受験生の休日はどれくらい勉強しないといけないの?おすすめ勉強スケジュール紹介
「受験生ってどれくらい勉強しているの?」といった質問をよく耳にします。
多くの受験生は、平日は学校で過ごしているため、平日の生活リズムは整っていることが多いでしょう。一方、休日は何をしたら良いか分からず、ついだらけてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、受験生の休日はどのように過ごすと効果的なのかについて解説します。最後には、受験生におすすめスケジュールの立て方もご紹介していますので、ぜひご参考にして受験勉強に挑んでください。
目次
受験生の休日の過ごし方
ここでは、受験生の休日の過ごし方についてご紹介します。
受験生の平均勉強時間
まずは、受験生の平均勉強時間を見ていきましょう。受験生は平日と休日それぞれで、どれくらい勉強しているのでしょうか?下記の表をご覧ください。
勉強時間 | 平日 | 休日 |
2〜3時間 | 11% | |
3〜4時間 | 19% | |
4〜5時間 | 27% | 8%(5時間以下) |
5〜6時間 | 22% | 6% |
6〜7時間 | 7% | 7% |
7〜8時間 | 14%(7時間以上) | 18% |
8〜9時間 | 16% | |
9〜10時間 | 12% | |
10〜11時間 | 16% | |
11〜12時間 | 8% | |
12時間以上 | 9% |
参考:大学受験パスナビ|[アンケート調査結果]先輩たちが実践! 勉強中の休憩・息抜きのコツ
この表から分かるように、受験生は学校の授業がない休日に多くの勉強時間を設けています。
時間よりも量を意識しよう
では、受験生は休日にどのくらい勉強すれば良いのでしょうか?ここで意識して欲しいのは、勉強時間よりも勉強した内容の量です。
10時間以上勉強していたとしても、5時間勉強した人と同じ内容量しか勉強できていなければ、意味がありません。むしろ、長時間勉強して「勉強がしんどい…」と感じてしまうでしょう。
そのため、学習計画を立てる際は、「1時間勉強する」と決めるより、「参考書を10ページ進める」といったように具体的にどこまでやるのかを決めることがおすすめです。
休憩時間も必要
集中力がずっと続くものだと思っていませんか?多くの方は集中力はずっと続くものであると思い込んでいます。そのため、ついつい長時間続けて勉強しようとしてしまうことが多いです。
しかし、人間は本能的に集中力を持続させないようにされています。大昔、人間はいつ肉食動物に襲われるのか分からない状態でした。そんな中、何か1つに集中してしまうと簡単に食べられてしまいます。そのため、人間は本能的に集中力を散漫させているのです。
では、どのくらい集中力を持続できるのでしょうか。これは、長くても120分だと言われています。一般的な人からすると、学校の授業時間程度が限界でしょう。それ以上の時間集中しようとしても、作業効率はグンと落ちてしまいます。
しかし、休日は時間に区切りがないため、長時間勉強しようとする方が多いです。そこで、休日も学校の授業時間と同じように、時間に区切りをつけましょう。
そのためにも、まずは自分の集中力の限界を知ることが大切です。自分の限界以上に集中しても効果的な勉強になりません。
「45分勉強して5分休憩」といったように時間を設定することで、休日でも勉強に集中できるでしょう。
休日に勉強するためのコツ4選
先述したように、受験生は休日にも勉強する必要があります。しかし、勉強に対する強制力のない休日では、どうしても勉強できないという方も多いでしょう。
そこで、休日に勉強するためのコツを下記の4つご紹介します。
- 計画を立てる
- 言い訳をしない
- 勉強する環境には勉強道具以外置かない
- たまに勉強場所を変える
1つずつ確認していきましょう。
学習計画を立てる
休日に勉強するためには、学習計画を立てることがおすすめです。
休日は学校がないため、何でもできるように感じるでしょう。その反面、何も決めていないと何もしない1日になる恐れがあります。
そこで学習計画です。学習計画では、1日の勉強時間を設定しましょう。この際、具体的に「どの参考書の何をやるのか」「どこまで勉強するのか」を決めてください。
例えば、「20時〜20時30分まで英単語を100個覚える」といったように具体的に勉強する内容を決めます。そして、この計画に沿って勉強するだけです。
学習計画は、最終目標から逆算して立てると良いです。例えば、「志望校合格」という最終目標を持っているとします。その「志望校合格」のために、半年後、3ヶ月後、1ヶ月後、1週間後には何ができるようになっていれば良いのか考えましょう。
上記のように逆算して考えることで、1日の学習計画を立てられます。このように計画を立てることで、休日にも勉強することができるでしょう。
言い訳をしない
人間は自分を正当化する生き物です。そのため、勉強しない自分も何か言い訳を作って、自分を正当化してしまうでしょう。
例えば、勉強を面倒と感じているとします。このとき、勉強を面倒だと感じている自分を正当化するために「勉強をしない理由」を探し始めるのです。
- 今日は好きなテレビ番組が放送されているから
- 友達からLINEが来たから
- 明日から本気出すから
上記のような言い訳をしていると、勉強に取り組めません。言い訳をせずに勉強をするためには、何も考えずに勉強を始めてしまうことが大切です。
勉強する環境には勉強道具以外置かない
勉強する環境には、勉強道具以外置かないようにしましょう。
当然ながら、勉強する際に机の上がきれいに整理されていない状態では、勉強をする状態になりません。このことは、心理学の実験でも証明されています。
Aグループの人には散らかった部屋で作業してもらい、Bグループの人にはきれいに片付いた部屋で作業してもらう実験が行われました。すると、散らかった部屋で作業をしていたAグループの人たちの方が、気が散りやすく集中力がなくなっているという結果になったのです。
あなたも、勉強する机の上にスマホやゲーム、漫画など勉強を妨げるものがあったとき、気がつけばそれらの誘惑に負けてしまった経験があるのではないでしょうか?特に休日の場合、勉強の強制力は薄いため、簡単に誘惑に負けてしまうことは多いでしょう。
部屋からスマホなどを出すことは難しいので、せめて勉強する机の上には、勉強道具以外置かないように気をつけましょう。
たまに勉強場所を変える
休日では、たまに勉強場所を変えることもおすすめです。
多くの方は、家の自室や塾の自習室など、いつも決まった場所で勉強しているでしょう。同じ場所で勉強すると、勉強を習慣化しやすいので、これは問題ありません。
しかし、毎日同じ場所で勉強していると、飽きを感じることもあるでしょう。その場合は、他の場所で勉強した方が集中できます。
周りに人がいても抵抗がない人は図書館やスタバなどのカフェで勉強するのも良し、外に行くのが面倒であれば自室ではなくリビングなど別の部屋で勉強するのも良いでしょう。
たまには息抜きも重要
上記では、休日も勉強する必要があるとお伝えしてきました。しかし、毎日勉強を続けていると、パンクしてしまうこともあるでしょう。
そうならないためにも、上手に息抜きをすることは大切です。そこで、効果的な息抜きの方法をご紹介します。
自分なりの息抜きを見つける
息抜きの方法は数種類あります。そのため、効果的な息抜きの方法は人それぞれです。「音楽を聴く」「散歩をする」など自分にとって一番気分転換になるものを見つけましょう。
ただ、注意点があります。それはスマホやゲームのしすぎです。
スマホやゲームにハマってしまうと、時間を忘れて没頭してしまうでしょう。これにより、勉強に戻れなくなってしまう恐れがあります。
また、スマホやゲームにも集中力は使われます。そのため、休憩をしているようで、実は脳は疲れているのです。
スマホやゲームをどうしてもしたい方は、時間を決めて長時間しないように気をつけましょう。
良質な睡眠をとる
「今日は息抜きをしよう!」と何度も2度寝を繰り返して10時間以上爆睡したり、逆に「今日は遅くまで頑張ろう!」しっかりと睡眠を取らなければ、勉強習慣は奪われてしまいます。
食事や睡眠は、勉強する際に重要な習慣です。この2つを意識して効果的なものにすると、勉強習慣を作りやすくなります。
まず、良質な睡眠の取り方について説明します。
良質な睡眠が効果的な勉強に結びつくのは、人間の脳は寝ている時に回復し、学んだことを記憶に定着させるからです。脳は寝ている間に記憶に残すべき情報と不必要な情報を取捨選択しています。そのため、良質な睡眠をとっていないと、いくら勉強しても定着しません。
実際、東大に合格した受験生は、平均7時間前後の睡眠時間をとっていたようです。
中には、3〜4時間程度の睡眠で十分回復できるショートスリーパーや10時間前後眠らないと回復できないロングスリーパーもいます。しかし、こういった方達は全人口の2割弱で、残りの8割以上の方達は7〜8時間の睡眠で回復できます。
ショートスリーパーやロングスリーパーでない方が、3〜4時間しか眠らなかったり、10時間以上眠ったりすると、逆効果です。自分にとって適切な睡眠時間を確保しましょう。
しかし、勉強していると、どうしても眠くなる方もいますよね。もし勉強中に眠くなったら、思い切って昼寝をすることがおすすめです。
ただ、この際寝過ぎに注意しましょう。おすすめは15分の仮眠です。それでも眠気が取れない方は、90分眠りましょう。
それ以上眠ると、夜の睡眠の質が悪くなってしまいます。
効果的な食事の仕方
人間の脳は、ブドウ糖がないと働きません。食事によってブドウ糖が補給されると、脳にエネルギーがみなぎり、勉強に集中できます。
一方、血糖値が下がっている時に集中力は途切れることがわかっています。
例えば、睡眠中も脳はブドウ糖を使って働いているため、寝起きはブドウ糖が少なく、ボーっとしていることが多いです。そして、朝ご飯を食べると、すっきりした状態になるでしょう。しかし、その集中状態は長続きせず、だんだん集中力は落ちていきますよね。
つまり、食事によって血糖値が上がることで集中力が高まり、時間が経って血糖値が下がることで集中力がなくなるのです。
では、どのようにすれば効果的な食事をとれるのでしょうか。
それは、血糖値の上昇と下降の差を減らせば良いのです。血糖値の下がり方が緩やかであると、集中力の低下も緩やかになります。
これは、低GI食品を食べることで解決できます。りんごやヨーグルト、玄米などが低GI食品に当たります。
朝や集中力が切れた際のエネルギー補給には、この低GI食品を食べることがおすすめです。
ご褒美の日を作る
たまに、勉強を頑張っているご褒美の日を作ることもおすすめです。この日には丸1日勉強せずに、遊びたおしてみると良いでしょう。
あらかじめご褒美の日を設定しておくことで、その日のために勉強を頑張ることができ、当日にはリフレッシュができます。
ただ、ご褒美の日が多すぎると、逆にご褒美の日のことばかりを考えてしまい、勉強に逆効果です。勉強習慣のない高1生なら週1回、受験生なら月1回といったように適度な数に収めましょう。
罪悪感なく遊ぶ方法
中には、上記のようにご褒美の日を作り、1日遊ぼうとしていると、「勉強せずに遊んでて大丈夫なのかな…」と少し罪悪感を感じる方もいるでしょう。罪悪感を感じながら遊んでいても、息抜きにはなりません。
罪悪感を感じないためには、メリハリが大切です。その日までにできるようになりたいことを整理しておき、その目標を達成できれば、罪悪感なく遊べるでしょう。
もしそれでも罪悪感を感じるのであれば、朝勉強して昼から遊ぶことがおすすめです。少しでも勉強しておくことで、罪悪感は薄れるでしょう。
受験生におすすめ!休日の勉強スケジュールの立て方
最後に、具体的に受験生向けの勉強スケジュールの立て方についてご紹介します。
朝は問題演習、寝る前は暗記
脳は時間帯によって働き方が異なります。
朝は脳が活発に働く時間です。特に起きてから3時間は、1日の中で最も効率よく作業できる時間帯になっています。
そのため、朝は思考力や表現力が発揮される問題を解くことに最適な時間です。つまり、数学や理科、英語の長文など思考力が必要となる問題を解くと効果的です。
一方、夜は記憶が定着しやすい時間帯になっています。つまり、暗記を行うことがおすすめです。寝る前に単語帳を開いたり、社会の暗記事項を確認すると良いでしょう。
休憩時間も決める
先述したように、休憩があることによって、効果的な勉強ができます。そのため、あらかじめ休憩時間を決めておくと良いでしょう。
例えば、「45分間勉強したら5分休憩する:といったように決めておきます。すると、45分の勉強時間には、集中して勉強に取り組めるようになるでしょう。
一方、休憩時間を決めていないと、勉強中にスマホが気になったりYouTubeを見たくなったりしてしまいます。
キリが悪いところで終わる
時間を決めて勉強していると、「キリが良いところまでやろう!」と思ってしまいませんか?
実は「キリが良いところまで勉強する」よりも「キリが悪いところで勉強を終わらせる」方が効果的です。この理由は2つあります。
まず1つは、休憩しても勉強に戻りやすくなるからです。キリが悪いところで終わらせることによって、「キリが良いところまで勉強しないと不安…」という気持ちになります。そのため、休憩していても「勉強に戻ろう!」という意識が残ります。
2つ目は、時間を意識して勉強できるからです。キリが良いところまでやる習慣があると、時間を決めていてもなあなあになってしまいます。一方、キリが悪いところで終わらせていると、時間ギリギリまで頑張る癖が付き、勉強に集中しやすくなります。
まとめ
いかがでしたか?
この記事では、受験生の休日の過ごし方について解説してきました。受験生は休日の過ごし方で差が出るといっても過言ではありません。効果的な休日の過ごし方をして、目標に近づきましょう。
効果的な休日にするためには、学習計画を立てることがおすすめです。あらかじめ何を勉強していつ休憩するのかを決めておくことで、ダラダラとする時間を省けます。
また、たまには1日休むことも大切です。ストレスを抱えると、受験勉強に集中できません。適度に休憩を挟み、効果的な休日を過ごしましょう。