どうして塾に行っても成績が上がらない?原因と今日からできる改善策
「せっかく塾に通わせているのに、成績がちっとも上がらない」とあっては、親御さんがいら立つのも当然です。
「塾に入れば、みんな成績が上がるんじゃないの?」と、成績アップ実例が並ぶ塾の広告をみて疑問に感じる人もいるでしょう。
実は塾に行っても成績が上がらない実情には、原因があります。原因を見極めずに塾に通わせ続けても、お金と時間を捨てているようなもの。
まずはお子さんの成績が上がらない原因を見つけましょう。
この記事では、塾に行っても成績が上がらない原因を4つの観点から解説します。また成績を上げるために塾を有効活用する方法も紹介しました。
最後まで読むと、きっとお子さんのこれからに明るい光が差すはずです。成績アップのヒントを見つけるつもりで、最後までお読みください。
目次
塾に行っても成績が上がらない!よくある原因4つ
塾に行っているにもかかわらずお子さんの成績が上がらない状況には、原因があります。
多くのお子さんに共通する「塾に行っても成績が上がらない原因」を、4つ解説します。
そもそも授業を聞いていない
お子さんに関して親御さんは、「塾に行く=授業を真面目に聞き、できるようになろうとしている」と思い込んでいませんか?
残念ながら「塾に来ているのに、授業を聞いていない生徒」「できるようになろうとする意欲のない生徒」はいます。やる気がない、勉強に対する目的意識がない、などが理由です。塾もあの手この手で生徒のやる気を出させようとしますが、思うように変化を起こせないお子さんも一定数存在します。
もしお子さんがこのタイプだったら、わざわざお金を払ってボーッとしに行かせていることになります。成績が上がらないのも、当然といえるでしょう。
授業を聞いてはいるが理解していない
塾に行っているのに成績が上がらない理由の2つ目は「授業は聞いているが、よく理解していない」というものです。
授業を理解できない原因は、おもに以下が考えられます。
- 勉強に対する意欲や主体的な姿勢が薄い
- 授業以外のことに気が散り、集中していない
- 講師の教え方が合わない
- 過去の単元をしっかり理解できていない など
いずれにせよ、何らかの対処が必要な状況です。意欲があり、真面目に塾に通っているお子さんにも起こりうるため、「頑張っているのに成績が伸びない」とモチベーションが下がる原因にもなります。
授業のレベル・内容が合っていない
塾で受けている授業のレベルや内容が、お子さんの習熟度や目標に合っていないケースもあります。
「復習が必要なのに、発展クラスの授業を受けている」「中高一貫校生なのに、公立学校と同じ進度で授業を受けている」などの可能性はないでしょうか?
お子さんの状況は日々変わるため、入塾するときに選んだクラスがずっとちょうど良いとは限りません。お子さんに塾での様子を聞き、合っているかどうか常にチェックしてあげると良いでしょう。
復習や自主学習をしていない
塾で授業をしっかり受けていたとしても、受けっぱなし・習いっぱなしはいけません。習った内容は復習や自主的な反復学習を通じて、定着していくためです。
復習しなければ聞いた話も翌週には忘れてしまうでしょう。テスト前になって「習ったはずなのにできない」と悩む原因になります。
塾から宿題や復習課題が出ている場合は、きちんと取り組みましょう。そのほかにも習った知識を身につけるための自主学習も計画的に進めることが大切です。
塾は「行くだけで成績が上がる場所」ではないと心得よう
塾とは、子どもの成績を上げてくれる場所のはず。しかし行く“だけ”で成績が上がる魔法を持っているわけではありません。
まず、成績が上がるメカニズムを考えてみましょう。成績アップには「習った内容の正しい理解」および「いつでも使えるよう脳内への定着」の2つの要素が必要です。十分に理解し、かつ必要なときにすぐに知識を取り出せる状態に定着させていてこそ、テストの得点としてあらわれます。
さらに知識を定着させるには、繰り返しが欠かせません。
人間の脳は何度も繰り返し触れた情報を重要とみなし、脳内に留めようとするそうです。一度や二度勉強しても覚えられないのは、そもそも脳がわずかな学習量で知識を定着させるようにできていないからでもあります。
考えてみてください。塾の授業は、何回ありますか?
多くのパターンは「1教科・週に1回」ではないでしょうか。学校よりも少ない授業回数なのに、行く“だけ”で成績が上がるはずがありません。
塾に行って成績を上げるには、塾を自分の成績のために利用しつくす、貪欲な姿勢が大切です。
成績を上げるためには塾を貪欲に使い倒す
「塾に成績を上げてもらう」と考えているうちは、成績は上がりません。勉強に対する主体性が乏しく、ハングリー精神に欠けるためです。
塾に行って成績を上げるためには、もっと前のめりに・貪欲になり「塾を使い倒す」姿勢を大切にしましょう。
ここからは成績のために塾を利用しつくすコツを解説します。もし、まだやっていない内容があればぜひ実践してみてください。
塾を有効に活用するコツ
塾を今以上に有効活用するには、勉強に対する主体的な姿勢を高めましょう。「努力してできるようにする」「塾は成績アップのために利用する場所」と考えます。
「分からない点を質問する」「定期テスト対策に参加する」といった行動は、できている人が多いかもしれません。
では、以下の行動はどうでしょうか。
- 勉強法を見てもらい、改善アドバイスを受ける
- もっと成績を上げるにはどうすれば良いか相談する
- 家庭学習のコツ指導を依頼する
- 学習計画を立て、進捗を報告しアドバイスを受ける
塾には成績アップ・志望校合格を叶える多くのノウハウがあります。塾がノウハウを教えてくれるのを待っているだけではなく、積極的に取りに行ってみてください。
「勉強にもっと主体的になる」と意識を変えるだけで、行動が変わり、それにともなって結果も変わるはずです。
親も塾を積極的に活用しよう
「子どもの勉強のことだから」と、塾に関することをお子さんに任せきりにしてはいないでしょうか。
塾はお子さんと同時に、親御さんを支える場所でもあります。「受験は本人・親・塾の三位一体」と言われることからもわかるように、親御さんの関わりなしに成績アップは期待できません。
お子さんに主体性アップを求めるのと同時に、親御さんももっと塾を積極的に利用してみてください。
親御さんができる行動として、たとえば以下が考えられます。
- 定期面談とは別に個別相談でお子さんの様子を聞く
- テスト・模試の後には詳細な分析を依頼する
- 学校や受験に関する情報を積極的に聞き出す
「塾にやってもらう」意識から「塾を利用する」意識へ、親御さんも姿勢をあらためてみましょう。
塾で成績が上がらない現状を打破する「お子さんの意識改革」やり方
「どうもやる気がない」「惰性で通っているよう」…、意欲が上がらないお子さんを見ていると、ついイライラしてしまうかもしれません。
しかし前述した通り、お子さん本人の意識を変えなければ成績アップは期待できないでしょう。
ここからは成績が上がらない現状を打破するために欠かせない、お子さんの意識改革のやり方を解説します。
1. お子さんの「塾に対する熱量」を確認する
はじめに、お子さんがどの程度塾に対して熱量を持っているか、確認します。
客観的に熱量を測る指標としては、以下があります。
- 塾の予定はきちんと把握しており、欠かさず行くか
- 塾のお知らせは、忘れずに親に渡しているか
- 塾の宿題は毎回きちんと済ませているか
- 定期テスト対策や補講など、授業以外の講座も参加しているか
- 塾の話を親によくするか
あわせてお子さん本人の気持ちも聞いてみてください。
「塾は楽しいか」「嫌だと思ったことはあるか」「塾がないと困るか」など、さまざまな角度から話をしてみます。
親御さん自身がフラットな姿勢になり、お子さんが率直な気持ちを話しやすい雰囲気をつくることも大切です。
親御さんの意向で強制的に通塾させているお子さんは、最低レベルの熱量しか持っていない可能性があります。現状のまま熱量だけを上げようとしても、至難の業です。 この場合は塾の前に「勉強そのもの」に関して、どうしていきたいか親子で話し合ってみると良いでしょう。 |
2. 塾に通う目的を再確認する
塾にある程度以上の熱量を持っている場合は、塾に通っている目的を再確認してみましょう。通塾の目的は、親と子で異なるケースもあります。
まずはお子さんの素直な気持ちに耳を傾け、その上で親御さんの思いも伝えてあげてください。親子で納得できる目的が擦り合うまで、じっくり話します。
話の性質上、話題の中心が塾から受験・進学、将来などまで広がるかもしれません。それはそれでOKです。通塾の目的は受験や進学、将来とも密接に関わっているため、より実りのある話となるはずです。
3. 定期的にモチベーションアップの働きかけをする
熱量と目的を持って通塾できるよう気持ちを整えたら、しばらく様子を見ます。当分はモチベーション高く、意欲的に塾に通うはずです。
しかしモチベーションは、時間の経過とともに下がるのが一般的です。お子さんの様子を見て「以前の状態に戻ってきているかも?」と感じたら、親御さんからモチベーションアップの働きかけをしてあげましょう。
モチベーションを上げるには「目的を再確認する」「夢について話す」「できるようになったことを承認する」という方法が効果的です。
塾との相乗効果で成績を上げる家庭学習のコツ
塾での勉強だけで成績を上げるのは、簡単なことではありません。塾の勉強を軸として、家庭でも自主学習を進めることで、はじめて成果が出やすくなります。
成績アップに大切な「塾」「家庭学習」の2つの軸を、効果的に回すコツを解説します。
塾の宿題や復習は翌日中に済ませる
塾から出された宿題や復習課題は、授業を受けた翌日中には完了させましょう。
時間が経つにしたがって授業の記憶が薄れるため、宿題や課題完了までにかかる時間が長くなります。限られた時間を「習ったないようを思い出す」ためにつかうのはもったいないことです。
宿題・課題は記憶が新しいうちにサクッと終わらせ、家庭学習の時間をより発展的な内容に取り組めるよう工夫しましょう。
指導された勉強法に徹底的に取り組む
塾では勉強のやり方を教える場合があります。塾が教える方法は、多くの生徒を指導する過程で編み出された、効率良く勉強を進め成績を上げるやり方です。
教えてもらったやり方は聞き流さず、徹底的に取り組んでみてください。3か月、みっちり取り組めば成果となってあらわれるはずです。
ただし塾が教える勉強法も万能ではありません。合わない可能性も考えられます。塾の教えるやり方に疑問を持った場合は、遠慮なく塾に相談しましょう。
それも「自分に合う勉強法を探す」という主体的な学習姿勢のあらわれです。
定期テストに向けた学習計画を相談する
塾の多くは定期テストに照準を定めたカリキュラムを組み、授業を進めます。つまり塾に通っているだけで、自然と定期テストに向けた学習ができるようになっています。
しかし塾と家庭学習の相乗効果を高め、最短距離で成績を上げるためにはもう一歩踏み込んだ取り組みをしてみましょう。
おすすめは「定期テストに向けた家庭学習計画を相談する」です。
塾も、塾の授業だけで定期テストの成績を上げるのは難しいと知っています。できればもっと家庭学習を充実させたいと、多くの塾講師が願っています。
「テストに向けて家で何を勉強すれば良いか」と相談に行けば、多くの講師たちが喜んでアドバイスしてくれるでしょう。
塾は、塾の勉強だけについてしか相談できない場所ではありません。
成績を上げるために必要な勉強のすべてに関して、相談できる場所です。当然、家庭学習も含みます。
どんどん相談に行き塾のノウハウを引き出しましょう。
それでも塾で成績が上がらないなら他の教育サービスを検討しよう
ここまで解説した方法のすべてを試しても成績が上がらない場合は、もしかしたら「塾が合わない」のかもしれません。
その塾が合わないなら、別の塾に移ったほうが良いでしょう。指導スタイルや方針が変わった結果、お子さんが急に伸びたという事例も数多くあります。
あるいは「塾という教育サービス」そのものが合わないお子さんもいます。「周囲に人がいると気になって集中できない」「周りとの競争を煽られるのが嫌だ」などのタイプに多いようです。
塾そのものが合わないお子さんは、自宅で学習できるサービスを検討してみてください。家庭教師や通信講座・タブレット学習、また次に紹介する「オンライン家庭教師」というサービスもあります。
自宅学習ならオンライン家庭教師がおすすめ
自宅で受ける教育サービスには、一長一短があります。
家庭教師は1対1で指導を受けられますが、他人が家に上がる点に不安を感じるご家庭もあります。
通信講座・タブレット学習は受講料が安いのが魅力ですが、サボりやすく続かない心配もあるでしょう。
ではオンライン家庭教師は?
オンライン家庭教師は「家庭教師や通信講座の良さはそのままに」「デメリットを解消した」教育サービスです。
1対1で指導を行いますが、オンラインなので講師がご自宅に上がることはありません。
費用は家庭教師や塾より安価ですが、個別の学習計画や宿題管理などきめ細かな進捗管理でお子さんをサボらせません。
もしお子さんにオンライン家庭教師を試してみたいとお考えでしたら「オンライン家庭教師ピース」をご検討ください。
ピースはどこよりもお子さんと講師の相性を重視しています。オンラインだからこそ話しやすく、勉強しやすい講師をご紹介します。
まずはお子さんの勉強の悩みをお聞かせください。
専任の教務が時間をかけて、じっくりお話をお聞きします。
オンライン家庭教師ピースへのお問合せ・体験授業申込はこちらから
まとめ
「塾に行っているのに、成績が上がらない」という悩みは、多くのご家庭が持っています。原因がわからないまま月日が過ぎ、何となく受験になり、塾を卒業し……という過程を辿るご家庭も少なくありません。
しかしせっかくの時間を、無為に何となく過ごすのはもったいないのではないでしょうか。
「塾に行っているのに成績が上がらない」と感じたら、まず原因究明からはじめてみましょう。記事では塾で成績が上がらない原因や、塾を利用して成績を上げるコツを解説しました。ぜひ参考にしてみてください。
また現代は塾以外の教育サービスも充実しています。オンライン家庭教師をはじめ多様な選択肢から、お子さんの性格に合いそうなものを試してみるのもおすすめです。