「勉強が続かない!」大学受験生のその悩み、解決します|集中を妨げる原因と対処法
「受験生なのに勉強が続かない」「勉強していてもすぐ別のことをしてしまう」、そんな悩みを持つ高校生・大学受験生のために、勉強を続けられる自分になる方法を紹介します。
また勉強が続かない原因も分析しました。「どうして自分は勉強が続かないんだろう?」と思うあなた、当てはまるものがないか見てみてくださいね。
タイプ別!勉強が続かない原因4つ
一口に「勉強が続かない」といっても、原因はさまざま。ここでは勉強が続かない受験生を4つのタイプに分け、それぞれの原因を探ってみました。
タイプ① 集中力が持続しない(長時間勉強ができない)
1つ目の勉強が続かないタイプは、「集中力が長時間持続しない」ケースです。
机に向かっていても、ついスマホをいじってしまったり、別のことをし始めてしまったり。ちょっと集中できても、すぐに違うことが気になったり……、心当たりがある人も多いのでは?
集中力が続かない原因は、フィジカル(身体的)なものとメンタル(精神的なもの)とに分かれることが多いようです。
◎ フィジカル面の原因
- 睡眠不足
- 疲れがたまっている
- 体力がない
- 体調が良くない
◎ メンタル面の原因
- 性格が飽きっぽい
- 勉強以外に気にかかることがある
- 気が散る環境で勉強している
- 強いプレッシャーやストレスを感じている
ついスマホを触ってしまう、という人は「メンタル面|気が散る環境」に該当するかもしれませんね。スマホの電源を落とす、鞄にしまうなど、気持ちの上で切り離す工夫をすると、意外と集中できるようになるかもしれませんよ。
タイプ② 勉強が習慣になっていない(継続的な勉強ができない)
2つ目の集中が続かないタイプは、「習慣的・継続的に勉強ができない」というタイプです。
数日なら頑張れるけど、いつも三日坊主。勉強の計画を立てた時はやる気になるけど、寝るとやる気がどこかに行ってしまう。塾に行き始めた時は頑張るけど、1週間もすると行くのが面倒に……、どうでしょうか、思い当たりますか?
新しいことを始めるとき、それが「当たり前の習慣」になるまでには3週間かかるとも、60日かかるとも言われています。習慣になる前に辞めてしまうと、結局「勉強が続かない」といういつもの展開に。
このタイプの人は、後ほど紹介する「勉強が続く自分になれる方法4つ」をぜひチェックしてください!どれか1つでも取り入れてみると、いつのまにか勉強を習慣にできるはずですよ。
タイプ③ 勉強に気が向かない(目的意識が不明確)
「勉強が続かない」と悩む人の相談をよく聞くと、そもそも勉強に気が向いていないというケースもあります。気が向かないから続かない、ある意味当然の展開とも言えますよね。
やらなきゃいけないとわかっていても、勉強に気が向かない原因は、目的意識が明確になっていないということが考えられます。
あなたは「どうして勉強するのか」という質問に答えられますか?
「大学受験があるから」、確かにそうですよね。でも、心の底から納得していますか?どんな苦労をしてでも行きたい!と思える大学を目指していますか?もしかして、できれば勉強しないで大学に行きたい……、と心のどこかで思ってはいませんか?
受験勉強は決して楽な道ではありません。
「どうして(こんなに大変な思いをしてまで)勉強するのか」という目的が不明瞭なままでは、続かないのも仕方ないかもしれません。
タイプ④ 勉強に気が向かない(モチベーションが上がらない)
勉強が続かないという受験生の中には、「なんとなく」「理由はないけど」気が向かない……、と訴える人もいます。
志望大学への強い気持ちはある、でも身体が動かないということのようです。
このタイプの人は、原因を探すよりも環境を変えてみることがおすすめ。勉強する場所を変えたり、文房具や教材を新しくしてみたりすると、気分が変わって勉強に向かえるようになることも多いからです。
また次に紹介する「勉強が続く自分になれる方法4つ」も、ぜひ取り入れてみてくださいね。
原因別に対処!勉強が続く自分になれる方法4つ
勉強が続かない原因を4タイプに分けて分析してきました。
ここからは、タイプ別におすすめの「勉強が続く方法」をご紹介します。一通り読み、自分のタイプ以外にも良さそうなテクニックがあれば、挑戦してみてくださいね。
原因①「集中力が続かない」キミには『ポモドーロ・テクニック』がおすすめ!
集中力が長い時間続かない、すぐ気が散ってしまう……、というあなたには、「ポモドーロ・テクニック」をおすすめします。
「ポモドーロ・テクニック」とは、「25分の作業と5分の休憩を繰り返す」という時間管理術で、1980年代にイタリアで考案されました。現在でも作業に集中力が必要なシステム開発者やデザイナー、クリエイターなどに広く支持されています。
具体的なやり方は次の通り。
- 勉強する内容を決める
- スマホのアラームなどを使い、「25分」を設定する
- アラームが鳴るまでひたすら集中する
- 5分程度の休憩を挟む
- 2~4を4回繰り返したら、15~30分程度の長い休憩をはさむ
さあ、試しにやってみましょう。
「25分後にアラームが鳴る!」と思うだけで、びっくりするほど集中できませんか?
25分経ったら、きちんと休憩を挟むこともポイント。この5分の休憩で脳がリフレッシュし、また次の25分集中に向かえます。
特に集中が必要な英語や現代文の長文読解、数学の勉強などにおすすめです。
原因② 「習慣になっていない」キミは『アクショントリガー』を決めよう!
「習慣的・継続的に勉強ができない」というあなたには、「アクショントリガーを決める」というテクニックがおすすめ。
「アクショントリガー」とは習慣化を促す行動管理術の1つで、アメリカとスイスの大学教授によって有効性が実証されました。
「アクション」は行動、「トリガー」は引き金を意味します。「行動の引き金(きっかけ)」を決めることで、行動しやすくなるというテクニックです。
たとえば次のような例が考えられますね。
◎ 勉強にアクショントリガーを取り入れた例
- 19時になったら、英単語帳にとりかかる
- 電車の中では、リスニングのトレーニングをする
- 夕食を食べたら、今日の授業の復習をする
アクショントリガーは「時間」「場所」「行動」に関連させて設定するのがポイント。上の例も、上から「時間(19時)」「場所(電車の中)」「行動(夕食を食べたら)」と、それぞれつながっているのが分かりますね。
「毎日英単語をやる」と決めても続かないのは、アクショントリガーが設定されていな目標だからかもしれません。
アクショントリガーを設定し、必ず単語帳練習をするようになれば、いつのまにか習慣になっているはずですよ。
原因③「勉強する理由がわからない」キミは大学受験と向き合う時間を設けよう!
「勉強に気が向かない、どうして勉強しないといけないのか分からない」と感じるあなたは、一度自分自身としっかり向き合ってみることをおすすめします。
- どうして大学に行きたいと思ったのか。
- 本当に大学に行きたいのか。
- どの大学に行きたいのか。
- どうしてもその大学じゃないとダメなのか。
こんな質問を、自分自身に投げかけてみてください。自分なりの答えが出るまで、じっくり悩んで良いですよ。
塾の先生や学校の先生など、第三者に相談するのもおすすめ。客観的な意見や自分にはなかった視点が、自分の迷いをふっきるヒントになるかもしれません。
原因④「モチベーションが上がらない」キミは勉強アプリの活用がおすすめ!
なんとなく頑張れない、モチベーションが上がらない、というあなたは、勉強アプリを活用してみては?
さまざまな勉強アプリがリリースされていますが、「勉強時間が記録できる機能」や「仲間と競い合える機能」がついたものがおすすめ。勉強時間の見える化は自分の努力を実感しやすくなるため、張り合いが生まれます。
また全国の仲間と目標をシェアしたり、メッセージを送り合える機能がついていると、切磋琢磨できるというメリットも。
代表的なアプリは「Study Plus(スタディプラス)」。目標までのカウントダウン機能もついているので、入試やテスト前の利用もおすすめです。
まだある!勉強を続けるテクニックおすすめ9選
ここまで「勉強が続かない原因」4タイプごとに、対処法を紹介してきました。さらに、集中力や継続力を高め、勉強効率をアップさせる方法はまだまだあります!
ここからは今日から簡単に取り入れられる「勉強が続く自分になる方法」を、追加で9つご紹介しましょう。
勉強する場所を決める
自宅や塾、図書館、学習室など、その日によって勉強する場所を変えている人は、一定の場所に決めてみるのがおすすめ。
「自分はここで勉強する」と決心することで、その場所に座っただけで自然と勉強モードに入りやすくなります。
勉強する場所を決めたら、集中を妨げるもの(マンガやテレビなど)は片付けることもお忘れなく。
勉強する場所を変えてみる
反対に、勉強する場所を変えてみるという方法もあります。いつもの場所では、イマイチ集中できないという人は、場所を変えてみてください。視界が変わると気分が変わり、集中できるようになることも多いのです。
自分にとって一番勉強しやすい場所を探し、お気に入りが見つかったら場所を固定する、というのも良いですね。
勉強の成果を「見える化」する
勉強した成果を「見える化」、つまり視覚的にわかりやすく表示する工夫もおすすめです。「こんなに頑張ったんだ!」と達成感が得られ、次の勉強への原動力になってくれます。
アプリを活用するほか、壁に勉強時間のグラフを貼る、使い終わったノートや教材を積み上げる、目標時間を達成した日はカレンダーに印をする、といったアナログな方法も◎。
ポイントは「ひと目でわかる」ようにすることです。積みあがってきたら、ちゃんと自分を褒めてあげてくださいね。
成功した自分をイメージする
「ビジョンを描く」とも言います。成功した自分、つまり合格した自分を思い描くのです。コツはできるだけ具体的に描くこと。
どんな表情?どんな服装?どこで合格を知った?友達や親の反応は?大学生になったらどんな部屋に住もうか。どんな友達と、どんなことを楽しみたい……?
具体的に描くと心がワクワクしてきませんか?この「ワクワク」が大切!ワクワクは頑張るエネルギー源です。どんどん描き、どんどんワクワクしましょう!
ペースメーカーを作る
「ペースメーカー」とは自分の勉強のペースを作ってくれる物や人のことです。受験勉強は一人で取り組むものですが、時に孤独を感じることもあるでしょう。そんなときに自己管理をサポートしてくれたり、励みになってくれたりする存在があると、勉強にも戻りやすくなるというもの。
同じ目標に向けて頑張る友達や塾、定期的にあるテストなどをペースメーカーにしてみると良いでしょう。
ゲーム感覚で取り組む
勉強にゲーム感覚を取り入れるのもおすすめです。
この課題をクリアしたらご褒美画ある、もっと簡単に攻略できる方法を探すなど、楽しく勉強できるアイディアを取り入れてみてください。ゲーム感覚は手軽に達成感を得られるので、もっとやりたくなると先輩たちも絶賛の方法です。
科目や課題にボスを設定し、ボスを倒したら〇〇(ご褒美)、としても楽しそうですね。
スモールステップで取り組む
「英単語を7,000語覚える」と思うととてつもなく遠いゴールのように感じられますよね。では「1日50語ずつ覚える」なら?できそうな気がしませんか。
目標や課題が大きなままでは、どう取り組めばよいか見当もつかず気持ちが萎えてしまうもの。そんなときは「スモールステップ」、つまり小さなかたまりに小分けにし、少しずつ取り組むようにしてみてください。
千里の道も一歩から。スモールステップでも続けると、いつのまにかとてつもないところに到達できるものですよ。
無理に続けようとしない
逆説的ですが、無理に続けようとしないという発想も大切です。
勉強しなきゃ!と思うほど、できない自分に嫌気がさし、プレッシャーになり、自分を追い詰めてしまうという悪循環に陥りかねません。
どうしても勉強が手につかないときは「今日は休み!」と決め思いっきりリフレッシュに充ててみましょう。
「ながら勉強」を取り入れてみる
「つまらない授業中に、別教科の勉強をしていたら捗った」「雑音がある方が集中できる」という経験はありませんか?
元々、脳は適度に雑音があったほうが集中できる構造になっているそうです。完全に無音だと、かえって集中できないどころか発狂してしまうこともあるんだとか。
この脳の特性を取り入れ、敢えて「ながら勉強」をしてみるという方法もあります。家族が見ているテレビの音が聞こえる場所で勉強する、YouTube動画を流しながら勉強する……、といった具合ですね。
ただし!テレビもYouTubeも「自分がまったく興味がないチャンネル」であることが重要。興味があると、勉強よりそちらに集中してしまいますからね。
まとめ
勉強が続かないと悩む受験生・高校生に向けて、考えられる原因と対処法、勉強が続く自分になれるテクニックをご紹介してきました。
さて、受験生にとって最大の敵は「時間」です。
受験本番までの時間は刻一刻と減っていきます。いかに集中し、効率を上げるかというのがとても大事。少しでも時間対効果の高い勉強をした者が勝つ世界です。
そして、楽なことばかりではない受験勉強を、最後の最後で支えてくれるのは「志望大学への強い思い」だけということも忘れないでください。あの大学に行きたい、どうしても行きたい!という思いが、最後の踏ん張りを支えてくれます。
ご紹介したテクニックを早速取り入れ、強い思いと共に集中できる自分を目指してくださいね。応援していますよ。