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小学生はみんな、どんな習い事をしてる?ランキングから定番・人気急上昇中の習い事をチェック

現代は習い事の種類も豊富です。スイミングや習字、ピアノといった定番の習い事に加え、プログラミングやロボット製作、英会話、ボルダリングなど、興味や得意に合わせてさまざまに選べる時代になりました。

選択肢が多すぎても、お子さんにどの習い事が合うのか迷ってしまいますよね。習い事は一度始めたら一定期間は続けることが前提になるため、習い事選びで失敗したくないと思うのも当然です。

この記事では、小学生に人気の習い事を「ランキング」の面から分析しています。人気の理由やおすすめポイント、習い事を選ぶ際の注意点も解説しました。
ぜひ最後まで読み、お子さんにピッタリの習い事を見つけるヒントにしてください。

小学生にはどのような習い事が人気?過去10年のランキングを総チェック

小学生には、どのような習い事が人気なのでしょうか?学研教育総合研究所の調査「小学生白書」にて公表されているランキングを、約10年前までさかのぼってまとめました。

2021 2020 2019 2017 2016 2015 2014秋 2014春 2013
1位 水泳 水泳 水泳 水泳 水泳 水泳 水泳 水泳 水泳
2位 ピアノ ピアノ ピアノ 英語
3位 通信教育 英語 通信教育 音楽
(ピアノなど)
英語 ピアノ
(楽器)
ピアノ
(楽器)
4位 英語 通信教育 音楽 英語 書道 英語 英語 習字
5位 音楽 音楽 英語 通信教育 書道 サッカー 通信講座 習字 サッカー
6位 習字・書道 サッカー・
フットサル
そろばん 書道 サッカー 英語 数字 通信講座
7位 体操 体操 書道 サッカー そろばん 柔道・空手・剣道など サッカー サッカー
8位 サッカー・フットサル 書道 サッカー・フットサル そろばん ダンス・バレエ そろばん そろばん そろばん
9位 そろばん 習字 武道 武道 体操 体操 柔道
(格技)
野球
10位 ダンス
(バレエ以外)
そろばん 体操 体操 通信講座 通信講座 体操 テニス
2013年 トップ5以下は未公開

なんと水泳(スイミング)が、調査結果すべての年で第1位という結果に!水泳は安定した人気を誇ります。

2017年以降は「塾(学校の補習塾・受験塾)」が2位にランクイン。英語や通信教育も上位にランクインしていることからも、教育熱の高まりが見てとれます。

反対にピアノを含む音楽・楽器系の習い事は、徐々にランクを下げています。

習字・書道や体操、サッカー・フットサルは、堅実な人気があるといえます。

ランキング上位の習い事が小学生に人気の理由と月謝相場

ランキング上位の習い事は、どのような理由で小学生に人気なのでしょうか。気になる月謝相場とあわせて解説します。

水泳(スイミングスクール)

水泳は他の調査でもランキング1位に入ることが多く、不動の人気を誇ります。水泳が習い事として人気がある理由は、次の通りです。

  • 体力づくりになる
  • 心肺機能が高まる(喘息や気管支炎のお子さんにも人気)
  • 水に慣れられる
  • 水難事故への備えになる

また親御さん自身が水泳好きだったから、わが子にも、という声も見られました。反対に、自身が泳げず水泳の授業で苦労したから、わが子は泳げるように、という親御さんもいるようです。

自分ではなかなか教えられない、というのもスイミングスクールに通わせる動機となっています。

スイミングスクールの相場

スイミングスクールに通う場合の相場は、次の通りです。

月謝:5,000~7,000円
※別途、水着・スイムキャップ・バッグなどの用品代が必要
※ 選手コースに選抜されると月謝が上がる

英語・英会話教室

英語や英会話も習い事として人気です。人気の秘密を見てみましょう。

  • グローバル社会に対応する力をつけられる
  • コミュニケーション力が伸びる
  • 社会に出てからも役に立てられる
  • 英検を取得できれば受験に有利になる

小学校では2020年度から英語が必修化されています。学校で英語に触れる機会が増え、英語の魅力を知った子ども自身が「やりたい」というケースも多いようです。

ただし、「何を目的に通うか」がはっきりしていないと、ただ英語でゲームをして楽しんで……というレッスンに終始しかねません。英検を取得したい、英語で意思疎通できるようにしたい、受験対策をしたいなど、目標を明確にしておくと有意義なレッスンとなるでしょう。

英語・英会話教室の相場

英語・英会話教室に通う場合の相場は、次の通りです。

月謝:5,000~10,000円
※ ネイティブ講師は月謝が上がる場合もある
※ 別途、教材費などが必要な教室もある

学習塾・通信教育

小学生でも学習塾に通っていたり、通信教育を受けていたりするご家庭も珍しくなくなってきました。学習塾や通信教育が人気の理由を見てみましょう。

  • 学校の授業をしっかり理解できるようになる
  • 学校のテスト対策ができる
  • 中学受験に向けた勉強ができる
  • 勉強の習慣が身につけられる

中学受験は、年々競争率が高まっています。志望中学に合格するために、低学年のうちから塾に通わせるご家庭も少なくありません。

通信教育はお子さんが進んで取り組めるよう工夫された教材が特徴です。自宅にいながら一人で学習できるため、共働きや忙しいご家庭に人気です。

学習塾・通信教育の相場

学習塾や通信教育の相場は、次の通りです。

月謝:学習塾 9,000~50,000円/通信教育 5,000~8,000円
※ 学習塾は指導形態や目的によって幅がある
※ 別途、教材費や管理費が必要な教室もある
※ 通信教育のタブレット代は別途必要な場合もある

サッカー・フットサル

サッカーやフットサルも安定した人気を誇ります。小学校には部活がないため、習い事やクラブチームで練習するのが一般的だという理由もあります。サッカーやフットサルが人気の理由を見てみましょう。

  • チームプレーなので協調性が育つ
  • 体力づくりになる
  • 戦略的思考が身につけられる
  • 仲間ができる

Jリーグや日本代表、また諸外国の強豪チームなど、サッカー選手にあこがれてサッカーを始めるお子さんが多いようです。サッカー特有の「チームプレー」により、協調性や戦略思考が身につくという声もありました。

サッカー・フットサル教室の相場

サッカーやフットサル教室の相場は、次の通りです。

月謝:5,000~8,000円程度
※ 別途、ユニフォームや用品の費用が必要
※ ジュニアユースになると月謝が上がる

書道・習字

書道や習字も定番人気の習い事です。ある調査では、年々通わせるご家庭が増えているという結果も見られました。書道や習字が人気の理由を見てみましょう。

  • 文字の美しさや丁寧に書くことへの意識が高まる
  • 正しい文字が書けるようになる
  • 指先の微細運動トレーニングになる
  • 良い姿勢や礼儀作法を身につけられる

タブレットで学習する機会が増えたからこそ、「正しく美しい文字」を書けるようになってほしいと、通わせる親御さんが多いようです。
また文字だけではなく、姿勢や礼儀作法を学べる点をメリットに挙げる声もありました。

書道・習字教室の相場

書道・習字教室の相場は次の通りです。

月謝:3,000~5,000円程度
※ 別途、書道用品代や教材費が必要

小学生人気急上昇中!近年ランキングに入るようになった習い事と特徴は?

ランキング10位以内にはまだ登場していませんが、じわりじわりと人気が高まっている習い事が、「プログラミング」「ボルダリング」の2つです。それぞれ詳しく解説します。

プログラミング・ロボット教室

プログラミングやロボット教室の習い事人気ランキングは、2015年にはランク外でしたが、2021年には15位にまで上がっています。

プログラミングやロボット教室の人気には、2020年度から始まった小学校での必修化が大きく影響していると考えられます。学校でプログラミングに触れて興味を持ったお子さんがやりたいと希望したり、あるいは学校でプログラミングをやるから準備や補習のためにと通わせたりする親御さんもいるようです。

プログラミングとは、専門の言語を使ってシステムを動かす作業を指し、ロボット製作とはプログラミングを使ってロボットを動かす仕組みを学ぶという違いがあります。プログラミングとロボット製作は相性が良いため、両方を学べる教室もあります。

子どもの興味を伸ばしつつ、将来役立つスキルを身につけられる点でも、人気が高まっている習い事です。

ボルダリング

ボルダリングの習い事ランキングも、2015年にはランク外でしたが、2021年には19位とじわじわ上がってきています。※

ボルダリングとは、カラフルな突起のついた人工壁を、自分の身体だけを使って登る競技です。2020年東京オリンピックにおいて「スポーツクライミング」として種目化され、注目を集めました。
ボルダリングは全身運動なので、体力や筋力がつくというメリットが得られます。またどの突起に手足をかければ登れるか思考する必要があるため、戦略的思考力も伸びるといわれています。

ボルダリングができる施設も全国的に増加傾向にあり、親子で楽しめます。実力にあわせた難易度でチャレンジでき、達成感が得やすい点も人気の秘密です。

※ いずれも学研教育総合研究所の調査「小学生白書」による

親が小学生にやらせたい習い事ランキング

せっかく習い事に通わせるなら、「将来につながるスキルを」「受験で役立つために」「自己肯定感が高まるような……」と、つい高望みしてしまうのが親心です。親は、どのような習い事に通わせたいと思っているのでしょうか。

小学生が実際に通っている習い事と比較して分かった、興味深い分析を解説します。

小学生の親が子どもに通わせたいと思う習い事ランキング

親に対して「子どもに習わせたい習い事」というアンケートを取った結果は、次の通りです。

1位 英語・英会話
2位 水泳
3位 そろばん
4位 書道
5位 学校の補習のための塾・受験のための塾
6位 プログラミング
7位 音楽教室(ピアノなど)
8位 武道(柔道、空手、剣道など)
9位 体操教室
10位 ダンス(バレエ以外)
参考:学研教育総合研究所「小学生白書」2018年度

「親が通わせたい習い事ランキング」上位は勉強・スキル系

「親が通わせたい習い事ランキング」にランクインしている習い事は、小学生が実際に通っている習い事と似ていますが、注目ポイントは次の3つです。

  • 「サッカー・フットサル」がランク外
  • 水泳が1位陥落、1位は「英会話」
  • 「そろばん」「書道」が相対的に高順位

親が通わせたいと思っている習い事は、全体的に「勉強・スキル系」に寄っていることが見て取れます。「せっかく通うなら勉強につながるものを」という親御さんの気持ちが垣間見える結果となりました。

また習い事選びでお子さんと親御さんとの希望が食い違うこともあるといえます。習い事をどのように決めたらよいのか、習い事を選ぶ際の注意点は何かといった点は、次の章で解説します。

小学生の習い事選びの注意点

小学生、とりわけ低学年では、お子さんが自分で習い事を探してきたり、「やりたい」と言ったりすることは少ないはずです。多くのご家庭では、親御さんの「何かやらせたい」思いが、習い事を始めるきっかけになるのではないでしょうか。

小学生に習い事をさせる際に、注意したい点を5つ解説します。

(1) ランキングや周りを気にせず、本人のやる気を尊重する

習い事を選ぶ際は、ランキングや「お友達の〇〇ちゃんがやっている」といった情報は気にせず、お子さんが「やりたい」と思う習い事に取り組ませるのが大切です。

習い事では「競争」を意識する場面も増えてきます。スイミングや習字での「進級」や、ダンスやピアノでの「発表会」など、競争は上手に付き合えばお子さんのさらなるやる気につながる要素です。

ただし親御さんが「周りを意識する」「周りとわが子を比べる」気持ちを持っていると、本来ならモチベーションアップに活かせる競争の場が、「比較して優劣をつける」場になってしまうことがあります。
「〇〇ちゃんは、もう5級に進級したのに」「〇〇ちゃんは発表会の選抜に選ばれたのに」と比較する気持ちは、お子さんに伝わり、やる気を削ぐ原因となります。

「誰がどのような習い事をしているか」「みんながやっているのはどの習い事か」といった周囲の状況は気にせず、お子さんが楽しく一生懸命取り組める習い事を選ぶようにしましょう。

(2) 体験レッスンは必ず受ける、相性もチェックする

習い事を選ぶ際は、必ず体験レッスンを受けましょう。実際に受けてみると、想像との相違点やコーチ・講師との相性などがわかります。体験レッスンを受けたからといって、入会しないといけないことはありません。「合わなかったら、断ればOK」という気軽な気持ちで体験レッスンを受けてみましょう。また可能なら、お子さんの様子を見学させてもらうとより良く分かります。

体験レッスン後は、コーチや講師からの所感やお子さん本人の感想、親御さんの印象などを総合的に考慮し、入会するかどうか検討します。もし不明な点や違和感を抱いた箇所があったら、入会前に遠慮なく尋ねておきましょう。

(3) 親は「褒め、支える」ことに徹する

習い事が始まったら、親御さんはお子さんを褒め、支える役割に徹しましょう。もっと上手になるよう指導するのは、コーチや講師の役割です。親御さんはお子さんの取り組みを見守り、サポートに徹するよう、習い事との役割分担を心がけてください。

習い事に楽しく通っているように見えるお子さんも、緊張し、「ちゃんとやろう」と気持ちを張りつめているものです。時にはコーチ・講師の指導に悔しい思いをする日もあるでしょう。

そんな日に帰ってきてまで、「もっとがんばらなきゃ!」「〇〇ちゃんはもっと上手だよ?」と親御さんから叱責されては、気持ちの逃がし場所がなくなってしまいます。

家では気持ちをリラックスさせ、落ち着いて過ごせるよう環境を整えてあげましょう。

(4) コーチや講師と円滑なコミュニケーションを心がける

「親御さんは承認し、褒めることに徹する」とはいえ、習い事に通っていれば気になる点や要望を伝えたいこと、相談したいことも出てきます。お子さんの様子で気になる点は、コーチや講師に伝えてみてください。

気軽に相談できる関係を構築するためにも、日頃からコミュニケーションを進んで取っておくことをおすすめします。といっても、難しく考える必要はありません。挨拶をきちんとする、感謝を伝える、お子さんのちょっとした様子を伝えるといった対応で十分です。

日頃からコミュニケーションを取っておけば、何かあった際も伝えやすいはずです。

(5) 無理なく通える回数・個数にする

魅力的な習い事も多い現代です。あれもこれもやらせたいと増やしていたら、毎日の予定が習い事で埋まってしまいかねません。習い事は無理なく続けられる回数・個数に抑えるようにしましょう。

「無理なく続けられるかどうか」は、お子さん本人と親御さんのサポート体制との両面から検討します。

お子さんにとっての「無理がない」とは

  • 体力的な面(疲れが溜まらないか、学校で眠くならないか)
  • 気持ち的な面(やる気は維持できるか、楽しく通えるか)

親御さんにとっての「無理がない」とは

  • 月謝が家計の負担になりすぎないか
  • 送迎は十分可能な範囲か
  • サポートが負担ではないか(宿題や進捗管理、洗濯など)
小学生の習い事については、こちらの記事も参考にしてください。
「小学生におすすめの習い事は何?メリットや選び方の注意点、費用の目安も解説」

まとめ

小学生には水泳をはじめ、塾・通信教育や英語、音楽、習字・書道などの習い事が人気です。習い事をさせる理由には、「体力をつけさせたい」「スキルを伸ばしたい」「興味関心の幅を広げさせたい」といったものが並びます。わが子の可能性を広げ、将来への種まきになればという思いで習い事をさせる親御さんが多いことが分かります。

ただし、小学生の本分は「学校」です。習い事を増やしすぎて学校生活に支障をきたすようになっては本末転倒ですから、お子さんとご家庭にとっての最適なバランスを見つけてください。
また習い事には競争も付き物ですが、お子さんを友達や周囲の子と比べたり、優劣を付けたりすることはやめましょう。お子さんの頑張りをしっかり見て、承認するサポートが、お子さんの次なるやる気につながっていきます。

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