。参考にしてくださいね。

「何も考えずに多数派にあわせたが、全く興味が持てなかった」

特に深く考えることなく、周りに合わせて選んだ。理系は「物理&化学」という雰囲気があったので、とりあえず物・化にした。

……でも、授業が始まってみたら、内容に全く興味が持てずやる気にならなくて困った!興味がない勉強を受験レベルに高めるのは本当に大変!

そんな先輩の声もありました。

確かに文系、理系それぞれで「多数派」は存在します。また、まだ勉強したことがない科目だと、授業内容の見当がつかないということもありますよね。

しかし、やはり自分で考えて選んだわけではないという選択は、後のち苦労となって戻ってくることが多いようです。

科目選択は受験と将来にかかわる大切な岐路と考え、自分でしっかり調べて決めるようにしましょう。

「好きな科目を選んだが、受けられる大学が少ないと後から知った」

2つ目のパターンは、自分の好きな科目を選んだけれども、その組み合わせだと受験できる大学が少なくて困った……、というものです。

これも、入試科目をよく調べずに、好き嫌いという主観だけで選んでしまった失敗談ですね。特に国公立大学は、共通テストに加えて2次試験の科目まで調べておくことが大切です。共通テストは「理科2科目」だったけれども、2次試験は「物理・化学のみ」というパターンもよくあります。

「計算が嫌で生物を選択したが、意外と計算が多くて困った」

「イメージ」だけで科目選択を決めたため、実際とのギャップに悩んだ……、という先輩の声もありました。

生物は暗記ばかりだろうと思っていたが、「見かけの高校合成速度」や「遺伝、連鎖や組み換え」「神経の伝達速度」など、計算が多くて困ったという例や、中学で習った日本史中心の歴史が面白くなくて世界史を選んだが、カタカナの人物名を覚えるのがこんなに大変だとは思わなかった、という例もありました。

勉強を始める前に抱いているイメージと、実際に始まってからの内容が違うのはよくあること。迷ったら先生や先輩に話を聞きに行き、「実際どうなのか」を確認する手間を惜しまないようにしましょうね。

まとめ

高3に向けての科目選択は、1年後に迫る大学受験の入試科目を決める大事な分かれ道。将来につながっているという意識を持ち、真剣に考えることが大切です。

なんとなく選んだために、勉強が苦痛になった。あるいは、良く調べずに決めたら、大学の選択肢が狭まった、ということにだけはなりたくないですよね。記事を参考に、志望大学や併願大学の入試科目、またその科目ではどんな勉強をすることになるのかもよく踏まえて、科目選択をしてくださいね。

先に大学に合格した先輩たちに話を聞くのも、おすすめの方法です。オンライン家庭教師ピースには、難関大をはじめ全国の大学に合格した先輩が多数在籍しています。無料体験のついでに、「科目選択はどうやって決めましたか?」「おすすめの科目はありますか?」と聞いてみてくださいね!

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