帰国子女の中学受験の特徴は?知っておきたい志望校選びのポイントもあわせて紹介
小学生のお子さまがいる場合、海外から帰国してお悩みになるのが、中学校への進学のことではないでしょうか。
特に私立や国立への進学を考える場合、最適な受験方法や志望校の選び方など、検討すべきことがたくさんあります。「何から考えればいいかわからない」と迷ってしまいますよね。
今回は、帰国子女の中学受験の特徴についてまとめました。そもそも帰国子女が中学受験をするメリットや、志望校選びのポイントまで詳しくお伝えしますので、参考にしてみてください。
中学受験の帰国子女枠で求められる力は?
そもそも、中学受験の帰国子女枠では、学校側からどんな力が求められるのでしょう。
もちろんこれも学校によって異なりますが、基本的には以下のような力が求められている場合が多いです。
- 英語を使ったコミュニケーション能力
- グローバルに活躍することを見据えた国際感覚
幼少期を英語圏で過ごした経験は、とても貴重なものです。帰国子女枠を設けている学校は、そうした経験や帰国子女ならではの能力を伸ばし、将来グローバルに活躍できる人材の育成を目指しています。
そうした教育を積極的に受けられるよう、英語による基本的なコミュニケーション能力や国際感覚の有無が、入試では問われることを把握しておきましょう。
帰国子女が中学受験をするメリット
公立ではなく、受験して私立・国立の中学校へ進学する帰国子女は少なくありません。帰国子女の生徒が中学受験をすることには、どんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、メリットとして挙げられることを3つに分けて紹介します。
帰国子女に対して理解のある学校に通える
特に海外生活が長かったり、帰国して間もないお子さまの場合、生活環境や雰囲気などの違いから、一般的な公立校ではなかなか環境になじめないことも少なくありません。
一方で、私立・国立学校の中には、帰国子女の人だけが受験できる枠を用意したり、帰国子女の生徒向けのコースやカリキュラムを用意したりしている学校もあります。つまり、それだけ帰国子女に対して理解がある学校ということです。
帰国子女への理解が深い学校であれば、入学後も安心して学校生活を送ることができるでしょう。
帰国子女の経験が活かせる
帰国子女枠の入試や、帰国子女向けのコースを用意している学校は、その経験をさらに伸ばすカリキュラムを展開しているところも多いです。
幼少期を海外で過ごしたことは、お子さまにとって貴重な経験です。その経験を十分に伸ばす教育が受けられれば、将来的にも活かせる力を身につけられるでしょう。
帰国子女ならではの経験や力を伸ばしていくのであれば、中学入試を経て、カリキュラムが充実した私立・国立校へ進学するのがおすすめです。
入試のチャンスが多い
基本的に、帰国子女枠の入試は、一般入試とは別日程で設定されていることが多いです。
一般入試と併願できる学校も少なくありませんので、帰国子女枠の条件を満たしていれば、入試のチャンスが増えることになります。
受験資格を満たしているのであれば、一般入試と帰国子女枠を併願したり、複数の学校を受験したりして、入試のチャンスを増やすのも一つでしょう。
ただし、併願するコースが増えると、それだけ対策も難しくなります。併願を考える場合は「どれも手が回らない」という状態にならないよう、優先順位をつけて対策に取り組むようにしましょう。
中学受験・帰国子女枠の主な受験条件
では、具体的に帰国子女枠での入試で設けられている受験条件や出願資格について見ていきましょう。
細かい条件は学校によって異なりますが「帰国後年数」「海外滞在年数」については、どの学校でも条件が設けられている場合がほとんどです。
中には「原則」という形で、出願資格を記載している学校もあります。完全に出願資格を満たしていなくても、柔軟に対応してくれる可能性がありますので、条件に関しては必ず学校に確認するようにしましょう。
帰国後年数
帰国子女枠の出願資格の条件として多いのが「帰国後年数」です。「帰国してから◯年以内の者」「令和◯年以降に帰国した者」といった形で記載されています。
基本的には、帰国後から2~3年以内を出願条件としている学校が多いようです。
海外滞在年数
「◯年以上海外に在住した経験のある者」という形で、海外滞在年数を条件としている学校も多いです。基本的には1年以上から、条件が厳しいところでは2~3年以上が条件となっている場合もあります。
その他の条件について
上記2つの条件に加え、他にも学校によってさまざまな条件が設けられていることがあります。「帰国後年数」「海外滞在年数」以外でよく見られるのは、以下の2つです。
- 出身校の種類(現地校、インターナショナルスクール、日本人学校など)
- 英検など各種英語資格の有無
興味のある学校を見つけたら、まずは出願資格を必ず確認して、受験が可能かをチェックするようにしましょう。
知っておくべき帰国子女の中学受験の特徴
次に、帰国子女の中学受験の特徴を確認していきましょう。
帰国子女枠での入試は、一般入試と異なる特徴があります。受験を検討している方は、必ず知っておきましょう。
一般入試よりも早い時期に行われる
帰国子女枠での入試は、基本的に一般入試よりも早い時期に行われます。
中学の一般入試は基本的に1月中旬~2月に実施されることがほとんどであるのに対し、帰国子女枠の入試は年内の11月~12月に行う学校もあるなど、学校による違いが幅広いです。
そのため、興味のある学校を見つけたら、まずは帰国子女枠の入試日程がいつ頃かを必ず把握しましょう。
面接・作文が行われることがある
帰国子女の入試では、一般的な筆記試験に加えて、面接や作文など、特別な入試方法を設けている学校もあります。
特に多いのが面接・作文で、海外での経験や、それらをどう活かしたいか、学校で学びたいことなどを詳しく聞かれることが多いです。また、面接を行うものの、参考程度にしかしないという学校もあります。
合否に関わるかどうかは関係なく、面接や作文は大事なアピールチャンスとなります。事前にしっかりと対策をとっておくことが大切です。
日本語力+英語力が求められる場合も
学校によっては、日本語力+英語力がバランスよく身についているかどうかを入試で確認するところもあります。
たとえば、英語に力を入れている私立学校であれば、英検準1級以上の英語力が必要となる場合や、逆に日本語で円滑にコミュニケーションができるかどうかを、面接などで判断する学校もあります。
帰国子女と一言で言っても、英語圏以外の国で暮らしていた場合や、日本語にまだ慣れていない場合など、状況はご家庭によってさまざまでしょう。
理想の教育を行っている学校を目指すことも大切ですが、実情やお子さまが持つ力に合った学校を選択することも重要です。
帰国子女で中学受験!志望校選びのポイント
受験を検討する場合、特に重要になるのが志望校選びです。
ここでは、帰国子女の中学受験において、最適な志望校を選択するためのポイントをまとめました。お子さまにぴったりな志望校選びができるよう、参考にしてみてください。
志望校は早めに決めて対策する
先述したとおり、帰国子女枠の入試は一般入試に比べて日程が早く設定されている学校が多いです。
また、帰国子女枠での入試は、学校によって実施される試験科目や入試形式も異なるため、それぞれの学校にしぼった対策が必要です。
そう考えると、受験校の検討は早めにスタートするのが得策です。早めに志望校を決めて、対策に時間をかけることをおすすめします。
学校のサポート体制が万全か調べる
志望校選ぶ際には、帰国子女に対する学校のサポート体制にも注目しましょう。
帰国子女に対するサポート体制の例
- 帰国生クラスを設けている
- 国語や数学の補習が受けられる
- ネイティブの教員が常駐している
帰国生のクラスがあれば、似た境遇のクラスメイトとともに学ぶことができます。また、補習体制が整っている学校であれば、勉強に不安がある生徒も安心です。
また、英語を母国語とするネイティブ教員が常駐していることで、日本語に不安要素のあるお子さまの場合は、学校での困りごと・悩み事も相談しやすくなるでしょう。
このように、学校ごとのサポート体制に注目して、お子さまがのびのびと過ごせる学校を選ぶことも大切です。
入学後のカリキュラムや指導内容を調べる
志望校を選択する際は、入学後のカリキュラムや指導内容にも注目しましょう。最近では、帰国子女の生徒ならではの経験を伸ばす指導に力を入れている学校も多いです。
- 英語教育に力を入れている
- 第二外国語が学べる
- 留学など、課外授業が充実している
- 難関大学合格を目指したカリキュラムが充実している
- 海外大学への進学が目指せる
特に英語教育においては、学校によってその取り組みは多様です。
- 授業回数が豊富
- オールイングリッシュの授業の実施
- ディスカッション活動が豊富
- レベル別授業の実施
ハイレベルな授業を行っていたり、難関大学や海外大学を視野に入れたカリキュラムになっていたりする学校は、入試自体のレベルも高い傾向にあります。
お子さまが将来どうなりたいかや、身につけたい力、興味があることに応じて、それに合った志望校を選択することが大切です。
受験の条件が合うか確認する
帰国子女枠のでの志望校選びにおいては、受験の条件や出願資格を満たしているかを念入りに確認することも、忘れないようにしましょう。
受験条件として特に多く設けられているのが、以下の項目です。
- 海外滞在年数
- 帰国後の年数
- 出身校の種類
海外滞在年数は1~5年以上、帰国後の年数は2~3年以内と設定している学校が多いです。
また、出身校の種類は「現地校」「インターナショナルスクール」「日本人学校」に分けられ、出身校に制限をかけている学校もあります。
どれも学校によって細かく違いがあるため、不安な場合は必ず事前に学校へ確認するようにしましょう。
受験科目が合うか確認する
出願資格をチェックしたら、受験科目がお子さまに合っているかどうかも忘れずに確認しましょう。
国語・算数・理科・社会のうちの1~4科目や英語、面接や作文、書類審査など、学校によって受験内容や組み合わせは多種多様です。
基本科目の対策はもちろん、英語や面接・作文なども、その学校の傾向に合った対策を行うことが大切になります。難関校を目指す場合は特に、志望校を早めに決定し、情報収集を行いながら時間をかけて対策を行いましょう。
実際の帰国子女枠の入試要項例
実際に、帰国子女枠での出願資格にはどんな条件が設けられているのでしょうか。ここでは例として、既に試験が行われた3つの学校の2023年入試要項を紹介します。
なお、ここではポイントとなる情報を抜粋して紹介しているため、さらに詳細な情報は学校の公式サイトを確認してみてください。
海城中学高等学校
海城中学高等学校は、新宿区にある私立学校です。グローバル教育にも力を入れており、海外研修やイングリッシュキャンプなども積極的に行っています。すでに終了した、2023年の帰国生入試の要項を見てみましょう。
- 募集人数
男子30名 - 主な出願資格
2017年4月1日から2023年3月31日までの間に通算2年以上海外に在住し、かつ、2020年7月1日以降に帰国した方 - 試験日
令和5年1月7日(土) - 試験科目
A方式:国語・算数、面接(10分程度・受験生のみ)
B方式:国語・算数・英語、面接(10分程度・受験生のみ)
B方式の英語では、自由記述の作文問題が出題されると指定されています。また、面接では『「生活していた国や地域と日本との違い」について日本語による2分程度のスピーチがある』と予告されていました。
参照:海城中学高等学校
順天中学校
東京都北区にある順天中学校も、国際社会で活躍できる人間性を育成するための、グローバル教育が充実しています。令和5年度の「海外帰国生入試」は、12月と2月に実施されました。
- 募集人数
各若干名 - 主な出願資格
・海外生活1年以上、帰国後3年以内の者
・海外生活を通して、一定の英語力を身につけている者 - 試験日
第1回:令和4年12月3日(土)
第2回:令和5年2月4日(土) - 試験科目
第1回:英語、算数、作文(日本語記述)、面接(英語&日本語)
第2回:英語(リスニング含む)、算数、面接(英語&日本語) - 英語の難易度について
第1回:英検2級程度
第2回:英検3級程度
一定の英語力を身につけていることが条件となっており、試験でも英検2級または3級レベルの英語力が求められる点が特徴です。
参照:順天中学校・順天高等学校
広尾学園中学校
東京都港区にある広尾学園は、大学受験を見据えた高水準の授業や、国際色豊かな環境での充実した英語教育を特色としています。帰国子女も「国際生入学試験」として受け入れており、2023年4月入学生徒の入試は以下の要項で実施されました。
- 募集人数
インターナショナルAG:30名
本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG:10名 - 主な出願資格
・原則、海外在住経験が1年以上あり、帰国後3年以内であること
・英検2級以上、または同等以上の英語力を有する者 - 試験日
インターナショナルAG:12月15日(木)
本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG:12月16日(金) - 試験科目
インターナショナルAG:英語・算数(英語で出題)、国語、面接(日本語・英語)
本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG:国語、算数、面接(日本語) - 各種検定による優遇
インターナショナルAG:TOEFL iBTでスコア90以上の場合は英語の試験免除
本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG:なし
大きな違いは、コースによって求められる英語力が異なる点です。入学後のカリキュラムや、英語力の実情を踏まえて受験コースを検討する必要があるでしょう。
参照:広尾学園
帰国子女枠で中学受験する際のポイント
次に、帰国子女枠で中学受験する際に大切なことを整理していきます。
受験勉強を進めることはもちろんですが、勉強に取り組む前に以下のポイントをおさえておくと安心です。
志望校の受験科目を確認する
まずは、志望校の受験科目をよく確認しましょう。当たり前のように思えますが、帰国子女枠は受験科目が学校によって多様であるため、注意が必要です。特に以下の点に注意しながら、チェックしていきましょう。
- 筆記試験の受験科目
- 筆記試験は英語か日本語か
- 面接や作文の有無
- 面接や作文は英語か日本語か
複数の学校を視野に入れて対策を行う場合は、混同しないように気をつけましょう。
模試を受けて実力を知る
長く海外に滞在していた場合、日本での学力がどれくらいに位置しているのかが把握できていないご家庭も多いです。
現状学力を把握するためには、模試を受験してみることをおすすめします。偏差値や志望校の合格判定なども出るため、現状学力や志望校との実力差を確認するのにぴったりです。
早めに志望校を決める
帰国子女枠での入試は、基本的に一般入試よりも早い時期に行われ、出願時期も早いです。そのため、志望校の決定も早めに行う必要があります。
中学の一般入試は基本的に1月中旬~2月に実施されることがほとんどであるのに対し、帰国子女枠の入試は年内の11月~12月に行う学校もあるなど、学校による違いが幅広いです。
帰国子女枠の入試日程が早い場合、それだけ早めから準備・対策を行うことが求められます。
一般入試との併願でチャンスを増やす
帰国子女枠の入試は、一般入試と別日程で設定されていることが多いです。併願できる学校もあるため、それだけ入試のチャンスを増やすこともできます。
受験資格を満たしているのであれば、一般入試と帰国子女枠を併願したり、複数の学校を受験したりして、入試のチャンスを増やすのも一つでしょう。
ただし、併願するコースが増えると、それだけ対策も難しくなります。併願を考える場合は欲張りすぎず、優先順位をつけて対策に取り組みましょう。
帰国子女枠における教科別の受験勉強のポイント
次に、帰国子女枠での中学受験合格に向けた、受験勉強のポイントを教科別にお伝えします。
中学入試は学校によって傾向が異なるため、必要な対策も異なるものです。ここでは、基本的な学習について解説するので、応用的な内容や学校の傾向に合った対策については、過去問などを見て学習を進めてみてください。
国語
長く海外に滞在していたご家庭では、英語よりも日本語が苦手なケースもあるでしょう。国語が入試科目となっている場合、まずは日本語に慣れるところから始める必要があります。
おすすめなのは、日常的に日本の本や新聞を積極的に読むことです。日本語が学べるだけでなく、日本の文化や社会に対して理解を深めることにもつながります。その上で、お子さまのレベルに合った読解問題が演習できる問題集を進めてみましょう。
国語は、すべての学習の土台となる教科です。日本語に苦手意識がある場合は特に、国語を優先的に学習するようにしましょう。
算数
中学受験の算数は、学校で学習する内容よりもさらに応用的な問題が出題されることが多いです。受験レベルの内容を網羅した問題集を一冊用意し、何度も解いて解法を身につけていきましょう。
ポイントは、多くの問題集に手を出しすぎないことです。何冊も手を出して浅い演習を繰り返すよりも、一冊を何度も解いて完璧にするほうが、確実に力がつきます。
また、志望校の過去問でどんな問題が出るのかを把握しておくことも重要です。学校によって、図形問題の量が違ったり、必ず出題される単元があったりと、傾向があるはずですので、把握したうえで学習を進めると良いでしょう。
英語
厳密には、学校やコースによって求められる英語のレベルは異なります。しかし、基本的に帰国子女枠の入試では、英語が得意であることが前提の試験内容となっている場合が多いです。
日常会話は問題がないレベルの英語力を身につけていたとしても、筆記試験の場合は単語や文法、読解、英作文などの知識が求められます。「英語は話せるから大丈夫」と油断せず、しっかりと受験用の問題を解いて対策を行いましょう。
作文
帰国子女枠の入試でよく行われるのが、作文です。経験や学習意欲を見るだけでなく、日本語または英語の語学力がどれくらいあるかも重視されます。
日本語でも英語でも、作文は書き慣れていない状態でいきなり書くことは難しいです。基本の型や原稿用紙のルール、書き方を理解したうえで、日常的に練習を重ねておく必要があります。
作文も、過去問を見て出題傾向をおさえておきましょう。「海外での経験について」のお題が多ければ、あらかじめネタを考えておくこともできます。どんなお題が出題されているかを確認したうえで、練習を重ねるのがおすすめです。
面接
面接試験も、多くの学校の入試で行われます。面接では語学力だけでなく、経験や価値観についての質問を通して、国際感覚を備えているか、グローバル教育に対する意欲、自己表現力・コミュニケーション能力などが問われます。
よく聞かれる傾向にあるのは、志望理由や海外での経験についてです。以下のように、経験・将来の夢・志望理由がリンクしていると、面接官にも伝わりやすくなります。
- 【経験・夢】自身の海外での経験を活かし、将来は◯◯になりたい
- 【志望理由】だから、~が学べるこの学校に入学したい
過去の傾向などを確認して、問われやすい質問に対してはある程度回答を考えておき、本番までにご家庭で練習を重ねておくと良いでしょう。
帰国子女の中学受験に関するよくある質問
帰国子女の中学受験に関しては、さまざまな疑問を抱えているご家庭も多いでしょう。
ここでは、よくある質問を3つピックアップしました。志望校選びや受験に関してお悩みの場合は、参考にしてください。
Q.英検は必要?
学校によっては、帰国子女枠での出願に英検やTOEICなどでの一定の成績が必要になるところもあります。
また、出願に英検が必須とまではいかなくとも、英検やTOEICなどで一定の成績をおさめていれば、以下のような形でプラスにはたらく場合も多いです。
- 筆記試験に加点される
- 英語試験が免除される
- 合否判定が有利になる
英検が優遇される学校を志望する場合はもちろん、英語力に自信がある人、英語に力を入れている学校の受験を考えている人は、英検を受験しておくのも一つでしょう。
受験級に関しては、帰国子女枠の受験の場合、最低でも3級以上の取得が必要でしょう。学校によっては、準1級などハイレベルな条件が設けられている場合もあるので、こちらも事前に調べておくことをおすすめします。
Q.日本語力はどれくらい必要?
帰国子女枠と言えど、国語などを含む主要教科が受験科目となっている学校も多いです。
そうした学校を受験する場合、それらがスムーズにとける日本語力は必須となるでしょう。また、作文や面接で、日本語におけるコミュニケーションが円滑にとれるかを確認する学校もあります。
とはいえ海外の滞在期間が長く、日本語があまり得意ではないお子さまも多いかもしれません。中には、入試科目に国語がない代わりに、英語力を重視した受験を行う学校もあります。お子さまの状況に合わせた入試方法を設定している学校を選ぶことも大切です。
それでも一定の日本語レベルが求められる学校を受験する場合は、早めに日本語に慣れるための学習に力をいれることをおすすめします。
Q.受験勉強はどんな準備が必要?
必要な受験勉強に関しては、志望する学校がどんな入試方法を設けているかや、お子さまの学習状況によって異なります。
まずは過去問や入試情報を調べて、受験科目だけでなく、どんなレベルの問題が出題されているかも調べましょう。模試などを受験して、実力をチェックするのもおすすめです。
国語・算数・理科・社会などの主要教科が出題される場合、受験する学校のレベルに合った参考書や問題集を解いたり、塾などに通ったりして長期的に学習しましょう。
帰国子女の場合、海外滞在中に十分な学習ができていない部分や、帰国後についていけていない部分がある可能性もあるため、理解度を細かく確認しながら勉強を進める必要があります。
英語に関しては、会話力をチェックする面接などの試験か、筆記試験かなどによって必要な対策も異なります。また、日本語に苦手意識がある場合、日本語学習からスタートすることが求められるでしょう。
いずれにせよ、早めに志望校を決定し、必要な学習を無理なく進めていくことが重要です。
帰国子女の中学受験対策はオンライン家庭教師ピースにおまかせ
ここまでご説明した通り、帰国子女枠での入試は、学校によって出題傾向や試験科目に違いがあります。ご家庭のサポートだけで対策を行うことに、不安を覚えている保護者の方も多いでしょう。帰国子女の中学受験は、お子さまの状況や志望校の出題傾向、試験科目に合わせた対策が必要です。必要な対策を計画的に行い、帰国子女枠での合格を目指したいご家庭には、オンライン家庭教師ピースの受講をおすすめします。
オンライン家庭教師ピースは、パソコンやタブレットを介し、マンツーマン授業が受けられる教育サービスです。生徒の特性や志望校・要望などに合わせて講師をマッチングするため、最も相性のいい講師から授業が受けられます。特におすすめしたいポイントは、一人一人に合わせて作成したカリキュラムに基づき、自分に必要な学習を計画的に進められる点です。
特に帰国子女の中学受験対策の場合、主要教科の学習と並行して、英語や日本語の学習が必要になりますが、そうした細やかな要望にも応えることができます。
帰国子女枠での中学入試を検討している方は、一度オンライン家庭教師ピースの受講を考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
小学生のお子さまをお持ちで、海外から帰国された場合は中学受験を検討するご家庭も多いでしょう。
帰国子女枠での中学受験は、一般入試とは異なる点も多いです。特徴をしっかりと理解した上で、ポイントをおさえた志望校選びを行うことが重要になります。
また、帰国子女枠での入試ならではの対策も必要です。はやめに志望校を決定し、受験勉強を進めていきましょう。
帰国子女の中学受験対策には、オンライン家庭教師ピースの受講がおすすめです。無料体験授業を受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。