【中1自学ノート】目的を理解し成績アップにつなげる学習法はこれ!
中学生になると「自学」の課題が出る場合があります。文字通り「自分で学ぶ」課題ですが、毎日のこととなると「何をやれば良いのか」と迷う中学生もいるのが事実。つい、「ノートを埋めればいいか」と作業的に取り組みたくなるかもしれません。
しかし毎日やる学習だからこそ、目的理解や取り組み方によって、実力はどんどん開いていきます。せっかく時間をかけてやる課題です、実力アップにつながる活用法を身につけましょう。
この記事では、中1生の多くが悩む「自学ノート」について、効果的な取り組み方やおすすめの学習テーマを紹介します。
今日から取り入れられるアイディアも満載!ぜひ最後まで読み、自学ノートの効果を倍増させてください。
目次
そもそも「自学ノート」はなんのためにあるのか
自学ノートは、きちんと目的があって課されています。しかし、正しく目的を理解し取り組めている中学生は多くはありません。
あらためて「自学ノート」の目的を確認しておきましょう。目的がわかるとふさわしい取り組み方が見極められるようになり、自学ノートの効果もアップします。
自宅学習の習慣をつけるため
自学ノートの目的1つ目は、「自宅学習の習慣をつけること」です。
小学校から中学に進学し生活リズムは変わっても、習慣はすぐには変えられません。しかし、学校の授業はどんどん進み、テストも近づきます。
中学校の学習ペースに早く慣れてもらうため、そのために自宅で勉強する習慣をつける1つの方法として、自学ノートが推奨されています。
基本的な勉強のやり方を身につけるため
自学ノートの目的2つ目は、「勉強のやり方を身につけること」です。
中学校の中には、自学ノートの取り組み方を指導するケースもあります。ノートをどのように使い、何を学習するかを先生が指示するのです。先生の指示に従って自学に取り組むうちに、自然と基本的な勉強のやり方が身につくと期待されています。
また自学ノートのやり方を生徒に一任している学校でも、生徒自身が創意工夫する中で、自分に最適なノートの使い方を見出すことを狙っています。
勉強時間を増やすため
自学ノートがあると、絶対的な学習時間が増えます。「勉強時間の増加」、これが自学ノートの目的3つ目です。
勉強の成果は、「勉強の質」「勉強の量」双方の影響を受けます。自学ノートはこの成績要素のうち、「量」の確保を目指しています。
目的は立派!しかし活かせるかどうかは「家庭次第」
自学ノートには「自宅学習の習慣をつける」「基本的な勉強のやり方を身につける」「勉強時間を増やす」という3つの目的があるとわかりました。
しかし、目的通りの成果が手にできるかどうかは、お子さんの取り組み方次第です。もっといえば、ご家庭の方針次第でもあります。
目的を理解し、狙いを持って正しく取り組めば、きちんと成果になってあらわれます。反対に「面倒くさい」「できるだけ楽にノートを埋めたい」と雑に扱っていては、いくら時間を費やしても成果は出ないでしょう。
怖いのは、自学ノートに代表される「日々の積み重ね」の結果が顕著にあらわれるのは、中3後半以降だという点です。「取り組みの質が不十分だと気付いたころには、手遅れ」であるケースが多いのです。
中1の、できるだけ早い時期に自学ノートの目的を理解し、成果が出るやり方で継続するように心がけましょう。
定期テストの得点を上げる自学ノートの取り組み方5つ
5つのポイントを押さえた取り組みをすると、定期テストの得点アップにつながる学習が実現します。
自学ノート以外の学習にも応用できるコツばかりです。取り入れやすい項目から、ぜひ実践してみてください。
「作業」ではなく「勉強」の意識でやる
一見、勉強に見える行動も、よく見ると「作業」と「勉強」の2種類に分けられます。
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「できるだけ早く終わらせたい」「面倒なことはしたくない」と、ノートのページを埋めることが目的になると、自学ノートに向かう時間は「作業」になります。「何も考えずに漢字をひたすら書く」などは代表例です。
「作業」をいくら続けても成績は上がりません。手が疲れるだけです。
成績を上げる自学の秘訣は、「作業ではなく、勉強をすること」。この意識を確認しておきましょう。
「できる問題」ではなく「できない問題」をやる
「できる問題」をいくら繰り返しても、成績は現状維持が精一杯です。「できない問題をできるようにする」勉強をしなければ、実力は上がりません。
当たり前の事実なのですが、自学ノートに向かうと忘れられやすいポイントのため注意しましょう。
できない問題をできるようにする勉強には、頭を使います。頭を使う学習は時間もかかりますし、疲れもします。そのため「面倒」という気持ちが先に立ちやすい自学ノートでは「頭を使う勉強」を無意識に避けがちなのです。
しかし、成績アップのためには「できない問題をできるようにする」ことが大切。自学ノートもぜひ、思考を使った学習に利用していきましょう。
毎日決まった時間にやる
毎日決まった時間に取り組むのも、勉強の習慣づけに大切です。「帰宅後すぐ」「夕食の前」など、タイミングを決めてやるようにしましょう。タイミングを決めて習慣にできれば、やり忘れもなくなります。
「今日は疲れたから」と取り組むタイミングを逃すと、夜更かししてやらなければならなかったり、やらないまま翌日を迎えてしまったりすることもあります。さらに「やらない」が積み重なり、いつしか「やらないのが当たり前」にもなりかねません。
学校から指示されたやるべきことを終えていないのでは、内申点への影響も心配です。タイミングを決め、忘れずに毎日できる習慣をつけましょう。
自分なりに目的・目標を決めてやる
自学ノートは、「ただやっている」だけでは面白みがありません。学習する内容は自由だからこそ、自分なりに目的や目標を決めて利用するのもおすすめです。
たとえば、次のような案はいかがでしょうか。
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アイディア次第でどのような使い方も可能なのが、自学ノートの良い点です。目標に合わせて活用してみましょう。
とにかく継続する
努力が成果にあらわれるまでには、時間がかかります。あきらめずに継続することも、自学ノートを活かす大切なポイントです。
まずは「次の定期テストまで」と期間設定をし、徹底的に使い込んでみましょう。「作業ではなく学習を」「できる問題ではなくできない問題を」と、この記事で紹介した使い方のコツも活かしてみてください。
教科別・中1自学ノートのおすすめ学習例
主要3教科別に、自学ノートのおすすめ学習例を紹介します。中学に入学したばかりの1年生を想定した例になっていますが、2・3年生にも応用できるものばかりです。
学習した内容は漏らさず実力として定着できるよう、“意味のある”取り組みを工夫してみましょう。
国語
国語のおすすめ自学内容は、次の3つです。
(1) 書けない漢字の練習定期テストでも高校入試でも、漢字はかならず出題されます。漢字は「トメ・ハネ・ハライ」「部首」など、細かい点までチェックされるため、正しく書けることが大切です。
漢字教材を使いながら、正しく書けない漢字の書き方を練習してみてください。 |
(2) 入試頻出の熟語練習熟語はさまざまな出題形式で登場します。どの問題も「熟語の意味を正しく理解していること」が正解に欠かせない要素。自学ノートを使い、入試に頻出の熟語をまとめてみましょう。
入試頻出の熟語は、市販の参考書や国語単語帳に載っています。 |
(3) 言葉の意味調べ説明文や評論文を正しく読解するには、使われている言葉の意味を正しく理解しておくことが欠かせません。見慣れない言葉も多く登場するため、教科書に出てくる言葉の意味を辞書で調べ、まとめてみましょう。
1日10語でも、10日で100語、半年では2,000語近い差となります。 |
数学
数学の自学におすすめの内容は、次の2つです。
(1) 基本計算、1行問題の反復基本計算や1行問題は、定期テストや入試で得点源にしたい分野です。問題を見た瞬間にアプローチや解法が思い浮かぶレベルを目指して、繰り返し取り組みましょう。
「今日は正負の計算」「今日は文字の式」と、毎日テーマを決めて進めるのもおすすめです。 |
(2) 苦手問題の克服自学ノートは、ノート1ページ全体を使って1問解いても構いません。間違えやすく、見直しポイントの書き込みも大量に必要な苦手分野の学習にも利用しましょう。
方程式や図形など、そもそもスペースが必要な問題にも自学ノートは向いています。余白をたっぷりとり、解く過程を確認しながら進めてみてください。 |
英語
英語の自学におすすめの内容は、次の2つです。
(1) スペルが書けない単語の練習自学ノートは「書きながらの確認学習」に向いています。教科書に出てくる英単語のうち、自信を持ってスペルを書けないものの練習に活用してみましょう。
またスペルを書く際は、「意味」も合わせて確認します。その単語が使われている例文を一緒に書くと、文章中での使い方も理解できます。 |
(2) 文法の確認文法は「積み上げが大切」と言われます。1つわからなくなるとあっという間に苦手になってしまうため、習った文法事項は自学ノートを利用して復習しておきましょう。
ワークの問題を自学ノートに解く、文法の要点をまとめるといった使い方もおすすめです。 |
自学ノートはこんな使い方もおすすめ
自学ノートは使い方の自由度が高いため、アイディア次第でさまざまな活用が可能です。
どの教科にも応用できる、自学ノートの使い方3選を解説します。
テストのやり直し
定期テストの返却時、「やり直し」を指示される場合があります。そんなときは自学ノートにやり直しをしてみてください。「テストのやり直し」と「自学ノート」、2つの課題が一気に終えられ、一石二鳥です。
テストのやり直しを効果的に進めるコツは、「どこで間違えたか」「なぜ間違えたか」を明らかにすることです。テストでの自分の解き方を丁寧に振り返り、間違えたポイントを見つけましょう。
その上で正しい解き方で、自学ノートに解いてみます。解き終わったら答え合わせをし、正しく見直せていることを確認してください。
授業の復習・予習
自学ノートは学校の授業の予習・復習にもおすすめです。
予習に使う場合は、教科書を読み「重要ポイント」を自分なりにまとめてみましょう。教科書を読んだだけではわからない点もメモしておきます。例題を解いておくのも良い準備です。
復習は、習った要点を振り返った上で、練習問題を解きましょう。このとき、先生の解説を思い出しながら「なぜそうなるのか」を考えながら解くことが大切です。
復習しながらわからなくなった点や新たに疑問を感じたポイントはメモしておき、先生に質問して解決しましょう。
自主学習
授業やテストとは直接関係がない、自主的な学習に活用しても構いません。“夏休みの自由研究”の感覚で、興味があるテーマを深め、調べた内容をまとめてみましょう。
- 日本地図を貼り、各地の特徴をまとめる
- 教科書より詳しい歴史の年表をつくる
- 食品添加物の成分と効果を調べてまとめる
- 洋楽の歌詞を書き写す、わかる部分は日本語訳もする
- 身近な生き物の生態を調べる
- 公園で採取した葉っぱから植物名を調べる
- 地域の防災マップと土地の成り立ちを比較する
- 衣類の洗濯表示を調べ、なぜその洗い方なのか考える
- 世界の言い伝えを調べ、まとめる
- 「我が家の味」のレシピをまとめる
こうして考えると、自学ノートに取り組めるテーマは身近なところに数多くあることがわかります。
ふと浮かんだ疑問を調べ、まとめる学習にも自学ノートを利用してみましょう。思考力や表現力が身に付き、結果的に高校受験につながる力が養成できます。
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「いつも自学ノートが再提出になる」「どんな使い方をすればよいのかわからない」などの悩みがある場合は、プロのサポートを受けてみた方が良いかもしれません。
自学ノートは名前のとおり「自学」が基本ですが、間違ったやり方や遠回りな取り組みによって、かえって学習全体のペースを邪魔してしまう場合もあるためです。
お子さんに合うやり方をアドバイスを受けられれば、自学ノートの学習効率が上がり、結果的に成績アップすることも期待できます。
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まとめ
中学生の自学ノートは、学習の内容も提出状況もシビアにチェックされます。取り組み不十分と判断されれば再提出を求められることもあり、気が抜けません。
「早く終わらせたい」「とりあえずノートを埋めたい」といった本心は先生にすぐ見抜かれます。
自学ノートの目的をきちんと理解し、実力アップにつながる使い方ができるよう意識しましょう。
はじめは負担感があっても、続けるうちに習慣化し、自然とできるようになります。毎日のルーティンになるまでは、親御さんも様子を見てあげてください。