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もう忘れない!英単語の覚え方|一度で覚えるコツを解説します

英単語ほど、受験生を苦しめる勉強はないかもしれません。暗記するより他に方法は無いのに、覚えなければいけない量の膨大なことといったら!

覚えたはずなのに、読解中に「これ、見たことある……」「何だったっけ……」と悔しい思いをすることもしょっちゅうですよね。

さて、「絶対に単語帳でやった!」と歯ぎしりするのは、今日で終わりにしましょう。今回は英単語を一度で覚え、忘れない方法をお伝えします。

英単語の覚え方|このやり方は忘れやすい

はじめに「忘れやすい」英単語の暗記法というものを紹介します。この方法でやってる!という高校生も多いかもしれませんが……、実はやめた方が良い方法です。

書いて覚えようとしている

「英単語を書いて覚える」のは、スペルを確認できるという点ではメリットです。

でも英単語は言語ですから、「発音・スペル・意味」をセットで覚えられて、初めて役に立つもの。「書いて覚える」方式は発音を覚えにくいので、英単語が定着しにくいのです。

また書くことは単純に時間がかかりますよね。隙間時間に取り組みにくい点もデメリットです。

スペルは単語を見て覚え、最後に確認程度に書くのがおすすめですよ。

正しい発音を無視している

発音の話が続きますが、英単語の暗記に正しい発音はとても大切です。「発音できない単語は覚えられない」と断言する英語教師もいるくらい、発音は大切です。

よって英単語も「正しい発音」を、できれば声に出しながら覚えていきましょう。

「clarify(明確にする)」「irrevocable(取り返しのつかない)」など、スペルから読み方が推測しにくい単語は、単語帳の音源やGoogleの翻訳機能などを使い、正しい発音をインプットしてください。

間違っても、何となく・無理やり発音して覚えるのはやめてくださいね。リスニングにも悪影響です。

日本語の意味を調べていない

大学受験英単語には、かなり難解なものも出てきます。英単語そのものが難しい場合もありますが、日本語の意味がわからないものはありませんか?

たとえば、「index」には「指標、指針、指数、見出し」という意味があります。さて、指標と指針と指数の違いは、何でしょう?

あるいは「liberal」は「自由主義の」という意味です。では、自由主義とは?「profound(深遠な)」ですが、深遠とは?

「liberal=自由主義の、liberal=自由主義の……」とひたすら繰り返していても、読解や英作文に生きる単語力にはなりません。「自由主義」が分かっていないので、その部分の説明問題や和訳問題がでた途端に困ってしまうわけです。

英単語の意味で分からない言葉があったら、必ず国語辞書で調べ、日本語の意味も把握していきましょう。難関大を狙う受験生は、特に必須の勉強ですよ。

「丁寧に・完璧に」覚えようとしている、繰り返しの回数が少ない

「一つひとつ、完璧に覚えてから先に進む」、これも英単語の暗記が進まないNG方法です。

人間の記憶は、繰り返し触れる頻度が高い情報ほど、重要だと捉え、記憶に留めようとするメカニズムがあるそうです。

脳の記憶メカニズムを利用した記憶術はこちら
>>【東大合格も夢じゃない!?受験まで忘れない記憶術養成法!

一つひとつを完璧に覚えるには時間がかかります。そしてせっかく覚えても、次にその単語を目にするのは、いつになるやら。これでは忘れてしまって当然です。

要領良く暗記するコツは「薄く広く、何回も」だと押さえましょう。

英単語を一度で覚えるコツ

英単語の覚え方NG例がわかりました。
じゃあ、どうすれば一度で覚えられるの?と気になりますよね。

英単語を記憶に突き刺す方法を紹介します。コツは2つ!

コアイメージとつなげる

英単語の意味を字面で覚えるのではなく、イメージ、しかも核となる本質を突いたシンプルなイメージで覚えましょう。

たとえば、めちゃくちゃ使う頻度の高い「make」。「作る」とだけ覚えていても、ソウジャナイ意味で登場することの方が多いですよね。

makeのコアイメージはこちら!

makeは【あるもの(材料)に、手を加え、形がちがう何かを作り上げる】という意味を持っている単語です。

lookは「見る」と覚えますが、【視線を向ける先を変える】というコアイメージで覚えてみてください。

「作る」「見る」という字面だけの暗記では、派生した意味や文脈の解釈が難しいですよね。コアイメージを覚えることで、訳し方のパターンを一つ一つ暗記する必要がなくなり、単語の暗記がグンと楽になります。

記事の最後で、東大入試にも使えるコアイメージ式の単語帳を紹介しています。ぜひチェックしてくださいね。

語源から覚える

「語源」とは英語の意味を作っている根幹構造のこと。

  • 接頭辞(prefix)
  • 接尾辞(suffix)
  • 語根(root)

という3つがあります。

英単語はだいたいこの構造に分解でき、それぞれのパーツが持つ意味を組み合わせて、単語全体の意味が出来ています。よって主だった接頭辞・接尾辞・語根を覚えておけば、初見の単語でも意味が推測しやすくなる、というわけですね。

すべての単語に応用できるわけではありませんが、単語の暗記スピードがアップする方法の一つです。

例を見てみましょう。
「dependent」は「依存している」という意味ですね。ではdependentを分解してみます。

接頭辞 de- 「下へ」
語根 pend 「ぶら下げる」
接尾辞 ent 名詞化の働き

組み合わせると、「下へ+ぶら下げる+状態=依存している」となるわけです。

またさらに否定の意味を持つ「in-」を頭に加えて「independent」とすると、「依存する」が否定されて、「依存していない、独立した」という意味になりますね。

語源を知ると、単語の成り立ちと意味を組み合わせて覚えることができるようになります。関連情報が多い方が覚えやすいという人間の記憶メカニズムを使った、論理的な暗記方法だといえますね。

記事の最後では、語源を使った英単語帳も紹介しています。要チェックですよ!

実践編!おすすめの英単語覚え方

「コアイメージを覚える」「語源を利用する」という英単語暗記のコツを押さえました。

ここからは、その2つの方法を利用した具体的な暗記手順を解説します。

サクサク暗記が進むやり方は全部で7ステップ!

記憶に刺さる英単語の覚え方は、全部で7ステップです。

  1. 英単語のスペルと発音を確認する
  2. コアイメージを確認する
  3. 日本語訳を見てコアイメージとつなげる
  4. 訳の日本語が難解なら調べる
  5. 発音してみる(音源も利用)
  6. コアイメージとスペル、発音を脳内でつなげる
  7. 6を5回繰り返したら、スペル確認のため書いてみる

(このパートから記事を読み始めた方は、ちょっとだけ上に戻って読み直していただきたいです。「コアイメージ」や「発音の重要性」、「スペルは書くな!」という話についてまとめてあります。)

ここまでを定期的に繰り返すと、単語が増える実感がきっと湧いてきます。

ただし先述したように「暗記は薄く広く、何回も」という基本は忘れないでください。単語帳50ページ分について、1~7を10日かけて1周するよりも、10日で10周繰り返した方が定着します。

単語帳には印をつけよう

単語暗記の効率を上げる、ちょっとした工夫も紹介しましょう。

まず「単語帳には印をつけながら」進める、ということ。自分でルールを決め、練習の度に書き込みます。

おすすめは3種類に分類すること。たとえば、以下のような分け方が分かりやすいですね。

いつ見ても自信を持って答えられる
たぶん大丈夫だけど、試験前には見直しておきたい
不安

印がついていると、反復が必要な単語が一目瞭然!「不安」だけをピックアップして練習する、なんてこともできますよ。

アウトプットも積極的に!

アウトプットは記憶を固定する最高の方法です。覚えた単語は、積極的に使ってみましょう。

英作文や、英文日記を書いてみるのもおすすめ。英文を口に出してみる、日本語を隠して言えるかチャレンジするなどもアウトプットです。

大事なのは、「覚えたことを思い出そうとすること」。「思い出す」作業が入試なわけですからね。日頃から意識して「思い出そうとする」アウトプットを心掛けてください。

ちなみに脳も、インプットよりアウトプットのタイミングの方が、記憶を定着させようとするとのこと。アウトプットを積極的に行うのは、理にかなった方法なのです。

品詞もチェック

大学受験生なら、英単語と一緒に「品詞」も覚えていきましょう。

品詞を覚えることのメリットは、文法や文構造の理解が捗るということです。
そこにあるのが名詞なのか動詞なのか、はたまた形容詞なのか副詞なのか……、という品詞情報が分かった時点で、文構造が急に見えてきた!という経験はありませんか?

英文法の解説を見ても、品詞名のオンパレードです。それだけ、品詞というのは英文理解に重要だということ。品詞が分かれば文法が分かるようになります。

英単語は「品詞」もセットで覚えていきましょう!

大学受験英語におすすめの英単語帳5選

最後に、これまで紹介してきた英単語の暗記法におすすめの英単語帳を4冊、ご紹介します。コアイメージを使った暗記や繰り返し練習、音源の活用など、それぞれの視点から「これは!」という単語帳をチョイスしました。

どれも書店で見つけられるベストセラーです。ぜひチェックしてみてください。

鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁』(KADOKAWA)

何度かコラムでも紹介している『鉄壁』は、東大受験に向けた英単語帳です。ただ内容や構成が優れており、志望校にかかわらず手に取ってほしいと思う1冊!

鉄壁はコアイメージを使った英単語の暗記におすすめです。特に受験生が間違えやすい英単語にイメージがついており、単語の本質をついたイラストは一度見たら忘れません。

収録語数は3000語以上と一般の単語帳の倍近くですが、「人間関係」「政治」「自然・環境」とジャンルに分けられているので、「関連単語をまとめて覚えたい」タイプの受験生にもピッタリです。「接尾辞とスペルの法則」など、受験に役立つコラムも充実しています。

英単語の語源図鑑

語源に特化した書籍。接頭辞・接尾辞の持つイメージや、そこからできた単語のイメージなども掲載されており、とにかく親しみやすいのが特徴です。英語が苦手、楽しく覚えたいという受験生はぜひチェックしてみてください。

全体は12のチャプターに分かれており、頻出の語源を網羅しています。語源を極めると、1万語レベルの語彙力が身につくという調査もあるそうですよ!

速読速聴・英単語 Core1900

TOEICや英検など、英語外部資格試験向けの単語帳が『Core1900』です。英語理解に最重要な1900語を精選しているのが特徴で、特に時事ニュースや政治・国際情勢、テクノロジーなど、一般の単語帳には載っていない単語を覚えられるのがメリット。

短めのトピックも豊富に掲載されており、英単語が英文の中でどのように使われているかがチェックできます。英文を読み、意味を口にしてみるといったアウトプットの練習にも最適ですよ。

速読英単語 必修編

お馴染みの受験生も多いですよね、Z会の『速単』シリーズです。入門、必修、上級と3レベルありますが、超長文や超難解英文を出す一部の私立大学を除いては、必修編をマスターすれば大学受験には十分です。

『速単』をおすすめしたいのは、音源がついているからです。繰り返し書いていますが、単語の正しい発音を知ることは、暗記の定着度にも影響するとても大事なポイント。こまめに音声を利用して、暗記効率を上げていきましょう!

徹底例解ロイヤル英文法

最後にご紹介するのは単語帳ではなく、文法書です。文法書にも『ネクステージ(Next Stage)』『アップグレード』『総合英語 Evergreen』などさまざまありますが、解説が詳しい!という点で『ロイヤル英文法』をおすすめします。

「『ネクステージ』に書いてある解説がわからない」「結局、どういうことかわからない」という英文法の悩みが、きっと解決します。単語暗記に欠かせない品詞への理解も深まるでしょう。

文字しか載っていない硬派の文法書なので、はじめはとっつきにくいかもしれません。知っている文法項目を見て「なるほど!」と納得するところから取り掛かってみてくださいね。

まとめ

英単語の覚え方のポイントをまとめてきました。英単語を覚えるコツは、次の5つでしたね。

  • コアイメージや語源を利用する
  • 薄く、広く、何度も繰り返す
  • 正しい発音・品詞もセットで覚える
  • 日本語の意味も理解する
  • 積極的にアウトプットする

「geometry 幾何学、geometry 幾何学……」と闇雲に見続けても、あるいは書き続けても、なかなか覚えられなかった原因が分かっていただけたでしょうか。

ぜひ、今日から記憶に刺さる暗記方法を試してみてください!キミの英語力アップを応援しています。

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「実際、どうやって覚えてた?」
「試験中に意味が思い出せなかったことは?」
「おすすめの単語帳と使い方を教えて」

など、気になることも全部聞けますよ!

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