集団塾に向かない子とはどのようなタイプ?塾ごとの特徴やおすすめの教育サービスも紹介
「そろそろ塾に」と考える親御さんの多くが直面するのは、「うちの子にはどの塾が合うのか」という悩みです。集団塾で競争にさらされた方が伸びるのか、子どものペースを尊重してくれる個別塾が良いのか……、と困っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では「集団塾に向かない子のタイプ」を解説します。反対に集団塾に向いているタイプも解説しますので、お子さんと照らし合わせながら読んでみてください。
また、集団塾以外の教育サービスや、選ぶ際の注意点もまとめました。
お子さんに合う学習環境を見つけるヒントとして、ご活用ください。
目次
塾のタイプと特徴
現在、世の中で主流となっている塾の形態は、大きく3つに分けられます。
- 集団塾
- 個別指導塾
- オンライン塾
それぞれに特徴があり、向いているお子さんのタイプも異なります。はじめに、塾のタイプと特徴を把握しましょう。
集団塾
集団塾とは、生徒を15~30人のクラスに編成し、クラスごとに一斉指導するスタイルです。学校の授業をイメージすると、わかりやすいでしょう。
同程度の学力や目標の生徒が机を並べて授業を受けるため、「競争心が芽生えやすい」「意欲が刺激されやすい」といったメリットがあります。
一方で、自分のペースで勉強できない点がデメリットです。わからない点があっても、授業は進むため、自主的な予習・復習が欠かせません。
個別指導塾
個別指導塾とは生徒2~3人を1人の講師が担当し、生徒の課題をそれぞれのペースで進める指導スタイルです。講師が指導する時間は1対1となります。
個別指導塾のメリットは、お子さんのペースで勉強を進めやすい点です。決められたカリキュラムはなく、お子さんの課題や目標に合わせて学習計画が組まれます。
デメリットは費用が高くなりやすい点です。同じ人数の生徒を指導しようとすると、集団塾より講師の数も指導スペースも必要となるためです。
オンライン塾
オンライン塾とは、パソコンやタブレットなどのデバイスを介して指導を受けるスタイルをいいます。映像授業形式やライブ授業形式のほか、マンツーマン指導が受けられるオンライン家庭教師も人気です。
オンライン塾のメリットは、時間の融通が利きやすい点でしょう。塾に移動する必要がなく、自宅で授業を受けられるため忙しいお子さんからも人気です。
デメリットは機材の準備が必要なことかもしれません。最低限、デバイスと安定したインターネット回線は必要です。ただし、これらがすでにご自宅にある場合は、すぐに授業をスタートできます。
集団塾に向いていないのはこんなタイプ
集団塾への入塾を検討する際に気になるのは、「ついていけるか」「クラスになじめるか」といった点ではないでしょうか。
集団塾が向いていないお子さんのタイプを、3つ解説します。
勉強中に周囲が気になってしまう
勉強している最中に周りが気になるタイプのお子さんは、集団塾には向いていません。集団塾は周囲からの刺激が多いため、講師の解説や目の前の課題に集中できなくなるためです。
とくに、以下に該当するお子さんが集団塾を検討する際は、慎重になった方が良いでしょう。
- 目から入る情報が多いと気が散る
- 耳から入る情報が多いと気が散る
- 周囲の子の持ち物や言動に目が行ってしまう
- 講師より周囲の掲示物が気になる
- いまやるべきではないことをやりたくなってしまう
個性に合わないのに無理に通っても、お子さんにとってストレスになるばかりです。個別指導塾やオンライン塾とも比較し、お子さんが集中できる環境を整えましょう。
苦手が積み重なっている
集団塾では、決まったカリキュラムに沿って授業が進みます。カリキュラムは1年を通して組まれているため、年度途中からの入塾だと、すでに終わっている単元の授業は受けられません。
学校の授業を受けてもよくわからないから塾へ、と思っても、集団塾ではその単元の授業が受けられないのです。これでは何のために塾に通うのか、わからなくなってしまいます。
同様に、苦手単元や理解不足が積み重なっている場合も、集団塾では対策が難しいでしょう。
人間関係にストレスを感じやすい
集団塾での授業は、大勢が一斉に同じ授業を受けます。周囲の様子と自分を比較したり、クラスメイトの振る舞いにストレスを感じたりしやすいお子さんには、集団塾は向いていません。
とくに対話形式で授業をする塾は要注意です。発言が多く目立つ生徒がクラスの雰囲気をつくるため、ノリについていけないお子さんからは「居心地が良くない」との声も聞かれます。
また講師に「当てられるかもしれない」プレッシャーが、集中を阻害することも考えられます。
集団塾に向いているのはこんなタイプ
集団塾の方がグングン伸びるお子さんというのもいます。仲間とワイワイするのが好きだ、競争好きだといったタイプが該当します。
集団塾向きのお子さんタイプを、3つ解説します。
競争心が強い
周囲の頑張りを自分への刺激とし、「なにくそ!」と自身を鼓舞できるタイプのお子さんは、集団塾に向いています。
集団塾の中には、子どもたちの競争心をあおるところも数多くあります。「テストの成績を掲示する」「テスト結果によってクラス替えをする」などは、その一例です。さまざまな形で仕掛けられる競争を、ポジティブにとらえられる性格なら、集団塾に入っても大丈夫でしょう。
主体的に学ぶ姿勢がある
集団塾の授業は、決まったカリキュラムに沿ってハイスピードで進みます。「自分にわかるようにゆっくり解説してほしい」「よくわからなかったから、来週もう一回やってほしい」といったリクエストはできません。
自分のペースに合わせてもらうのではなく、既定のペースに自分が合わせて主体的に学び取ろうとする意欲があることも、集団塾に向いているタイプの条件です。
またわからない点は質問する積極性も欠かせません。集団塾では、自分から質問をしないと「理解できているもの」とみなされてしまうからです。
高い目標がある
目標が高いお子さんにも、集団塾は向いています。
集団塾は難関校受験を目標に、高いレベルの授業をおこなうところが多いからです。受験学年になるまでにすべての学習を終わらせ、受験学年の1年間は受験対策に充てる塾も珍しくありません。
ハイレベル受験塾の授業は、当然難度も高く課題もたくさんでます。一つひとつを「目標達成のため」と考え、取り組めることも集団塾に向いているお子さんの特徴です。
個別指導塾に向いているのはこんなタイプ
もし、お子さんが「集団塾には向いていないかもしれない」と感じたら、個別指導塾を検討してみましょう。自分のペースで勉強しやすく、周囲からのストレスも少ない点は、個別指導塾のメリットです。
個別指導塾に向いているお子さんのタイプを解説します。
自分のペースで勉強したい
子どもたちの中には、「自分のペースを大切にしたいタイプ」がいます。一人の時間を好んだり、集団活動が苦手だったりというタイプです。自分のペースを守りたいお子さんには、個別指導塾が向いています。個別指導塾は、学習計画から毎回の授業まで、すべてを生徒一人ひとりにあわせて組み立てるためです。
また、講師は1時間の授業コマで2~3人の生徒を同時に受け持ちます。ある生徒を見ている最中、他の生徒は問題演習に取り組むのがよくある指導形態です。
授業中、お子さんがずっと講師と1対1というわけではないため、緊張を解いて自分のペースに戻る時間も確保できます。
気軽に質問したい
わからない点はすぐに、気軽に質問したいタイプのお子さんにも、個別指導塾が向いています。個別指導塾は講師が隣にいるため、おしゃべりの感覚で質問できるからです。「クラスの中で挙手し、質問する」といったプレッシャーはありません。
ただし講師は他の生徒も同時に受け持っています。指導時間の都合などでその場で回答できない場合は、次回の授業時に解説になるケースもある点は、押さえておきましょう。
コツコツ取り組むのが好き
個別指導塾は、良くも悪くも「お子さんのペース」を尊重します。集団塾のように講師が旗を掲げ、全体を鼓舞することもありません。「手を抜こう」「サボろう」と思えば、できてしまうのが個別指導塾です。
よって、個別指導塾はサボり癖があるお子さんよりも、コツコツ努力できるお子さんに向いています。言われたことはきちんとやる、宿題もしっかりやるお子さんは、個別指導塾で力を発揮できるでしょう。
個別指導授業塾に向いていないのはこんなタイプ
一人ひとりのペースに合わせられる個別指導塾は、基本的に「向いていないタイプ」というのはありません。ただし、次にあてはまるお子さんは個別指導塾よりも集団塾の方が生き生きと勉強できる可能性があります。
周りと競争しながら頑張りたい
競争心が強く、どんどんライバルを見つけて頑張るタイプのお子さんの場合、個別指導塾では張り合いが少なく感じるでしょう。
個別指導塾は一人ひとり仕切られた座席で勉強しており、周囲の取り組みが見えません。またさまざまな学年・学校の生徒が同時に学ぶため、成績に順位をつけて評価するといった取り組みも行われない傾向にあります。
「ライバルを見つけたくても見つからない」「自分がいま、どれくらいの位置にいるのかわからない」などの気持ちから、フラストレーションを溜めてしまう可能性があります。
みんなでワイワイ取り組むのが好き
「勉強もアクティビティも、仲間と試行錯誤しながらワイワイやるのが好き」というお子さんにも個別指導塾は物足りないでしょう。個別指導塾だと、自分の課題・目標に向けて一人で黙々取り組むスタイルになるからです。
もしお子さんがワイワイタイプの場合は、和やかな雰囲気の集団塾を選んであげてください。集団塾の中には季節ごとの課外体験やワークショップを企画するところもあり、お子さんの意欲を満たしてくれます。
集団塾と個別指導塾で迷ったときの対処法
「集団塾も良さそうだけど、個別指導塾も気になる」と迷ったら、次に紹介する3つの手段で塾を比較してみてください。
ポイントは、ホームページの情報だけで判断しようとしないことです。実際に行き、雰囲気を体感してみると、自然とお子さんに合う塾が絞り込めます。
校舎見学をする
多くの塾は校舎見学を受け入れています。見学に行っても良い日時を問い合わせ、訪問してみましょう。
お子さんと2人で行くのがベストですが、場合によっては親御さんだけが先行しても構いません。
校舎見学でのチェックポイントもまとめました。参考にしてみてください。
体験授業を受ける
「この塾は良さそうだ」と感じても、入塾を決めるのは待ってください。入塾前に、かならず体験授業を受けましょう。お子さん自身の感想も、塾を決める大切な判断材料となります。
体験授業では、以下の点に注意しましょう。可能なら、授業の様子を見学すると様子が良くわかります。
また、体験授業後に「感想を聞くために」と面談を設ける塾もあります。感想を聞くのは名目で入塾の打診をするのが目的であることが多いため、他の塾と比較している段階なら面談そのものを断っておくと良いでしょう。
入塾した場合のカリキュラムを見せてもらう
カリキュラムを見ると、塾の方針がよくわかります。お子さんが入塾したと仮定した場合のカリキュラムを見せてもらいましょう。
集団塾であれば、年間のカリキュラムを見ればOKです。個別指導塾は入塾後に本格的な学習計画を立てるため、この段階ではたとえば「次のテストまでの方針」を聞いてみると良いでしょう。
カリキュラムや計画、ゴール設定の仕方などに共感できるかどうかは、塾選びの大切なポイントです。疑問点があれば質問し、お子さんに合うカリキュラムを提供する塾を見つけてください。
集団塾・個別指導塾以外にも学べる環境は多い
勉強をする方法は、集団塾と個別指導塾だけがすべてではありません。教育サービスが多様化する現代は、選べる方法も豊富になっています。
- 映像授業
- 通信講座・タブレット学習
- オンライン家庭教師
以上の特徴を、簡単に解説します。
映像授業
映像授業とは、録画した授業がオンデマンド形式で配信され、見たいときに視聴して学ぶ教育サービスです。有名予備校講師が教鞭をとる授業が多く、レベルや目的、志望校などさまざまなタイプの授業が用意されています。
映像授業はスマートフォンがあれば視聴できる気軽さと、低額料金が人気の秘密です。ただし講師に質問や学習相談をしたい場合は、別途料金がかかる場合もあります。
基本的に自分でスケジュールを立て進めるスタイルとなるため、学習に対する強制力に乏しく、継続が難しい点がデメリットです。
通信講座・タブレット教材
通信講座やタブレット教材は、毎月やるべき学習課題が決まっているため、計画を立てるのが苦手なお子さんでも取り組みやすいでしょう。
レベルに合わせた「今日やるべき学習」を毎日配信してくれる教材もあり、何をやれば良いかわからないという悩みもなくなります。
テストや受験にも対応可能です。AIが学習結果を分析し、効率良く苦手分野を克服できるプログラムを自動編成するものもあります。
タブレットは子どもたちと親和性の高いデバイスです。ただし教材選びには慎重になりましょう。ゲーム性が高いものを選ぶと、勉強よりそちらが気になってしまう場合もあります。
オンライン家庭教師
オンラインでマンツーマン指導を受けられるオンライン家庭教師は、どのようなレベル・目標にも対応できる柔軟さが魅力です。お子さんに合った講師を選べるため、「授業が楽しみになった」「先生が好きだから頑張れる」といった感想が多く見られます。
オンライン家庭教師は学習計画から進捗管理、宿題のやり方まで個別に指導します。「苦手科目をじっくり勉強したい」「学年をさかのぼって復習したい」など、学校や塾のペースとは異なる進度にも対応可能です。
周りに他の生徒がいない環境で取り組めるため、完全にお子さんのペースで取り組める点が、オンライン家庭教師のメリットです。
自分のペースで自由に学びたいならオンライン家庭教師がおすすめ
数あるオンライン家庭教師会社の中でも、「オンライン家庭教師ピース」は利用者からの評判が高いことで知られています。
ピースはどのオンライン家庭教師よりも、お子さんと講師との相性を重視します。講師を選定する際は、指導可能科目や経歴、稼働時間帯などスペック面にくわえ、性格や趣味、教え方の特徴、得意な生徒タイプなど、定性的な面まで考慮するからです。
在籍する講師は3,000人以上ですが、全員の個性を把握しています。
子どもたちのやる気や意欲は、指導する講師との相性に大きく影響されます。もし主体的に勉強に取り組んでほしいとお考えなら、ぜひ一度オンライン家庭教師ピースをお試しください。お子さんにピッタリ合う講師との体験授業をお受けいただけます。
>>オンライン家庭教師ピースへのご相談・体験授業申込はこちらから
まとめ
お子さんを塾に入れるとき、もっとも気になるのは「子どもに合うだろうか」という点ではないでしょうか。とくに集団塾はお子さんとの合う・合わないがはっきりわかれやすいため、慎重になるのも自然なことです。
子どもたち一人ひとりの個性が尊重されるようになった現代を生きるお子さんは、もしかしたら個別形態の方が伸び伸びと勉強できるかもしれません。周囲が気になってしまうお子さんなら、自宅で高品質な指導が受けられるオンライン家庭教師もおすすめです。
お子さんの様子と目標を踏まえ、記事も参考に最適な学習環境を選定してあげてください。