ひきこもりの特徴はある?親の特徴は?原因や引きこもりを脱する方法について解説
「ひきこもりの特徴ってあるの?」
「子どもがひきこもりになったらどうしたらいいの?」
このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
実は、ひきこもりになりやすい子にも、その親にも特徴が見られます。この記事では、ひきこもりについて、定義や段階など基礎知識を徹底解説。ひきこもりになりやすい子の特徴や、その親に見られる特徴なども詳しく紹介します。
ひきこもりから脱する方法や、家族ができることも具体的に解説します。ひきこもりの子を持つ保護者や、ひきこもりの特徴について知りたい人必見です。
ひきこもりとは
ひきこもりの人を理解するために、定義について確認しましょう。ここでは、ひきこもりの定義や段階、期間や高齢化問題について詳しく解説します。
ひきこもりの定義
厚生労働省によると、ひきこもりは以下のように定義しています。
様々な要因の結果として、就学や就労、交遊などの社会的参加を避けて、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態のこと。(他者と交わらない形での外出をしている場合も含む。) |
引用:厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」
一人で買い物に行けたとしても、家族以外との交流を避けた状態が6ヶ月以上続いていればひきこもりと見なされます。
内閣府が行った調査では、15歳から39歳までの年齢層でひきこもり状態にある人は約54万人でした。40歳から64歳までのひきこもりは推計約61万人と公表されており、ひきこもりは年代問わず生じていると言えます。
参照元:内閣府「若者の生活に関する調査報告書(2016)」
内閣府「生活状況に関する調査 (2019)」
ひきこもりの段階
同じひきこもりでも外出の有無などで軽度から重度まで分類できます。
軽度なのは自分の趣味に関する時だけ外出できるタイプです。自分の気分次第で外出できるため、ひきこもりの中でも軽い状態と言えるでしょう。
夜間など、人が少ない時間ならコンビニなどに外出できるタイプは中程度のひきこもりと考えられます。
家からほとんど出ない状態なら、中度から重度のひきこもりです。家族との接触が少しでもある場合もあれば、自室からほとんど出ず、家族とも触れ合わない場合もあります。
ひきこもりの期間
内閣府の調査によると、15歳から39歳までの年齢層で7年以上ひきこもっている人は約35%でした。40歳から64歳までの年齢層では約47%と、若い世代より増加しています。中には30年以上ひきこもっているケースも。ひきこもりになると長期化しやすいと言えるでしょう。
ひきこもりの高齢化
ひきこもりになる人の高齢化も問題となっています。支援をしていた親が認知症や要介護状態となり、経済的に破綻するケースがあるためです。
ひきこもりの人が社会に出られない状態が何年も続くと、支える家族の高齢化も進みます。中には50代の子どもを80代の親が年金で支えるケースも。ひきこもりの人と家族の高齢化は「8050問題」とも呼ばれています。
8050問題を、福祉でどのようにフォローするかが自治体の課題です。一人暮らしの高齢者なら、地域の見守りリストにも入り、社会的サポートが比較的受けやすい状態です。しかし、親子で生活している場合は子どもが現役世代であるため見落とされてしまいます。
中には、生活が立ち行かなくなってから福祉的支援につながるケースも。高齢化問題を抱えるひきこもり世帯が孤立し、助けを求めることもできず亡くなってしまう可能性もあるのです。
ひきこもりになりやすい人の特徴
ひきこもりになりやすい人には共通した特徴が見られます。ここでは、ひきこもりになりやすい人の特徴を7つ紹介します。
まじめ
まじめな性格が災いし、ひきこもりになってしまう場合があります。完璧にできない自分を責めてしまうためです。
まじめな人は物事にこつこつ取り組めるので、学校や仕事である程度の成績を修めることができるでしょう。しかし、完璧を求めるあまり、努力で結果が出ないことを自分自身で責めてしまう場合も。
まじめな人ほど、自分の悩みを打ち明けられず、心にしまい込んでしまう恐れもあります。1人で悩み続け、引きこもる原因となってしまうのです。
頑張り屋
頑張り屋タイプがちょっとしたきっかけで引きこもる場合もあります。頑張っても乗り越えられない壁に当たる場合など、心が折れてしまいがちです。
頑張り屋タイプは、一生懸命頑張って成果を出すことに喜びを感じます。努力している間は気持ちが興奮しているので、あまり苦痛を感じません。
しかし、どんなに頑張っても結果につながらない場合もあります。限界まで頑張りすぎて燃え尽き、引きこもる可能性があるのです。
自己肯定感が低い
引きこもる原因には、自己肯定感の低さも関係します。自己肯定感は、このままの自分でいいと認める感覚のことです。家族や仲間などから認めてもらう経験が多いと、自己肯定感が高くなりやすいでしょう。
しかし、環境が合わず失敗を繰り返したり、他人と比較し自分が劣っていると感じたりして自己肯定感が低下する恐れも。本人の実力や努力が足りないわけではなくても、環境に恵まれないせいで自己肯定感が育たない可能性もあります。
自分を「これでいい」と認められなければ、他人を認めることもできないでしょう。自己肯定感の低さにより人間関係を苦手と感じ、ひきこもってしまう恐れがあるのです。
自己効力感が低い
自己効力感が低い場合も、ひきこもりの一因です。自己効力感とは、良い結果になるよう最善の行動をすることです。自己効力感が高いとチャレンジ精神が旺盛でポジティブな考え方ができます。
自己効力感は性格や環境により左右されやすいもの。成功を目指して全力で取り組める環境だと、失敗も前向きにとらえて次に生かしていけます。しかし、責められるなど失敗が許されない環境だと、自己効力感を育てる土台になりません。
自己効力感が低いと、不安が強くなり新しいことへのチャレンジも難しくなります。不安を感じないよう、外部との接触を断ってしまうのです。
内気でおとなしい
もともとの性格が内気でおとなしいため、ひきこもりになる場合もあります。おとなしいと、集団の中で自分の意見をうまく伝えられず、周りに流されてしまいがちです。自分の気持ちを抑えることにストレスを感じたり、内気な自分にイライラしたりすることも。
集団にいなければ、意見を言えない自分へのいら立ちや人間関係でのストレスを感じずに済みます。ストレスを避けるため、人との関わりを避けてしまうのです。
他人の目を気にする
ひきこもりになりやすい人として、他人の目を気にするタイプが挙げられます。人からどう見られているかを気にして、自分の行動がうまくできなくなってしまうためです。
他人の目を気にする人は緊張しやすく、話すときに声が震えたり、書くときに手が震えたりすることも。人の目を気にするあまり、失敗しそうな場面を避けるようになります。そのうち、家から出るのも怖くなりひきこもってしまうのです。
他人の目を気にする原因として、社会不安障害などの病気があるかもしれません。人前で強く緊張し不安を感じたり、その場から逃げ出したくなるような恐怖を感じるようになります。
不満を外に出さない
不満を外に出さず、内に秘めるタイプもひきこもりになる可能性があります。不満や愚痴を言えるタイプなら、こまめにストレスを吐き出せます。しかし、家族にも不満を言わないタイプだと、うまく発散できず心にため込んでしまう場合も。
不満がたまりやすい環境では、限界を超えてしまいひきこもりになる恐れがあります。思春期に入り、自分のことをあまり話さなくなる子どももいます。不満やストレスを抱え込んでいないか、親が気をつけて観察するとよいでしょう。
ひきこもりの子の親の特徴
ひきこもりの子を持つ親にも、特徴があると考えられています。ここでは、ひきこもりの子の親にフォーカスし、どのような特徴があるのか解説します。
愚痴や不平不満が多い
ひきこもりの子の親は、愚痴や不平不満が多い傾向が見られます。つまらない親の話を聞かされると、子どももマイナス思考に偏ってしまうためです。
ひきこもりの一因である自己肯定感や自己効力感の低下は、家庭環境も関係があります。子どもの自信は、周りが子どもを受け入れてくれる環境で育つもの。いつも不満や文句を言っている親の家庭では、子どもの前向きな気持ちが育ちません。
愚痴の多い親の影響で、子どももマイナス思考に陥りやすいため、ひきこもりになる恐れがあるのです。
意見を言ってしまう
つい意見を言ってしまう親の元では、子どもがひきこもりになる可能性があります。自分の気持ちを話す機会を、親が奪ってしまうためです。
子どもが親に困りごとを話す時、本当に困っている場合が多いもの。親としては、困りごとを解決するために、アドバイスしたいと思うでしょう。しかし、ただ話を受け止めて欲しくて話す場合もあるのです。
話を途中で遮りアドバイスをする親では、子どもも話す気になれません。悩み事を自分で抱えるようになり、ひきこもりにつながってしまうのです。
指示が多い
子どもに対する指示が多い場合も、ひきこもりにつながるかもしれません。指示がないと行動できない子どもになり、難しい問題につまづいたとき解決できず引きこもってしまう可能性があるためです。
親は子どもに失敗させたくないあまり、言動を指示してしまいがちです。正しい方向に導くのも親の役目ですが、行き過ぎた指示は子どもの考える力を奪います。課題を自分で解決する力が身につかず、指示待ち人間になってしまう恐れが。
大人になると自分で考え行動することが求められるため、失敗を乗り越える力がなく自己肯定感が下がってしまいます。どうしていいか分からず、ひきこもりにつながる可能性も否定できません。
ひきこもりになる原因の例
ひきこもりになる原因は人それぞれで、原因が分からないこともあります。ここでは、ひきこもりになる主な原因について、9つの例を紹介します。
人間関係のストレス
ひきこもりになる要因として、人間関係のストレスがあります。内閣府の調査結果でも、ひきこもりのきっかけとして人間関係を上げる人が、年齢問わず一定数いることが分かっています。
学校でも職場でも、集団で過ごす場所には人間関係がつきまといます。仲間との関係が一旦崩れると戻すのは大変です。特に学校は同じメンバーでの付き合いが続くため、人間関係から不登校になる可能性もあるでしょう。
親子関係のストレス
親子関係のストレスもひきこもりのきっかけになります。一生接する親との関係がうまくいかないと、子どもにとって大きなストレスになるためです。
一番理解してくれるはずの親と相性が悪い子どもは、家に帰ってきてから安らぐ場所もありません。学校などでのストレスを家庭で解消できず、心がいっぱいになってしまいます。ストレスフルな状態が続くと、他の人と話したくなくなり、ひきこもってしまう恐れがあります。
疲労
疲労もひきこもりの原因になりがちです。精神的な疲れだけではなく、肉体的な疲れが限界を超えると、家から出られなくなってしまう恐れがあります。
努力家で負けず嫌いの子どもは、目標に向かって一生懸命に取り組むので周りからの評価が高いです。期待に応えようとさらに頑張りますが、自分を追い込みすぎてしまう恐れも。
限界まで頑張りすぎると、突然体が動かなくなったり、やる気が出なくなったりする場合もあるのです。
いじめなどのトラウマ
いじめを受けたなど過去のトラウマにより、ひきこもりとなるケースが見られます。感情や行動などに影響を与え、出来事のあった場面を避けようとするためです。
学校でのいじめがトラウマになった場合、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になる可能性もあります。いじめられた学校に行けなくなったり、いじめを連想させる集団活動などを避ける回避症状が見られることも。
家にひきこもれば苦痛が減りますが、学校に通えなくなるなど日常生活に支障をきたします。1人でいても、つらい経験がフラッシュバックし苦痛を感じ続ける場合もあるでしょう。
失敗経験
ひきこもりは、失敗経験がきっかけとなる場合もあります。失敗から立ち直る経験が少なかったり、失敗が許されない環境だったりするとひきこもりになる可能性があります。
子どもの頃に小さな失敗経験を積んでいれば、立ち直る力が養われます。しかし、親が先回りするなど失敗経験が少ない場合、立ち直り方が分かりません。一度のつまずきがひきこもりにつながる恐れがあるのです。
また、失敗が許されない環境で育つと、ちょっとした失敗でも自信を失ってしまいます。家族の期待に応えられない申し訳なさもあり、ひきこもってしまうのです。
不登校からのひきこもり
不登校がきっかけとなり、そのまま家に閉じこもってしまう場合もあります。内閣府の調査によると、15歳から39歳までの年齢層で、ひきこもりのきっかけが不登校と答えた人が約18%でした。
不登校になると若いころから社会との接点が失われ、ひきこもりから抜け出すきっかけが掴みにくいと考えられます。
ゲーム・ネット依存
重度のゲーム・ネット依存が原因でも、ひきこもりにつながります。ゲームやネットに没頭し、社会生活が送れないためです。
WHO(世界保健機構)が定める国際疾病分類に、2022年からゲーム障害が加わりました。ゲームやネット依存は世界的にも問題となっていることが分かります。
ネットやゲーム依存でのひきこもりは、未成年者に多い傾向です。ネットやゲーム依存になると、スマホやパソコンから離れられなくなります。昼夜問わずやりこむため、朝起きれなくなり、学校に遅刻するようになります。
勉強についていけなくなったり、リアルでの友達関係が薄くなったりして、学校での居場所がなくなります。結果、さらにネットやゲームに依存するようになり不登校やひきこもりに陥ってしまうのです。
疾患
心身の病気がひきこもりに関係している場合もあります。若者のひきこもりの原因として病気を理由に上げた人が約14%でした。病気により今までの生活が送れなくなり、ひきこもってしまうケースもあるのです。
自宅や自室が好き
もともと自宅や自分の部屋が好きなタイプは、ひきこもっても苦になりません。部屋ですごすことに飽きてしまう人は、外出したいと思うため、ひきこもりになりにくいでしょう。しかし、家にいることが苦にならない人は、ずっと自宅にいても平気です。
結果、外で苦しい思いをするより自宅にいた方が楽なので、ひきこもりになりやすいと言えるのです。
ひきこもりから脱する方法
ひきこもりから脱するには、さまざまな方法があります。ここでは、ひきこもりから脱するための方法7つを具体的に解説します。
家族に協力してもらう
家族の協力でひきこもりから抜け出す方法もあります。ひきこもりの人との関係が切れないよう、ときおり声をかけることが大切です。
厚生労働省のアンケートでは、ひきこもりから抜け出すきっかけとして家族の助けがあったと答えた人もいます。特に、学校や職場など家庭外のことでひきこもりになった場合、家族のサポートはありがたく感じるようです。
ひきこもり状態の人に対し、家族のサポートは必要です。様子を見ながら声をかけると本人も救われるかもしれません。
専門職によるカウンセリングを受ける
ひきこもりには専門職によるカウンセリングもよい方法です。相談を通して自分の気持ちが整理され、一歩踏み出すきっかけにもなるでしょう。
うつ病や睡眠障害などで通院している場合は、保険適用でカウンセリングを受けられる場合もあります。発達障害が原因のひきこもりなら、発達障害者支援センターなど公的機関も利用可能です。
不登校の子どもなら、適応指導教室が利用できます。教員免許や心理士、福祉などの資格を持つスタッフが在籍する施設です。主に個別カウンセリングや学習面のフォローを行い、学校生活に戻る手助けをしてくれます。
ひきこもり向け支援を受ける
ひきこもり向けの支援を受けるのも1つの手です。ひきこもりは社会保険福祉の対象なので、公的機関でも相談を受け付けています。
例えば、各県に設置されている精神福祉保健センターに相談してみると解決策が見つかるかもしれません。ひきこもり向けのデイケアを行っている施設があれば、参加してみるとよいでしょう。
ストレス発散の場をつくる
ひきこもりから抜け出すためには、ストレス発散の場を作るのも大切です。ひきこもりの程度に合わせて方法を考えるとよいでしょう。
ひきこもったばかりの時期は、気力を失っているためゆっくり休ませましょう。行動に変化が出てきたら、家にこもっているのが苦痛になったサインかもしれません。ストレス発散のため、行動範囲を広げてあげましょう。
部屋に閉じこもっていた人が家族との関わりを持てるようになったなら、夜間などの外出に誘ってみましょう。外に出るだけでも気持ちが変わるかもしれません。
規則正しい生活をする
規則正しい生活をすると、ひきこもりから抜け出せるかもしれません。社会生活に戻るためには、朝起きて夜眠るのはとても重要です。
ひきこもりになると自分の好きなことに時間を使えるため不規則な生活になる傾向があります。ゲームやネット依存になると、昼夜逆転した生活になりかねません。ひきこもり中の生活改善は難しいかもしれませんが、本人の様子に合わせて声掛けをしていきましょう。
新しいことをはじめる
新しいことがきっかけで、ひきこもりから脱する可能性が高まります。本人にやる気が芽生えたようなら、チャレンジさせてもよいでしょう。
新しいことを始めるなら、区切りの良い時期がおすすめです。3月や4月といった年度の変わり目は、進学や就職など新生活を始める人が多い時期。学校や習い事など同じスタートラインから始められるので、ひきこもりの人でも踏み出しやすいでしょう。
勉強をする
ひきこもり対策として、勉強を勧めるのも良いでしょう。知識が増えると自信がつき、進路選択にも幅が出ます。
本人に学び直したい気持ちがあるなら、家庭教師に依頼するのもおすすめです。マンツーマンでの指導なので、他人と比較することなく自分のペースで学び直せます。学力をつけ自信を取り戻すと、学校での集団生活にもスムーズに戻れるでしょう。
ひきこもりの人に家族ができること
ひきこもりになると、家族とのコミュニケーションを拒否する場合もあります。家族が本人に寄り添う気持ちを持ち続けましょう。ひきこもりの人に家族ができることを6つ紹介します。
話を聞く
ひきこもりについて責めずに、ただ話を聞くことが大切です。「自分はここにいてもいい」という安心感を与えましょう。
ひきこもりの原因は人それぞれですが、不安が強く外に出られなくなっている状態は同じです。ひきこもり状態を家族が責めてしまっては、居場所を失ってしまいます。社会復帰が遠のく恐れもあるのです。
ひきこもりの人が気持ちを話してくれるなら、家族はただ聞くことを心がけてください。気持ちの安定につながりますし、原因への対処法が見つかるかもしれません。
将来の話をする
ひきこもりでも本人の様子が落ち着いてきたら、具体的な将来の話をするとよいでしょう。経済的にもずっと引きこもっていられるわけではないためです。
家族が元気なうちであれば、ひきこもりの人を支えられます。しかし、親がいつまでも面倒を見られるわけではありません。8050問題のように、家族も本人も困る事態を引き起こしてしまいます。
ひきこもりの人でも、福祉の支援などを受けながらいつかは自立する必要があります。問題意識を持たせるためにも、時期を見ながらお金の話を含め具体的に話すとよいでしょう。
いい関係をつくる
引きこもっていても、家族は良い関係を作るよう努力しましょう。社会の最小単位である家庭で、良い関係を築くのは社会復帰につながります。
ひきこもっていても、食事などのサポートで会話できる場面があるはずです。質問形式で話題を振ると、反応が返ってきやすいのでおすすめです。本人の苦痛にならない程度に、コミュニケーションの機会を見つけましょう。
規則正しい生活をサポート
規則正しい生活ができるよう、できるだけサポートしましょう。朝起きて夜寝る生活は、社会復帰に向けて大切なことです。
ひきこもりの人は時間を自由に使えるため、昼夜逆転した生活になりがちです。生活リズムの乱れた状態では、心身の健康が保たれません。食事を決まった時間に提供するなど、できる範囲でサポートしましょう。
専門家につなげる
専門家につなげることも、ひきこもりの人に家族ができるサポートです。相談先には以下のような場所があります。
- 病院や診療所
- 発達障害者支援センター
- 適応指導教室
- スクールカウンセラー
- 自治体の教育相談機関
- 児童相談所などの福祉機関
- フリースクールや塾、家庭教師など
ひきこもりで心の不調が見られるなら、病院受診をおすすめします。WISC-IVなどの知能検査を受けられる病院なら、発達障害や知的障害の診断が可能です。本人が納得したうえで受診するとよいでしょう。
ひきこもりに対する具体的な支援を受けるなら、スクールカウンセラーや適応指導教室の利用を検討しましょう。信頼できる人と話せるので、外出のきっかけ作りになります。
外に出る勇気はないけれど学びたい気持ちがあるなら、オンライン家庭教師がおすすめです。自宅で学習できるオンライン家庭教師なら、ひきこもりの子でも無理なく学べます。不登校や発達障害の指導実績のある講師に依頼しましょう。
家族だけで対処しない
ひきこもりには、家族だけで対処しないようにしましょう。ひきこもっている子どもの大変さはもちろん、支える家族の心配や苦労も大きいもの。家族が倒れてしまっては、子どもの社会復帰をサポートできません。
また、家族内でどうにかしようと頑張った結果、前述した8050問題のような事態を招く恐れも。家族が心の余裕を持つためにも、専門家の手を借り少しずつ改善していきましょう。
まずは第三者とつながるところからスタート
ひきこもりの子どもを支援するなら、まずは第三者とつながるところから始めましょう。家庭内での解決を目指すより、専門家の知識を借りながら進めた方がスムーズです。しかし、ひきこもりの子を外に連れ出すのは難しい場合もあるでしょう。
どうしても人と会うのが苦手な子には、オンライン家庭教師ピースがおすすめです。インターネットを介して学習するため、ひきこもりのお子さんでも取り組みやすいのが特徴。不登校サポートコースもあり、不登校や発達障害の指導実績も豊富です。
講師との相性が気になる方もご安心ください。ピースなら、全国の講師陣からお子さんとの相性を考えマッチング。信頼関係を築きながら総合的なサポートを行います。難関大に通う講師も在籍していますので、年の近い先輩とコミュニケーションを取りたいお子さんにもぴったりです。
ピースでは、90分の無料体験授業を受け付けております。実際の進め方や雰囲気を体験し、お子さんに合うかどうかをご確認ください。
まとめ
ひきこもりは、他人との接点を断ち6ヶ月以上家庭にこもっている場合と定義されています。原因はさまざまですが、性格や自己肯定感の低さなどが関係している場合も。子どものひきこもりには親の接し方が原因となるケースもあり、普段の親子関係もポイントです。
子どもがひきこもりになってしまった場合、専門家など第三者への相談をおすすめします。ひきこもりの相談窓口はたくさんあるので、利用しやすい所を見つけて対処しましょう。
引きこもる子どもへのアプローチとして、オンライン家庭教師への依頼も1つの方法です。家庭教師ピースなら、不登校や発達障害への指導に長けた講師が在籍。コミュニケーションと学習のサポートを同時に受けられるので、ひきこもりから抜け出すきっかけになるでしょう。