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発達障害・グレーゾーン児への関わり方、適切な勉強法とは?信頼関係を築き、指導するプロセス

家庭教師をしているとお子さんの発達障害に悩むご家庭と出会うことがあります。ADHAや学習障害など状況は様々ですが、相談するあてがないご家庭が割と多い印象です。

学校の授業についていけなくなり不登校になってしまうケースがあります。しかし、発達障害児だからと言って勉強や進学をあきらめる必要はありません。子供の特性・特徴をしっかりと理解し、勉強法や対応に工夫を凝らせば、一風変わった学習法でも確実な効果が出てきます。

この記事では、発達障害の子を指導した経験をもとに発達障害の勉強法についてお話しさせていただきます。

発達障害は3つのタイプに分かれる

発達障害は3つのタイプに分かれる

まずは、私が指導した子供たちについてお話ししていきます。発達障害、またはグレーゾーンと診断された子たちの指導の中で感じた経験をタイプ別に紹介していきます。

落ち着きがない

約2時間の指導の間、ずっと座って勉強することが難しいお子さんがいます。すぐに勉強と関係ない話をしたがるくらいでしたら勉強が苦手の子にはよくあることですが、急に部屋を真っ暗にする、ベッドをトランポリンにして跳びはねるなど、こちらが戸惑ってしまうようなことをする子もいます。集中力が長持ちしないのは発達障害の一つの特徴です。

自分の感情を見せるのが苦手

自分の世界にこもり、こちらとコミュニケーションを取るのが極端に苦手なお子様もいます。かつて指導した子は最初、無気力といっていいほど自らの意思というものを感じませんでした。会話の返事をすることや目を見て話すことに苦手意識を持つことも発達障害の特徴の一つです。

人といることが苦手

学校というのは見ず知らずの人の輪に強制的に放り込まれる修行のようなものです。大人になり思い返すと、よくぞ自分は学校という場を乗り越えてきたなと思うこともしばしばあります。

大勢の中で自分の居場所を作り、仲間を作り、周りと自分を比べながらもうまくやっていく。当時はあまり意識してはいませんでしたが、なかなか複雑なことをしていたのです。しかし、これは誰に取っても容易にできることではありません。時に学校という場に適応することがとてもストレスになってしまう子がいます。発達障害の子の中には、集団生活がとても苦手な子がいます。

【発達障害タイプ別】おすすめの勉強法

【発達障害タイプ別】おすすめの勉強法

次に上記で説明した発達障害のタイプ別の勉強法についてお話ししていきます。発達障害やグレーゾーンのお子さんはその特性を理解し、適切な勉強法や環境を整えてあげることが重要です。

落ち着きがないタイプの勉強法

落ち着きがない子に対して、落ち着きなさいと言ったところで素直に従ってくれるほど現実は甘くありません。時にこちらがイライラしてしまうほど、集中力が持続しない子もいます。

そんな時、大切なことはむやみに怒らないということです。発達障害の子が注意力散漫になってしまうのは、なにも授業を妨害しようとしているからではありません。それがその子の特性というだけのことですので、こちらもその特性にあった教え方を考えれば良いのです。

子供がベッドをトランポリンに見立て飛び跳ねているなかで、必死に一問一答の問題を口頭で解かせたことがありました。確かに、これは勉強スタイルとしてははちゃめちゃで推奨できるものではありません。

しかし、理想通りの勉強スタイルにこだわる必要はないのです。この子には、机に座っての集中力は長く持たないけれど体を動かしながら勉強することは苦と思わない、という特性がありました。それを活かした上で指導をしました。

万人に共通した勉強法はありません。机とペンが必ず必要という考えも固定観念にすぎないかもしれません。とにかく臨機応変に生徒がストレスを感じないよう気を配り、その上で1秒でも長く勉強に取り組めるようそれぞれにあったアレンジをしていきます。

自分の感情を見せるのが苦手なタイプの勉強

無気力で自分の意思を全く表さない元教え子は当時高校3年生でした。親御さんとしては大学に進学することを望んでいましたが、本人にその意思はなく、かといって他に何かしたいこともないという状況でした。

もともと自分の感情を表現することが苦手でご両親としても息子が何を考えているかわからないことに悩まれていました。

そんな彼との授業の中で意識したことは自分で行動を起こさせることです。彼の中に眠っている自分の人生この先をどうしていきたいかという欲を自覚させることを意識しました。

1年間の受験勉強の中で彼は次第に大学進学に前向きになり、最終的には自ら志望校を決め、自ら予備校のオンラインレッスンを取りたいと両親に打ち明けました。そして無事に合格をも勝ち取りました。合格もそうですが、何より彼の内面の成長にとても感動したことを覚えています。どんな子にも内なる欲というものがあります。それを表に出すことを怖がる子は多いですが、自分の意思を人に伝える大切さを子供に教えることは非常に大切です。

そのために重要なことは無理に聞き出さないことと、話をちゃんと聞く姿勢を見せることです。熱意を持って教え、生徒が心を許し内面をさらけ出す瞬間を待つのです。

人といることが苦手なタイプの勉強法

苦手ならば無理強いする必要はありません。環境が変われば周りの人も変わり、自分に相性のいい人の輪に出会うことがあります。今の環境に会わなければ無理にその輪に飛び込む必要はないのです。

このようなお子さんは集団の学習塾などはあまりおすすめではありません。自宅で自分のペースでできるオンライン家庭教師、オンライン塾などでまわりを意識しない勉強を取り入れるべきです。

発達障害のお子さんに関わる際に大切にしていること

発達障害のお子さんに関わる際に大切にしていること

次に、私が発達障害のお子さんに関わる際に気を付けているポイントについて説明していきます。

信頼関係を作る

あらゆるお子様の指導に当てはまる話ですが、信頼関係のない家庭教師の話など子供は聞いてはくれません。

お母さんには秘密にしてほしいと言われた話をこっそりバラしてしまったり、本人が気にしていることを冗談半分でいじってしまい機嫌を損ねてしまったら、もう一度信頼関係を構築していくことは至難の技です。
もちろん関係が出来上がっていき、最初より会話がフランクになることは望ましいことです。しかし、超えてはいけないラインというものもあります。

どこまでは言ってよくて、どこからがいけないのか。どれだけ仲良くなり友達のようになっても、その距離感を意識することが大切です。お子様の会話のパーソナルスペースがわかってくるまでは相手に踏み入るのではなく、自分のパーソナルを晒すことで信頼感を得るよう努めます。

勉強ができないことを責めない・褒めるを意識

中学生になってくると子供は誰しも他人と自分を比べ出します。スポーツなどでもとりわけ才能がある子が頭角を現してくる時期です。勉強においても成績の差が如実に出てきて、成績が良い子の裏には、劣等感を抱いてしまう子がいることも事実です。

そんな中で勉強ができないことを怒られてしまうと、より一層勉強から距離を置こうとしてしまいます。せめて家庭教師くらいは勉強が苦手なその子を否定せずに褒めながら付き添ってあげるべきです。他の子からしたら大したことない問題でも、その子が頑張って解いたのならそれは立派な成長です。しっかりと褒めてあげる必要があります。

教科書にとらわれない

子供はそれぞれが独自のアンテナを持っています。どんな知識や発言がそのアンテナにひっかかるかわかりません。例えば、地理や歴史、理科などで教科書の知識だけしか教えないのではもったいないです。教科書に載っていない知識でも面白い話を話してあげることによって、その話から興味を持ち始めることがあります。

数学でも解き方を教える時に言った些細な冗談などが暗記のきっかけになることがあります。勉強という一見苦痛でしかない行為をいかに子供が興味を持てる領域に落とし込めるかが家庭教師の腕の見せ所です。

発達障害の子の中には特定の領域の話にとても興味を持つ子がいます。なるべくその興味のある領域を中心に知識を教えていけば、ただ満遍なく教えるよりも圧倒的に理解が深まります。

【体験談】発達障害のお子さん〇〇〇のように指導しました

現在も発達障害グレーゾーンと診断された子の指導をしています。
指導開始時にいきなり勉強スタートをしても最初の20分ほどは集中できず、すぐに雑談をしたがります。いざエンジンがかかってくるころには残り時間がわずかということになってしまい、どうにかもう少し集中して勉強する時間を増やせないかと悩みました。

そこで考えたのは最初の20分を家庭教師の時間とカウントせずにただのトークの時間とする作戦でした。私が勉強したいと思っていても、子供は話したいと思っているため、うまく互いの歯車が噛み合わなかったので、最初から話すだけの時間を設けたのです。

こちらとしてもその時間は家庭教師の時間ではなくなるので、勉強が進まないことに焦ることもなくなります。子供も話したいことが話せてスッキリします。トークの時間が終わってから改めて勉強の時間に突入するとびっくりするほど集中して勉強できる時間が増えました。
誰にでも聞いて欲しいことはあります。それをちゃんと聞いてあげることで信頼関係が強まり、それが指導にもいいルーブを生み出してくれました。

また、一問一答の勉強法ととても相性が良いことがわかりました。こちらが問題を読み、それを答えるというスタイルがとても好きなようで「もっと問題を出して」と自分から要求したり、間違えた時は本当に悔しそうにしていました。

ペンを持って書き込むとなると3問ほどで集中が途切れてしまう時もあるのですが、一問一答形式ならほぼエンドレスで勉強を続けることができます。これは特に社会や理科といった暗記系科目に効果的で、テストでもそれらの教科は一気に点数を上げることができました。これはこの子の特性です。

確かに5教科全てをバランスよく点数を取ることも大切ですが、得意な教科が一つでもあることも同じくらい大切です。暗記をすることに自信を持った彼は社会・理科を得意教科にしました。

反対に国語はいまだに伸び悩んでいます。ですが、社会・理科の点数の伸びが彼の勉強のやる気につながったことは事実です。勉強に自信がなかった自分でもやれば点数が上がる教科があるんだということに気づけたのはとても大きいことです。

まとめ

いかがだったでしょうか。確かに高校までは決められたことをいかに効率よく処理していくかが評価の大部分を占めています。その判断基準だけで考えると発達障害はただの重荷に感じてしまうかもしれません。

しかし、人生において大事なことは、人と同じことをいかにうまくやるかではなく、自分らしさをいかに伸ばせるかです。私は大学でそのことに気づき、自分にできること好きなことを人生の中心と考えるようになりました。

学校という小さい箱の中にいると気づきにくいですが、世界は色んな人で溢れています。勉強法はそれぞれの子供に向けカスタマイズできます。ぜひ従来の勉強法にとらわれず自分にあった勉強法を生み出してみてください。

オンライン家庭教師ピースでは、勉強が苦手なお子さんでも大丈夫。特性に合わせて、また無理のないペースでお子さんが興味を持てるよう指導します。無料体験からお子さまと相性の合う受け持ち可能な講師をマッチングしますので、安心して受講できます。まずは、音気軽にお問い合わせください。

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