難関大学に合格するための勉強時間はどのくらい?現役国立医大生が徹底解説
難関大学は偏差値が高く、受験者数が多いため、その名の通り、入学が難しい大学です。
難関大学に入りたい!と思っても、実際どれくらい勉強したらいいか分からず悩んでいる高校生は多いのではないでしょうか。
今回はそんな難関大学に合格したい高校生に向けて、学年別に確保するべき勉強時間について詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読み、皆さんの試験勉強の参考にしてくださいね!
目次
難関大学とは
そもそも難関大学とはどんな大学のことを指すのでしょうか?
難関大学とは、試験が難しく入学するのが困難な大学の総称です。主に、偏差値が上位であり試験内容も難しい大学が難関大学と呼ばれ、一般的に国公立大学の大半はこの難関大学に該当します。
ちなみに東進ハイスクールでの難関大分類は、国立大学の場合、東京大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学、一橋大学、東京外国語大学があたります。私立大学の場合は、早稲田大学、慶應義塾大学です。
この記事ではそのほかに、東京外大、上智、東京理科大GMARCH、関関同立も加えて難関大とします。
難関大学に合格するために必要な勉強時間
では、このような難関大学に実際に合格するために必要な勉強時間は実際どれくらいなのでしょうか?
Benesseのデータによると東大・京大・旧帝国大学・早慶上智・MARCHGの高校3年生時の勉強時間は平均7時間30分となっています。
また、東進ハイスクールの2017年データによると、難関大合格者の高校3年間の総勉強時間の平均は4093時間と言われています。
このような膨大な勉強時間を高校3年間でこなすためには、高校1年生からの計画的な勉強が必要です。
ここからは、学年別に必要な勉強時間を解説していきたいと思います。
学年ごとの平均勉強時間①高校1年生
東進ハイスクールのデータでは、難関大学に現役合格する受験生は、高校1年生の間に平均757時間勉強していることが分かっています。
この時間を1年間で達成するには週に16時間以上、1日あたり2時間半以上が目安となります。
高校生活に慣れないうちは大変かもしれませんが、早いうちから毎日勉強をする癖をつけられるようにしましょう。
学年ごとの平均勉強時間②高校2年生
東進ハイスクールのデータによると、難関大学に現役合格する受験生は高校2年生の間に平均1132時間勉強しています。
この勉強時間を1年間でこなすには、週に24時間以上、1日あたり3時間半以上が目安となります。
高校2年生になると部活も忙しくなり、平日に勉強時間を確保することが難しい人もいるでしょう。
そのような人は、部活が休みの日に平日できなかった分を補えるようにして、勉強時間を確保するようにしましょう。
学年ごとの平均勉強時間③高校3年生
東進ハイスクールのデータでは、難関大学に現役合格する受験生は高校3年生の時に、平均2204時間勉強しています。
この勉強時間を確保するには、週に46時間以上、1日あたり6時間半以上が目安となります。
3年生の前半では、部活を引退していない人も数多くいると思います。部活で平日勉強時間が取れない場合は、休日の勉強時間を増やすようにしましょう。
学年ごとの平均勉強時間④浪人生
浪人生の場合は1日あたり10時間を基本に勉強をするようにしましょう。
現役時代に苦手としていたところを克服し、現役生に遅れを取らず確実に合格できるようにしましょう。
高校3年生の勉強スケジュール例
ここでは、必要な勉強時間を確保するためのスケジュール例を解説していきます。受験生になると入試に対する焦りが生まれ、睡眠時間など削って勉強をしたくなるかもしれません。
ですが、平日も休日も睡眠時間や食事の時間、休憩の時間をしっかり取るスケジュールにしましょう。
続けて勉強しすぎると集中力が途切れてしまいます。
勉強と休憩のメリハリをつけながら受験勉強をするには移動時間などの「すき間時間」の使い方がカギとなってきます。
ポイントは「何もしない日・時間」をなくすことです。
平日の例(部活がある場合)
部活がある場合は平日に勉強時間を確保することが厳しいです。そのため、平日は4時間ほどを目安に勉強をしましょう。
勉強時間を確保するために夜更かしをするのはおすすめできません。なぜなら睡眠不足で勉強の質が落ちてしまうからです。
24時には就寝することを心がけましょう。
帰宅後の理想スケジュール
19時 | 帰宅 |
19時〜20時 | 夕食 |
20時〜23時 | 勉強 |
23時〜24時 | 入浴 |
24時 | 就寝 |
休日の例
部活を引退していない場合、平日は勉強時間の確保が難しいです。そのような人は休日の使い方が大切になってきます。
土日それぞれで13時間勉強できたら、平日は残り20時間(1日4時間×5日)で週46時間の勉強時間を達成できます。
休日も平日と同様、休憩時間を確保しつつ、勉強に取り組むようにしましょう。
休日の理想スケジュール
7時 | 起床 |
7時~8時 | 朝食 |
8時~12時 | 勉強 |
12時~13時 | 昼食 |
13時~18時 | 勉強 |
18時~19時 | 夕食 |
19時〜23時 | 勉強 |
23時〜24時 | 入浴 |
24時 | 就寝 |
難関大学に合格するためにいつから勉強を始める?
難関大学を目指す高校生の中で、最も多かったのは「高1」の37.5%。次いで「高2」の28.1%、「高3」の25%。これらの結果を見ると、約7割が高2年の時点で受験勉強を開始していることが多いです。
ライバルのほとんどがこの時期から受験勉強を始めるので、遅くとも高2からは受験勉強をスタートしましょう。もちろん、早ければ早いほど有利なので、部活に入っていない人など時間に余裕がある人は早めに始められるとよいです。
難関大学に合格するための勉強は何から始める?
ひとまとめに難関大学といっても、学部によって受験に必要な科目には大きな差があります。そのため、受験勉強をするべき科目は人それぞれです。
周りの友達が受験勉強をすでに勉強を進めていたとしても焦らずに、自分に必要な科目から着実に勉強をしていきましょう。
基礎的な知識の復習定着
どんな大学、どんな学部を受けるにしても、難関大学突破のためには土台作りが大切です。そのため、受験勉強は基礎的な知識の復習、定着から始めましょう。
では、具体的にどのような科目から基礎知識の復習を始めればいいのでしょうか?
理系では、数学と英語です。どんな理系の学部であっても、数学と英語ができなければ難関大学に合格することはできません。そのため、早いうちにこの2科目の基礎を定着させましょう。
数学は今まで習ったすべての分野の一般的な公式を使えるようにしましょう。また、ただ公式を使えるようにするだけではなく、その公式の導出方法まで理解できるようにしておくとよいです。
英語は基本的な英単語、熟語、文法を復習しておきましょう。英語においてこの3つができていないと、長文を読んだり、英作文を書いたりといった応用問題がいつまでたってもできるようになりません。そのため、この3つに苦手意識がある人は受験勉強を初めてすぐに取り組みましょう。
文系では、主に国語と英語です。ですが、旧帝大などの一部の難関大では二次試験で数学が出題されることもあります。そのような大学を目指す場合は、自分の志望校と今の実力を考えて、数学か国語どちらか苦手なほうの基礎を固めるようにしてください。
国語は現代文の場合、論説文や小説の解き方を解説したテキストを使って論理的に解けるようにしましょう。感覚で解こうとしていると、点数に浮き沈みがあるからです。
古典の場合、基本的な古文単語と古文文法、漢文の句法をしっかりと覚えましょう。古典はこれらがしっかりと頭に入っているだけで大幅な点数アップにつながります。学校などで単語帳や文法書などが配られると思うので、それに徹底的に取り組みましょう。
苦手分野の把握・克服
基礎の定着が終わったら、苦手分野の克服をしていきましょう。学校で受ける模試などを活用し、自分はどこが得意でどこが苦手なのかを知り、克服しましょう。苦手な原因の多くは、その分野の基礎が定着していないことです。教科書傍用のテキストを用いて基礎から復習をしていきましょう。
志望大学の入試問題傾向と必要知識の把握
志望大学が決まってきたら、入試問題の傾向や必要な知識はどのようなものか調べましょう。
これらを知るには過去問が最も適しています。一度過去問を解いてみて、どのような問題形式なのかを確認し、赤本についている入試問題の傾向分析をもとに強化するべき分野を把握しましょう。
例えば、英語の入試問題で長文が長かったり、多くの長文が出題されたりする代わりに、英作文の問題が簡単だったとしましょう。そのような場合は、長文を速読できるような勉強を始めましょう。その代わりに英作文は簡単なので、それほど時間を割かないようにしましょう。
このように志望大学の入試問題の傾向を知っておくだけで効率的な勉強ができるようになります。
ただし、これを始めるのは高校3年生の夏休みごろからにしましょう。早いうちから1つの志望校に絞った対策をしてしまうと、後々受けたい大学が変わったときに大学の選択肢が狭まってしまうからです。そのため、高3の夏まではすべての分野を強化できるようにバランスよく勉強をしていきましょう。
高1・高2から基礎固めを
難関大学合格を目指すのであれば、高1、高2生の時の過ごし方がカギを握っています。高1と高2の勉強時間と合わせるとその差は数百時間になります。
難関大学合格のためには、この時期に基礎固めをして、高3では応用問題や志望校の過去問対策をおこなっていくと効率の良い勉強ができます。
高1・高2の時期ではまだ周りの友達も勉強している人は少ないと思いますが、周りに流されず、志望校合格のために受験勉強を頑張ってください。
まとめ
難関大学は偏差値が高く人気があるので、合格のためにはできるだけ早い時期からの受験勉強が必要となります。遅くとも高2からは受験勉強をスタートできるようにしましょう。
部活で忙しい人は、部活をしている場合の平日と休日のスケジュール例を参考に、自分にぴったりのスケジュールを立てて無理なく勉強時間を確保できるようにしましょう。
睡眠時間や食事の時間、休憩の時間をしっかり取り、集中力を保ちながら受験勉強をすることが大切です。
また、受験勉強を始めるときは、受験に必要な科目の土台固めからスタートしましょう。この記事が難関大学を目指す皆さんの参考になるとうれしいです。応援しています!