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【正しい赤本の使い方】合格に近づく活用法は?取り組むべき時期やおすすめの勉強法も紹介

入試が近づくと気になるのが「赤本」。志望校の名前が大きく書かれた表紙は、見ているだけでモチベーションが上がります。さてそんな赤本の正しい使い方は知っていますか?また普段使っている教材とは、そもそも目的が違うということもおさえられているでしょうか。

今回は「赤本」という名前でお馴染みの、教学社が発行している大学入試過去問集の使い方について解説していきます。最後に赤本以外に過去問を入手する方法もまとめました。ぜひ最後まで読み、今日から実践してみてくださいね。

間違えてない!?赤本の使い方|赤本は「力を伸ばすための教材」ではない

赤本と、皆さんが普段使う教材や問題集とには、決定的な違いがあります。それは、赤本は決して実力を伸ばすための教材ではない、ということ。ここをおさえていないと、せっかくの赤本も効果的な使い方ができないどころか、逆効果にもなりかねないので要注意です。

赤本と通常の教材・問題集の違い

皆さんが普段使っている参考書や問題集は、すべて「科目の実力を伸ばす」という目的で作られています。
問題の選定から並べ方、解答解説の書き方まで、1冊まるごとが「実力を伸ばす」「成績を上げる」という目的に沿っているのです。

では、赤本は?

赤本というのは大学で課された試験の過去問を収録したものですよね。収録されている問題が「過去問」というのがポイント。

大学の入試問題というのは受験生を「振り分ける」、もっと分かりやすく言えば「合格/不合格を決める」ために課すもの、「落とすため」の問題ともいえます。問題そのものが、受験生の実力を伸ばすという目的で作られていないのです。

日頃使っている教材・問題集は「実力を伸ばすためのもの」であり、赤本は「受験生を落とすための問題」が載っている。ここを忘れないでください。

※ 具体的な使い方は後述しますので、合わせて読んでみてください!

赤本を使う際に気を付けたいのは「解答・解説」部分

赤本には目的の他に、いくつか他の問題集とは異なる点があります。特に受験生に深くかかわる解答・解説部分には次の2つの注意点があります。

  •  解答はあくまで「解答例」である
  •  解説は決して充実しているとはいえない

赤本の解答は大学が公表しているものではなく、予備校や塾の講師が解いたものが載っています。つまり解答の「例」でしかないということ。そして公式の解答ではないため、稀に解答ミスがあることも。

また赤本を使って「実力を伸ばす」ことを想定していないので、解説も最小限です。「赤本は解説を読んでもわからない」と愚痴をこぼす先輩もいたかもしれませんが、それは赤本の性質上やむを得ないことなのです。

合格につながる赤本の使い方

赤本の特性を理解したところで、いよいよ「赤本の正しい使い方」を見ていきましょう。赤本は正しく使えば、合格にグン!と近づける心強い味方になってくれます。

赤本の使い方は「知る」「試す」「発見する」の3ステップに分けられます。

STEP1.『知る』|志望校の出題傾向を知ろう!

まず初めに「知る」という段階を通りましょう。『彼を知り己を知れば百戦殆からず( 敵と味方の情勢をよく知って戦えば、何度戦っても敗れることはない)』ということわざもあるように、自分の実力はもちろん、相手(大学)をよく理解することは、どんな対策においても最初にやるべきことです。

まずは赤本(過去問)を1年分用意し、隅からすみまでざーっと見ましょう。この時チェックする項目は次の3つです。

  • 出題傾向・形式
  • 問題の難易度
  • 全体的な特徴・分量

合わせて赤本の冒頭にある、大学出題傾向をまとめたページも読んでおくと◎。

「出題傾向・形式」とは、どんな問題が出されるのか、ということです。記述式かマーク式か、英作文は出るのか(自由英作文か、条件英作文か)、頻出分野はどこか……、といった部分をおさえてください。

「問題の難易度」は、自分にとっての難易度を主観で感じればOK。使われている単語が専門的だとか、教科書で見たことがない問題があるとか、文語体の現代文が読みにくいとか、感じたことをメモしておきましょう。

「全体的な特徴・分量」は、上記2つに当てはまらない総合的な所感になります。英語長文が3ページ分もある、計算量が異常に多いなども大切な情報です。

一番初めに感じた「難しそう」「量が多い」という感覚は、これから本番までに時間をかけて解決していかなければいけない課題ということ。まず入試問題を見て相手を知り、解ける自分になるための計画を立てていきましょう。

STEP2.『試す』|自分の実力を試そう!

赤本を解くと、自分の実力がわかります。実戦演習として活用することも赤本の大切な役割。
赤本には過去数年分の問題が収録されています。限られた回数分しか入っていないので、計画的に使いましょう。

赤本の問題を解く際の注意点は次の3つです。

  • 時間配分も意識する
  • 何も見ないで解く
  • 最新年度は最後にとっておく

できれば本番同様の制限時間を設け、全体の時間配分も意識して取り組みたいところ。実際に出題された問題なのですから、制限時間内にどこまで解けるか・正解できるかというのは、今後に影響する大きな要素だからです。

制限時間内に解ききれなかった問題は、時間経過後に解いてもOKですが、「時間内にどこまで解けたか」は分かるように印をつけておきましょう。

また最新年度の問題は直前期までとっておくのがおすすめ。最新年度というのはこれから迎える入試に最も傾向が近い問題なので、直前の力試しに使いたいからです。過去問は年度が古い方から順に取り組んでいくと良いですね。

STEP3.『発見する』|自分の弱点を発見し、演習に戻ろう!

STEP1で過去問の特徴を知り、STEP2で力試しをしてみました。この時点で「自分の力が及ばない問題」「もう少し頑張れば解けそうな問題」「まだ勉強できていない分野・単元」など、自分の弱点や課題が見えているはずです。

見つかった弱点や課題は、克服できるよう学習計画に盛り込みましょう。普段の教材で演習を重ね、また実力試しとして赤本を使う。このサイクルが合格を引き寄せます。

よって赤本も、何年分もまとめて解くのはNG。1年分ずつ大切に、狙いをもって取り組むようにしてください。

赤本はいつやればいい?時期別おすすめの使い方

「赤本って、いつからやればいいですか?」
これも予備校ではよく耳にする相談です。国公立大学なら共通テストが終わらないと出願校は決まりませんし、私立大学もいつごろ取り組めばよいのか迷いますよね。

漠然と「赤本は高3になってから」というイメージもある赤本に取り組むベストの時期と、それぞれの時期の狙いを解説します。

赤本おすすめの時期は「高3夏休み」と「高3 11月以降」!

赤本を活用するおすすめの時期は2回、「高3の夏休み」と「高3の11月以降」です。それぞれの時期の目的を表にまとめました。

◎ 赤本に取り組むおすすめの時期と狙い

時期 狙い
高3 夏休み
  • ざっと見て、傾向や分量、難易度を知る
  • 夏休み~秋の学習計画に反映させる
高3 11月
  • 力試しとして1~2年分解いてみる
  • 併願候補の大学の過去問も見てみる
高3 12月
  • 共通テスト対策に力を入れるため、過去問はお休み
高3 1~2月
  • 共通テスト終了後、受験校の過去問をやりこむ
  • 併願校の過去問は試験日の2週間ほど前から合間に取り組む

国公立大を受験する人は、12月~1月はマーク式の共通テスト対策に特化した勉強になります。それまで記述中心に勉強していたとしても、この2か月の間に「記述式問題の解き方、感覚」は忘れてしまう人が多いもの。

共通テストが終わったらすぐに二次試験対策に頭を切り替えてください。初めの数日は「記述の感覚」がなかなか戻らずいらだつかもしれませんが、だからこそ1日でもはやく切り替えることが大事ですよ。

赤本でよく聞かれるQ&A

ここからは赤本についてよく聞かれる内容を解説していきます。「1冊2000円するのに、併願校の分まで買うべき?」「買わない方法はある?」と考えたことがある受験生、ぜひ読んでみてくださいね!

Q.赤本は買うべき?併願校の分はどうすればいい?

A.第一志望校(受験予定大学)の分は、買うことをおすすめします。何度も繰り返し使うものですし、学校や塾に最新年度のものが用意されているとは限らないからです。

また「志望大学の赤本を目に入る場所において、モチベーションを高めた」という先輩もいるように、「〇〇大学」と学校名が入った赤本は気持ちを引き締めてくれるもの。やる気もでるので手元に置いておくと良いでしょう。

併願校の分は無理に買う必要はありません。学校や塾で借りる、インターネットでダウンロードするなどでも十分対策できます。次の項目で過去問をダウンロードできるデータベースについてまとめましたので、合わせてチェックしてくださいね。

赤本は何年分解けばいい?

赤本は大学によって収録されている年数に差がありますが、5~8年分ほど解けば、傾向や難易度を知り、時間配分の練習をするのにも十分でしょう。

個別試験で理科を使う受験生は、2015年の学習指導要領改訂に気を付けてください。2015年度以前の問題には現在は出題されない内容が含まれていたり、教科の名称が異なることもあります。

間違えた問題の解き直しは必要?

解きなおしは必要です。
もちろん本番は解きなおしはできませんが、受験勉強の段階では「1問でも解ける問題を増やしておく」ことが最重要!答え合わせをした後、できるだけはやく解きなおしをしてみてください。

また先に書いたように、赤本は解答・解説がとてもあっさりしています。わからない点は学校や塾の先生に遠慮なく質問にいきましょう。

採点はどうやればいい?

赤本には配点が書いてありません。よって正確な得点算出はできませんが、正解した問題数を総問題数で割って、得点率を出しておきましょう。この得点率を少しでも上げる勉強を、本番まで続けていくということです。

大学によってはホームページで「合格者平均点(最高点、最低点)」を公表している場合もあるので、合格者平均点の得点率と自分の得点率を比較してみるという方法もあります。

赤本と併用も!過去問をダウンロードできるデータベース一覧

最後に、大学の過去問を無料でダウンロードできるデータベースをご紹介します。赤本を買わなくても過去問が手に入るので、とても便利ですよ!

それぞれ特徴がありますので、志望大学や自分の状況に合わせて使ってみてください。

◎ 大学過去問データベース一覧
※いずれも無料会員登録が必要です。

名称 注意
東進ハイスクール(東進 大学入試問題過去問データベース)
  • 掲載されているのは主要国公立大学の二次試験、難関私立大学の個別試験問題
  • 問題、解答ともにあり
河合塾(大学入試情報サイトKei-net)
  • 掲載されているのは主要国公立大学の二次試験、難関私立大学の個別試験問題
  • 東京大学、京都大学以外の大学は2年分
  • 問題、解答ともにあり
パスナビ(旺文社)
  • 国公立大学、私立大学とも掲載数は多め。防衛医科大学も掲載。
  • 解答、解説つき

その他、ホームページで過去問を公開している大学も数多くあります。ぜひ調べてみてください。

まとめ

赤本の正しい使い方や適切な取り組み時期、また「買うべき?」といったよく聞かれる質問についてまとめてきました。

赤本を解くようになると、「いよいよ入試だ」と気持ちも引き締まるもの。また背表紙の大学名を見ては、「やっぱりこの大学に行きたい!」と気持ちが強くなるという先輩が数多くいました。

赤本に収録されている大学の入試問題は、「受験生を振り分ける」ためのものです。容易に完答・正答できるとは限りません。はじめは全く進まないこともあるでしょう。そんな時こそ基礎に立ちかえり、実力を高め、そしてまた赤本に戻ってきてください。

1問、また1問と解ける問題が増えるにつれ、合格が近づいてくるのが感じられるようになりますよ。頑張って、応援しています!

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