高校受験生の冬休みの勉強時間はどれくらい?冬休みの勉強スケジュールの立て方解説
冬休みになると、高校受験が近づいていることを実感します。お子さんも親御さんも、受験に向けて不安がつのるかもしれません。
その不安の一つに「周りの高校受験生は冬休みにどれくらい勉強しているのだろう?」という疑問があるでしょう。周りと比較する必要はありませんが、理想的な勉強時間を知ることで自分の勉強時間の基準を作れます。
この記事では高校受験生の冬休みの勉強時間について解説します。冬休みの過ごし方や勉強スケジュールのたて方、親御さんができるサポートなども紹介しています。
最後まで読むと、冬休みに自信を持って勉強できるでしょう。
目次
高校受験生の冬休みは、実力を伸ばす最後のチャンス
「冬休み=直前期」という人もいますが、「思ったより時間がある」という事実を確認しておきましょう。12月末から数えて、3月初旬の公立高校受験までは2か月少々、2月上旬の私立高校受験まででも1か月少々あります。
この時期の受験生は、1カ月あれば見違えるほど実力が伸びます。基本の確認が終了し、演習すればするほど解ける問題が増える時期だからです。冬休みの勉強次第では、出願校のランクを一つ上げることも不可能ではありません。
高校受験生が冬休みに確保すべき勉強時間
高校受験生の冬休みともなると、何時間勉強しても不安がぬぐえないかもしれません。平均的な高校受験生が1日に勉強する時間と、勉強時間を十分確保する生活のコツを解説します。
理想の勉強時間は「1日8時間」
高校受験生の勉強時間は、1日に8時間が理想です。先輩たちへのアンケートを見ても、「冬休みの勉強時間は7~8時間」との回答がボリュームゾーンとなっています。
1日24時間を「睡眠/勉強/その他」と3つに分割すると1つあたりが8時間になることも、時間の目標を決めるわかりやすい目安となっているようです。
勉強時間を確保するコツ
高校受験生が冬休みに勉強時間を確保するコツは、次の3つです。
- イベントや集まりに参加する程度を決めておく
- 学校がある日と同じ時間に起床し、机に向かう
- 夕食をとったらすぐに自室に戻る
どれも長期休みに陥りがちな「ダラダラ生活」を阻止する秘訣です。時間がとられやすい年末年始のイベントや親戚の集まりは、あらかじめどれくらい参加するか決めておきましょう。生活リズムを学校がある日と変えず、朝や夕食後も「スッと行動する」ことを心がけると、勉強時間がつくりやすくなります。
高校受験生が冬休みにやっておくべき勉強内容5つ
「勉強の完成度を高めたい!」「受験に向けて実戦力を伸ばしたい!」、そんな冬休みは、どのような点に気を付けて勉強すれば良いのでしょうか。
すべての高校受験生に共通する「冬休みにやっておきたい勉強内容」を、5つのポイントから解説します。
1. 5教科・全範囲の総復習
5教科・全範囲の復習は、冬休みスタートと同時にやっておきたい学習です。難関高受験生は冬休み中に問題演習を数多くこなせるよう、復習は冬休み前に済ませても良いでしょう。
5教科・全範囲の復習は、弱点や学習不足を発見するのが目的です。見つけた弱点は冬休み中に克服しておくと、1月以降の勉強の質がアップします。
効率の良い総復習には、全範囲の要点を押さえたテスト問題や用語チェックリストを活用してください。書店で使いやすい市販教材を探しましょう。
2. 入試レベルの問題演習
基本の確認が終わったら、入試レベルの問題演習を進めましょう。近年はどの都道府県でも、「思考力・表現力」を問う記述問題や、資料を読み取り考察する問題など、知識の暗記だけでは対応できない問題が増えています。
冬休み中から入試レベルの問題演習に取り組み、出題形式に慣れておきましょう。
学校からもらった教材のほか、「入試実戦」レベルの市販問題集の活用もおすすめ。全国の高校入試問題を集めた問題集を使うと、あらゆるタイプの問題に取り組めます。
3. 過去問演習
入試レベルの問題に慣れたら、実際の過去問にもチャレンジしてみましょう。公立高校の入試問題は各教育委員会のホームページ、地元新聞社のホームページなどからダウンロードできます。また数年分の過去問を収録した教材も市販されています。
過去問には、時間を正確に計って取り組みましょう。大問ごとに自分なりの時間配分を決め、計画の妥当性も確認しておきます。
記述問題の自己採点が難しい場合は、学校や塾の先生にチェックしてもらいましょう。
4. 苦手な出題形式の集中演習
冬休み以降は、苦手分野にじっくり向き合う時間が取れません。特定の出題形式に苦手意識がある受験生は、かならず冬休み中に克服しておきましょう。
多くの受験生が苦手にしやすいのは、次のような問題です。
国語 | 文法、作文 |
数学 | 一次関数、図形の証明 |
英語 | 英作文、長文の内容一致 |
理科・社会 | 図表やグラフの読み取りと記述 |
記述形式の答案には「基本の書き方(型)」があります。型に沿って書けるよう、繰り返し練習してください。
5. 併願校対策
冬休み中に、併願校の入試問題も解いておきましょう。併願校とはいえ、無対策で臨むのは無謀です。とくに私立高校は学校ごとに出題傾向や問題難易度、分量が異なるため、受ける予定の学校の過去問はかならず取り組みます。
また併願校は本命校に先だって受験する受験生が多いはずです。本命校の受験前に「きちんと対策をして合格できた」という成功体験を積むためにも、併願校対策も計画的に進めてみてください。
高校受験に向けた冬休みの勉強スケジュールの立て方
先述したように、高校受験生は冬休み中、総復習や志望校対策など、やっておくべき勉強が多いです。そのため、1日1日の勉強が大切になります。
限られた日数の間にやりたい勉強を終わらせるためには、勉強スケジュールを立てることがおすすめです。勉強スケジュールを立てることで、1日のうちに何をすべきかが明確になり、今の勉強に集中できます。
ここでは、第一志望校合格に向けて、冬休みの勉強スケジュールの立て方を4つ、解説します。
規則正しい生活リズムを作る
受験生だからといって、夜遅くまで勉強するなどの無理は禁物です。規則正しい生活リズムで、学習を効果的にしましょう。
中学生の睡眠時間は8時間必要だと言われています。しっかり睡眠を取ると集中力も高まりやすく、勉強効率もアップします。寝るときは寝る、勉強するときは勉強するというメリハリを大切にしましょう。
勉強に疲れたら、10分程度の仮眠もおすすめ。日中の仮眠は、夜間の睡眠の3倍もの休息効果があるという調査結果もあります。机に突っ伏す、椅子の背もたれに寄りかかるなど、休みやすい姿勢で適度に休息を取りましょう。
ゴールから逆算して1日の勉強内容を決める
「ゴールから考える」とは、冬休み明けに達成したい目標を先に決め、その目標を達成するには何を・どれくらい勉強すれば良いか?と考える思考方法です。休み明けから現在まで、時間軸をさかのぼりながら考えるため「逆算思考」と呼ばれます。
例えば、冬休み明けに「志望校合格」という目標をたてたとします。この目標のために現時点で足りないことやすべきことを考えましょう。この内容を冬休み中に終わらせると考え、1週間、1日と逆算して勉強内容を決めます。
また学習計画は、勉強可能な時間の100%は詰め込まず、8~9割にとどめてゆとりを持たせます。ゆとりがあると、計画通りに進まなくても都度、調整が可能になるからです。もし計画通りに勉強が進んだときは、ゆとりをプラスアルファの学習時間として活用しましょう。
優先順位をつけて勉強する
計画の際、勉強内容によって「優先順位」をつけておきましょう。どうしてもその日に終わらせたい勉強と、翌日以降に振替できる内容とを区別しておきます。突発的な予定変更などが起きた際も、優先的に取り組むべき勉強が一目でわかり迷わずに済みます。
比較的、別の日に振替しやすい学習内容の例は、次のとおりです。
- 英語のリスニング練習
- 国語の漢字、古文単語
- 理科・社会の暗記学習
別の日に振り替えても、隙間時間で取り組みやすい内容が並びました。ただし先延ばしをしすぎると、冬休み中に終わらない結果にもなりかねません。先延ばしは最大2日までと決め、確実に進めていきましょう。
朝は演習問題、夜は暗記
学習効率向上には、脳が高いパフォーマンスを発揮できる状態にあることが欠かせません。脳は時間帯によって働き方が異なります。時間帯によって勉強内容を変えると、脳のパフォーマンスを最大限に活かして勉強することが可能です。
朝起きてから3時間は、脳にとって「ゴールデンタイム」と言われており、創造性を発揮できます。思考力や表現力が発揮される演習問題を行うのに最適な時間です。
一方、就寝1時間前に入ってきた情報は脳に定着しやすくなります。つまり、夜は暗記をすると効果的です。
冬休み中に済ませておきたい高校受験の準備
あわただしい本番になる前に、できる受験準備はどんどん進めておきましょう。冬休み中にやっておきたい受験の準備を4つ、紹介します。
志望校までの交通手段・ルート確認
入試当日を想定し、高校までの交通手段やルートを確認します。積雪・凍結の可能性を考慮するリスク管理も大切です。親御さんが送迎する必要がある場合は、渋滞や工事情報もチェックします。
実際に学校まで移動してみると、移動手段がよくわかるほか、学校を見て勉強モチベーションが上がることも期待できます。
受験本番までの学習計画
冬休み以降、受験本番までの学習計画を立てましょう。勉強しながら発見した課題を書き留めておくと、計画も立てやすくなります。冬休み中に計画を立てておくと、冬休み終了後に細かな調整を加えるだけですぐ勉強に入れるため、時間のロスが少なくなります。
先輩の成功体験・失敗体験をチェック
受験直前期や本番の成功体験や失敗体験を見ておくのも、大切な受験準備です。とくに失敗談は、同じ失敗をしないために役立ちます。
インターネットやSNSで多数見つかるので、隙間時間にチェックしてみてください。
体調管理
もっとも重要なのが体調管理です。睡眠と食事をしっかりとり、基本的な感染症対策を徹底して体調維持に努めましょう。
加湿器を使い、乾燥を防ぐのもおすすめ。また少しでも不調を感じたら無理せず休む勇気も大切です。
親ができる高校受験生の冬休みサポート
受験生がいる年、どのようなサポートをすべきか迷う親御さんも多いかもしれません。間もなく入試本番を迎える受験生に対する親の関わり方やサポート方法を解説します。
規則正しい生活リズムを維持させる
規則正しい生活リズムは、落ち着いて高いパフォーマンスを発揮するために欠かせません。冬休み中の生活リズムには、十分配慮しましょう。ポイントは以下の3つ、「睡眠時間」と「朝ごはん」です。
- 朝は学校がある日と同じ時間に起床させる
- 朝食をしっかり食べさせる
- 起床から逆算して8時間前には就寝させる
朝寝坊は夜更かしの原因となり、生活リズムの乱れと睡眠時間の減少を招きます。基本的には学校がある日と同じリズムで生活できる環境を整えましょう。
またこの時期は、家族も夜遅くまでゲームをしたり騒いだりしないなど、受験生の生活リズムに配慮することが大切です。
栄養たっぷりの食事を用意する
食事は勉強のエネルギー源です。栄養たっぷり、消化に良いものを用意しましょう。食事の時間帯別におすすめの栄養源を紹介します。
◎朝食に!集中力を高める栄養(食材)
・ブドウ糖(バナナ) ・ビタミンB1群(豚肉) ・α-リノレン酸(ナッツ類) |
◎ 昼食に!気分転換におすすめの栄養(食材)
・食物繊維(酢昆布、茎わかめ) ・ビタミンC(フルーツ) ・マグネシウム(ひじき) |
◎ 夕食に!気持ちを落ち着かせる栄養(食材)
・トリプトファン(大豆、カツオ、マグロ) ・ポリフェノール(春菊、納豆) ・カルシウム(乳製品、小魚) |
スマホの使い方ルールを約束させる
受験生の冬休みは、受験直前・長期休みという特殊な性質を持ちます。あらためて、スマホの使い方のルールを確認しましょう。
すでにルールをつくっている場合は、冬休み中の目標と照らし合わせてルールを見直します。お子さんと相談しながら、お子さんがルールの必要性を理解し納得している状態を目指しましょう。
もしまだスマホのルールを決めていない場合は、冬休みに入る前に決めることが大切です。受験本番までを見通し、親子で納得できるルールをつくりましょう。
気分転換に外に連れ出す
受験生とはいえ、長時間勉強が続くとストレスも溜まります。時折、外に連れ出して気分転換させるのも、親ができるサポートの例です。
とはいえ、受験生なのでレジャーなどに行く必要はありません。スーパーなどでの買い物、コンビニまで散歩に行くといった程度で十分気晴らしになります。ついでにお子さんに好きなおやつを選ばせても良いでしょう。
過去には「犬の散歩」を担当していた受験生もいました。適度なスピードでのウォーキングは脳と気分のリフレッシュに効果が期待できます。
高校受験生なら冬期講習は受けるべきか
高校受験が迫る冬休みは、塾のカリキュラムに沿って勉強すべきか、自分の計画で進めるべきか迷いやすい時期です。高校受験生が冬期講習を受けるべきかどうか、また冬期講習の成果を最大化するコツについて解説します。
冬期講習は目的を持って受講する
高校受験生にとって、冬期講習の受講は無駄ではありません。どの塾の冬期講習も、地域の高校入試問題を解けるようになるために必要な対策を盛り込んでいるからです。厳選された教材や質問できる環境がある点でも、通う価値があります。
ただし冬期講習は、かならず目的を持って受けましょう。目的がないまま、「みんな行くから」「なんとなく」といった理由で受けても成果は期待できません。
「英語の長文を15分で解ききれるようにする」「国語の説明文問題で、選択肢を見極められるようにする」など、達成したい目標を決めて臨むのがコツです。
「塾に行っているだけ」で満足してはいけない
塾は、行っているだけで満足しやすい環境である点も踏まえておきましょう。冬期講習や自習室利用など、長時間塾にいる日が増える冬休みは、なんとなく「勉強した気分」になりやすいものです。毎日10時間近く塾にいるものの、実際は「友達とおしゃべりしているだけだった」「こっそりスマホでゲームをしていた」とあっては、結果がともなわないでしょう。
塾の先生に計画の進捗や勉強の出来栄えを客観的にチェックしてもらう機会をつくるなど、実力アップにつながる時間になるよう工夫が大切です。
冬休みに塾外のサポートを頼るのもアリ!
冬休みの学習効果を高めるためには、自宅学習のサポートサービスを検討するのもおすすめです。自宅でマンツーマン指導が受けられるオンライン家庭教師など、さまざまなサービスを探してみましょう。
冬期講習で理解しきれなかった箇所やわからないポイントの解説、受験勉強全体の相談などの支援が受けられ、自宅学習の質がグンと高まります。
冬はさまざまな感染症リスクが高まる季節でもあります。大勢の生徒が集まる塾で過ごす時間を最小限にしたい場合にも、自宅でのオンライン学習は有効です。
① 塾の授業の補習もOK!
ピースはオンラインで指導する「家庭教師」です。そのため、授業の内容は自由自在。「あの塾の授業をわかるようにしてほしい」「塾で習ったことを復習したい」といったご希望に柔軟に対応できます。
高校受験塾に通った経験がある、難関高校の出身であるといった講師も多数在籍しているため、実体験に基づいた説得力のある指導にもご期待ください。
② 宿題対策や進捗管理もOK!
塾によっては、膨大な量の宿題が課されます。塾が初めてだと量に驚き、「管理方法の見当がつかない……」、と悩む方もいらっしゃいます。そんなときも、ピースにお声がけください。宿題の量と種類、内容をチェックし、お子さんが取り組める計画を一緒に立てていきます。
宿題のやり方や管理方法も指導しますので、親御さんの手を煩わせることもありません。
③ 入塾テストやクラス分けテスト対策もOK!
授業開始前に受けるテストをパスするためには、塾ごとに異なる「基準」を知り、また出題傾向や分量に合わせて適切な戦略を立てて臨むことが大切です。
自力では難しい入塾テスト・クラス分けテスト対策にも、ピースをご利用ください。塾それぞれが重視するポイントを知り尽くしており、お子さんの習熟度に合わせて結果を出せるよう指導します。
効率的な冬の学習には「ピースの冬期講習」もおすすめ
実はピースでは、冬期講習を行っています。ポイントを押さえた指導で、短時間で効率よく復習ができると評判の冬期講習、ぜひご検討ください。
ピースの冬期講習は、プロ講師が担当します。教科のつまずきやすいポイントをピックアップし、克服のための分かりやすい解説を提供します。
少人数制で行うため、サクサクとテンポよく進むのもポイント。前の学年で習った範囲の復習や苦手対策にもピッタリです。
まとめ
高校受験生にとって、冬休みは勝負の時期です。「受験まで後少し」といえど、まだまだ学力は伸びます。
ここで大切なのが、親御さんのあり方。お子さんの頑張りを否定したり、急かしたりして不安を増幅させると、逆効果です。お子さんの残り2ヶ月を信じ、応援してあげてください。
室内外の寒暖差が大きく、外出がはばかられる冬場は、自宅で受講できるオンライン学習で受験サポートを受けるのもおすすめです。オンライン家庭教師ピースは、お子さんを気持ち面からも支える資質を持った講師が揃っています。まずは無料体験からお試しください。