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【大学受験】英語構文は伸び悩みを打破する!覚え方やメリット、おすすめ参考書を紹介

大学受験英語の対策を進める中で、「単語を覚えたら、次は熟語と構文も」とはよく言われることですよね。熟語はわかるとしても、構文とはどういったものか、押さえられていますか?
またどうして「英語構文は大事!」と言われるのでしょう?

今回は共通テストや2次試験・個別試験でも生かせる英語構文の覚え方とメリット、勉強におすすめの参考書もまとめて解説していきます。

「英語の”構文”」って、そもそも何?

「構文もしっかり覚えておくように!」と先生に言われたけど……、改めて「構文って何?」と考えてみると理解が曖昧だった、と気づく高校生は多いものです。

まず「英語の構文って何?」から考えていきましょう。

「構文=頻出の文章構造」のこと

英語の構文とは、「よく使われる文構造のこと」だと考えてください。決まり切った言い回し、定型文とも言えます。

「こういう言い回しの英文は、こういう意味である」と、カタチと意味をセットで覚えておきたい文章のことです。

たとえば「比較」は構文が非常に多い単元の1つ。ざっと考えただけでも、次のようなものがありますよ。

★倍数を使った重要構文 ★

◎ A is +倍数詞+as ~ as B
「AはBの~倍の…である」

◎ A is +分数+ as ~ as B
「AはBの~分の1である」

 

★ 原級を用いた重要構文の例 ★

◎ as ~ as (…)can be
「この上なく~」

◎ might as well ~(as…)
「(…するのは)~するようなものだ」「(…するくらいなら)~するほうが良い」

 

★ 比較級を用いた重要構文の例 ★

◎ the + 比較級 +because[for]~
「~なのでいっそう…」

◎ know better than to ~
「~するほどばかではない」

 

★ 最上級を用いた重要構文の例 ★

◎ make the most of ~
「~を最大限に利用する」

◎ at (the) best
「せいぜい」

「見たことがある!」ものも多いですよね。

このように「決まったカタチで、決まった意味を表す文」を、”構文”と言います。

構文は、英文法や熟語とは違うのか?

構文は文法の一種であり、熟語の仲間だと考えて構いません。

英文法は、英語の構造のすべてを解説したもの。構文も当然、網羅しています。

英熟語は2~3の単語が結びついて特定の意味を表しているという点で、構文と似ていますね。
熟語(イディオム)は「S+V」という文章になるものは含まない一方、構文は「S+V」も含むので、構文の方が広義だといえます。

(↑ 数学の「集合」記号でも表せそうですね!)

つまり「文法」の中に、イディオムや構文も含まれるということ。

文法をすべてマスターすれば、自然と構文も勉強していくことになります。一方、構文だけを勉強しても文法はマスターできないので注意してください。

構文を覚えるのはメリットがたくさん!

「また覚えることが増えるのか……」なんて言わないで!
構文は確かにたくさんありますが、大学受験で押さえたいものは100~150程度です。英単語が5,000~6,000語暗記!と言われることを思えば、と前向きにとらえていきましょう。

さらに構文を覚えることはメリットがたくさん!
覚えたら覚えた分だけ、英語の成績アップに直結していきますよ。

長文読解の解釈スピードが上がる

長文問題では構文もよく登場します。

構文を覚えているということは、英文のあちこちに「知っている文構造」があるということ。いちいち「S、V、O that…」と構造を考えなくても、構造のカタマリで意味を理解していくことができるのです。

より実戦的な読解力が身に着くとも言えますね。

共通テストはもちろん、「超長文」が出る難関私大の受験にも生きる力です。

リスニングにも好影響

構文を暗記することは、リスニングにも良い影響を与えます。

構文は英文を一語一語ではなくカタマリで解釈する力がつくからですね。流れ続ける音声を聞きながら、「今、あの構文が使われていたな」と気づくことで、意味理解が進みます。

構文を覚えたら、リスニングの音源を使って積極的に「発見」する練習をしてみましょう。発見が増えるほど、聞き取る力が伸びていくことを実感できますよ。

実際の出題例を見てみよう!

以下にある英文は、共通テスト(2021年度入試)で実際に出題された英文の抜粋です。構文がいくつ使われているか、分かりますか?

■ 令和3年度 共通テスト(1月30日・31日)の問題|英語(リーディング)

第3問 A

(前略)
We couldn’t wait to try the roller coaster, but first we took the train round the park to get an idea of its layout. From the train, we saw the Picnic Zone and thought it would be a good place to have lunch. However, it was already very crowded, so we decided to go to the Food Court instead. Before lunch, we went to the Discovery Zone. It was well worth the wait to experience the scientific attractions there. In the afternoon, we enjoyed several rides near Mountain Station. Of course, we tried the roller coaster, and we weren’t disappointed. On our way back to the Discovery Zone to enjoy more attractions, we took a short break at a rest stop. There, we got a lovely view over the lake to the castle. We ended up at the Shopping Zone, where we bought souvenirs for our friends and family.
(後略)

引用:独立行政法人大学入試センター

見つかりましたか?
構文が使われている箇所にマークしたものがこちら!

We couldn’t wait to try the roller coaster, but first we took the train round the park to get an idea of its layout. From the train, we saw the Picnic Zone and thought it would be a good place to have lunch. However, it was already very crowded, so we decided to go to the Food Court instead. Before lunch, we went to the Discovery Zone. It was well worth the wait to experience the scientific attractions there. In the afternoon, we enjoyed several rides near Mountain Station. Of course, we tried the roller coaster, and we weren’t disappointed. On our way back to the Discovery Zone to enjoy more attractions, we took a short break at a rest stop. There, we got a lovely view over the lake to the castle. We ended up at the Shopping Zone, where we bought souvenirs for our friends and family.

知っていればサラっと読める、知らないと躓く。
それが「決まった形で特定の意味を表す」構文の特徴です。

英語力の底上げのためにも、積極的に覚えていきましょう!

構文の覚え方

構文を覚える目的は、長文やリスニングをスピーディーに・正しく解釈できる力を付けることにあります。

つまり実戦で「生きる」覚え方をしないと意味がない、ということ。では実践で生かすにはどのように覚えていけば良いのでしょうか?

簡単な文章を丸暗記!がおすすめ

構文は「簡単な文章を作り、文章ごと覚えてしまう」のがおすすめです。

たとえば先ほど例として紹介した「as ~ as (…) can be|この上なく~」という構文。これを「as ~ as (…)can be ⇒ この上なく~、as ~ as (…) can be は、『この上なく~』」と覚えるのは大変すぎますよね。

それにどんな文脈で使われるのかイメージが伴わないので、実際に文章中で出会っても気づけない恐れもあります。

では、次の例文はどうでしょう?

The weather is as fine as (fine) can be.
「天気はこの上なく良い」

※ (fine)が入ることはあまりないので端折って覚えてもOKですよ。

こうして文章で頭に入れることで、「天気は、それが出来うる限りと同じくらい良い」、という意味合いも分かります。
「この上なく」という意味も、入ってきやすくなるのではないでしょうか?

構文はごく簡単な文章を作り、丸ごと覚える。
それが実践で生きる覚え方です。

覚えた構文は積極的に使っていこう!

覚えた構文は積極的に使っていくことが、知識のブラッシュアップに有効!読解やリスニングで見つけるほかに、英作文の練習でも積極的に使っていきましょう。

構文を使うと、どう表現すれば良いか困っていた言い回しが英語にできるようになります。また端的で洗練された英文になるため、減点ポイントが減るというメリットも。

はじめは間違えても大丈夫、どんどん使って「真に自分のもの」にしていきましょう!

構文学習におすすめの参考書&問題集

本と本棚背景

最後に構文学習におすすめの参考書&問題集を5冊ご紹介します!どれも有名なタイトルなので、書店も見つけやすいでしょう。
ぜひ実物を手に取り、中身を確かめてみてくださいね。

即戦ゼミ8 大学入試 基礎英語頻出問題総演習[最新四訂版]』(桐原書店)

即戦ゼミ8 大学入試 基礎英語頻出問題総演習』は、基本~標準レベルの入試頻出問題練習にピッタリの問題集です。重要構文はもちろん、文法・語法やイディオム、口語表現、単語、発音・アクセントまで網羅している充実度。高1から入試まで使えます。

使いやすさの秘密は「ページ構成」。問題が左ページ、解答・解説が右ページにある見開き構造のため、視点の移動少なく解説まで読破できるのです。また解説ページを読むだけでも、重要知識が網羅できるようになっています。

順番を追って丁寧に学んでいきたい人、重要項目を効率良く押さえていきたい高校生におすすめの問題集ですよ。

解体英語構文 改訂版』(Z会)

解体英語構文 改訂版』は、共通テスト~難関大レベルを目指す受験生におすすめの参考書。他の参考書や問題集より多めの、285構文を収録しています。いずれも入試問題で頻出、高得点を目指すなら押さえておきたいものばかりです。

まず「例題」で基本形をチェックし、「確認」で深く理解します。さらに実際の入試問題を使った「演習」で実戦力に高めるという3段階の学習方式を採用。無理なくステップアップしていけます。
入試問題は約1,000題を収録。さらに絶対に覚えておきたい構文理解のポイントもまとめて掲載されており、構文の問題集としても参考書としても使える1冊です。

合格へ導く英語長文Rise 構文解釈1.基礎~難関編』(Z会)

合格へ導く英語長文Rise 構文解釈1.基礎~難関編』は、英文の中で構文をどのように見つけ、解釈していけば良いのかを知りたい高校生におすすめ。問題集ではなく、講義形式の解説書なので、構造をじっくり学べます。高2の基礎レベルから難関大学レベルまで対応しており、長い間使えるのも嬉しいポイントですよね。

使われている英文も、読みやすい基本レベルのものから入試本番の難易度まで幅広いのが特徴。順に進めるうちに、読解力アップも期待できますよ。

世界一わかりやすい 英語構文の特別講座』(KADOKAWA)

世界一わかりやすい 英語構文の特別講座』は、大学受験生にはお馴染み、黄色い表紙のシリーズの1冊。長文の中で構文を見つける力をつけたい、これはあの構文か!と知識と読解をつなげたい、という高校生におすすめです。

受験生が躓きやすいポイントに絞って丁寧に解説されているので、一通り読むだけでも構文への理解が深まります。また音声をダウンロードできるので、ぜひリスニング学習にも役立ててくださいね。

英文標準問題精講』(旺文社)

ある程度構文の力がついてきたら、問題演習で実戦力を養成していきましょう。『英文標準問題精講』は半世紀以上も受験生に支持され続ける名著。良質な問題、入試頻出の英文、分かりやすい解説が人気の秘密です。

1か月であらゆる英文構造をマスターするように作られているのが特長。「初期/中期/後期」それぞれを10日ずつ計画してみてください。文章の構造から着実にステップアップし、文脈推理による解釈、要約問題への対処法も身に着きます。

同じシリーズで『英語長文問題精講』『英文法標準問題精講』もあります。ぜひチェックしてみてくださいね。

まとめ

英語は単語や文法、長文読解とやることが多く、構文学習は後回しにされがちです。しかし単語・文法・読解法を”ある程度”身に着けた受験生には、必ず必要になるものでもあります。

文法や単語、長文の練習はしているのに、成績が伸び悩んでいると感じた場合、ぜひ構文に手をつけてみてください。
覚えたい構文数は100~150という決して多くはありませんが、覚えたあとはきっと、「これまで読めなかった文章が読めるようになる」「文の構造が見つけやすくなった」という実感が得られるはずです。

特に旧帝大や難関私立大学を目指す場合は、構文の知識が合否の分水嶺になることもあります。簡単な例文を丸ごと覚え、実戦で生きる知識として身に着けていきましょう。

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