【保存版】効率的・効果的な勉強法のまとめ|小中高生向け、全学年全教科対応
「うちの子、勉強のやり方が分かっていないのでは」と悩む保護者は、とても多くいらっしゃいます。あるいは「子どもの勉強法の効率が悪い気がする」というご相談もお聞きします。
「最適な勉強法」というのは、学年や科目、一人ひとりによって異なるように思えますが、実は誰にも当てはまる普遍的なコツというものがあるんです!今回は勉強の本質から考えた、全学年・全教科に有効な「効率的な勉強法」を解説していきましょう。
目次
効率的な「勉強の計画」の立て方
「計画的な勉強が大事」とはよく言われることですし、誰もがそう思っていることです。しかし私たちは「計画の正しい立て方」というのをどこかで教えてもらったでしょうか?
ーーない、ですよね。「計画の正しい立て方」を教えてもらっていないのに、実践しなさいといのは無理な相談です。
まずは「勉強の計画の立て方」から見てみましょう。効率よく学習できる計画を立てるには、たった3つのポイントをおさえるだけでOKです!
勉強計画① 「いつまでに」を決める
効率よく勉強できる計画でまず決めるべきポイントは「いつまでに」、つまり”期限”です。いま取り組もうとしている計画は、「いつまでに」完了させたいのかを考えましょう。
計画には必ず「ゴール」があります。そして「ゴール」には必ず「期限」があるものです。たとえばスポーツ選手がトレーニング計画を立てるケースを考えてみてください。選手はきっと、「〇月の大会で優勝するために、筋トレとランニングと…」と考えていくはずです。
この「〇月の大会」が計画のゴール、つまり「いつまでに」に該当します。
子どもたちにとって分かりやすいのは「テスト」ですね。「中間(期末)テストまでに」「入試までに」といった期限になります。
小学生であれば「夏休みまでに」「10月までに」と、相談しながら具体的に区切ってあげてもいいですね。
重要なのは、はじめはできるだけ「短期的な」期限設定をすることです。子どもというのは飽きっぽいもの。最初は物珍しく積極的に取り組んでいたのに、3日もすると勉強計画のことなんてすっかり忘れてしまう、それが当たり前です。飽き性の子どもにとっては「数か月先」というのは、永遠にも等しいくらい先の話なのです。
まずはじめは長くても2~3週間からチャレンジしてみましょう。1週間でも良いですよ。お子さまが達成できそうなスパンで考えることが重要です。
勉強計画② 「何を」を決める
「いつまでに」が決まったら、次は「何を」つまり「何の勉強をするのか」を決めましょう。「何を」勉強するかは、期限までに何を達成したいかによって決まりますね。
たとえばテストでいつも数学が足を引っ張る、という場合は「数学」になるでしょう。あるいは学校の先生に「漢字を丁寧に書くように」と注意されたことがきっかけなら、「漢字練習」になるかもしれませんね。ここはお子さまが危機感を持っている学習内容、あるいは保護者から見て取り組んでおいた方が良い内容をピックアップしてみてください。
実り多い学習にするためのポイントは「できるだけ具体的に考える」ことです。たとえばサッカー選手を例にして考えてみますね。次の2人の選手のうち、より結果をだしそうなのはどちらでしょうか?
A選手「サッカーが上手になりたいから、サッカーの練習をする」
B選手「得点力を上げたいから、キーパーが反応しにくいシュートフォームを練習する」
言うまでもなくB選手の方が、次の試合で活躍しそうですよね。課題はできるだけ具体的に考えると、やるべきことがはっきりしてくるのです。
数学(算数)を伸ばしたい場合は、「一次関数の文章題、特に動点の問題をマスターする」「割合の計算をスラスラできるようにする。特に食塩水の問題をマスターする」といったように、「何を」勉強するかを具体的に考えるようにしましょう。
勉強計画③ 「どこまで」を決める
効率よく勉強できる計画、最後のポイントは「どこまでやるかを決める」ということです。限りなく勉強できれば成績はグンと伸びそうですが、でも子どもたちの時間は有限です。やらないといけないことは他にもたくさんあり、この勉強計画だけに時間を費やすことはできません。
そこで「どこまでやればOKか」をはじめに決めておくのです。「どこまでやればOKか」を決める際は、2つの決め方があります。
1つ目は「かける時間」で決めること。先ほどのサッカー選手の例で言えば、「1日20分、試合前日まで毎日やればOK」となりますね。勉強に置きかえれば、「1日15分を毎日」「1日20分、月・水・金にやる」といった感じになります。
2つ目は「やる量」で決める方法です。サッカー選手なら「シュート練習を1000本」などですね。勉強なら「算数ドリルを20ページ」「ワークのA問題だけを2周」といった感じになります。
この「どこまでやればOKか」を予め決めておくと、お子さまが「自分がやらないといけない総量」が見えるためやる気になりやすいという相乗効果もありますよ。
● 効率的な勉強を始める前には学習計画を。
● 学習計画を立てるときは「いつまでに」「何を」「どのくらい」の3ポイントで。
この2点から始めてみてください。これまでおぼろげだった「学習計画」というものが、びっくりするほど分かりやすくスッキリしてきますよ。
目的別勉強法【暗記もの】の効率を上げる方法
学習計画が完成したら、いよいよ勉強のスタートです。ここからは勉強の内容別に効果を上げやすい学習法をご紹介します。
学校の勉強は大きく「暗記」と「理解」に分けられます。まずは「暗記学習」のやり方から見てみましょう。
全体を何度も繰り返す
脳は大量の情報をたった1度のインプットで記憶するのは、とても苦手です。代わりに、同じ量の情報でも何度も何度も繰り返すことで覚えるのは得意です。これは脳の記憶のメカニズムに由来します。
よって英単語を10日間で100個暗記したいという場合は、「毎日100個をざっと見る×10日間繰り返す」というやり方の方が、「1日10個完璧に覚える×10日」よりも記憶に残りやすいのです。「1日10個完璧に覚える×10日」のやり方で覚えようとすると、10日目には1日目の10個はほとんど覚えていないはずです。
● 暗記モノは全体を薄く、何度も反復!
これが「効率の良い暗記学習」の鉄則です。
寝る前&起きた後を活用する
実は「脳が暗記しやすい時間帯」というのがあります。それが「寝る直前+起きた直後」!人間の記憶は寝ている間に整理され、《保存するもの》と《忘れられるもの》に分類されると言われています。睡眠は記憶に関してとても重要な役割を果たしているのですね。この睡眠を暗記に活用する方法をご紹介しましょう。
まず寝る前に5分程度、暗記したいことを見直します。その日の復習でもいいですね。寝る直前に情報を入れることで、暗記したい内容が「最も新鮮な状態」で睡眠に入ることになります。脳は「これはきっと大事な情報に違いない」と判断し、記憶にとどめようとしてくれます。
そして目が覚めたら、昨夜寝る直前にインプットしたことを思い出してみてください。「思い出す」というのがコツ、記憶の定着には「思い出す」が最も効果があるのです。
この「寝る直前+起きた直後」の2段構えで、暗記力がアップします。早速今夜から試してみてくださいね!
● 暗記モノは「寝る直前インプット+起きた直後アウトプット」!
やる気が出る進捗管理の方法
暗記というのは単調で飽きやすいもの。そこで「暗記モノにはやる気が出る仕掛け」をセットにするのがオススメです。一例をご紹介しますね。
- 覚えるものを書き出し、覚えたら消す!
⇒ どれくらい覚えたかが目に見えるので、やる気になる! - 覚えた量をグラフにする!
⇒ 自分の頑張りがグラフの伸びに見えるので、励みになる!
ポイントは「頑張りを見える化する」という点にあります。はじめのうちはさほど乗り気ではなかったお子さんも、徐々に増える(あるいは消える)ことに快感を覚え、気付いたら自主的にどんどん取り組むようになっていた、という事例もよく見てきました。
子どもたちはまだ成長途中ですから、物事を長期的な視点で見るというのは苦手です。そこで頑張りを目に見える形にしてあげることで、全体の中での現在地や残りの量を把握しやすくする工夫が役に立ちます。
● 暗記モノは頑張りを見える形にするとやる気アップ!
目的別勉強法【理解するもの】の効率を上げる方法
「暗記」と両輪となるもう一つの学習要素、「理解」を効率よく進める方法について解説します。特に数学(算数)や理科、英語は理解あっての暗記です。これらの科目でお子さまつまづいている単元がある場合は、原因が理解不足であることがほとんど。これからご紹介する方法を試してみてください。きっと光が見えてくるはずです。
まず一通り読み、しっかり理解する
新出単元でも既習範囲の復習でも共通して大切なのは、理解すべき内容を「まず一通り読む」ということです。これは教科書の音読がオススメ。
黙読では分かっていない箇所も無意識のうちに読み飛ばすことができますが、音読だと読み飛ばしができません。読みよどんだり、表情が曇ったりすることで理解が不足しているなということが判断できます。
読みながら「ここがよくわからない」という箇所を見つけたら、しっかり理解する段階に移りましょう。
分からない内容を理解するためには、次のような方法があります。
- 学校の先生に聞く
- 塾の先生に聞く
- 親が解説する
- 通信教材やタブレット教材を利用する
- オンライン家庭教師を利用する
学校や塾は全体の学習進度や指導時間の制約で、お子さまが十分理解できるまでの対応が難しい場合があります。また教科や学年によっては、保護者が教えるのも難しい場合も出てきますよね。
そんなときは通信教材やオンライン家庭教師を検討してみるのも方法です。
オンライン家庭教師のピースでは先生がじっくり対面して指導。お子さまの理解力やレベルに合わせた指導が叶います。すぐにインターネットに繋がっているパソコンやタブレットさえあれば始めることができます。
他人に説明してみる
内容が理解できた、とお子さまが感じる段階になったらチャレンジしていただきたいのが「他人に伝える」ということです。「本当に理解していないと教えられない」とか、「分かったつもりでいたが、いざ教えようとすると言葉に詰まった」という話がありますが、これは真実です。しっかり理解していればひとに教えられますし、理解していなければ必ず話に詰まるからです。
理解した内容を他人に伝える時には、
- 相手にわかる言葉を選ぶ
- 相手がわかる順序で話を組み立てる
- 相手がわかるレベルにかみ砕く(相手の理解度に合わせて話す)
といった力が必要になります。
ご家庭では、保護者の方がお子さまの話の聞き役になってあげてください。兄姉がいる場合は、協力してもらってもいいですね。お子さまが「わかった!」と言った内容を、「ママ(パパ)に分かるように教えてくれる?」と説明を促してみましょう。ここでスラスラと説明できるようなら理解していますし、説明に困る箇所がある場合は復習が必要という目安になりますよ。
基本問題を最低3回くり返す
学習内容の理解度チェックや定着度の確認に問題演習は欠かせませんが、理解できたからと言っていきなり応用問題に取り組むのはタブーです。必ず基本問題から始めてください。そして基本問題は最低3回繰り返すことをオススメします。
「応用問題」が難しいのは、基本問題の解き方をいくつか組み合わせて解く必要があるからです。そのためまず基本問題で「理解した内容の使い方」を身につけるようにしましょう。基本問題の解き方を知らないのにいきなり応用問題に入ると「理解したはずなのに解けない」という事態になり、お子さまのやる気がなくなりかねません。
基本問題として最適なのは、教科書や教科書準拠のワークに載っている問題です。基本事項が身につくよう吟味された良問が揃っていますので、取り組みながら理解が深まっていきます。
「暗記には繰り返しが重要」と書きましたが、繰り返しが大切なのは問題演習でも同様。基本問題は期間を開けながら最低3回は繰り返したいですね。
モチベーションを上げる工夫オススメ4選
効率の良い勉強には、やる気も大切!子どもたちの勉強に対するモチベーションは、ちょっとした工夫で上がります。簡単にできるのに子ども心に効果抜群のやる気アップ法を4つご紹介しますね。
① 使いやすく、お気に入りの文具を揃える
たかが文房具、されど文房具です。勉強の相棒になる道具は、お子さまが使いやすく気に入ったものを揃えてあげましょう。一緒にお店に行き、自分で選んでもらうのもいいですね。「自分で選んだ」という気持ちが勉強に対する責任感になり、やらなきゃ!という気にさせてくれます。
ただしカラフルな色ペンや、派手なマスキングテープなど華美なものは不要です。特に低学年のお子さまほど、デザインが気になってしまって勉強に集中できない原因にもなります。勉強の意味を言い聞かせ、色ペンは2色(赤ともう1色)程度に留めましょう。
② 小さな目標をたくさん設定する
最終ゴールにいたるまでに、「ちょっとだけ頑張れば手が届きそう!」という小さな目標を沢山設定してあげましょう。1週間後のゴールは遠いけれど、「今日」という日の目標ならやれそうだ、という子どもたちは多いものです。
コツは「ちょっとだけ頑張れば達成できる」というさじ加減です。子どもというのはとてもあまのじゃくな生き物で、頑張らなくてもできるならやる気にならない・ものすごく頑張らないといけないならもっとやる気にならない、のです。だから「ちょっとだけ頑張れば手が届く」が大切なのです。
わずかな頑張りでも、自分の努力で目標到達するというのは、子どもたちに大人が思う以上の達成感を与えてくれます。そしてこの達成感が、次の目標への原動力となってくれるのです。ちょっと面倒ですが、小さな目標をたくさん作ってあげてください。
③ 友だちと一緒に頑張る
友だちと一緒に頑張るという方法は、1人で取り組んでいるときにはない「切磋琢磨」という張り合いを与えてくれます。友だちとワイワイ頑張るのが好き、競争心が強いタイプのお子さんなら、友だちと一緒に頑張るのもおすすめですよ。
また自分より少しできる人をライバルにするという方法もあります。「あいつには負けない!」という気持ちは、勉強の健全な原動力になってくれます。お互いに高め合っていけるような関係を築けるといいですね。
④ 勉強する環境を変える
勉強は大事を理解していても、マンネリ化して飽きてしまうこともあります。そんな時は勉強する環境を変えてみると、また新鮮な気持ちで取り組めるようになりますよ。
いつも自宅で勉強しているなら図書館に行ってみる、あるいはいつも自分の部屋で勉強しているならリビングでやってみるなど、「場所を変える」という方法もあります。また勉強机のレイアウトを変える、目に入るポスターを貼り変えるといった工夫もできますね。
まとめ
効率的な勉強法として、はじめの「学習計画」から勉強のやり方、またモチベーションの上げ方までまとめてきました。解説した内容はどの教科にも本質的に共通するものであり、一生使える勉強法でもあります。気になったものから、早速ぜひ取り入れてみてくださいね。
また学校の先生や塾の先生も勉強法の相談にも乗ってくれます。
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