不登校のその後はどうなる?選べる進路や後悔しないためにできること
「不登校になったらその後はどんな進路をたどるの?」
「不登校でも自立して生活できるようになるの?」
このような疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
子どもが不登校になると、その後の進路を不安に思う親も多いでしょう。不登校でもうまく対応すれば、将来自立できる可能性があります。
この記事では、不登校のその後を調査した結果を分析します。不登校の中学生や高校生が選べる進路をこまかく解説。不登校を後悔で終わらせないよう、親と子ができることも具体的に説明します。
さらに、不登校の学習フォローに最適なオンライン家庭教師ピースの紹介もします。不登校のその後が気になる人はぜひ最後までご覧下さい。
目次
不登校になったその後を見てみよう
子どもが不登校になると、その後の将来がイメージできなくなり暗い気持ちになる人もいるでしょう。現在は不登校になっても、その後の選択肢が広がっています。ここでは、文部科学省が行った調査から、不登校になった子どもがどのような進路にすすんだのかを解説します。
20歳の時点で8割以上が進学・就職
中学校や高校などで不登校を経験した生徒は、20歳の時点で8割以上が進学や就職の道を選んでいます。文部科学省が不登校だった中学3年生を追跡調査した結果、81.9%は就学や就職をしているというデータが示されています。
具体的な内訳は、就学・就職が18.6%。就学のみが27.8%、就業のみが34.5%でした。大学や短大、高等専門学校に就学した生徒が22.8%、専門学校や各種学校などに就学した生徒が14.9%です。
不登校になっても、高校などに進学してから就職したり、さらに専門学校や大学などに進学したケースもあるとわかります。
20歳を過ぎてから進学・就職する人もいる
不登校になったその後、20歳を過ぎてから進学や就職をする人もいます。文部科学省の調査では、20歳時点で就学も就職もしていない人が18.1%でした。あくまでも20歳での調査なので、その後に進学や就職する人がいる可能性もあるでしょう。
同じ調査で、20歳現在の就学先が高等学校と答えた人が9%いました。不登校になり、すぐには高校に通えなかったとしても、高校卒業を目指し学ぶ人がいるとわかります。不登校のため同級生とは時期がずれても、進学や就職を目指せるのです。
引きこもりになる人もいる
中学校や高校で不登校になった場合、そのまま引きこもりになる人もいます。内閣府が40?64歳までの引きこもりの人に行った調査では、初めて引きこもりになった年齢が15?19歳と答えた人が2.1%いました。
中学校や高校で不登校になった後、進学や就職をする人が多い傾向ですが、そのまま引きこもってしまう可能性もあるとわかります。
不登校の中学生が選べる進路
不登校の中学生が進路を考えるとき、どのような選択肢があるか知っておきましょう。ここでは、不登校の中学生が選べる主な進路について5つピックアップし解説します。
高校進学
不登校の中学生が選ぶ進路として、一番身近なのは高校進学でしょう。文部科学省の調査でも、不登校生徒の高校進学率は85.1%でした。
高校は普通科や定時制、通信制など通い方を選べるのが特徴です。公立や私立高校の全日制普通科は中学校と同様、朝から夕方まで学びます。登校の子が目指すなら生活リズムを整える必要があるでしょう。
公立や私立高校の定時制は昼や夕方に登校し、教室で授業を受けます。起立性調節障害などで朝起きるのが苦手な子でも、ゆっくり登校できるので通いやすいでしょう。定時制高校は4年で卒業を目指しますが、午前中から登校して学ぶ課程では3年での卒業も可能です。
通信制高校は、インターネットや教材などを使った通信教育がメインです。学校に登校するスクーリング指導を受けることが定められており、年に数回は登校日があります。スクーリングの登校時間や課題・レポート提出、試験で単位が認められます。
高校以外の学校に進学
中学校で不登校になった後、高校以外の学校に進学する方法もあります。主な進学先は高等専門学校や専修学校です。
高等専門学校は5年一貫教育で、技術者育成のための高等専門機関です。教室での勉強だけではなく、実験や実習を行いながら学習するのが特徴。工業系を中心に学ぶ学校が多いですが、商船学科や経営情報について学べる学校もあります。
高等専修学校は、中学校卒業者を対象とした学校で、将来の就職に直結した技術を学べる学校です。在学中に自動車整備士3級や介護福祉士、理容師などの資格を取得可能です。
高等専門学校は不登校生徒の進学先として注目されています。生徒の約2割が不登校経験者で、いろいろな配慮を受けながら学習できるのが特徴。個性のある生徒が社会で生活できるよう、自立をサポートします。
留学する
海外に行って学びたい気持ちがあるなら、海外留学する方法もあります。中学校卒業後に海外の高校や語学学校に入学すれば、語学力を生かした進学や就職につながります。将来は海外で幅広く活躍したい夢を持つ人や、知り合いのいない場所で心機一転勉強したい人にぴったりです。
高校に進学せず高卒認定試験を受ける
高校進学せずに高卒認定試験を受けるのも、中学校で不登校になった後に選べる選択肢です。合格すると高校卒業と同等の力を持つと証明できます。試験は8月と11月の年2回行われ、合格に必要な科目数は、選択した科目により8?10科目です。
ただし、高卒認定試験に合格しても最終学歴は中卒のままなので注意しましょう。専門学校や大学などへの進学を目指す人が、受験資格を満たすために受けるのがおすすめです。
卒業後にアルバイト・就職
中学校卒業後にアルバイトや就職する方法もあります。勉強が苦手な人や早く社会に出たい人は、働いて社会経験を積むのもよいでしょう。ただし、中卒では求人募集が少なく、希望する職種の募集がない可能性もあります。
不登校の高校生が選べる進路
受検して入った高校でも、何らかの理由で不登校になる生徒がいます。高校で不登校になっても進路変更すれば、新たな一歩を踏み出すきっかけとなるでしょう。ここでは不登校の高校生が選べる進路について主な方法を紹介します。
通信制高校に転校
全日制高校などで不登校になった場合、通信制高校に転校するのも手です。通っていた高校から転校すれば中退にならず、今まで取得した単位も生かせます。自宅での自主学習が中心なので、人間関係のトラブルなどで不登校になった生徒に合った進路です。
定時制高校に転校
定時制高校への転校も、高校で不登校になった生徒の進路として選べます。夕方から通うコースだけではなく、自分のライフスタイルに合わせた時間帯で学べる学校も。起立性調節障害などで朝の体調が悪い生徒でも、ゆっくり登校できるのがメリットです。
定時制高校は毎日登校して学習するため、自分だけで勉強するのは不安な生徒に向いています。
全日制高校に転校
不登校になった高校生には、ほかの全日制高校に転校する方法もあります。人間関係のトラブルで不登校になった生徒や、進路変更でほかの高校に通いたい生徒に向いています。
不登校を受け入れる私立高校や、進路変更の生徒を受け入れる公立高校もあります。それぞれ受け入れ可能な時期が決まっているため調べておきましょう。
高等専修学校に転校
高等専修学校も、不登校になった高校生に合った進路が選べます。専門的な学習を中心に学ぶため、興味のある科目だけを集中して学習したい生徒や就職に直結した資格を取りたい生徒に向いています。
大学進学
不登校のまま高校を卒業し、大学進学を目指す方法もあります。進級・卒業できるよう、学校が決めた登校日数や成績をクリアするのが条件です。学校によっては、別室登校でも単位を認めるなど、不登校でも卒業できるよう配慮してくれる場合も。学校により対応が違うので、相談してみるとよいでしょう。
退学後に高卒認定を取得して大学進学
高校で不登校になった場合、今の学校を退学後に高卒認定を取り、大学進学する方法もあります。高卒認定試験では、通っていた高校で取得した単位を生かし試験科目を免除できます。16歳以上が受験できるので、効率よく試験を受ければ同級生と同じ時期の大学進学も可能でしょう。
留学する
高校で不登校になった後、海外留学するのもひとつの手です。通っている高校の海外留学制度を活用して短期留学し、再び学校に戻る方法もあります。また、一旦通信制高校に転校してから海外留学をする方法も。
高校を中退し本格的な海外留学をする方法では、海外の大学に進んだり、日本の大学を帰国子女枠で受検したりする道もあります。チャレンジ精神旺盛な生徒や、海外で活躍したい生徒におすすめです。
アルバイト・就職
高校を不登校になった後、中退してアルバイトや就職をする方法もあります。勉強したくない人や早くお金を稼ぎたい人に向いているでしょう。ただし、中卒扱いなので職種が限られたり、時給が安かったりする可能性があります。
不登校を後悔で終わらせないために大切なこと
不登校になった後、後悔で終わらせず次の進路に生かすには、親子で気をつけるポイントがあります。ここでは、子どもが不登校になった後にできる大切なことを、親と子に分けて解説します。
親ができること
不登校になった子に親ができるサポートは、生活面やメンタル面のフォローです。子どもが希望する進路を見つけられるよう、上手にサポートしましょう。ここでは、不登校の子に親ができることを6つ紹介します。
子の自己肯定感を高める
親は、不登校になった子どもの自己肯定感を高めるようサポートしましょう。不登校の理由はさまざまですが、学校に行けないほど自信を失っているのは確かです。休むことがさらに自分を追い詰めている可能性も。
「充電するためにしっかり休んで」と伝え、子どもの状態を認めてあげましょう。安心して休めば、自然と前向きな気持ちを持てるようになるでしょう。
規則正しい生活をサポート
不登校になった後の子どもに対し、規則正しい生活ができるようサポートしましょう。自由な時間が増えると、就寝や起床が遅くなりがちです。乱れた生活リズムでは、心身の健康が保たれません。
復学や次の進路を見据え、起床時間の声がけや食事時間を決めるなどのサポートをしましょう。
急かさないようにする
不登校になった後、子どもを学校に行くよう急かしてはいけません。不登校になったばかりの頃は、子どもも考えが混乱しており気力が失われている状態です。今後の進路について親から急かされても、どうにもならず引きこもってしまうでしょう。子どもが回復してきたころを見計らって、今度のことを話し合うとよいでしょう。
進路についての情報を集める
子どもが不登校になった後、今後の進路情報を集めておきましょう。不登校から立ち直ったあとの話し合いで役立ちます。
不登校になった後の進路は、復学や転校のほか、高卒認定や就職などさまざまな道があります。子どもに合った進路を考えておき、学校の資料請求などをするとよいでしょう。子どもと今後の進路について話し合うときの参考資料になります。
第三者とつながる
子どもが不登校になった後は、親が第三者とつながることも大事です。子どもへの具体的な手立てが分かり、親の心が軽くなるでしょう。
身近な相談先は、学校の先生やスクールカウンセラーです。子どもが不登校になった原因を探り、解決できる可能性があります。そのほか、引きこもり支援センターや児童相談所でも、不登校の相談を受け付けています。
不登校を支援する民間団体の利用もよいでしょう。不登校の子どもを抱える親の会に入るのもおすすめです。同じ境遇の人と知り合えるので、今後のヒントが得られるかもしれません。
親の人生も大切にする
不登校の子どもを持つ親も、自分の人生を大切にしましょう。親の気持ちが不安定になると、子どもが罪悪感を感じ、不登校からの回復も遅くなってしまいます。親も割り切って気分転換の時間をとり、気持ちの安定を図りましょう。
パソコンを使った在宅ワークや作品作りなど、家でできる仕事を見つけるのもよいでしょう。料理やガーデニングなどの趣味を作るのも気分転換になります。
子どもができること
子どもが不登校になった後、気持ちが落ち着いてきたら今後について話し合い、できることを探りましょう。ここでは、不登校を後悔で終わらせないために、子どもができることを解説します。
自宅でも勉強を続ける
不登校になっても、自宅で勉強を続ける努力をしましょう。学習の遅れが少なくて済み、復学や別の進路に進む自信につながります。
教材を活用して自分で勉強できるならよいですが、新しい単元を自主学習するのは難しいものです。不登校に理解のある塾や家庭教師を利用するのもよいでしょう。しかし、不登校の子どもが塾に通ったり、慣れない人が家に来て教えたりするのは現実的ではありません。
不登校になったお子さんの学習サポートなら、オンライン家庭教師ピースにおまかせください。オンライン授業なので、周りの目を気にせず学習できるのが特徴。ゆっくり自分のペースで学習できます。
また、ピースではお子さんとの信頼関係を第一に考えております。相性のよい講師のマッチングを行い信頼関係を築きながら、学校を休んだ分の単元をていねいに指導。わからない所もしっかり復習するので、復学や新たな進路に自信をもって進めます。
「オンライン学習のイメージが掴めない」「子どもに合うか不安」とお考えの方には、無料体験授業がおすすめです。実際に授業を受け、ピースの雰囲気を体験できるのでぜひお試しください。
将来何をしたいかを考える
不登校で休んでいる間に、将来何をしたいか考える時間を持ちましょう。やりたいことは勉強でも仕事でもかまいません。進みたい分野が見つかれば必要な学歴や資格がわかり、進むべき目標が見えるでしょう。
何をしたいかわからない場合は、復学や転校などで高校卒業を目指すのもよいでしょう。高卒資格を持っていれば、就職や進学などの選択肢が広がります。
体力を維持する
不登校になった後、体力の維持も大切です。引きこもると体力が低下してしまいます。復学や就職などに備え、散歩やジョギングなど簡単な運動から始めてみましょう。人目が気になるなら夜の外出でもかまいません。外の空気を吸うのは、よい気分転換にもなるでしょう。
興味がもてる経験を積む
不登校になった後、興味が持てるものの経験を積むのもおすすめです。好きなことに没頭するのはストレス発散にもなり、将来の進路を考えるきっかけとなるかもしれません。たっぷりある時間を有効に使い、読書やイラスト、音楽など興味のあるものに取り組んでみましょう。
不登校でも未来は明るくできる!まずは第三者とつながるところから
不登校になったからといって人生の終わりではありません。中学校や高校で不登校になっても進路の選択肢はたくさんあります。子どもが興味のありそうな学校の資料を集めておき、親子でじっくり検討してみるとよいでしょう。
親だけで問題を抱え込まず、相談先を見つけるのも大切です。学校や引きこもり相談センターなど、信頼できる第三者に相談してみましょう。子どもへの対応方法などアドバイスをもらえます。
また、休んでいる間も体力の維持や学習時間の確保が大切です。不登校の子に合ったオンライン家庭教師なども利用できるので検討しましょう。
不登校のお子さんの学習でお悩みなら、オンライン家庭教師ピースがおすすめです。不登校サポートがあり、担当講師のほかに教務担当にも学習の悩みを相談できます。学校以外に学習面での相談ができるのは、不登校のお子さんにとって心強いでしょう。
まとめ
中学生や高校生で不登校になった子にショックを受ける親もいるでしょう。しかし、不登校だからといって、将来の道が断たれるわけれはありません。高校や高等専修学校などへの進学・転校や、働きながら高卒認定を目指すなどの道も選択できます。
不登校で休んでいる間に大切なのは、生活リズムと学習習慣です。子どもの進みたい進路が定まり、新たな生活を始めるためには規則正しい生活と学力の維持が大切です。起床・就寝就寝時間や学習時間の声がけなど、親ができる範囲でフォローしてあげましょう。
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