【中学生版】冬休みのおすすめ勉強法!勉強計画の立て方や理想の勉強時間も解説
期間が短い上にクリスマスやお正月などイベントも多い冬休みは、「勉強よりもやることがある!」と勉強を重要視しない傾向にあります。しかし、成績アップや志望校に合格するためには、この冬休みに勉強を進めなければなりません。
この記事では中学生が行う冬休みの勉強について、勉強内容や勉強時間など網羅的に解説します。最後まで読むと、冬休みの過ごし方について自信が持てます。
目次
冬休みは、中学生の勉強において重要な時期
「冬休みは長期の休みとはいえ長くはない」と認識されているため、多くの方は重要視していません。しかし、学校の授業がない冬休みをどう過ごすかで、今後の成績が大きく変わる可能性があります。
中学生の冬休みは1学期、2学期の復習を体系的に行うやるチャンスです。授業がない時間をうまく活用し、「苦手克服」と「3学期の予習」をすることで、3学期を好スタートできます。
また、受験生にとっては受験直前の大切な時期です。この時期の受験生は、1カ月あれば見違えるほど実力が伸びます。基本の確認が終了し、演習すればするほど解ける問題が増える時期だからです。冬休みの勉強次第では、出願校のランクを一つ上げることも不可能ではありません。
まずは学年ごとにどのような勉強をすればよいのか確認していきましょう。
中学生が冬休みにやっておくべき勉強内容
「勉強の完成度を高めたい!」「受験に向けて実戦力を伸ばしたい!」というときは、どのような点に気を付けて勉強すれば良いのでしょうか。
「中学生が冬休みにやっておきたい勉強内容」を、学年別に解説します。
中学1・2年生の勉強内容
中学1・2年生の冬休みは受験まで時間があるものの、勉強において重要な時期です。この時期にすべき勉強内容を確認しておきましょう。
英語・数学を優先
英語と数学は積み上げの科目です。英語と数学は1年生の内容を理解できていないと2年生や3年生の内容に進めません。
学校の授業が進まない冬休みにこそ、英語と数学を優先して復習しましょう。
2学期までの復習
中学1・2年生は受験よりも定期テストを目標に勉強している方が多いかと思います。多くの学校では、冬休み明けに学年末テストが控えているでしょう。学年末テストの問題は、その学年の内容全てから問題が出題されることがほとんどです。
冬休みに2学期までの復習をしておき、自信を持って冬休み明けを迎えましょう。
苦手克服
冬休みになると、自分の苦手分野や科目を把握できるでしょう。苦手克服には時間がかかります。学校の授業があるうちは、なかなか苦手克服に時間をかけられないですよね。
冬休みのうちに苦手を克服し、勉強のモチベーションを高めましょう。
中学3年生の勉強内容
「勉強の完成度を高めたい!」「受験に向けて実戦力を伸ばしたい!というときは、どのような点に気を付けて勉強すれば良いのでしょうか。
すべての中学3年生に共通する「冬休みにやっておきたい勉強内容」について、5つのポイントを解説します。
5教科・全範囲の総復習
5教科・全範囲の復習は、冬休みのスタートと同時にやっておきたい学習です。難関高の受験生は冬休み中に問題演習を数多くこなせるよう、復習は冬休み前に済ませても良いでしょう。
5教科・全範囲の復習は、弱点や学習不足を発見するのが目的です。見つけた弱点は冬休み中に克服しておくと、1月以降の勉強の質がアップします。
効率の良い総復習には、全範囲の要点を押さえたテスト問題や用語チェックリストを活用してください。書店で使いやすい市販の教材を探しましょう。
入試レベルの問題演習
基本の確認が終わったら、入試レベルの問題演習を進めましょう。近年は、どの都道府県でも「思考力・表現力」を問う記述問題や、資料を読み取り考察する問題など、知識の暗記だけでは対応できない問題が増えています。
冬休み中から入試レベルの問題演習に取り組み、出題形式に慣れておきましょう。
学校からもらった教材のほか、「入試実戦」レベルの市販問題集の活用もおすすめ。全国の高校入試問題を集めた問題集を使うと、あらゆるタイプの問題に取り組めます。
過去問演習
入試レベルの問題に慣れたら、実際の過去問にもチャレンジしてみましょう。公立高校の入試問題は各教育委員会のホームページ、地元新聞社のホームページなどからダウンロードできます。また数年分の過去問を収録した教材も市販されています。
過去問には、時間を正確に計って取り組みましょう。大問ごとに自分なりの時間配分を決め、計画の妥当性も確認しておきます。
記述問題の自己採点が難しい場合は、学校や塾の先生にチェックしてもらいましょう。
苦手な出題形式の集中演習
冬休み以降は、苦手分野にじっくり向き合う時間が取れません。特定の出題形式に苦手意識がある受験生は、必ず冬休み中に克服しておきましょう。
多くの受験生が苦手にしやすいのは、次のような問題です。
国語 | 文法、作文 |
数学 | 一次関数、図形の証明 |
英語 | 英作文、長文の内容一致 |
理科・社会 | 図表やグラフの読み取りと記述 |
記述形式の答案には「基本の書き方(型)」があります。型に沿って書けるよう、繰り返し練習してください。
併願校対策
冬休み中に、併願校の入試問題も解いておきましょう。併願校とはいえ、対策をせずに臨むのは無謀です。とくに私立高校は学校ごとに出題傾向や問題難易度、分量が異なるため、受験予定の学校の過去問は必ず取り組みます。
また併願校は本命校より前に受験することが多いはずです。本命校の受験前に「きちんと対策をして合格できた」という成功体験を積むためにも、併願校対策も計画的に進めてみてください。
中学生が冬休みに確保すべき勉強時間
学校の授業がない冬休みともなると、基準がないため、どのくらい勉強すればよいのか不安を感じていませんか?ここでは、中学生の平均的な1日の勉強時間と、勉強時間を十分確保する生活のコツを解説します。
中学1・2年生の理想勉強時間
中学1・2年生は受験が近くはないものの、勉強しないわけにはいきません。この時期のうちに勉強する習慣を作っておくことで、スムーズに受験勉強に移行できます。
中学1・2年生は部活動がある方もいますが、1日最低2〜3時間は勉強時間を設けましょう。また、この時間内には学校の宿題だけでなく自分の勉強を行うこともおすすめです。
中学3年生の理想勉強時間
中学3年生の勉強時間は、1日に8時間が理想です。先輩たちへのアンケートを見ても、「冬休みの勉強時間は7~8時間」との回答が多く見られます。ボリュームゾーンとなっています。
1日24時間を「睡眠/勉強/その他」と3つに分割すると、1つあたりが8時間になります。時間の目標を決めるわかりやすい目安となっているようです。
勉強時間を確保するコツ
冬休みに勉強時間を確保するコツは、つぎの3つです。
- イベントや集まりにどの程度参加するかを決めておく
- 学校がある日と同じ時間に起床し、机に向かう
- 夕食をとったらすぐ自室に戻る
どれも長期休みに陥りがちな「ダラダラ生活」を阻止する秘訣です。時間がとられやすい年末年始のイベントや親戚の集まりは、あらかじめどれくらい参加するか決めておきましょう。
生活リズムを学校がある日と変えず、朝食や夕食後も「スッと行動する」ことを心がけると、勉強時間がつくりやすくなります。
中学生が冬休みに実力を伸ばすための計画をたてよう
冬休み中は、総復習や志望校対策など、やっておくべき勉強がたくさんあります。そのため、1日1日の勉強が大切になります。
限られた日数の間にやりたい勉強を終わらせるためには、勉強計画を立てることがおすすめです。勉強計画を立てることで、1日のうちに何をすべきかが明確になり、今の勉強に集中できます。
ここでは、成績アップ・第一志望校合格に向けて、冬休みの勉強スケジュールの立て方を6つ、解説します。
規則正しい生活リズムを作る
冬休みだからといって、夜遅くまで勉強するなどの無理は禁物です。規則正しい生活リズムで、効果的な学習を効果的にしましょう。
子どもの睡眠時間は8時間必要だといわれています。しっかり睡眠を取ると集中力も高まりやすく、勉強効率もアップします。寝るときは寝る、勉強するときは勉強するというメリハリを大切にしましょう。
勉強に疲れたら、10分程度の仮眠もおすすめ。日中の仮眠は、夜間の睡眠の3倍もの休息効果があるという調査結果もあります。机に突っ伏す、椅子の背もたれに寄りかかるなど、休みやすい姿勢で適度に休息を取りましょう。
ゴールから逆算して1日の勉強内容を決める
「ゴールから考える」とは、冬休み明けに達成したい目標を先に決め、その目標を達成するには、何をどれくらい勉強すれば良いか?と考える思考方法です。休み明けから現在まで、時間軸をさかのぼって考えるため「逆算思考」といわれています。
例えば、冬休み明けに「志望校合格」という目標を立てたとします。この目標のために現時点で足りないことやすべきことを考えましょう。この内容を冬休み中に終わらせると考え、1週間、1日と逆算して勉強内容を決めます。
また学習計画は、勉強可能な時間の100%は詰め込まず、80~90%にとどめてゆとりを持たせます。ゆとりがあると、計画通りに進まなくても調整が可能になるからです。もし計画通りに勉強が進んだときは、ゆとりをプラスアルファの学習時間として活用しましょう。
優先順位をつけて勉強する
計画の際、勉強内容によって「優先順位」をつけておきましょう。どうしてもその日に終わらせたい勉強と、翌日以降に振替できる内容とを区別しておきます。突発的な予定変更などが起きた際も、優先的に取り組むべき勉強が一目でわかり迷わずに済みます。
比較的、別の日に振替しやすい学習内容の例は、次のとおりです。
- 英語のリスニング練習、英単語
- 国語の漢字、古文単語
- 理科・社会の暗記学習
別の日に振り替えても、隙間時間で取り組みやすい内容です。ただし先延ばしをしすぎると、冬休み中に終わらないことも。先延ばしは最大2日までと決め、確実に進めていきましょう。
得点できる戦略に沿って勉強する
冬休みは実戦力、つまり「定期テスト・入試本番で得点できる力」を伸ばすチャンスです。試験当日、どのように得点したいかの戦略を立てて練習してみましょう。
得点できる戦略には、「問題を解く順番を決める」「優先的に解く問題と後回しにする問題を区別する」といった例があります。こうした戦略は、本番当日にいきなりやろうとしてもできません。
戦略を立てて練習や改善をし、自分なりのベストを見つけておくという「準備」が重要です。冬休みを定期テスト・受験の戦略精度を向上させるチャンスとして活用しましょう。
英単語と計算はかならず毎日やる
英単語の暗記と数学の基本計算トレーニングは、少しずつでも良いので必ず毎日続けます。英単語も計算も「問われたら反射的に出る」スピードが大切だからです。1日サボると、おどろくほど反射スピードが落ちます。
忙しい日は1日5分でも構いません。学習メニューのルーティンとして継続しましょう。
朝は演習問題、夜は暗記
学習効率向上には、脳が高いパフォーマンスを発揮できる状態にあることが欠かせません。脳は時間帯によって働き方が異なります。時間帯で勉強内容を変えると、脳のパフォーマンスを最大限に活かして勉強することが可能です。
朝起きてから3時間は、脳にとって「ゴールデンタイム」といわれており、創造性を発揮できます。思考力や表現力が必要な演習問題を行うのに最適な時間です。
一方、就寝1時間前に入ってきた情報は脳に定着しやすくなります。つまり、夜は暗記をすると効果的です。
親が子どもにできる冬休みのサポート
長期の休みで多くの時間を一緒に過ごすことになり、どのようなサポートをすべきか迷う親御さんも多いかもしれません。冬休み中の子どもに対する親の関わり方やサポート方法を解説します。
規則正しい生活リズムを維持させる
規則正しい生活リズムは、落ち着いて高いパフォーマンスを発揮するために欠かせません。冬休み中の生活リズムには、十分配慮しましょう。ポイントは以下の3つ、「睡眠時間」と「朝ごはん」です。
- 朝は学校がある日と同じ時間に起床させる
- 朝食をしっかり食べさせる
- 起床から逆算して8時間前には就寝させる
朝寝坊は夜更かしの原因となり、生活リズムの乱れと睡眠時間の減少を招きます。基本的には学校がある日と同じリズムで生活できる環境を整えましょう。
またこの時期は、家族も夜遅くまでゲームをしたり騒いだりしないなど、子どもの生活リズムに配慮することが大切です。
栄養たっぷりの食事を用意する
食事は勉強のエネルギー源です。栄養たっぷり、消化に良いものを用意しましょう。食事の時間帯別におすすめの栄養源を紹介します。
◎朝食に!集中力を高める栄養(食材)
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◎ 昼食に!気分転換におすすめの栄養(食材)
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◎ 夕食に!気持ちを落ち着かせる栄養(食材)
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スマホの使用ルールを約束させる
中学生からスマホを持たせているご家庭も多いかと思います。あらためて、スマホの使い方のルールを確認しましょう。
すでにルールをつくっている場合は、冬休み中の目標と照らし合わせてルールを見直します。お子さんと相談しながら、お子さんがルールの必要性を理解し納得している状態を目指しましょう。
もし、まだスマホのルールを決めていない場合は、冬休みに入る前に決めることが大切です。中学3年生時の受験本番までを見通し、親子で納得できるルールをつくりましょう。
気分転換に外に連れ出す
長期休みとはいえ、長時間勉強が続くとストレスも溜まります。時折、外に連れ出して気分転換させるのも、親ができるサポートの一つです。
とはいえ、中学生なのでレジャーなどに行く必要はありません。スーパーでの買い物、コンビニまで散歩に行くといった程度で十分気晴らしになります。ついでにお子さんに好きなおやつを選ばせても良いでしょう。
過去には「犬の散歩」を担当していたお子さんもいました。適度なスピードでのウォーキングは脳と気分のリフレッシュに効果が期待できます。
中学生は冬期講習を受けるべきか
冬休みは、塾のカリキュラムに沿って勉強すべきか、自分の計画で進めるべきか迷いやすい時期です。中学生は冬期講習を受けるべきかどうか、また冬期講習の成果を最大化するコツについて解説します。
冬期講習は目的を持って受講する
冬期講習の受講は無駄ではありません。どの塾の冬期講習も、地域の定期テスト対策や入試問題を解けるようになるために必要な対策を盛り込んでいるからです。厳選された教材や質問できる環境がある点でも、通う価値があります。
ただし冬期講習は、かならず目的を持って受けましょう。目的がないまま、「みんな行くから」「なんとなく」といった理由で受けても成果は期待できません。
「英語の長文を15分で解ききれるようにする」「国語の説明文問題で、選択肢を見極められるようにする」など、達成したい目標を決めて臨むのがコツです。
「塾に行っているだけ」で満足してはいけない
塾は、行っているだけで満足しやすい環境である点も踏まえておきましょう。冬期講習や自習室利用など、長時間塾にいる日が増える冬休みは、なんとなく「勉強した気分」になりやすいものです。
毎日10時間近く塾にいるものの、実際は「友達とおしゃべりしているだけだった」「こっそりスマホでゲームをしていた」とあっては、結果がともなわないでしょう。
塾の先生に計画の進捗や勉強の出来栄えを客観的にチェックしてもらう機会をつくるなど、実力アップにつながる時間になるよう工夫が大切です。
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まとめ
冬休みは学年ごとに学習ポイントが異なります。今回ご紹介した内容を参考にして冬休みの勉強を進めてください。
また、親御さんの子どもへの接し方も重要です。お子さんの頑張りを否定したり、急かしたりして不安にさせると逆効果です。お子さんを信じ、応援してあげてください。
室内外の寒暖差が大きく外出がはばかられる冬場は、自宅で受講できるオンライン学習で受験サポートを受けるのもおすすめです。
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