塾の送り迎え問題はどう解決する?送迎がいらない教育サービスも紹介
「授業が終わる時間が遅い」「塾が自宅から離れており、子どもを一人で行かせるのは心配」など、さまざまな理由で送迎を頑張る親御さんは大勢います。
近年は物騒な事件も多く、中高生になったからといって心配がなくなるわけではありません。何歳まで送迎が必要なのか、その見極めが難しいケースもあるでしょう。
一方で「夕方の忙しい時間に送迎があるのはキツイ」「時間を合わせて迎えに行くスケジュール立てが面倒」といった、送迎を負担に感じる声があるのも事実です。
塾の送迎問題は、どのように解決するのがベストでしょうか。
この記事では、親御さんたちの送迎の実態や送迎問題を解決するヒントを解説します。そもそも送迎が不要な教育サービスも紹介しました。
送迎に悩むすべての親御さんに読んでいただきたい記事です。それではさっそく、始めましょう。
目次
塾の送り迎えはやっぱり大変!?
通信教育大手「ベネッセ」の調査・研究機関であるベネッセ教育総合研究所が実施したアンケートによると、以下の事実がわかっています。
- 回答者の半数以上の親は習い事の送迎をしている
- さらに3割以上が「週に2日以上」送迎を行っている
- 送迎にかかる時間は15~30分程度
- 回答者の6割が「送迎は大変」と感じている
送迎は大変と回答した理由には、以下の例がありました。
- 「片道5分でも、送っていった30分後にはまた迎えにいかないといけない」
- 「兄弟それぞれを時間差で別の場所に送る日があり忙しい」
- 「残業せずに帰宅しないと送迎に間に合わず、習い事の日は朝から忙しい」
- 「待ち時間の過ごし方に悩む」
- 「ガソリン代がバカにならない」
お子さんが小さいうちや塾が遠方にある場合などは、送り迎えがないと通えません。送迎のために時間を調整し、仕事や家事と両立する必要があることを負担に感じる親御さんが多いようです。
塾への送迎が必要なのは何年生まで?
お子さんの通塾で、親の送迎が必要なのは実際何年生くらいまででしょうか?
地域性や家庭の事情、お子さんの様子によっても異なりますが、一般的な例を解説します。
小3までは送迎するケースが多い
小学校3年生程度までは「低学年」と考えるご家庭が多く、移動も親がサポートするご家庭が多く見られます。
塾までは学校とは別の道を通るため、車や人の往来をよく見て安全に通行できるか不安が残るためでしょう。
また低学年のうちは、一人で移動できる範囲にも限りがあります。塾が遠いと小さな子の足では時間がかかるため、親が送迎して時間効率を上げようとするケースもあります。
小4になると送迎は徐々に減る
小4以上、さらに高学年になると、親の送迎で塾に来るお子さんは徐々に減ります。お子さん自身がさまざまな経験を積み、判断力がついてくるため「一人で行かせても大丈夫」と考えるご家庭が増えるためです。
ただし、以下の場合は高学年や中学生になっても送迎をしたほうが安心かもしれません。
- 塾までのルートに繁華街がある
- お店やゲームセンターなど、誘惑が多い道を通る
- 人通りが多すぎる道・少なすぎる道を通る
- 治安が心配なエリアを通る
- 電車やバスの乗り換えが非常に複雑
年齢が上がるにつれ、お子さんが興味を持つ対象が徐々に大人びてきます。小さい頃は見向きもしなかったお店やゲームセンターなどに興味を持ち、通塾途中で寄り道してしまうことも想定しておきましょう。
また人通りが多すぎたり、反対に少なすぎたり、治安の面で心配がある地域を通らなければいけない場合も、送迎したほうが安心です。
送迎の必要性はお子さんの成長度合いから判断を
何歳まで・何年生まで送迎が必要かは、お子さんの成長度合いによっても異なります。
兄姉の行動を見ており早熟になるお子さんが多い第二子以降は、比較的早い年齢から一人で移動することが多いようです。
一方、慎重だったり、初めての場所に抵抗を感じたりする性格のお子さんなら、お子さんが自信をもって「一人で行ける」と感じるようになるまで送迎しても構いません。
「送迎は何歳まで」「何年生からは自力で通塾してください」というきまりはありません。高校生でも「夜道は心配だから」と親御さんが迎えにくるご家庭もあります。
お子さんの安全と安心を第一に、様子を見ながらご家庭ごとに送迎を終えるタイミングを見極めましょう。
子どもを塾に送迎するパターンは?
「送迎」と一括りにしても、実際のパターンはさまざまです。「塾と習い事では送迎の仕方が違う」「曜日によってパターンが異なる」というご家庭も多いはず。
お子さんを塾に送迎する際のパターンを4つ解説します。
他のご家庭のアイディアを参考に、送迎の負担を軽減するヒントをみつけてください。
学校から塾に直行なら「帰りだけ迎えにいく」
お子さんが自力で学校から塾に直行できれば、送迎の「送」が不要です。塾が終わる時間に合わせて迎えに行くだけで済み、手間を減らせます。
お子さんが学校から塾に直行するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
- 学校から直行した時間に塾が開いている
- 徒歩、あるいは自転車で行ける距離に塾がある
- 塾で使う教材を学校に持っていっても構わない
条件を満たしていれば、お子さんが一人で塾に行けないか検討しても良いでしょう。
学校から一旦帰宅してから塾なら「往復とも必要」
時間的、または距離的な問題で学校からいったん帰宅してから塾に行く場合は、お子さんが自力で塾にいける場合をのぞき往復とも送迎になります。
仕事や家事、兄弟姉妹の面倒なども調整し、送迎できる体制を整えましょう。
ただし、送迎はかならずしもママでなくても構いません。パパや祖父母、ベビーシッター・送迎サービスを利用する方法もあります。
ママ以外の人が送迎するアイデアは、次の章で解説します。あわせてご覧ください。
明るい往路は一人で行かせ、暗くなる帰り道だけ迎えに行くパターンも
日没前に移動できる往路はお子さんだけで行かせ、帰り道だけ迎えに行く方法もあります。土日や休日の日中に塾がある場合は、復路も自力で帰ってこれるかもしれません。
「暗くなってからの移動は安全面が心配」「でも送迎は負担」という方は、明るい時間に授業を終えて帰ってこられる授業枠がないか塾に相談しても良いでしょう。
ちょうど良い枠がない場合は、そもそも通塾不要で自宅で授業が受けられる「オンライン家庭教師」を検討するのもおすすめです。
スクールバス、子どもタクシーなどの利用も◎
塾のなかには、送迎用のスクールバスを運行しているところもあります。
スクールバスには次の2タイプがあります。
- 学校や公民館、駅など、あらかじめ決まった場所・ルートを巡回するタイプ
- 送迎を申し込んだご家庭の前まで迎えに行くタイプ
また塾や習い事の送迎に特化した「子どもタクシー」を運行するタクシー会社もあります。アプリから予約できるサービスやチャイルドシートを完備したタクシー、また子育てシッター養成講座を受けたドライバーが運行するものなど、各社特徴的なサービスを打ち出しています。
「送迎が必要だが親御さんの都合がつかない」「急な残業で送迎に間に合わない」などのときに、試してみたいサービスです。
子どもの送迎、誰が行く?
冒頭で紹介したベネッセ総合研究所のアンケート調査では、送迎をおもに担う人についても調べています。
結果は以下のとおりです。
Q. 送り迎えを一番よく担当しているのはどなたですか?
A. 圧倒的に「ママ」
送迎をおもに担当する人 | 回答の割合 |
ママ | 49.7% |
パパ | 5.3% |
祖父母 | 2.2% |
その他 | 1.2% |
※ ほかに「定期的な送り迎えはない(41.7%)」という回答あり
やはり子どもにあわせて時間の都合がつけやすいのは、ママというご家庭が多いようです。
ただ「パパ(5.3%)」「祖父母(2.2%)」にも注目しましょう。かならずしもママが送迎しないといけないわけではなく、家庭の中で送迎できる人が担当すれば良いとわかります。
(パパや祖父母の送迎なら、塾の送迎時にママ友とのおしゃべりに巻き込まれずに済むメリットもあります!)
家庭内で送迎できる人がおらず、塾のスクールバスもない場合には「送迎シッター」を利用する方法もあります。
学校や幼稚園・保育園から塾、学童から塾、さらに塾から家庭へとどのような送迎にも対応してくれます。
保育士資格を持つスタッフや子育て関連の研修受講済みのスタッフを擁するサービスもあります。
塾への送り迎えの注意点
塾への送迎では、あらかじめ気を付けておきたいポイントがあります。
事前に考慮しておくと時間効率が上がるポイントや、見落としやすい観点も紹介しました。送迎の負担を少しでも軽くするために、参考にしてみてください。
駐車は近隣の迷惑にならない場所へ
自家用車で送迎する際は、塾の駐車場を利用しましょう。
塾に駐車場がない場合、あるいは車を停めて待っていたい場合は「近隣の迷惑にならない場所」に停めます。
近くて便利だからと、近くのコンビニエンスストアや書店などの駐車場を利用すると店舗や利用客の迷惑となり、塾にクレームが入る場合もあります。
交通マナーを守り、停めても支障がない場所に停めるようにしてください。
長時間のアイドリングはやめる
アイドリングは排ガスや騒音の面から、周囲の迷惑となります。
駐車場の注意書きに「アイドリング禁止」と書かれていなくても、基本的に長時間のアイドリングは避けたほうが良いでしょう。
冷暖房のためにエンジンをかけたままにしたい場合は、民家や店舗がない場所、人通りが少ない場所を見つけて停車するようにします。
子どもが授業を受けている間の過ごし方を決めておく
送って行ったあと授業終了まで待機する場合は、空き時間の過ごし方をあらかじめ決めておきましょう。手持無沙汰になることなく、効率よく時間を使えます。
待ち時間におすすめのタスクは、次のとおりです。
- 近隣で買い物を済ませる
- 美容院やマッサージ、ネイルでリラックス
- カフェで一息つく
- 書店をブラブラする(お子さんの教材探しも◎)
- 周辺をウォーキングする
- 車内で資格の勉強
- 読書をする
- 気になっていたネットショッピングをチェックする
車を停める場所に気を付けると、意外とさまざまな用事が済ませられます。
弟妹の対応も考えておく
下のお子さんがいる場合は、送迎時の対応も考えておきましょう。一人でお留守番ができない年齢は、とくに注意が必要です。
多いのは、送迎に連れて行ってしまうケースかもしれません。ほかにもパパや祖父母にお願いしたりベビーシッターに来てもらったりなど、工夫してみてください。
年齢が上がり留守番できるようになっても、送迎で不在にする際は「戸締まり」「火の元」「来訪者への対応」を、毎回よく確認しましょう。
どうしても送迎ができない!塾はあきらめるべき?
「送迎の都合がつかなくて、塾をあきらめるしかない」と決めるのは早計です。送迎が不要な塾の選び方を2つ、解説します。
送迎がいらない近くの塾を検討しよう
自宅の近くに塾があれば、お子さんだけで行かせても心配が少なくて済みます。送迎が必要な遠くの塾ではなく、近隣の塾を検討してみましょう。
「ママ友の評判が良い」「成績が上がると口コミ」の塾があったとしても、遠方のため通わせられなければそもそも学習チャンスは手にできません。
みんなが通う遠い塾より、規模は小さくても近くにある塾に通った方が、学習時間を増やせる可能性があります。
GoogleMapで「塾」と検索すると、自宅近くにある塾を一気に探せます。もしかしたら、知る人ぞ知る名物塾が隠れているかもしれません。
自宅で受講できる教育サービスもおすすめ
コロナ禍での外出自粛の流れを受け、通塾せずとも自宅で学習できるサービスが一気に拡充しました。
送迎が難しい場合は、自宅で勉強できるサービスを利用するのもおすすめです。
自宅学習のメリットは、お子さんの勉強の様子を親御さんが逐一把握できることです。
塾のように「教室のなかでどのように勉強しているのか見えにくい」といった心配はありません。
次の章で自宅で学べる教育サービスのうち、おもだったものを紹介します。続きをご覧ください。
送迎不要!自宅で学べる教育サービス2選とメリット・デメリット
さまざまな種類がある自宅教育サービスの中でも、利用者の評判が高いものは「通信講座・タブレット学習」「オンライン家庭教師」の2つです。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
通信講座・タブレット学習
通信講座・タブレット学習は、あらかじめ決まったカリキュラムに沿って配信される教材を学ぶ学習サービスです。学年ごと・学校ごと、また目標に合わせてカリキュラムが編成されるほか、タブレット搭載されたAIが苦手を自動判断し繰り返し学習できる機能がついた教材もあります。
有名なサービスは、次の5つです。
- ベネッセ進研ゼミ
- スマイルゼミ
- Z会のタブレット学習
- すらら
- スタディサプリ
ベネッセ・スマイルゼミ・Z会は専用端末で学習します。すららとスタディサプリは、お手持ちのタブレットやパソコンで閲覧し学習します。
◎ タブレット学習のメリット
|
◎ タブレット学習のデメリット
|
オンライン家庭教師
オンライン家庭教師とは、パソコンやタブレットを介してマンツーマン指導を受ける教育サービスです。
生の先生がリアルタイムで指導してくれる点が、既成のカリキュラムに沿った教材を学習するタブレット学習との違いです。質問や疑問をその場で投げかけて解決することも可能で、一人ひとりの目標や現状に合わせた指導も得意とします。
オンライン家庭教師のなかでも大手、有名な会社は次の5つです。
- オンライン家庭教師ピース
- メガスタ
- 東大家庭教師友の会
- ファースト
- マナリンク
各社それぞれ、指導方針や講師の採用基準、授業編成の柔軟度、さらに費用もさまざまです。お子さんと合うオンライン家庭教師を見つけるためには、体験授業の受講がおすすめです。
◎ オンライン家庭教師のメリット
|
◎ オンライン家庭教師のデメリット
|
オンライン家庭教師のなかでも「ピース」がイチ押し!
オンライン家庭教師は画面越しに授業を行うため、塾のような対面指導と比べて講師は生徒の様子を把握しにくくなります。
だからこそ、お子さんの様子を積極的に把握しようとしてくれる「指導力のある講師」「質の高い講師」と出会うことが大切です。
講師の質とお子さんとの相性にこだわったオンライン家庭教師会社なら「ピース」をお試しください。
ピースはオンライン指導専業10年以上の実績をもとに、本当に実力のある講師だけを厳選して採用しています(講師採用率5%以下)。
さらに本当に相性の合う講師から授業を受けてもらいたいとの思いから、体験授業の段階から「継続指導可能なおすすめの講師」を選定するこだわりです。
「オンラインなのが気にならないくらい楽しい」
「こんなに勉強が面白いなんて、初めて知った!」
そんな評判が多数寄せられるピースの授業を、まずはお気軽にお試しください。
オンライン家庭教師ピースへのお問合せ・体験授業申込はこちらから
まとめ
塾への送迎は頭では必要だとわかっていても、実際に動くのは億劫な日も多いものです。「授業日数が多い」「他の習い事と掛け持ちしている」などの場合はさらに、親御さんの負担が増えます。
お子さんが自力で行けないか、あるいは送迎に代わる手段を利用できないかなど、記事を参考にさまざまな可能性を検討してみてください。
自宅で学習できるサービスなら、送迎の負担はゼロになります。お子さんも移動の面倒がなくなり、より多くの時間を勉強に費やせるようになるでしょう。
タブレット学習、またプロのマンツーマン指導が受けられるオンライン家庭教師など、お子さんに合うサービスを試してみてください。
どの教育サービスを使う際も、まず体験授業を受けてみることをおすすめします。ピースでも随時、体験授業や学習相談を承っています。