帰国子女の中学受験の特徴は?知っておきたい志望校選びのポイントもあわせて紹介
小学生のお子さまがいる場合、海外から帰国してお悩みになるのが、中学校への進学のことではないでしょうか。
特に私立や国立への進学を考える場合、最適な受験方法や志望校の選び方など、検討すべきことがたくさんあります。「何から考えればいいかわからない」と迷ってしまいますよね。
今回は、帰国子女の中学受験の特徴についてまとめました。そもそも帰国子女が中学受験をするメリットや、志望校選びのポイントまで詳しくお伝えしますので、参考にしてみてください。
目次
帰国子女が中学受験をするメリット
公立ではなく、受験して私立・国立の中学校へ進学する帰国子女は少なくありません。帰国子女の生徒が中学受験をすることには、どんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、メリットとして挙げられることを3つに分けて紹介します。
帰国子女に対して理解のある学校に通える
特に海外生活が長かったり、帰国して間もないお子さまの場合、生活環境や雰囲気などの違いから、一般的な公立校ではなかなか環境になじめないことも少なくありません。
一方で、私立・国立学校の中には、帰国子女の人だけが受験できる枠を用意したり、帰国子女の生徒向けのコースやカリキュラムを用意したりしている学校もあります。つまり、それだけ帰国子女に対して理解がある学校ということです。
帰国子女への理解が深い学校であれば、入学後も安心して学校生活を送ることができるでしょう。
帰国子女の経験が活かせる
帰国子女枠の入試や、帰国子女向けのコースを用意している学校は、その経験をさらに伸ばすカリキュラムを展開しているところも多いです。
幼少期を海外で過ごしたことは、お子さまにとって貴重な経験です。その経験を十分に伸ばす教育が受けられれば、将来的にも活かせる力を身につけられるでしょう。
帰国子女ならではの経験や力を伸ばしていくのであれば、中学入試を経て、カリキュラムが充実した私立・国立校へ進学するのがおすすめです。
入試のチャンスが多い
基本的に、帰国子女枠の入試は、一般入試とは別日程で設定されていることが多いです。
一般入試と併願できる学校も少なくありませんので、帰国子女枠の条件を満たしていれば、入試のチャンスが増えることになります。
受験資格を満たしているのであれば、一般入試と帰国子女枠を併願したり、複数の学校を受験したりして、入試のチャンスを増やすのも一つでしょう。
ただし、併願するコースが増えると、それだけ対策も難しくなります。併願を考える場合は「どれも手が回らない」という状態にならないよう、優先順位をつけて対策に取り組むようにしましょう。
知っておくべき帰国子女の中学受験の特徴
次に、帰国子女の中学受験の特徴を確認していきましょう。
帰国子女枠での入試は、一般入試と異なる特徴があります。受験を検討している方は、必ず知っておきましょう。
一般入試よりも早い時期に行われる
帰国子女枠での入試は、基本的に一般入試よりも早い時期に行われます。
中学の一般入試は基本的に1月中旬~2月に実施されることがほとんどであるのに対し、帰国子女枠の入試は年内の11月~12月に行う学校もあるなど、学校による違いが幅広いです。
そのため、興味のある学校を見つけたら、まずは帰国子女枠の入試日程がいつ頃かを必ず把握しましょう。
面接・作文が行われることがある
帰国子女の入試では、一般的な筆記試験に加えて、面接や作文など、特別な入試方法を設けている学校もあります。
特に多いのが面接・作文で、海外での経験や、それらをどう活かしたいか、学校で学びたいことなどを詳しく聞かれることが多いです。また、面接を行うものの、参考程度にしかしないという学校もあります。
合否に関わるかどうかは関係なく、面接や作文は大事なアピールチャンスとなります。事前にしっかりと対策をとっておくことが大切です。
日本語力+英語力が求められる場合も
学校によっては、日本語力+英語力がバランスよく身についているかどうかを入試で確認するところもあります。
たとえば、英語に力を入れている私立学校であれば、英検準1級以上の英語力が必要となる場合や、逆に日本語で円滑にコミュニケーションができるかどうかを、面接などで判断する学校もあります。
帰国子女と一言で言っても、英語圏以外の国で暮らしていた場合や、日本語にまだ慣れていない場合など、状況はご家庭によってさまざまでしょう。
理想の教育を行っている学校を目指すことも大切ですが、実情やお子さまが持つ力に合った学校を選択することも重要です。
帰国子女で中学受験!志望校選びのポイント
受験を検討する場合、特に重要になるのが志望校選びです。
ここでは、帰国子女の中学受験において、最適な志望校を選択するためのポイントをまとめました。お子さまにぴったりな志望校選びができるよう、参考にしてみてください。
志望校は早めに決めて対策する
先述したとおり、帰国子女枠の入試は一般入試に比べて日程が早く設定されている学校が多いです。
また、帰国子女枠での入試は、学校によって実施される試験科目や入試形式も異なるため、それぞれの学校にしぼった対策が必要です。
そう考えると、受験校の検討は早めにスタートするのが得策です。早めに志望校を決めて、対策に時間をかけることをおすすめします。
学校のサポート体制が万全か調べる
志望校選ぶ際には、帰国子女に対する学校のサポート体制にも注目しましょう。
帰国子女に対するサポート体制の例
- 帰国生クラスを設けている
- 国語や数学の補習が受けられる
- ネイティブの教員が常駐している
帰国生のクラスがあれば、似た境遇のクラスメイトとともに学ぶことができます。また、補習体制が整っている学校であれば、勉強に不安がある生徒も安心です。
また、英語を母国語とするネイティブ教員が常駐していることで、日本語に不安要素のあるお子さまの場合は、学校での困りごと・悩み事も相談しやすくなるでしょう。
このように、学校ごとのサポート体制に注目して、お子さまがのびのびと過ごせる学校を選ぶことも大切です。
入学後のカリキュラムや指導内容を調べる
志望校を選択する際は、入学後のカリキュラムや指導内容にも注目しましょう。最近では、帰国子女の生徒ならではの経験を伸ばす指導に力を入れている学校も多いです。
- 英語教育に力を入れている
- 第二外国語が学べる
- 留学など、課外授業が充実している
- 難関大学合格を目指したカリキュラムが充実している
- 海外大学への進学が目指せる
特に英語教育においては、学校によってその取り組みは多様です。
- 授業回数が豊富
- オールイングリッシュの授業の実施
- ディスカッション活動が豊富
- レベル別授業の実施
ハイレベルな授業を行っていたり、難関大学や海外大学を視野に入れたカリキュラムになっていたりする学校は、入試自体のレベルも高い傾向にあります。
お子さまが将来どうなりたいかや、身につけたい力、興味があることに応じて、それに合った志望校を選択することが大切です。
受験の条件が合うか確認する
帰国子女枠のでの志望校選びにおいては、受験の条件や出願資格を満たしているかを念入りに確認することも、忘れないようにしましょう。
受験条件として特に多く設けられているのが、以下の項目です。
- 海外滞在年数
- 帰国後の年数
- 出身校の種類
海外滞在年数は1~5年以上、帰国後の年数は2~3年以内と設定している学校が多いです。
また、出身校の種類は「現地校」「インターナショナルスクール」「日本人学校」に分けられ、出身校に制限をかけている学校もあります。
どれも学校によって細かく違いがあるため、不安な場合は必ず事前に学校へ確認するようにしましょう。
受験科目が合うか確認する
出願資格をチェックしたら、受験科目がお子さまに合っているかどうかも忘れずに確認しましょう。
国語・算数・理科・社会のうちの1~4科目や英語、面接や作文、書類審査など、学校によって受験内容や組み合わせは多種多様です。
基本科目の対策はもちろん、英語や面接・作文なども、その学校の傾向に合った対策を行うことが大切になります。難関校を目指す場合は特に、志望校を早めに決定し、情報収集を行いながら時間をかけて対策を行いましょう。
帰国子女の中学受験に関するよくある質問
帰国子女の中学受験に関しては、さまざまな疑問を抱えているご家庭も多いでしょう。
ここでは、よくある質問を3つピックアップしました。志望校選びや受験に関してお悩みの場合は、参考にしてください。
Q.英検は必要?
学校によっては、帰国子女枠での出願に英検やTOEICなどでの一定の成績が必要になるところもあります。
また、出願に英検が必須とまではいかなくとも、英検やTOEICなどで一定の成績をおさめていれば、以下のような形でプラスにはたらく場合も多いです。
- 筆記試験に加点される
- 英語試験が免除される
- 合否判定が有利になる
英検が優遇される学校を志望する場合はもちろん、英語力に自信がある人、英語に力を入れている学校の受験を考えている人は、英検を受験しておくのも一つでしょう。
受験級に関しては、帰国子女枠の受験の場合、最低でも3級以上の取得が必要でしょう。学校によっては、準1級などハイレベルな条件が設けられている場合もあるので、こちらも事前に調べておくことをおすすめします。
Q.日本語力はどれくらい必要?
帰国子女枠と言えど、国語などを含む主要教科が受験科目となっている学校も多いです。
そうした学校を受験する場合、それらがスムーズにとける日本語力は必須となるでしょう。また、作文や面接で、日本語におけるコミュニケーションが円滑にとれるかを確認する学校もあります。
とはいえ海外の滞在期間が長く、日本語があまり得意ではないお子さまも多いかもしれません。中には、入試科目に国語がない代わりに、英語力を重視した受験を行う学校もあります。お子さまの状況に合わせた入試方法を設定している学校を選ぶことも大切です。
それでも一定の日本語レベルが求められる学校を受験する場合は、早めに日本語に慣れるための学習に力をいれることをおすすめします。
Q.受験勉強はどんな準備が必要?
必要な受験勉強に関しては、志望する学校がどんな入試方法を設けているかや、お子さまの学習状況によって異なります。
まずは過去問や入試情報を調べて、受験科目だけでなく、どんなレベルの問題が出題されているかも調べましょう。模試などを受験して、実力をチェックするのもおすすめです。
国語・算数・理科・社会などの主要教科が出題される場合、受験する学校のレベルに合った参考書や問題集を解いたり、塾などに通ったりして長期的に学習しましょう。
帰国子女の場合、海外滞在中に十分な学習ができていない部分や、帰国後についていけていない部分がある可能性もあるため、理解度を細かく確認しながら勉強を進める必要があります。
英語に関しては、会話力をチェックする面接などの試験か、筆記試験かなどによって必要な対策も異なります。また、日本語に苦手意識がある場合、日本語学習からスタートすることが求められるでしょう。
いずれにせよ、早めに志望校を決定し、必要な学習を無理なく進めていくことが重要です。
帰国子女の中学受験対策はオンライン家庭教師ピースにおまかせ
ここまでご説明した通り、帰国子女の中学受験は、お子さまの状況や志望校の出題傾向、試験科目に合わせた対策が必要です。
必要な対策を計画的に行い、帰国子女枠での合格を目指したいご家庭には、オンライン家庭教師ピースの受講をおすすめします。
オンライン家庭教師ピースは、パソコンやタブレットを介し、マンツーマン授業が受けられる教育サービスです。
生徒の特性や志望校・要望などに合わせて講師をマッチングするため、最も相性のいい講師から授業が受けられます。
特におすすめしたいポイントは、一人一人に合わせて作成したカリキュラムに基づき、自分に必要な学習を計画的に進められる点です。
特に帰国子女の中学受験対策の場合、主要教科の学習と並行して、英語や日本語の学習が必要になりますが、そうした細やかな要望にも応えることができます。
帰国子女枠での中学入試を検討している方は、一度オンライン家庭教師ピースの受講を考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
小学生のお子さまをお持ちで、海外から帰国された場合は中学受験を検討するご家庭も多いでしょう。
帰国子女枠での中学受験は、一般入試とは異なる点も多いです。特徴をしっかりと理解した上で、ポイントをおさえた志望校選びを行うことが重要になります。
また、帰国子女枠での入試ならではの対策も必要です。はやめに志望校を決定し、受験勉強を進めていきましょう。
帰国子女の中学受験対策には、オンライン家庭教師ピースの受講がおすすめです。無料体験授業を受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。