【国語】長文読解のコツを徹底解説!文章の読み方&問題の解き方のポイントは?
学校では、教科書の文章をゆっくり学習していく国語。しかし受験では、初めて読む文章を読解し、問題を解いていく必要があります。
この国語の長文読解問題に対し、苦手意識を持つ人は少なくありません。「文章が理解できない」「問題を解くのに時間がかかる」など、さまざまなお悩みを持つ人も多いでしょう。
今回の記事では、そんな国語の長文読解のコツを徹底解説していきます。文章の読み方から問題の解き方のポイントまで、詳しく解説しますので、参考にしてみてください。
目次
国語の文章問題が解けない原因は?
「国語の文章問題が苦手」「思うように得点できない」と感じる原因は、いくつか考えられます。
苦手を克服していくために、まずはどんな課題が原因となっているかを明確にしていきましょう。
テーマ・内容がつかめていない
読解問題においては、出題されている本文のテーマ・内容をつかみながら文章を読んでいく必要があります。
具体的には、説明的文章であれば筆者の主張、文学的文章であればストーリーの概要や登場人物の心情変化などが挙げられます。
こうした本文の主題となるテーマや内容を読み取ろうとしていなかったり、理解できなかったりすると、正しく問題を解いていくことができません。
国語の読解問題が得意になるためには、まず文章のテーマや内容を意識しながら読む練習を重ねる必要があります。
問題で聞かれていることがわかっていない
文章のテーマや内容は理解できたとしても「何が問われているか」を意識しないままに問題を解こうとすると、正解の答えが選べないこともあります。
読解問題においては、問題で何が問われているかを理解し、問いの答えとして最も適切なものを選ぶ意識が重要です。
問題で聞かれている内容をしっかりと理解しながら、答えを考えることも意識しましょう。
言葉の意味がわかっていない
国語において、文章や問題文が理解できない原因として、出てくる言葉の意味がわかっていないことも挙げられます。
本文のテーマや内容を理解していくためには、本文で登場する言葉の意味が理解できる程度の語彙力が必要です。
難しい言葉には注釈がついていることもありますが、それ以外でわからない言葉があると、文章を理解することが難しくなってしまいます。
国語の長文を読み解くためのコツ
では、具体的に国語の長文を読み解くコツについて見ていきましょう。
ここでは、中学校で主に学習する「説明的文章」「文学的文章」に分け、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
説明的文章
説明的文章とは、筆者が自身の意見や主張を具体例や比喩などを用いて説明した文章のことです。
まずは入試でも必ず出題される、この説明的文章のコツから確認していきましょう。
主題を意識する
説明的文章では、筆者の意見や主張である「主題」を理解しながら読むことが必須です。
- 話題やキーワードは何か
- 筆者は何を主張しているのか
- 筆者の意見と対比になっているものは何か
- 具体例から何を主張したいのか
こうした視点を意識しながら本文を読み進め、筆者が伝えたいことを拾っていきましょう。
接続詞をヒントにする
説明的文章の主題を理解していくためにヒントになるのが、接続詞です。
筆者は、自身の意見をよりわかりやすく読者に伝えるために、文中に接続詞を多く使っています。どの接続詞が、どんな内容を導くかを理解しておくことで、主題を理解するヒントになります。
- つまり(要するに)〜:それまでの話をまとめた筆者の主張が続く
- たとえば〜:それまでの内容を説明するための具体例が続く
- しかし〜:それまでの話と反対の内容が続く
特に重要なのが、この3つの接続詞です。文章を読みながら、これらの接続詞に印をつけながら読み進めると、内容を整理していくことができます。
語彙力を強化する
読解が得意になるためには語彙力の強化も重要ですが、言葉だけを覚えようとしても、なかなか身につけるのが難しいでしょう。
語彙力を強化するためにおすすめなのは、たくさんの文章を読むことを通じて言葉に触れ、言葉に慣れていくことです。
国語の文章問題を演習していく中で、知らない言葉に出会ったら必ず言葉の意味を調べる習慣をつけましょう。
ノートやスマートフォンなどにメモをとっておき、すきま時間に確認したり、見返したりできるようにしておくのがおすすめです。
もちろん、読書中やニュースを見ているときなど、普段の生活の中でわからない言葉に出会ったときも、同じように意味を調べてメモをとってみましょう。
こうした習慣を少しずつ続けていくことで、自然と語彙力が強化されていきますよ。
文学的文章
文学的文章とは、小説や物語のようなストーリー性のある文章のことを言います。
一見、説明的な文章よりも読みやすいように感じますが、小説ならではの難しさもあります。問題を解く上でのコツを詳しく見ていきましょう。
登場人物を整理する
文学的な文章においては、登場人物の心情や場面の状況が理解できるかどうかが重要です。
読み進める際は、どんな人物が登場するかに着目し、それぞれの人物に関する情報を整理していきましょう。
登場人物ごとに情報を整理しておくことで、問題が解きやすくなります。
場面や情景を客観的につかむ
物語や小説を読んでいると、どうしても感情移入してしまったり、自分の感想が湧いてきたりすることがありますよね。普段、趣味で本を読んでいる場合には、自由に感じながら読書をしてもまったく問題ありません。
しかし、読解問題では場面や情景を「客観的に」読み解く力が求められます。
国語の読解問題を解く際は、自分がどう感じるかではなく、文章に書いてあることから情報を読み取ることを必ず意識しましょう。
心情の変化に注目する
文学的文章を読み進める際には、登場人物の心情の変化に注目しながら読むことを意識しましょう。
たとえば「Aの目から涙が出た」という描写があった場合は、以下のようなことを文章から読み取ります。
- 涙が出る前のAの心情は?
- 「涙が出た」きっかけは?
- 「涙が出た」ときのAの心情は?
文学的文章においては、登場人物の心情変化に関する問題がよく出題されます。読み進める際に心情の変化が見える描写があった場合は、こうした情報を文章から読み取ることを意識してみましょう。
国語の長文問題を解くためのコツ
文章の読み方について解説した後は、問題の解き方に注目してみましょう。ここでは、国語の読解問題すべてに共通する「問題を解くためのコツ」について詳しく紹介します。
問題を解く際、以下のことに注目しながら読むことを意識してみてください。
「何を問われているか」を捉える
国語の読解問題の間違いで意外と多いのが「何を問われているかが捉えられていない」ことです。
たとえば「筆者の主張として最も適切なものを選びなさい」と聞かれていれば、筆者の主張の中でも特に主題に近いものを答えとして選ばなければなりません。
特に多い間違いは、文中に書いてある言葉が並んでいるだけの選択肢を選んでしまうという間違え方です。
選択肢を選んだり、答えを考えたりする際は、問題文をよく読み「何を問われているのか」「この問題の答えとして最も適切なものは何か」を意識しましょう。
答えの根拠は文中から探す
国語においては、問題の答えとなる根拠は、必ず本文の中から探すようにしましょう。
たとえば説明的な文章で、自分の知っていることに基づいて答えを考えたり、文学的文章で「自分ならどう思うか」を根拠に答えを探したりすることはNGです。
逆に言えば、国語においては必ず答えが文章の中にあります。
自分の知識や心情ではなく「文章を正しく読み解く力」が問われているということを意識し、根拠は文中から探し出すことを徹底しましょう。
よく出る問題を把握する
国語の読解問題でも、よく出る問題は存在します。
- 接続詞の穴埋め問題
- 指示語(「それ」などの「こそあど言葉」)の内容を問う問題
- 筆者の主張と一致する選択肢を選ぶ問題
- 登場人物の心情を問う問題
こうした頻出の問題は、解き方・考え方を把握しておくことで、毎回焦らずに答えを考えることができるようになります。
演習を重ね、よく出る問題の解き方を理解しておくことも意識しましょう。
国語の文章問題が得意になるためには「演習の積み重ね」が大切
読解問題のおすすめ勉強法を紹介する前に、国語が得意になるために最も大切なことを理解しておきましょう。
国語の文章問題が得意になるためには、継続して「演習を積み重ねていくこと」が必要です。
「覚えたらできる」わけではない分、コツコツと養われる読解力が点数を左右するといっても過言ではありません。
暗記する必要がない国語の読解問題は、勉強の優先順位が低くなる傾向にあります。
しかし、短期的に力をつけることは難しい教科であるため、受験直前で「国語ができない」と焦っても、対策が間に合わないかもしれません。
そのため、日常的に読解問題の演習を積み重ねておくことが、国語が得意になるための一番の近道と言えます。
これから国語を得意科目にしていきたい人、読解問題に苦手意識がある人は、このことを念頭に置いて、長い目でコツコツと力をつけていきましょう。
国語の文章問題が得意になる!おすすめ勉強法
それではここから、国語の読解問題が得意になるための、おすすめ勉強法を紹介していきます。
以下の方法で国語の勉強にコツコツ取り組み、少しずつ確実に読解力を身につけていきましょう。
まずは短い文章から練習
文章を読むことに自信がないという人は、まず短い文章の問題から練習してみましょう。
いきなり長い文章の難しい問題に取り組むのではなく、短い文章でコツを意識しながら問題を解くことで、少しずつ読み方・解き方の基本が身につきます。
短い文章で順調に問題が解けるようになったら、徐々に文章量の多い問題へとチャレンジしていきましょう。
文章は段落ごとに要約してみる
読解に苦手意識がある人におすすめなのが、文章を段落ごとに要約しながら読む練習です。
段落の要約の仕方も一つではないので、自分にできそうな方法から始めてみましょう。
(要約が苦手な場合)
- 段落の中で一番筆者の主張がわかる一文を選んでみる
- 段落の中のキーワードが何か探してみる
(要約が得意・慣れてきた場合)
- 段落の内容を自分の言葉でまとめてみる
段落ごとに要約する習慣をつけることで、主題や筆者の主張を整理しながら読む姿勢が身につきます。
慣れてきたら、文章全体を自分の言葉で要約する練習をしてみるのもおすすめです。
接続詞に印を付けながら読む
主題をつかむ練習としておすすめなのが、接続詞に印を付けながら読む方法です。
たとえば「しかし」「つまり」など、下に筆者の重要な主張が続くことがわかる接続詞を見つけたら、逆三角形のマークを付けるようにしてみましょう。
すると、筆者の大切な主張がどこにあるのかが一目でわかりやすくなります。
また、印を付けることを習慣づけることで、自然と接続詞に着目した読み方を定着させることができます。
そのほか「たとえば」で始まる具体例の部分は「()」で囲むなど、自分でわかるような印を付けながら読む練習をしてみましょう。
答え合わせ・直しに注力する
国語の読解問題では、答え合わせ・直しの時間が非常に重要です。
単に丸つけをするだけでなく「なぜ間違えたのか」に注目して細かくチェックしていきましょう。
- 本文の内容理解に間違いはなかったか
- 選択肢のどこが本文と一致しなかったか
- 問題で問われていることが何か把握できていたか
間違えてしまった場合、これら3つの視点で本文と問題を見つめ直しましょう。もしも答えが合っていたとしても、自分の考え方が合っていたかどうかを確認してください。
また、本文中にわからない言葉や漢字が出てきた場合は、意味を調べることで語彙力アップにもつながります。
国語の問題演習を行う場合は、ここまで答え合わせ・直しを丁寧に行いましょう。
時間を意識しながら解く
受験本番では、国語は時間との戦いです。限られた時間の中で本文を読み、問題を解くことが求められます。
時間を気にせずじっくり解けばわかる問題も、制限時間があるとなれば十分に解ききれないことも少なくないでしょう。
本番で焦らないためにも、普段から制限時間を設け、限られた時間で集中力を発揮し、読解問題を解く練習をしておきましょう。
国語の定期テスト前におすすめな文章問題対策
出題される文章があらかじめわかっている定期テストでは、受験に向けた勉強とは少し異なるアプローチで対策を進めましょう。
内申点にもかかわる定期テストでしっかりと得点をとることを目標に、おすすめの勉強法を紹介します。
音読を繰り返して内容を把握
国語の定期テスト対策として、テスト前に取り組んでほしいのが、テスト範囲になっている本文の音読です。
あらかじめ出題される文章がわかっている定期テストでは、事前に本文の内容を把握していればしているほど、問題が解きやすくなります。
黙読よりも音読の方が記憶にも残りやすく、読み方や意味のわからない言葉にも気がつきやすいです。
テスト本番まで、定期的に音読を繰り返してみましょう。
意味がわからない言葉がない状態にする
定期テスト本番までに、テスト範囲の本文内に意味がわからない言葉がない状態にしておくことも大切です。
音読しているときに読み方や意味がわからない言葉を見つけたら、必ず調べて覚えておきましょう。
読み方や意味がわからない言葉があると、本文の意味を正しく把握できなかったり、問題が解けなくなったりする可能性があります。
せっかく事前に出題される文章がわかっているので、しっかりと言葉や内容を理解した上でテストに臨みましょう。
問題集を3周する
他教科にも共通して大切なテスト対策は、問題集を繰り返し解いてわからない問題を無くしておくことです。
中学校の定期テストでは、学校で使用している問題集から似たような問題が出題される傾向にあります。
そのため、問題集のテスト範囲を解き、解き方のわからない問題がない状態にしておきましょう。
国語で注意しておきたいことは、問題集の解答を丸暗記して終わってしまうことです。
必ず「なぜこの答えになるのか」を本文の内容と合わせて理解した上で、テスト本番を迎えましょう。
国語の文章問題のコツはオンライン家庭教師ピースにおまかせ
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また、リアルタイムで双方向授業が受けられるため、文章や問題がわからない場合にすぐに質問したり、記述問題の解答をその場で添削してもらったりすることも可能です。
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まとめ
国語の文章問題は、解き方のコツを理解した上で、演習を重ねることで少しずつ解けるようになります。
後回しになりがちの教科ですが、短い時間・少ない演習量で読解力を身につけることは難しいため、コツコツと勉強を重ねることが大切です。
文章問題が得意になりたい人は、今回の記事を参考にしながら、日常的に演習を行って読解力を積み重ねていきましょう。
「効率よく国語の成績を上げたい」という人は、オンライン家庭教師ピースの学習サポートを受けるのもおすすめです。
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