小学校の担任に不信感があるときはどう対応すればいい?
「小学校の担任に不信感があるのはよくあること?」
「小学校の担任に不信感がある場合の対応方法は?」
このような疑問を持つ親御さんもいるのではないでしょうか。
この記事では、小学校の担任に不信感をもったときの対応方法について徹底解説します。不信感を持つよくあるきっかけや、担任への上手な対応方法を具体的に説明。担任に不信感をもったときの心得も紹介します。
心構えや親の対応も解説するので、担任に不信感がある親御さんはぜひ参考になさってください。
目次
小学校の担任に不信感をもつのはどんなとき?
小学校の担任に不信感を持つのは、何かきっかけがあるはずです。ここでは、担任に不信感をもつのはどんなときか、具体例をまじえて解説します。
担任が頼りないと感じる
担任への不信感をもつのは、頼りなさを感じたときです。子どもやママ友などの話を聞き、頼りないと感じれば不信感を抱くでしょう。
頼りなさを感じる場面は学習指導です。授業の進め方がわかりにくい、質問しても答えてくれないなど、子どもが不満を抱いていると親に伝えます。親が授業を見ていなくても、子どもから何度も訴えられると不信感をもつでしょう。
また、生活面の指導でも頼りなさを感じるケースも考えられます。小学校は集団生活を学ぶ場で、コミュニケーションの成功や失敗を積んで成長していきます。先生の仲裁で収まることもありますが、もめごとを解決してくれない担任だと不信感をもつでしょう。
担任と子どもの相性が悪い
子どもと担任が性格的に合わず、担任を毛嫌いする場合もあります。担任に苦手意識をもっている子は「自分の考えを理解してくれない」など、担任への不満を口にするでしょう。子どもの話を聞くうちに、親も担任に対し不信感をもってしまうのです。
担任に話が通じない
親が担任に話をしても通じない場合も不信感につながります。担任が子どものことを考えてくれないように感じ、相談したくないと考えるためです。
学校に連絡するのは敷居が高いように感じる人もいるでしょう。それでも子どものためと思い切って連絡したのに、話を聞いてくれない担任ならショックですよね。話を聞き流されたり、言っても変わらなかったりすると、言っても無駄だと感じあきらめてしまうのです。
学級崩壊状態になっている
担任に不信感をもちやすいのは、子どものクラスが学級崩壊状態になっているケースです。荒れた学級では、落ち着いた生活ができないため親も不安になるでしょう。
学級崩壊を起こしているクラスでは、授業が成り立たなかったりトラブルが起きやすかったりします。学級崩壊の原因はさまざまですが、普通に勉強をして楽しい学校生活を送りたい子もいるはずです。
クラスが荒れていると、頑張っている普通の子どもたちは苦しい思いをしがちです。学級崩壊にかかわりのない子を持つ親は、担任に対し不信感がつのるでしょう。
小学校の担任に不信感をもったらどう対応するか
小学校の担任に不信感があるからといって、いきなりの強硬手段はいけません。学校との関係を考え、手順を踏んだ対応が正解です。ここでは、小学校の担任に不信感を持った場合のベターな対応方法を具体的に解説します。
アプローチ方法を変える
不信感のある担任には、アプローチ方法を変えてみるのがよいでしょう。連絡帳や電話で伝えていたのを、直接会って話してみると担任の態度が変わるかもしれません。
学校とのやりとりは連絡帳を使う場合が多いでしょう。しかし、文字のやり取りでは細かなニュアンスを表現するのが難しく、冷たい言い方になってしまう可能性も。電話も相手の表情が見えず気持ちが伝わらないかもしれません。
担任に親の考えが伝わっていないと感じたら、思い切って面談を申し込んでみましょう。対面で話せば、スムーズに意思疎通が進む場合もよくあります。学校に来て話す親は熱心なので、先生も真剣に向き合ってくれるでしょう。
子どもの不満を聞いてやる
子どもが担任への不信感を持っているなら、不満や愚痴を受け止めてあげましょう。不満を吐き出すことで気持ちが切り替わる可能性があります。
親が担任に不信感を抱くのは、子どもが担任に不満を持っているケースも多いでしょう。不満の原因が担任にあるのか、子どもとの相性が悪いだけなのかわからないなら、まず話を聞いてあげましょう。
相性が悪くても、不満を言いながらうまく付き合っている子も多いものです。子どもに意見したり先生を批判したりせず、子どもの不満にただ耳を傾けてあげましょう。
情報を集める
担任に不信感があるなら、広く情報を集めてみましょう。子どもから聞くだけではなく、同じクラスのママ友などの意見も参考になります。
わが子の情報だけでは担任との相性が悪いのか、担任の指導に問題があるのかわかりません。子どもを信じてあげるのも大切ですが、客観的に判断するためにも情報を集めてみてください。
友達から見て担任の指導はわかりやすいかどうか、ママ友の子は担任をどう思っているかを聞くと客観視できるでしょう。
主任やスクールカウンセラーと話す
担任の指導に疑問があり、直接話しても解決しない場合には、教務主任やスクールカウンセラーに相談してみましょう。親が困っていることを担任に伝え、解決できるかもしれません。
担任の理解不足など、直接話してもらちがあかない場合もあります。担任に助言を行う立場である教務主任や、子どもの悩みを相談できるスクールカウンセラーに面談を申し込みましょう。第三者の立場から担任へのアドバイスが行われ、状況が改善するかもしれません。
教頭や校長に話す
これまで紹介した手順を踏んでも状況が改善しないなら、教頭や校長への面談を申し込みます。担任やスクールカウンセラーに相談してきた経緯は、校長などに報告されています。その上で面談を申し込めば、解決できていないことが伝わるはずです。
教頭や校長などと面談するときは、夫婦で参加すると効果的です。父親が子どものために時間を取り、学校に出向くだけで本気度が伝わります。
小学校の担任に不信感をもったときに心得ておくこと
担任に不信感があると、ひとつひとつの対応に親もイライラしがちです。状況改善のため、気持ちを切り替えていきましょう。ここでは、担任に不信感をもったときの心得を紹介します。
担任を変えてもらうことはできない
年度途中で担任を変えてもらうのはできないと心得ましょう。子どもへの接し方に問題があったとしても、原則として1年間は同じ担任が受け持ちます。
学校には学級数に応じた教員が配置されており、それぞれ役割が与えられています。余っている先生はいないので、担任を変えるよう要望しても現実的に難しいのです。
つらいのは子ども
担任に不信感があると親も大変ですが、いちばんつらいのは子どもです。担任とうまくいかなくても学校生活を送れるように、親がフォローしてあげましょう。
担任とのやり取りがうまくいかないと、親もイライラしがちです。しかし、直接接しているのは子どもなので、親よりつらい思いをしている可能性があります。親も学校との交渉が大変ですが、子どものためと割り切り、感情的にならないよう気をつけましょう。
相性が合わないことは現実としてある
担任と相性が合わず、不信感を抱くこともあります。教師とはいえ人間同士なので、相性の良し悪しは仕方ないのです。
子どもも今後の人生で、苦手な相手と付き合わなければならないことがあるでしょう。どんな相手とでも最低限の付き合いは必要です。人付き合いについて考える機会として、担任とうまく付き合う方法を教えていくとよいでしょう。
最初は相性が悪いと感じても、付き合っていくうちに慣れていくケースもあります。「担任と合わない」と決めつけず、様子を見ていきましょう。
わが子の悪いところは改善を
子どもが担任に不信感をもっているなら、わが子にも悪いところがないか探ってみましょう。子どもの話を鵜呑みにせず、状況から客観的に見るのも大切です。
小学生は、自分のしたことを客観的に見るのが難しい年代です。子どもは「先生が悪い」と思い込んでいても、子ども自身に非がある可能性も。実際どうだったのか担任にも聞き、子どもの話とすり合わせてみるとよいでしょう。
また、怒られるのが嫌で本当のことを言わず、担任のせいにしてしまう場合もあります。親が信じて担任を攻撃すると、子どもは自分の悪いところを反省しなくなってしまいます。親を操縦できると思い、自分に都合のいいことしか言わなくなってしまうでしょう。
小学校の担任に不信感をもつ親ができること
担任に不信感をもったとき、先のことを考え前向きに行動するのが大切です。ここでは、小学校の担任に不信感をもつ親ができることを解説します。
子どもの話を聞いてやる
子どもと担任がうまくいかないとき、親は子どもの話を聞いてあげましょう。嫌な気持ちを吐き出すと、気持ちの切り替えができるかもしれません。
担任との相性が悪いなど、どうしてもうまくいかないケースもあります。子ども自身も仕方のないことだとわかっていても、愚痴や文句をいいたくなるでしょう。担任に直接文句をいうのは誤解を招きますが、家庭で吐き出す分には問題ないでしょう。
子どもが担任への不満を口にしたら、だまって聞いてあげるのがポイントです。「そうだったんだね」と相槌を打つ程度で、冷静に聞くとよいでしょう。
担任の悪口をいわない
担任への不信感が強くても、子どもの前で担任の悪口をいわないよう心がけましょう。先生のことをますます信用できなくなり、学校生活に悪影響を及ぼすかもしれません。
親が担任に対し不信感を持っていると思えば、子どもも担任を信じなくなってしまいます。担任の話を聞かなくなり、自分の好きなように動いてしまう可能性も。担任への犯行からクラスを乱す行動をとるようになると、ほかの子へも迷惑をかけてしまいます。
子どもに対し担任が100点満点の対応をしてくれるのが理想ですが、多くの子どもと接しているため難しい場合も。先生の対応に疑問をもったとしても、子どもの前では悪口を控えましょう。
次の学年では担任を外してもらう
担任の対応で学校生活に影響が出るようなら、次の学年で担任を外してもらうよう要望してみましょう。学級数が多い学校では叶いやすいかもしれません。
担任との相性を改善するのは難しいものです。「子どもと担任との相性が悪く不登校になる恐れがある」などと訴えれば、別の担任のクラスにしてもらえるかもしれません。
他の先生と親しくするようにうながす
担任に不信感があるなら、他の先生と仲良くするよううながしてみましょう。他に話せる先生がいれば気持ちが楽になります。例えば副担任や以前に担任をしていた先生、保健室の先生などが話しやすいでしょう。
学校以外にも、塾や家庭教師、習い事の先生などでもかまいません。信頼できる先生を見つけると、大人への不信感も和らぐでしょう。
没頭できるものを見つける
担任との関係を気にするよりも、没頭できるものを見つけたほうがよいでしょう。集中できるものに取り組めば、悪い考えに支配される時間が減ります。
担任との関係が悪いと、学校生活が楽しくないと感じたり、すべての大人が信じられないと思い込んだりする可能性があります。マイナス思考にとらわれると、視野が狭くなり他のことに目を向けられません。
担任との関係以外にも、自分が楽しめる場があるはずです。趣味を充実させるなど好きな活動に取り組めば、嫌なことを考える時間も減るでしょう。
どうしてもムリなときは休む
担任への不信感が強くどうしても登校できないときは、休ませるのもひとつの方法です。担任との相性を気にして疲れているなら、1日休んでリフレッシュさせるのもいいでしょう。疲れてしまわないよう、人間関係の折り合いをつける方法を親子で話し合うのもおすすめです。
不登校にならないように気を付ける
担任への不信感から不登校にならないよう気を付けましょう。学校を長期に休むほど疲れてしまう前に、きちんと対応するのがポイントです。
人間不信にならないように気を付ける
担任への不信感から、大人に対する人間不信にならないよう気を付けましょう。存在感の大きい担任とうまくいかない場合、すべての大人が何もしてくれないような気持ちになるかもしれません。
担任との関係がすべてではないと気づかせるのが大切です。親や家族など、子どものために動いてくれる大人がいるはずです。心配してくれる大人の存在に気づき視野を広く持つよう、子どもに伝えていきましょう。
小学校の担任に不信感があるときはまず情報を集めることから
小学校の担任に不信感があるなら、周囲から情報を集めてみましょう。小学生は客観的に話せないことも多いため、集めた情報から客観的に見るのが大切です。
子どもが話す情報のほか、同級生の話や保護者からも情報を集めましょう。子どもの話とすり合わせ、食い違いがないか確認します。子どもの対応が悪ければ、担任の協力も得ながら改善させましょう。
担任の対応が子どもに合わない場合は、段階を踏んでアプローチしましょう。まず担任に直接会って相談してみます。それでも解決できない場合は、教務主任や教頭、校長などに話を通してください。
子どもを人間不信にしないことが第一です。担任の対応に不満があっても、子どもの前では担任の悪口を言わないよう気を付けましょう。
まとめ
小学校は担任と過ごす時間が長く、不信感をもってしまうと学校生活に影響が出てしまいます。子どもが担任の悪口を言う場合は、同級生やその親などから情報収集し、対応を考えましょう。
担任との相性が原因なら、合わない人と最低限付き合う方法を親子で考えます。子どもに非があるなら、学校にも協力してもらいながら子どもの行動を改善していきましょう。担任の対応が合わないときは、対面での面談を行います。改善しない場合は上の立場の人に相談してください。
子どもが人間不信にならないよう、信頼できる大人の存在を再確認するのも効果的です。学校の先生のほか、塾や家庭教師などの先生も頼りになります。合わない人との関係ばかりに目を向けず、信頼できる人との関係を大切にするよううながしましょう。