中学生の成績を上げる勉強法を詳しく解説!やる気が出る5つの方法つき!
中学生になると勉強法に悩む生徒が増えてきます。お子さまも授業進度の速さや難しさ、また小学校まではなかった「定期テスト」にうまく対応できず、分からないところがどんどん溜まってしまっていませんか?
中学生の勉強は、最終的に「高校入試」に直結する大切なものです。問題が深刻になる前に対処したいですよね。
一方で中学生は自立心も芽生え始め、親の干渉を嫌がり始める難しい年頃でもあります。「勉強しなさいっ!」とつい言ってしまい、いつも親子喧嘩になるというご相談もよくいただきますよ。
実は「自分でできて効果的」であることが、中学生の勉強法を考えるに重要になるポイントです。
今回は「中学生の勉強法」に注目し、中学生の効率の良い勉強法や、やる気がない時の対処法、高校生になっても使える勉強のコツをまとめてお伝えします!今日からすぐ取り入れられるものばかりです!ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
中学生の勉強で一番大切なことは「理解と定着、適切なアウトプット」
中学生の勉強法の前に、まず「学力が伸び、成績が上がる」ために必要な要素を整理してみましょう。
中学生の成績を上げるのは「理解」「定着」「適切なアウトプット」の3要素です。
理解とは
「理解」とは、文字通り「学習した内容がよく分かっている状態」を指します。どの教科・どの単元も、知らなかった内容を知り、分かることから学習は始まります。
大人が注意して見てあげたいのは「なんとなく分かる」「たぶん、分かった」という中学生の反応は、実は分かっていないことの方が多いということです。本当に「理解」できたかどうかは友達や先生、親などに説明させてみると判断できますよ。
一方ではじめは曖昧だったけれども、問題に触れていくうちに発見が積み重なり、深い理解を得られるようになる、という場合もあります。特に理数系の教科に強い傾向ですね。数学や理科はとりあえず理解できたと思ったら、問題演習に入ってしまうのも良いでしょう。
定着とは
理解の次に大切な段階が「定着」です。「定着」とは「得た知識や解法を、いつでも自在に使いこなせること」を指します。
テスト勉強になると「学期の初めに習った単元はすっかり忘れてしまった」という中学生がよくいますが、これではまた一から勉強することになり効率良くありません。
習った内容を「理解」したら、時間を置かずに「定着」まで持っていくことを心がけましょう。一旦「定着」した内容は記憶が薄れにくくなります。
適切なアウトプットとは
仕上げの段階が「適切なアウトプット」です。「適切なアウトプット」とは、「問題形式に合わせて適切に表現しきる力」を指します。普段の勉強でも定期テストでも必要ですが、「適切なアウトプット力」が最も重要になる場面は高校入試です。
高校入試は「記号選択問題」「条件付き記述問題」「自由記述問題」「作文」など多彩な形式で出題されます。正答を導くには、指定された形式で解答用紙に表現しきる力が必要になります。
日頃の勉強や定期テストでも「適切な形で表現しきる」ことを意識し練習すると、自然と力がついていきますよ。
3要素のどれが不足しても結果は出ない
中学生の勉強で大切にしたい3要素「理解」「定着」「適切なアウトプット力」は、どれが欠けても結果は出ません。3つの要素それぞれが重要な役割を担っているからです。
教科に苦手があるように、この3要素も人によって得意・不得意があります。お子さまの勉強をよく見て、得意・不得意がどの段階か見てみてください。苦手なプロセスだけを短期集中でトレーニングするのも一つの方法です。
苦手プロセスのトレーニングを塾や家庭教師といったプロにお願いするのも効果的です。この場合は、必要な学習だけを効率よく指導してくれる個別指導や家庭教師を選びましょう。
また自宅で指導を受けられるオンライン家庭教師なら、授業の様子を保護者が隣から見守ることもできます。お子さまと指導者、そして保護者が連携して学力を伸ばしていくにはうってつけの指導方法ですね。
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中学生の勉強法① 「理解」を効率よく進める方法
ここからは「中学生が効率良く自分でできる勉強法」を具体的にご紹介していきます。まずは勉強で大切な3要素の1つ目、「理解」の質を高める勉強法から見てみましょう。
1.学習範囲をまず一巡する
中学生は自分がきちんと理解できた、納得できたと感じられるまで一つの箇所に固執してしまう場合があります。分からないからない箇所で勉強の手が止まってしまうのですね。
中学生の学習内容は、どの教科も何度も繰り返して習得できるように構成されています。例としては数学を見てみると、「計算」「方程式」「関数」「図形」「その他」という5大構成は3学年とも共通です。そして全分野を薄く繰り返して触れながら、3年間かけて中学数学が層状に積みあがっていくようにできているのです。
1年生の時にわからなかった内容が、2年生になったら理解できたという事象が起きるのは、全体の理解が進み数学的思考力が養われていくからなのですね。
よって中学生の勉強で大切なのは、分からないところがあってもまず範囲を一巡してみることです。分からないところで立ち止まるより、先に進んでみてください。新しい知識が得られ、自然と解決していくことがありますよ。
2.分からない点に印をつけておく
「まず一巡しよう」と書きましたが、分からないところを放置して良いというわけではありません。分からない点はしっかりと勉強し、理解していかないといけません。
そこで分からない点には、必ず印をつけておくことをオススメします。印をつけておくことで後から見返したときに自分の理解度が一目で把握できるからです。特に忙しいテスト前などは、時間効率を上げるために有効な方法です。
印のつけ方は後ほど触れますので、楽しみにしておいてくださいね。
中学生の勉強法② 「定着」を効率よく進める方法
「中学生が効率良く自分でできる勉強法」2つ目は「定着度を上げる学習」がテーマです。さて定着には問題演習が有効ですが、むやみに取り組んでも非効率。どのような取り組み方が効果的なのか見ていきましょう。
1.問題演習は「最低3回」繰り返す!
中学生が問題演習をする際は、1つの範囲につき「最低でも3回繰り返し」を目指しましょう。この「3回」には意味があります。
1回目、つまり初めて問題集に取り組む際は、それぞれの問題が「できるか、できないか」が区別できない状態です。1回目の演習で「この問題は自力でできる/この問題はできない」という”問題の仕分け”をしておきます。
演習の2回目は、「できない」に仕分けされた問題をできるようにするのが目的です。参考書を見たり、先生に質問したりして「できない」を1つでも多く「できる」にしていきましょう。
演習の3回目は全体の完成度をチェックするのが目的です。1回目から3回目までの間には一定期間が空くことになりますから、3回目で何も見ずに自力で正解出来たらテスト対策として合格だと言って良いですね。
2.「印付け」で時短学習を実現!
問題演習では「印付け」をしながら取り組みます。問題番号の隣に、できばえや自分の評価をメモしておくのです。これが後から「時間効率の良い勉強」に効いてきますよ。
印はシンプルに3種類くらいがオススメ。
一例をご紹介しますね。
【例①】
○-自力でできた
△-教科書や参考書を見てできた
×-分からない
【例②】
○-いつでもできる自信あり
△-テスト前に見直し必要
×-繰り返しが必要
さて問題演習の1回目に、これらの印をつけながら取り組みました。2回目以降にやる必要がある問題はどれになるでしょう?
そうです、△や×の問題ですね。
「前はどうだったかな」とノートを見直さなくても、問題番号の印を見れば自分の理解度が一目瞭然分かります。また印は消さずに上書きしていきましょう。「印が3つたまった=3回取り組んだ」と進捗も把握できますよ。
勉強の時間効率は、こうしたちょっとした工夫でどんどん上がっていくのです。
中学生の勉強法③ 「適切なアウトプット」を実現する方法
「中学生が効率良く自分でできる勉強法」3つ目、「アウトプット力」を身につける方法をご紹介します。基本的なことばかりですが、やるかやらないかの差がつきやすい項目でもあります。
1.教材は自分のレベルに合ったものを
教材は必ず自分のレベルに合ったもの、そして教科書に基本を置いたものを使いましょう。
オススメは学校で配られる教科書ワーク、書店で探すなら「教科書準拠」「基礎・標準レべル」と書いてあるものですね。これらは全ての中学生に必要不可欠な内容とレベルで構成されており、必ず習得したい内容が詰まっているからです。
2.記述問題も面倒がらずに取り組む
記述問題は学習内容の要点をつかみ、解答力を高めるのにピッタリの題材です。取り組む際は、次の2点を意識してみてください。
(1)問われている要点は何か(本文のどこに書いてあるか)
(2)分かりやすく正確に解答するには、どのように表現すれば良いか
この2点は先ほど書いた「中学生の勉強で大切にしたい3要素の3つ目・適切なアウトプット力」に直結するものです。また記述問題は敬遠する中学生が多いからこそ、点差が開く部分でもあります。
実力をグンと伸ばす記述問題、頑張って進めていきましょう。
3.丸付けのあとは必ずやり直す
勉強は「丸つけのあと」からが本番です。成績を伸ばす唯一の方法は、できなかった問題をできるようにすることだけだからです。丸つけをしてノートを閉じてしまうのは、敵の弱点を見つけながら、みすみす勝利のチャンスを逃すようなものですよ。
これは定期テストの後も同じですね。学校の先生はテストのやり直しをきちんとするようにと言いますが、ちゃんと意味があるのです。
中学生の勉強法④ やる気が出ない時でも勉強できる!5つのメソッド
どうしても勉強のやる気が出ない…。
そんな時でも机に向かえる簡単な方法を5つご紹介します。「宿題やったの?」の代わりに、このメソッドをお子さまに教えてあげてくださいね。
1.「○時になったらやろう」はダメ!
勉強は思い立ったらすぐ行動!が基本です。「○時になったらやろう!」と思っていては、いつまでたっても始められません。
大人でもありますよね。「7時になったらやろう」と思い別のことをしていたら、いつの間にか7時を過ぎていた、なんてこと。「じゃあ、7時半になったら始めよう」、気付くと7時半も過ぎている…。
中学生も同じです。
勉強は思い立ったらすぐにやる!この鉄則を心に留めておきましょう。
2.やる気が出ないときは「ちょっとだけ」でOK!
思い立ったらすぐ!と言われても、なかなか体が動かないときもありますよね。そんなときは、「ちょっとだけ、やってみない?」と声に出して自分に語りかけてみてください。
声に出すのがポイントです。聴覚は脳の「意欲を持たせる」という部分にうまく作用するため、”その気になりやすい”のです。
また「ちょっとだけ」というのもポイント。10ページやると言われると萎えるけれども、「ちょっとだけ」ならやってみるか、という気になりやすいのです。
脳をその気にさせ、行動を起こしやすくするキーフレーズ「ちょっとだけ、やってみない?」を活用してみてください!
3.まず30分は「我慢して取り組む」!
机に向かうことができたら、はじめの30分は我慢してでも続けるようにしてください。
脳は目の前のことに集中するまでに20~30分かかると言われています。最初の30分の間に勉強をやめてしまったり、別のことが気になっていたりすると、せっかく集中モードに向かい始めていた脳の作用を中断させてしまいます。
初めは10分でも長く感じるかもしれませんが、計算でも漢字練習でもいいので30分続けてみてください。ふと気付くと、「あれ?もうこんなに時間が経っていたんだ!」という瞬間が訪れます。
集中できるか、集中力が持続するかどうかは「はじめの30分」が勝負です。
4.止めるときは中途半端なところで!
勉強の手を途中で止める時は、敢えて中途半端なところで止めてみてください。
たとえば勉強中に夕食に呼ばれたときは、キリの良いところまで終わらせたくなりますが、敢えて呼ばれた瞬間に手を止めましょう。すると脳は続きが気になり、夕食後に勉強を再開する時も驚くほどスムーズに戻れますよ。
この「中途半端に止められると、続きが気になって仕方がない」という脳の働きのことを心理学用語で「ツァイガルニク効果」と言います。脳の仕組みを勉強に活用した一例です。
5.集中できる「ゴールデンタイム」を見つける!
最後は「勉強のゴールデンタイムを見つけよう」という話です。自分が勉強に取り組みやすい時間帯を把握していますか?人にはそれぞれ集中しやすい時間帯があり、生活リズムや体調、日頃の習慣などの影響を受けて決まってきます。
よく「朝型がいい」と言いますが、中学生全員に当てはまるわけではありません。夜の方が集中できる中学生もいます。あるいは学校から帰ってきたらすぐに勉強するタイプもいれば、お風呂の後にじっくり取り組みたい人もいます。
お子さまの「勉強のゴールデンタイム」はどこかなと見てあげてください。その時間に勉強に向かえるように生活を整えたことで、急に勉強するようになったというお子さんも知っています。
中学生の勉強法⑤ 成績があがる教材の使い方
「中学生が効率良く自分でできる勉強法」最後は「成績が上がる教材の使い方」について触れましょう。中学生全体、特に受験生には見てほしい項目です。教材選びに迷っている場合も参考にしてみてくださいね。
1.良質な1冊を繰り返す
教材は決めた1冊を徹底的に繰り返すことが重要です。どこまで「繰り返す」かというと、最低3回、あるいは1冊に載っている問題全てを自力で解けるようになるまでです。
1つの教材に絞ることで、単元の抜け漏れなく全体を網羅した勉強ができます。いくつもの教材を少しずつ使っていては、進捗管理も複雑になり分野ごとの仕上がりにもムラがでます。これでは安定して成績が上がるとは言いにくいですよね。
良質な教材を見つけ(中学生にとっての「良質」とは教科書の基本に沿っているという意味です)、何度も繰り返して完成度を上げていくことが「勉強ができる」ようになる近道です。
2.受験対策は「傾向」が合ったものを
受験生が教材を選ぶ際は、入試傾向に合った内容のものを選びましょう。
高校受験は国立・県立(公立)・私立それぞれで試験問題の出題傾向が異なります。たとえば特定の分野の出題頻度が高い、記述問題が多い、英語の長文のボリュームが多い…等が挙げられますね。記述問題が多い試験に臨むのに記号問題ばかり取り組んでいたのでは、成果はでません。傾向をよく調べ、傾向にあった教材を選ぶことも大切です。
出題傾向を調べたり、ピッタリの教材を選ぶのが難しい場合は遠慮なく学校の先生や塾の先生、家庭教師などに訪ねてみてください。
特に塾や家庭教師は受験対策が専門なので、過去数十年にもおよぶ情報を持っていたり、生徒一人ひとりの特性に合わせた教材を紹介してくれたりしますよ。
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まとめ
中学生の成績を上げる効果的な勉強法について解説してきました。この記事でお伝えした方法は、高校生になっても活用できるものばかりです。
「成績が上がらない」「テストで点数が伸びない」と悩んでいるお子さまは、もしかしたら闇雲に問題を解いているだけかもしれません。正しい勉強法について、一度振り返機会を持っても良いかもしれませんね。