【中学生向け】おすすめ習い事10選!相場やメリット・デメリット、選び方の注意点も解説
中学生の習い事は、小学生までとは違った悩みに直面します。「中学生から習い事を始めても間に合うのか」「部活や勉強との両立は大丈夫か」など、中学生ならではの心配がある親御さんも多いでしょう。
心配の反面、「子どもがやりたいなら、やらせてやりたい」と思うのも親心です。
この記事では、中学生と習い事に注目し、習い事をしている中学生の割合や中学生から始めるのにおすすめの習い事、相場、習い事を選ぶ際の注意点を解説します。
ぜひ最後まで読み、お子さんの才能を開花させられる習い事を選んであげてください。
習い事をしている中学生の割合&学習塾との比較
「中学生=塾」というイメージが強いかもしれませんが、習い事をしている中学生も思いのほかいます。中学生の習い事事情を、学習塾とも比較しながら解説します。
習い事に通う中学生の割合(学習塾以外)
学習塾(通信教育含む)以外の習い事に通う中学生の割合は、以下のとおりです。
英会話・英語塾 | 9.3% |
---|---|
音楽(歌、楽器など) | 6.8% |
水泳 | 3.2% |
武道(柔道、空手、剣道など) | 3.2% |
書道 | 2.8% |
サッカー、フットサル | 2.3% |
野球(軟式・硬式)、ソフトボール | 2.3% |
ダンス | 1.8% |
習字 | 1.8% |
そろばん | 1.0% |
※ 調査母数(n)=600、調査結果1.0%以上の習い事を抽出。
習い事ランキングで上位常連の「水泳」は、小学生では25~30%ほどが通っていますが、中学生になると3.2%まで減少します。中学生の中でも中1より中3と学年が上がるにつれ、通う割合が減少することも分かっています。
気になるのは、やはり「勉強との両立」でしょうか。
続いて、学習塾に通う中学生の割合を見てみましょう。
学習塾に通う中学生の割合
学習塾や通信教育を選んでいる中学生の割合は、以下のとおりです。
学習塾 | 44.5% |
---|---|
通信教育 | 12.7% |
※ 調査母数(n)=600
さらに学年別にまとめました。
中1 | 中2 | 中3 | |
---|---|---|---|
学習塾 | 29.0% | 45.0% | 59.5% |
通信教育 | 14.5% | 11.0% | 12.5% |
通信教育は中学3年間を通してほぼ横ばいですが、学習塾に通う生徒の割合は学年が上がるにつれ増加します。受験に備えるお子さんが増えるためと考えられます。
中学生の習い事での懸念点「部活・勉強との両立」と解決策
中学生の習い事で多くの親御さんが悩む点は、次の2つではないでしょうか。
- 勉強や部活との両立
- 周りについていけるか
それぞれの解決策とともに、詳しく解説します。
悩み① 勉強や部活と両立できるか
中学生になると勉強の難度が上がり、お子さん本人にとっても負担感が増します。さらに部活を始めると、毎日が格段に忙しくなります。
勉強や定期テスト、部活と習い事を両立させるコツは、次の2つです。
- スケジュールを詰め過ぎず、余裕を持たせる
- 習い事は予定を変更しやすい教室を選ぶ
中学進学を機に習い事を辞めるお子さんが多いのは、スケジュールが忙しくなり物理的に時間が確保できなくなることも要因です。逆に言えば、余裕のある予定を組めれば、習い事は十分可能だといえます。
学校や部活の予定は急に変わることも多いため、予定変更にも柔軟に対応できる習い事を選ぶのも習い事と学校を両立させるコツです。
悩み② 中学生から始めてもついていけるか
新しく習い事を始める場合、長年続けている仲間の中で恥ずかしい思いをしないか、周りについていけるかという点も心配かもしれません。
小学生から続けている仲間とは、スキルの差があるのは当然ですから、まずその事実は受け入れましょう。その上で、周りとの差や視線がやはり気になるならば、「中学生から始める人が多い習い事」「オンラインで受けられる習い事」を選ぶのもおすすめです。
水泳やピアノよりも、体操やヨガ、ロボット製作、武道などの方が、中学生になってから始める人も多い習い事です。
さらにオンライン受講もおすすめ。オンラインは自宅で受講できるため、周りの視線が気になることもありません。居住地を問わず、全国どこにいる先生からも指導が受けられるというおまけも付いてきます。
中学生におすすめ!習い事10選
中学生におすすめの習い事10選を紹介します。いずれも中学生からでも始めやすく、一生の趣味にもなり得る習い事ばかりです。
英語、英会話
英語系の習い事には、英会話やコミュニケーション力養成を目指す「英会話教室」と、読解や書き取りを中心に習える「英語専門塾」とがあります。
英語が純粋に好きで技能を総合的に伸ばしたい、将来の留学に備えたいなど場合には、英会話教室が向いています。
文法や長文読解など、学校授業の補習や受験対策として活用したい場合は、英語専門塾が良いでしょう。
プログラミング・ロボット製作
ロボット製作やプログラミングも、人気が高い習い事です。
中学生になると、本格的なプログラミング言語を理解できる力もついてくるため、より実用的な内容が学べます。おすすめの言語は「Scratch(スクラッチ)」、次いで「Python(パイソン)」「JavaScript(ジャバ・スクリプト)」です。
ロボット製作とは、専用のキットやレゴブロックなどを使い、さまざまな動きをするロボットを作る習い事です。ロボットを動かす際にプログラミング言語を使う場合も多く、プログラミングとセットで習うお子さんもいます。
ボルダリング
ボルダリングは、壁面についた大小さまざまな突起を、自分の身体だけを使い登りきる競技です。東京オリンピックで「スポーツクライミング」として種目化され、注目を集めました。ボルダリングを習える教室も全国的に増加しており、習い事として人気が高まっています。
ボルダリングにはルールもあります。次にどの突起をつかめば登り切れるかも登りながら考えるため、身体にも脳にも良い影響が期待できます。
スイミング
スイミングも中学生におすすめの習い事です。キッズクラスは小学生まで、中学生以上は一般クラスと分けるスクールなら、小さい子たちと一緒のクラスで泳ぐ必要もありません。
全身運動であるスイミングは、筋力や心肺機能の強化に効果的だといわれています。また浮力を受けて泳げるため、筋力が十分ではないお子さんや、運動に苦手意識があるお子さんでも取り組みやすいでしょう。
ダンス・エアロビクス
身体を動かすのが好きなお子さんには、ダンスやエアロビクスもおすすめです。上手に踊れたときのかっこよさは自己肯定感が向上し、身体を思い切り動かす爽快感はストレス解消に役立ちます。
ダンスやエアロビクスは、リズムに合わせて体の部分をどのように動かせばよいかと考えながら取り組むため、脳にも良い影響が期待できます。
習い事として人気のダンスジャンルはヒップホップやジャズですが、ハウスダンスやブレイキンダンスも人気です。お子さんの好きな音楽ジャンルに合わせて、レッスンを選んであげましょう。
体操・ヨガ
大人にも人気の高い体操やヨガの習い事も、中学生におすすめです。
体操教室といっても、取り組む内容は教室によってさまざまあります。マット運動やトランポリン、鉄棒などの技体操を指導する教室もあれば、身体の使い方や柔軟性アップを目指し指導する教室もあります。
指導内容によって難度も変わるため、体験レッスンを受けてお子さんに合う教室を選びましょう。
ヨガは、習い事の中でもオンラインレッスンが豊富です。部活などで忙しいお子さんでも、自宅で隙間時間を使って習いやすいでしょう。親子で一緒に取り組んでも良いですね。
習字・書道
習字や書道も、何歳からでも始めやすい習い事です。気持ちが落ち着く、集中力が身につくといったメリットがあります。
ちなみに、習字と書道は、似ているようで実は違います。
習字とは、文字通りに「字を習う」ことを目的としており、文字の正しい書き方や形、美しい字が書けるよう指導します。
一方、書道は字を使って自己表現するのが目的です。巨大な紙に大きな筆で、全身を使って文字を書く「書道パフォーマンス」も、書道の一種です。
ピアノ・楽器
ピアノや楽器は、一生の趣味にもしやすい習い事です。中学生以上の一般クラスは個別指導の形態をとる教室も多く、初めてでも周りの目が気になりません。
中学生に人気の楽器には、以下があります。楽器店で試し弾きができる場合もありますので、お近くの楽器店に行ってみても良いでしょう。
- ピアノ
- ギター
- サックス
- ドラム
- バイオリン
- ウクレレ
武道(剣道、柔道、空手など)
日本古来の武道はいかがでしょうか。剣道や柔道、空手などは、集中力や礼儀作法が身につくと、根強い人気を誇ります。身体がまだ完成していない小学生よりも、骨格や筋力が育ってきた中学生からの方が始めやすかった、という声もありました。
武道は、護身術の一つとして習うお子さんもいるようです。危険がどこに潜むかわからない世の中、自分の身を自分で守れる術を身につけるのも大切です。
絵画・デザイン
最後にご紹介するのは、絵画やデザインなどのクリエイティブ系習い事です。何歳でも始めやすいこと、またデザイナーなど将来の職業につながる可能性があることから人気を集めています。
絵画ジャンルには、水彩や色鉛筆、油彩などがあります。デザイン分野はパソコンを使ったグラフィックデザインやWebデザインなどもおすすめです。
中学生の習い事相場
中学生の習い事では、「費用が気になる」ご家庭も多いでしょう。部活などでもお金がかかるため、習い事の費用はできるだけ抑えたい方もいるかもしれません。
ここからは中学生に人気の習い事を6つのジャンルに分け、必要な費用相場を解説します。
英語・英会話
英語塾や英会話教室の相場は、教室の規模や指導スタイルによって異なります。
集団レッスンの場合は5,000~8,000円程度、マンツーマンレッスンなら10,000~15,000円程度が月謝相場です。オンライン受講なら3,000~5,000円ほどでマンツーマンレッスンを受けられるサービスもあります。
入会金や月謝、教材など以外に費用がほとんどかからない点でも、英会話教室は人気です。
プログラミング・ロボット製作
プログラミング教室やロボット製作教室の月謝相場は、8,000〜20,000円程度です。その他に教材費や材料代がかかる場合もあります。教材費・材料代は月額制や買取制など、教室によって異なります。事前に確認しておきましょう。
自宅でも取り組みたい場合は、パソコンや機材なども必要です。
スポーツ
スポーツ系の習い事は、スポーツの種類や指導形態によって異なります。月謝が5,000円程度の習い事もあれば、20,000円になるものもあります。指導者のスキルや専門性、また主催者が企業かクラブチームかといった面でも差が生まれるため、事前によくチェックしましょう。
またスポーツ系の習い事は、月謝以外にユニフォームやボールなど、道具一式を揃える必要があります。サイズアウトや破損など、買い替えが発生する点も押さえておきましょう。
習字・書道
習字や書道の月謝相場は、3,000〜8,000円です。教材費は月謝に含まれる場合と、別途必要になる場合とがあります。
また書道の道具一式が必要ですが、4,000円程度で購入できるものが多いようです。
展覧会や検定、コンテストに出品する際は、別途参加費用がかかる場合もありますが、数百円程度です。習い事の中でも、お手頃で続けやすいのが習字や書道のメリットだといえます。
楽器
楽器の代表ともいえるピアノの月謝は5,000円〜10,000円程度で、他の習い事と同じくらいです。ただし自宅にピアノを用意しなければならない点がネックだ、という方も多いようです。
電子ピアノの相場は、入門用機種で5〜10万円程度、多機能機種だと20〜30万円ほどです。本格的なアップライトピアノなら、50〜100万円が必要です。
習い事としてのピアノについて詳しくは、こちらの記事もご覧ください。「子どもの習い事にピアノはどう?メリットや始める年齢、費用相場、注意点を解説」
芸術
芸術やクリエイティブ系の習い事は、何を習うかによって幅があります。お手頃な絵画教室なら3,000円程度から、本格的な油絵教室なら10,000〜15,000円、また将来にもつながるデザインやグラフィックは15,000〜30,000円ほどが目安でしょう。
教材費や材料費は月謝とは別にかかります。
中学生が習い事をするメリット・デメリット
中学生が学校や部活、塾などのほかに習い事をするメリットとデメリットをまとめました。お子さんの状況によっても変わりますので、あてはまりそうな項目を重点的にご覧ください。
メリット
中学生が習い事をするメリットには、次の3つがあります。
- 新しい目標と成長チャンスができる
- 学校以外のコミュニティができる
- ストレス発散になる
習い事は、勉強や部活とは別の「目標」を見つけるチャンスです。興味があり、やりたいと思う分野で目標が見つかれば、達成に向けて積極的に努力する姿勢も身につきます。目標達成は成功体験にもつながります。
また中学以外の場所でコミュニティができるのもメリットです。週に1回だけ顔を合わせる仲間とは近すぎず適度な距離感を保てるため、居心地の良い居場所としても機能してくれます。
習い事で身体を動かしたり、好きな活動に没頭したりすることで、ストレス発散になるという中学生もいます。悩みや不安の多い中学生にこそ、習い事のような健全に発散できる場所が大切です。
デメリット
習い事にはメリットも多い反面、中学生ならではの懸念点もあります。習い事を始める前に注意しておきたい、中学生と習い事のデメリットは2つです。
- 生活が忙しくなりすぎる可能性がある
- それなりの費用がかかる
学校に部活、そして塾に通っているとなおさら、中学生の生活は本当に忙しくなります。多忙な毎日に習い事が加わると、時間の確保や勉強との両立が課題になるかもしれません。
習い事は、レッスンの振替などに融通が利きやすい教室を選びましょう。テスト前のレッスンをテスト後に振り替えてもらうなどの対応ができれば、安心感が増します。
習い事には費用がかかる点も押さえましょう。習い事によっては、年間数十万円の支出になる者もあります。費用は年間の総額を算出してもらい、無理なく払えるかをチェックします。
中学校生活が充実する、習い事の選び方
中学生が習い事をするメリット・デメリットが分かりました。ここからは、生活がより充実する習い事の選び方を解説します。どの習い事にするか迷ったら、ぜひ参考にしてください。
没頭できる・発散できる習い事を選ぶ
習い事は、お子さん自身が没頭できるものや発散できるものを選ぶのがおすすめです。
文化系の部活をやっているお子さんなら、運動できる習い事を選ぶと、身体を動かすことでスッキリできるかもしれません。
反対に運動部に所属しているお子さんが文化系の習い事をすると、集中できる時間がとれ、気持ちが落ち着く効果も期待できます。
習い事に使える時間を決めてから選ぶ
習い事は、割ける時間をきちんと算出し、無理なく通えるものを選ぶのも大切です。平常時にはゆとりがあるくらいのスケジュールを確保しましょう。テスト前や部活の大会前に勉強や練習が忙しくなっても、ゆとりの分を勉強や練習に振り分けられます。
また夜遅い時間に習い事に通う場合は、移動にかかる時間や交通手段も含めて習い事を検討しましょう。無理をしすぎた挙句、宿題が終わらなかったり、勉強に悪影響が出てしまったりしては本末転倒です。
まとめ
中学生にとっても、習い事は多くのメリットをもたらしてくれます。達成感や自己肯定感が得られ、居場所にもなってくれる習い事が見つかれば、中学生活が一層充実するでしょう。
一方で、時間やお金がかかる現実的な面も、冷静に押さえることが大切です。習い事に気合が入りすぎてしまい、勉強のやる気が低下しても困るからです。学校や勉強を最優先にしつつ、時間的・体力的に無理なく続けられる習い事を選びましょう。
忙しい中学生には、オンラインで受講できる習い事もおすすめです。自宅で都合の良い時間にレッスンが受けられるため、限られた時間を有効に活用できます。費用も対面指導にくらべて安価な点も見逃せませんよ。