大学受験生の冬休みは何をすべき?不安なキミが、かならずやっておくべき勉強と準備
冬休みが近づくと、「受験本番」感が強まります。他の受験生より早く、1月に共通テストを控える大学受験生は、ことさらに「いよいよ」と感じるかもしれません。
受験が目の前過ぎる大学受験生の冬休み、いったい何をすれば合格に近づけるのでしょうか?
この記事では大学受験生が冬休みにしておくべき勉強や準備、過ごし方のコツを解説します。合格を手にするヒントとして活用してください。
目次
大学受験生の冬休みとは?
大学受験生の冬休み、それは「共通テスト2週間前」です。不安で不安でしかたない受験生、逆に覚悟が決まる受験生、いつも通りマイペースで勉強する受験生など、さまざまな過ごし方が見られます。
また「共通テスト対策ばかりやっていて、2次試験や私大対策はしなくて大丈夫か」「小論文の書き方を忘れそう」など、勉強内容に関する悩みも出やすい時期です。
泣いても笑っても、共通テストまであと2週間。
その事実は変わりません。
できるだけ普段通りに、やるべき勉強をコツコツ進めるのが合格へのただ1つの道です。
大学受験生が冬休みにやっておくべき勉強
共通テストまであと2週間に迫った冬休み、どのような勉強をするべきでしょうか?過去、志望大学に合格していった先輩たちが口をそろえて言っていた、「冬休みに絶対やっておいた方が良い勉強」を3つ、紹介します。
共通テストパックに取り組む
共通テストパックは、河合塾(Kパック)や駿台(青パック)、Z会が出版しています。学校で取り組んだ受験生も多いかもしれませんが、まだ手を付けていない出版社のものに挑戦しましょう。Kパック以外の共通テストパックは、書店で購入できます。
一般的に、Kパックが共通テスト本番にもっとも近い難度といわれます。次いで、駿台・Z会が難度高め。共通テストで7~8割狙いならKパックを、9割を狙う場合は駿台・Z会のパックに挑戦してみてください。
机の上をきれいに片づけ、時間を正確に計りながら本番と同じ感覚で解いてみましょう。
秋以降のマーク模試、プレテストを徹底的に見直す
受験勉強が忙しく、模試の復習までは手が回っていない受験生も多いのではないでしょうか。冬休みには、かならず模試のやり直しもしておきましょう。
共通テスト向けの模試は、共通テストの傾向に合わせて作られているため、本番で「ズバリ的中」することも多いからです。
<参考>
2022年共通テスト世界史Bの問題と、全統プレ共通テスト世界史Bの出題とが的中
引用:大学入学共通テスト試験速報 ズバリ!的中|河合塾
「たまたま、前日に見ていた模試の問題が出た」と喜ぶ受験生もいます。一通りの模試の見直しも、冬休みに完了させておきましょう。
本番同様の時間配分で共通テストの過去問に取り組む
時間の融通が利きやすい冬休みは、共通テスト本番と同じ時間割・同じ時間配分で過去問に挑戦するのもおすすめです。休憩時間も規定通りにとると、時間の長さが体感的にわかります。
できれば塾の自習室や図書館など、本番同様に周りに人がいる環境でやってみましょう。自宅で挑戦する場合は、家族に事情を話し、むやみに声をかけないよう頼んでおきます。
共通テスト以外の懸念点とアドバイス
共通テストの勉強が最優先だとわかっていても、共通テスト以外の対策も気になるのが冬休みです。
冬休み中の国公立大学の二次試験・私大の個別試験対策について、やっておきたい勉強を解説します。
国公立大学二次試験対策
共通テストと国公立大学二次試験との最大の違いは、「マークシート式か、記述式か」という点です。マークシートと記述式の違いは、「思考過程を答案用紙に書くかどうか」という点にあります。
国公立大学志望の受験生は、毎日少しずつでも記述式の問題を解いておくのがおすすめ。余裕がない場合は「自分がどのように問題を解こうと考えたか」という思考プロセスを意識するようにしてみてください。
マークシートに特化した勉強は、思考の結果である解答を出すことだけに力を尽くします。その感覚に没頭しすぎると、記述問題に必要な思考のアウトプット力が低下してしまいます。マークシートの勉強をしつつ、思考プロセスを意識することで記述の力を維持するよう心がけましょう。
私立大学個別試験対策
私立大学の多くはマークシート形式で出題します。では共通テストと同じ対策で良いか?というと、そんなことはありません。私大は大学ごとに傾向や問題難度が異なるため、「学校に最適化した」対策が必要だからです。
私大が第一志望の受験生は、冬休み中も私大対策をメインに取り組みましょう。その上で、共通テスト向けに時間配分や処理スピードを向上させるトレーニングを続ければ大丈夫です。
併願で私大を受ける国公立大受験生は、まずは共通テスト対策に専念してください。私大の一般入試は共通テストが終わって2週間後くらいから始まるため、その2週間で対策すると割り切りましょう。
大学受験生の冬休み学習計画の立て方
冬休みは10日~2週間程度しかない、短い休みです。やりたい勉強をやり切るには、事前の計画立てが何より大切!
大学受験生向けに、冬休みの学習計画を立てるコツを解説します。
勉強時間は「1日10時間」を目安に
勉強時間は、1日10時間を目安に確保しましょう。睡眠時間を削ったり、無理なスケジュールを立てたりするのは、体調不良のもとになります。自分にベストな生活リズムを崩さないことを優先させてください。
予備校や塾に行く場合は、移動中も暗記やリスニング対策に充てます。休憩時間は周りとずらして取るようにすると、友達とのおしゃべりで不用意に時間を浪費するのを防げます。
計画には余裕を持たせて
学習計画は、予定の8~9割を埋めるつもりで入れましょう。決して、予定している勉強時間の100%に詰め込んではいけません。
勉強していると、「思っていたよりも手間取った」「時間を忘れて没頭してしまった」などのイレギュラーがかならず起きます。予定の100%に計画を詰め込むと、イレギュラーのたびに計画を修正しなくてはならず、手間がかかります。
1日ごとの計画には余裕を持たせておきましょう。
また2~3日に1日程度、調整日を入れておくのもおすすめです。調整日があれば計画の遅れを挽回しやすくなり、計画以上の学習もできるかもしれません。
年末年始のイベントも考慮しよう
大学受験生はさすがに「冬のイベントが多くて」という人はいないでしょうが、それでも家族との初詣、おじいちゃんやおばあちゃんの家に集まるといったケースは考えられます。
冬休み中のイベントは事前に予定がわかっているものが多いはずです。あらかじめ、計画に盛り込んでおきましょう。
集中できる勉強場所を確保しよう
誰もがピリピリした雰囲気になりやすい冬休みは、静かで落ち着ける学習環境を確保することも重要です。
自室や塾の自習室、図書館、学習室など、お気に入りの勉強場所を確保しましょう。
持ち運ぶ教材が多くなりやすいため、自室か「置き勉」できる場所があると尚グッドです。
大学受験生は冬期講習を受けるべき?
大学受験生には、塾の冬期講習は必要ありません。冬休みは、もう塾の講習で授業を受け、新しく何かを学ぶ段階ではありません。
間近に迫った本番に向けて、これまで勉強してきた内容をアウトプットする学習がメインになります。
冬休みの塾は自習できる場所として、また質問できる場所として活用しましょう。スタッフに話し相手になってもらえば、気分転換になるというおまけもついてきます。
問題演習のサポートや質問解決にはオンライン家庭教師がおすすめ
冬休みの大学受験生には、オンライン家庭教師もおすすめです。オンライン家庭教師とはパソコンやタブレットで受験生と講師をつなぎ指導する形態をいい、自宅に居ながらマンツーマンで指導してもらえる点が特徴です。
冬休み中の短期間だけでも気軽に利用でき、わからない点を質問するだけでもOK!使い方の自由度が高いので、どのような目標にも対応できます。
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生活面から考える大学受験生の冬休み
受験生の冬休みは、「健康に元気よく過ごせること」が最重要です。生活の面から、受験生の今年はとくに気を付けたいポイントを4つ解説します。
基礎体力をつけ、体調を整える
体調管理は何より重要です。適度な運動とこまめなセルフチェックを欠かさずに、ベストコンディションを保ちましょう。
長時間座っていると血の流れが滞り、集中力も低下しやすくなります。1日に数回程度、適度な運動やウォーキングを行い、基礎体力を維持しましょう。
「動画を見ながらストレッチをする」「外を散歩する」などでOK!近くのコンビニまで、歩いておやつを買いに行くのもおすすめです。冬の冷たい空気が気分をリフレッシュさせてくれ、一石二鳥です。
体調の変化は、早めに察知し対策しましょう。「おかしいな」「風邪かな」と感じたら、無理せずしっかり休むのが長引かせないコツです。
睡眠時間は十分に
直前期という焦りから、睡眠時間を削りやすい受験生は気を付けてください。睡眠時間が足りないと、パフォーマンスが低下します。予定していた勉強が終わらず、成果も出ないという最悪の結果になることも。自分にとって必要な睡眠時間は、しっかり確保してください。
「学校がある日と同じ時間に起きる」ことを心がけると、生活リズムが維持しやすくなります。
食事は「腹八分目」
冬休みはクリスマスに年末年始と、普段より豪華な食事がでやすい時期。しかし、受験生は食べ過ぎやダラダラ食べはやめましょう。
普段と変わった食事は胃腸を刺激し、消化不良の原因になります。また、食べ続けると生活にメリハリがなくなり、勉強の邪魔にもなってしまいます。
できるかぎり普段と同じ食生活を意識し、健康的な食事を心がけてください。
勉強効率を上げるおやつ
勉強のお供には、集中力を上げる効果が期待できる食材を選びましょう。たとえば、次のようなものがおすすめです。
●バナナ、バナナチップス
脳の栄養源である糖をゆるやかに吸収。血糖値を急上昇させない。
●ドライフルーツ
ビタミン、ミネラル、食物繊維がたっぷり。
●くるみ
脳の機能維持や発達に欠かせないオメガ3脂肪酸が豊富。
●ビターチョコレート
カカオポリフェノールが血流量を増やし、脳を活性化。
●ガム
咀嚼運動が脳を刺激し、集中力や記憶力を高める。
冬休みに済ませておきたい大学受験準備
冬休み中に終わらせておきたい受験準備もあります。当日になって慌てることがないよう、一つひとつチェックしてみてください。
共通テスト受験会場までの交通手段・ルートを確認する
共通テストの会場は高校単位で、近隣の大学や公的施設に割り振られます。普段足を運ぶ機会がない場所である場合も多いので、冬休み中に交通手段やルートを確認しておきましょう。
できれば、「実際に共通テストに行く」と想定し、朝の時間帯に現地まで行ってみることをおすすめします。電車や道路の混み具合や所要時間がわかり、当日に備えられます。
また降雪に備え、代替交通手段も検討しておくと万全です。
出願予定の大学周辺の宿泊を確保する
二次試験・個別試験に宿泊が必要な場合は、早めに手配しておきましょう。実際には出願大学が変わる可能性もありますが、押さえておかないと予約で満室になってしまう場合もあります。
新幹線や飛行機も、あわせて手配します。
予約の際は「何日前までならキャンセル料がかからないのか」といった規定もしっかり確認してください。
持ち物を確認する
当日、持っていく持ち物を用意しましょう。受験票やお守り、教材、筆記用具などをひとまとめにしておくと安心です。
「さすがに受験票を忘れる受験生は、いないでしょう」と思うかもしれませんが、いるのです。時間的に余裕があるうちに持ち物を準備するのは、忘れ物を防ぐ一つのコツです。
まとめ
大学受験生の冬休みは、共通テストが目の前!緊張と不安な気持ちが揺れ動く毎日になります。
とはいえ、ここまでやってきた受験勉強の成果を発揮する機会がいよいよ来る、ということでもあります。積み重ねてきた勉強に自信を持ち、思いっきり伸び伸びと本番に臨めるよう、準備を整えましょう。
勉強内容は、これまで通りが基本です。本番に向けて、演習とアウトプットを繰り返します。また体調を崩さないよう生活リズムを整えること、試験会場の下見をしておくことなども大切です。
大丈夫、キミは合格できます。
自分を信じて、最後まで力を尽くしてきてください。応援しています。