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発達障害のお子さんに合う習い事は?メリットや特性に合わせた選び方のポイントを解説

発達障害のお子さんは、好き・得意なジャンルの習い事をさせると、驚くほどの集中力を見せることがあります。お子さんの能力を伸ばし開花させるために、習い事を検討する親御さんも多いでしょう。
しかし、いざ選ぼうとすると、「どの習い事が合っているのか?」「発達障害があっても通える習い事はあるのか」と悩む方も少なくないと聞きます。

この記事では、発達障害のお子さんにおすすめの習い事を厳選して5つ紹介します。習い事のメリットや選び方の注意点、親御さんにできるかかわりなどもまとめました。
最後まで読み、ぜひお子さんが「やりたい!」と思える習い事を見つけるヒントにしてください。

発達障害の種類と特性

発達障害は、生まれつき脳の働き方が違うために、行動面や情緒面で特徴がある状態の総称です。対人関係や集団行動で困難を感じやすく、周囲の理解と適切なサポートが欠かせません。
はじめに、「発達障害」とはどのような症状をいうのか振り返っておきましょう。

自閉スペクトラム症

かつては自閉症やアスペルガー症候群など、細かく分けられていましたが、現在は「自閉スペクトラム症」の名称で統合されています。具体的な症例はお子さんによってさまざまですが、大きく次の2点が特徴的な症状です。

  • コミュニケーション能力の困難さと社会性の低下
  • 独自のこだわりがあり、社会適応に困難

具体的には、「空気を読んだ会話が苦手」「表情から気持ちを察するのが苦手」といった症状が表れます。

ADHD(注意欠陥多動性障害)

ADHDは「不注意」と「多動・衝動性」が特徴的な発達障害です。小中学生の3~7%程度が持つと見られ、活動に集中して取り組む場面や、じっと話を聞く場面などで困難を感じやすいといわれています。

ADHDの診断は、不注意や多動・衝動性が家庭や学校など障害となっていることが条件で、行動観察により医師が判断します。

LD(学習障害)

LD(学習障害)とは、知的な遅れはないものの、読み書きや計算などの学習で特異的に困難を感じる発達障害です。学習障害には、読字の障害・書字障害・算数障害の3タイプがあります。

まだ理解が浸透しているとはいえない障害でもあり、「サボっているだけ」「やればできるはずなのに」と無理を強いられることもあります。ADHDや自閉スペクトラム症を併発するケースも多く、学習面・生活面ともに総合的な支援が欠かせません。

発達障害の子どもが必要とするサポート

発達障害は脳の機能障害に起因するため、本人の努力だけではどうにもならない場面もたくさんあります。ただ見た目では発達障害だと分かりにくく、偏見や誤解に苦しむお子さんも少なくありません。

発達障害のお子さんには、集団生活や社会生活に適応できるよう次のようなサポートが行われます。

  • 指示は短く、具体的に
  • 個別に声をかける
  • 特性に応じてやりやすい環境を整える
  • イラストや絵などで見える化する
  • 活動時間とじっとする時間のメリハリをつける

発達障害のお子さんにおすすめの習い事

お子さんの得意を伸ばし、自信を付けさせるためにも習い事は有効です。ただし、習い事はお子さんに合っているかを重視して選びましょう。
発達障害のお子さんは「できなかった」「苦手だ」という経験が記憶に残りやすいため、苦手を無理に克服させようとすると、どんどん自信を失ってしまう恐れがあるからです。

多くの発達障害のお子さんに人気の習い事を、5つご紹介します。

スイミング

スイミングは発達障害のお子さんに、特におすすめの習い事です。スイミングがおすすめの理由は以下の3つです。

  • 個人で取り組める
  • ルールがシンプル
  • 泳ぐ場所が明確に仕切られている

発達障害は、周りの「空気を読む」ことが苦手です。チームプレイのスポーツに苦手意識を持ちやすいのも、周りと協力したり、戦略に沿って動いたりといったチームワークが求められるからです。

その点、スイミングは決まったコースを泳ぐだけなので、とてもシンプル。周りとの競争も基本的にはなく、自分のペースで取り組めます。また浮力のおかげで、体幹が弱いお子さんでも負荷が少ない点も人気の秘密でしょう。

ダンス・リトミック

ダンスやリトミック(音楽に合わせて身体を動かす運動)もおすすめです。発達障害の中でも、ADHD(多動・衝動性)の強いお子さんにはピッタリでしょう。じっとしていられない、動かずにはいられないという特性を存分に活かせます。

ダンスがおすすめの理由は、ほかにもあります。

  • 先生を見て真似る力(見る力)が育つ
  • 柔軟性や体幹が育つ
  • 身体を思った通りに動かす力が育つ

発達障害のお子さんが苦手としやすい複数タスクの同時処理や、ボディイメージの育成にもダンスは有効だといわれています。
ダンス以外にもバレエやチア、フラなどもおすすめです。

ピアノ・音楽

ピアノや楽器、声楽など、音楽系の習い事も発達障害のお子さんに人気があります。言葉や態度での自己表現が苦手なお子さんにとっては、新しい自己表現ツールになることもあるようです。

楽器や音楽がおすすめの理由は、次の3つです。

  • 指先の微細運動が鍛えられる
  • 脳にさまざまな刺激が与えられる
  • 気持ちが落ち着く効果がある

発達障害のお子さんは、身体を器用に使うのが苦手です。特に指先に不器用さがあるケースが多く、文字を書く・ハサミを使うといった微細運動に困難を感じます。楽器を習うことで、指先から全身をバランスよく使う力が育つといわれています。

公文

発達障害の程度や特性にもよりますが、公文もおすすめの習い事です。公文と発達障害の相性が良い理由は、次の3つです。

  • スモールステップ構成なので達成感を得やすい
  • 無学年式・自学教材なので自分のペースで進めやすい
  • 得意を伸ばし、相対的に苦手を小さくしやすい

公文の教材は、学校の進度とは無関係に「得意な科目はどんどん先取り・苦手な科目はさかのぼって」学習できるよう作られています。一人ひとりの習熟度や得意不得意、ペースに合わせて進められるので、能力の凹凸が大きい発達障害のお子さんでも取り組みやすいのです。

得意を伸ばし、苦手を相対的に小さくしたい方にもおすすめです。

芸術系

発達障害と芸術系の習い事も、相性が良いといわれます。お絵描き教室や造形教室、工作などは、自由度が高く、どのような発想や工夫でも否定せず受け入れてくれるからです。個性的な発想が出やすい発達障害のお子さんほど、創作意欲がかき立てられることもあります。

芸術系の習い事がおすすめの理由は、ほかにもあります。

  • 指先のトレーニングになる/li>
  • 伸び伸びと取り組める
  • 集中したいときは存分に集中できる

お近くに芸術系を習える教室がない場合は、オンライン受講もおすすめです。オンラインなら、ご自宅のいつもの環境でリラックスしながらレッスンを受けられます。

発達障害のお子さんが習い事をするメリット

発達障害を持っていると、学校や集団で遅れたり、困難を感じたりする場面が人並み以上に多くなります。結果的に勉強面・運動面で苦手意識が根付いてしまうことも多く、自己肯定感が下がってしまうことも。

しかし、誰にも負けない個性を持つお子さんが多いのも、発達障害ならではの特徴です。苦手ばかり注目せず、良さを伸ばすために習い事を活用してみましょう。
発達障害のお子さんが、習い事を通じて得られるメリットを3つ解説します。

達成感や自己肯定感が得られるチャンスになる

習い事は、「これまでできなかったことができるようになった!」と達成感が得やすい点がメリットです。達成感はやがて自己肯定感になり、大きな自信となってくれるでしょう。

習い事選びでは、お子さんができるだけ頻繁に・回数多く達成感を得られるよう、お子さんが得意なジャンルから選定してあげましょう。

幅広い人間関係やコミュニティを学べる

習い事には、さまざまな学校から子どもが集まります。先生とも毎日顔を合わせるわけではありません。学校とは違った環境に身を置くことで、人間関係やコミュニケーションを学べる点も、習い事のメリットです。周囲の人との適度な距離感を知り、挨拶や礼儀作法を学び、社会性を育てるきっかけになってくれます。

また習い事のメンバーとは、深い人間関係を築かなくて良い点も発達障害のお子さんたちが居心地よく感じる理由かもしれません。万一、何かトラブルがあっても、学校と違って「辞める」選択肢がある点も安心感につながるようです。

自分なりの居場所ができる

どんなお子さんでも、「居場所」が必要です。居場所とは、安心して自分をさらけだし、ありのままでいられる場所のこと。特に発達障害のお子さんは、学校などで強いストレスを感じやすいため、居場所を確保してあげることはとても大切です。

習い事には「好きな分野に没頭できる時間」「適度な距離感の人間関係」など、居場所になりやすい要素がそろっています。自宅以外に、お子さんがリラックスして過ごせる場所があるという安心感が得られる点も、習い事のメリットだといえるでしょう。

発達障害のお子さんが習い事を選ぶときのポイント

発達障害のお子さんの習い事選びでは、配慮したい点が5つあります。人一倍、「相性」が大切な発達障害だからこそ、習い事を選ぶ一つひとつのステップに気をつけてあげましょう。

1. 教室の規模に注意する

教室の規模は、大きすぎない方が良いです。

大規模な教室は、お子さんの緊張感を高め、また注意が散漫になる原因にもなります。周囲の音に過敏なお子さんなら、大勢の子どもたちが集まって騒ぐ雰囲気だけで、拒絶してしまうかもしれません。

発達障害のお子さんには、可能な限り小規模な教室がおすすめです。あわせて、指導形態もチェックしましょう。マンツーマンなのか、少人数なのかなど、同じ習い事でも教室によって指導スタイルはさまざまだからです。

2. お子さんの特性と合う習い事をチョイスする

発達障害のお子さんは、好きなこと・興味があることには周囲が驚くほどの集中力を見せることがあります。得意を伸ばし、自信をつけるためにも、お子さんの特性と合った習い事を選ぶことが大切です。

また、未経験のジャンルでも「好きになれそうなこと」ならチャレンジする価値はあります。もし習い事で好きなことが見つけられれば、お子さんはどんどん頑張れるようになり、意欲もわいてくるでしょう。

3. 発達障害に理解がある教室・先生を選ぶ

発達障害に理解がある教室や先生を選ぶことも大切です。教室見学や体験授業の際は、お子さんが発達障害であることを正直に伝え、十分な受け入れ態勢があるか確認しておきましょう。また過去に発達障害のお子さんを預かった経験があるかを尋ねても参考になります。

発達障害に理解がある先生がいれば、集団行動が苦手でもチームプレイで活躍できる場を作ってくれるかもしれません。また唐突な行動もむやみに叱らず、お子さんに分かるように諭してくれる指導も期待できます。

4. サポートブックを作る

習い事には、お子さんの「サポートブック」を渡しておくのも効果的です。サポートブックとは、お子さんの症状や特徴的な行動、関わる際の注意点などをまとめたメモのこと。初めてお子さんに関わる方でも、特性を把握し、お子さんに合ったコミュニケーションを取ってもらうのに役立ちます。

発達障害のお子さんは、「普段と違う」ことに敏感です。新しい環境でもいつもと同じかかわりが受けられると安心し、適応しやすくなります。

5. 体験レッスンを必ず受ける

習い事を始める前には、必ず体験レッスンを受講しましょう。環境適応が苦手なお子さんの場合は、まず教室を見学し、次いで体験レッスンを受けるなど、念には念を入れた対応がおすすめです。

体験レッスンは、親御さんもぜひ見学させてもらいましょう。お子さんと習い事・先生との相性を見極めるためです。もし「合わないな」と感じたら、遠慮なく入会を断ってOKです。

発達障害のお子さんが習い事を続けられるコツ

新奇場面への抵抗が強い、飽きっぽい、こだわりが強い……。発達障害の特性は、お子さんによってさまざまです。しかしせっかく始めた習い事なら、できれば長く続けて良い成果につなげたいですよね。

発達障害のお子さんが習い事を継続するためには、親御さんの適切なサポートが欠かせません。親御さんがすべきサポートとコツを解説します。

スモールステップを大切にする

習い事を続ける秘訣は、「できる!楽しい!」気持ちを持ち続けることです。発達障害のお子さんは特に、スモールステップを意識し、「できる!楽しい!」実感を頻繁に味わえるようにしてあげましょう。

たとえばレッスンの都度、「ちょっと頑張れば達成できる」目標を約束するのはおすすめの方法です。毎回目標をクリアしていくうちに自信が持てるようになり、やる気やモチベーションも上がります。

日頃、困難に直面する機会が多い発達障害のお子さんだからこそ、「小さな成功体験」を意図的に経験させることが大切です。

親は承認とサポートに徹する

親は“欲張り”です。最初は習い事に行けるだけで満足していたのに、徐々に「もっと上手に」「もっと上を」と欲が出る。ついにはお子さんに助言や指導をしてしまい、お子さんにうっとうしがられる、というのはどのご家庭でもある光景です。

習い事を長続きさせるコツは、お子さんのやる気をそがないこと。やる気をそがないためには、親御さんは承認とサポートに徹するようにしましょう。
上達するように指導するのは、先生の役割です。習い事に行き、先生の話を聞いて取り組んでくるお子さんを、「お帰り!頑張ったね!」と迎えるのが親の役割です。役割分担を徹底してみてください。

ただし、お子さんの様子で気になることや教室に伝えておくべきことがあった場合は、必ず伝えましょう。

無理をさせない

発達障害のお子さんは、親が思う以上に環境変化や不安に敏感です。また自分なりのペースやこだわりが強いお子さんも多いため、無理をさせるとかえって習い事嫌いになることもあります。お子さんの様子を見ながら、バランスを取ってあげるようにしましょう。

気分が乗らない日に無理に参加させようとしても、余計こじれるだけかもしれません。成功がイメージできないと、やる気にならないタイプもいます。お子さんの特性を踏まえ、「ちゃんとできる」を求めすぎないようにしましょう。

教室や先生と密にコミュニケーションを取る

お子さんの様子は、常に教室や先生と共有します。

先生はレッスンの時間の様子しか把握していません。発達障害児の指導に慣れていなければ尚のこと、今のやり方で良いのか、もっと工夫できる点はないかと思い悩んでいるはずです。ご家庭や学校での様子は、よりお子さんに合った指導をしてもらうヒントとして役立ちます。

連絡の方法は対面や電話、メール、LINEなど、教室や先生の都合に合わせます。レッスン時間や生徒が出入りするタイミングを避ける配慮も大切です。

まとめ

発達障害は、徐々に社会的認知も高まってきた障害です。しかし症状の表れ方や行動特性、程度は一人ひとり異なるため、困難を感じる場面や苦手もお子さんによってさまざまです。発達障害のお子さんを育てる上で大切なのは、得意を伸ばしてあげること。そのために習い事は有効なアプローチです。

習い事を選ぶ際は、お子さんが「楽しい!」「やりたい!」と思えるものを選ぶようにしましょう。発達障害に理解がある教室を選ぶことも大切です。

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